504 / 996
507話 新聞記事
しおりを挟む
山科さんが朝一で新聞を持ってきた。「先生が載ってる!」って言うんだよね。
何のこと?と思ったら、この前の交通事故の患者さんが退院して、お礼の言葉を新聞に投稿したようだ。
うわ~、もう忘れていたよ。ふふふ、まあ治って退院できたなら本当に良かったよ。なんだかくすぐったい。
夏にも教えてやらないといけないな。
そしたら、患者さんから、次から次に「読みましたよ!」と言われる羽目になった。
だんだん面倒になって来た。わかったわかった、もういいから。
俺はあの後、筋肉痛でえらい目に遭ったんだよとは言えないしな。(笑)
その日の午前の終わりごろに、その患者さん夫婦がお礼にみえた。わざわざ来てくれたんだ。
命の恩人と言われたよ。それは医者冥利に尽きるね。そのために医者がいるわけだからさ。
旦那さんも奥さんも泣くしさ、俺もついもらい泣きをするところだったよ。
スタッフも皆集まってさ。誰かがインカムで言ったんだよ。こういう時に使うか?
パチパチと拍手をくれた。照れ臭いよ。
さて、ご夫婦に帰ってもらったところで上に上がろうとしたら、お掃除の友井さんと三輪さんが揃って来た。
「うん?どうしたの?」
「新聞を読みました。あの夫婦の奥さんは私たちの友人です。本当にうれしく思いました。新聞に載ることは昨日メールで知らせてくれたので、これを作ってきました。これは私達から、ほんの感謝の気持ちです。良かったら召し上がってください」と言ってくれて、友井さんは煮物と和え物、三輪さんはサラダとドレッシング2種類を持ってきてくれた。
「えー?いいの?めちゃめちゃうれしいよ!おかずは最高だよ!ありがとう!!」
そういうわけで、喜んで部屋に戻った。おかずって最高にうれしいんだよ~。
「莉子、もらったよ!」と言って二人で蓋を開けた。
煮物にはたっぷりと鶏肉と里芋や根菜類が入っていた。
「うわ~すごい!おいしそうだねえ」と莉子も感激していた。
早速食べた!「何てうまいんだ?!すごすぎるよ」大感激した!
はあ、久しぶりだよ。こんなにうまい煮物は。鶏肉が最高だった。
そうだ、夏にも取っておかないと怒るぞ。 すぐ分けておいた。喜ぶぞ~。
次はサラダだ。普通の野菜サラダじゃないよ。
根菜やカボチャやナッツにリンゴに干しブドウまで入っていた。
彩りにミニトマトやゆで卵もたっぷり入っていた。
凄いねえ~。ドレッシングは2種類あって、両方とも食べたことのないうまさだった。
うわ~どうする?こんなのを毎日食べられたらねえ!
幸せだよねえと莉子と二人でがっついた。
「いや~なんて料理上手なんだよ」
莉子も「すごいねえ。同じ材料だとは思えないよね。私、毎日食べたいよ!」ふふふ、そうだよねえ。俺だってさ。
夜に夏が帰って来た「早く夕飯食べろよ。すごいんだから!」
「え?何事ですか?」とニコッと笑ってる。で、早速出して食べさせた!
「うま~い!!ナニコレ?凄すぎる!おいしいねえ~」俺も莉子も笑って夏を眺めていた。
「誰が作ったと思う?」「ええ~・・わかんない」「友井さんと三輪さんだよ」
「もう~お掃除よりも料理をやってほしい。毎日食べたいよ」夏も感激の味だよ。
「やっぱりねえ!」俺と莉子が声を揃えた。
「本当だよね。毎日食べられたら俺も幸せだよ」
「本当にそうしてもらおうか?」「賛成!」って莉子と夏が声を揃えた。笑いが止まらない。
「じゃあ、早速二人にお願いしてみようよ。なんというか分からないけど、お掃除のスケジュールを見てよ。11時から12時まで料理する時間があるかなあ?もし余裕がなければ、もう一人採用しようよ」
「病院の日は毎日作ってほしいよ。俺も俄然仕事のやる気が出てきた!」
クスクスと、夏と二人で笑ってしまった。
莉子はもう一つピンと来ていないと思うけどね。笑える。
何のこと?と思ったら、この前の交通事故の患者さんが退院して、お礼の言葉を新聞に投稿したようだ。
うわ~、もう忘れていたよ。ふふふ、まあ治って退院できたなら本当に良かったよ。なんだかくすぐったい。
夏にも教えてやらないといけないな。
そしたら、患者さんから、次から次に「読みましたよ!」と言われる羽目になった。
だんだん面倒になって来た。わかったわかった、もういいから。
俺はあの後、筋肉痛でえらい目に遭ったんだよとは言えないしな。(笑)
その日の午前の終わりごろに、その患者さん夫婦がお礼にみえた。わざわざ来てくれたんだ。
命の恩人と言われたよ。それは医者冥利に尽きるね。そのために医者がいるわけだからさ。
旦那さんも奥さんも泣くしさ、俺もついもらい泣きをするところだったよ。
スタッフも皆集まってさ。誰かがインカムで言ったんだよ。こういう時に使うか?
パチパチと拍手をくれた。照れ臭いよ。
さて、ご夫婦に帰ってもらったところで上に上がろうとしたら、お掃除の友井さんと三輪さんが揃って来た。
「うん?どうしたの?」
「新聞を読みました。あの夫婦の奥さんは私たちの友人です。本当にうれしく思いました。新聞に載ることは昨日メールで知らせてくれたので、これを作ってきました。これは私達から、ほんの感謝の気持ちです。良かったら召し上がってください」と言ってくれて、友井さんは煮物と和え物、三輪さんはサラダとドレッシング2種類を持ってきてくれた。
「えー?いいの?めちゃめちゃうれしいよ!おかずは最高だよ!ありがとう!!」
そういうわけで、喜んで部屋に戻った。おかずって最高にうれしいんだよ~。
「莉子、もらったよ!」と言って二人で蓋を開けた。
煮物にはたっぷりと鶏肉と里芋や根菜類が入っていた。
「うわ~すごい!おいしそうだねえ」と莉子も感激していた。
早速食べた!「何てうまいんだ?!すごすぎるよ」大感激した!
はあ、久しぶりだよ。こんなにうまい煮物は。鶏肉が最高だった。
そうだ、夏にも取っておかないと怒るぞ。 すぐ分けておいた。喜ぶぞ~。
次はサラダだ。普通の野菜サラダじゃないよ。
根菜やカボチャやナッツにリンゴに干しブドウまで入っていた。
彩りにミニトマトやゆで卵もたっぷり入っていた。
凄いねえ~。ドレッシングは2種類あって、両方とも食べたことのないうまさだった。
うわ~どうする?こんなのを毎日食べられたらねえ!
幸せだよねえと莉子と二人でがっついた。
「いや~なんて料理上手なんだよ」
莉子も「すごいねえ。同じ材料だとは思えないよね。私、毎日食べたいよ!」ふふふ、そうだよねえ。俺だってさ。
夜に夏が帰って来た「早く夕飯食べろよ。すごいんだから!」
「え?何事ですか?」とニコッと笑ってる。で、早速出して食べさせた!
「うま~い!!ナニコレ?凄すぎる!おいしいねえ~」俺も莉子も笑って夏を眺めていた。
「誰が作ったと思う?」「ええ~・・わかんない」「友井さんと三輪さんだよ」
「もう~お掃除よりも料理をやってほしい。毎日食べたいよ」夏も感激の味だよ。
「やっぱりねえ!」俺と莉子が声を揃えた。
「本当だよね。毎日食べられたら俺も幸せだよ」
「本当にそうしてもらおうか?」「賛成!」って莉子と夏が声を揃えた。笑いが止まらない。
「じゃあ、早速二人にお願いしてみようよ。なんというか分からないけど、お掃除のスケジュールを見てよ。11時から12時まで料理する時間があるかなあ?もし余裕がなければ、もう一人採用しようよ」
「病院の日は毎日作ってほしいよ。俺も俄然仕事のやる気が出てきた!」
クスクスと、夏と二人で笑ってしまった。
莉子はもう一つピンと来ていないと思うけどね。笑える。
4
あなたにおすすめの小説
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写はすべて架空です。
甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
月弥総合病院
僕君☾☾
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
幼馴染みのメッセージに打ち間違い返信したらとんでもないことに
家紋武範
恋愛
となりに住む、幼馴染みの夕夏のことが好きだが、その思いを伝えられずにいた。
ある日、夕夏のメッセージに返信しようとしたら、間違ってとんでもない言葉を送ってしまったのだった。
お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?
すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。
お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」
その母は・・迎えにくることは無かった。
代わりに迎えに来た『父』と『兄』。
私の引き取り先は『本当の家』だった。
お父さん「鈴の家だよ?」
鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」
新しい家で始まる生活。
でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。
鈴「うぁ・・・・。」
兄「鈴!?」
倒れることが多くなっていく日々・・・。
そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。
『もう・・妹にみれない・・・。』
『お兄ちゃん・・・。』
「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」
「ーーーーっ!」
※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。
※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。
※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる