医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語

スピカナ

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16話 生理痛・3 婦人科医に相談

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その後医大の友人で、今は同じ大学病院で産婦人科医をしている川瀬 淳と連絡を取って、莉子のことで相談することにした。

夜、仕事の後に個室がある焼き鳥屋に行った。ここは焼き鳥がうまい。
軽く乾杯すると、

「なんだ? 珍しいじゃないか。どうせ莉子ちゃんのことだろう?」

「うん、そうなんだけどさ。この前、大学で生理痛がひどくて倒れたから迎えに行ったんだよね」
「へえ~、じゃあ病状が結構進んでるんだ~大変だ」

「その時は痛み止めを打って、連れて帰って来たんだけどさ、
やっぱり子宮内膜症が、ここんとこ急に酷くなってるみたいで、痛み止めだけでは保てなくなってるんだよね。
だからホルモン療法とかをさせた方が良いから、お前に診察を頼みたいんだよ」

「ああ、俺は全然かまわないよ。でもお宝莉子ちゃんだから、話はそれだけじゃないんだろう?」

俺もつられて笑ってしまう。

「わかってんだろう?莉子はまだ18歳で処女だから内診は勘弁だ。あと、経腟超音波プローブも勘弁してほしいんだ」

「ぷっ、そう来ると思ったよ。だけど、今は子宮より卵巣の方が問題だろうな。
子宮内膜症がひどくて、そこまで生理痛が強いなら、卵巣チョコレート嚢胞も考えないといけない。
ガン化する場合があるから、少しでも正しい診断をしたい場合は、やっぱりプローブは必須だと思うよ。
いくら若くても、せめて直腸からは入れるべきだからね。希望するなら鎮静をかけるからさ。
あと、もちろん、MRIでも卵巣は診るけどね」

「そうか、じゃあ頼むよ。それと悪いんだけど、俺も一緒に診察に立ち会わせてもらえるかなあ?画像診断も立ち会わせて欲しいんだけど。」

「ああ、それは全然かまわないよ。お前の仕事が終わったら、予約時間前に白衣のままで裏から入って来いよ」
「うん、悪いな。いろいろと無理を言ってさ」

「いいよ。今度午後の診察の最後に予約を入れておくから連絡するよ」

「ありがとうな。恩に着るよ」

「お前はなんといっても莉子命だもんな。笑」

あれ?莉子と同じことを言われたなあ~。バレてるな……俺。

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