医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語

スピカナ

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866話 近隣のビルを確保したい

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 お父さんから、「センターの営業時間や目的・趣旨を書いた手紙を、駅前のビルなどに出してみたらどうだ?」という提案があった。

どこかのビルで立ち退きや廃業を考えているところがあるかもしれないから、もしそういう場所があれば、お譲りいただけないかという趣旨の封書を届けてはどうか、という話だった。

そうだ、それなら院長の名前で出さないといけない。

「分かりました、至急用意します」と返事をした。

——ちょっと会議をしないといけないかな。

俺の考えでは、朝礼でも言ったけれど……。

- 平日:8:00~12:00/15:00~21:00
- 土曜:8:00~16:00
- 日祝:休診 or 緊急対応のみ

人員コストを抑えつつ夜間対応が可能。これなら無理なく実現できる気がしている。

午前と午後でスタッフを入れ替えてもいい。

だから、ナースならパートでもOKだ。

タブレットを使って、診療時間についての意見を聞いてみることにした。

会議室に集まる時間は11:30に設定した。

いつものメンバーがすぐに集まってくれた。

「お疲れ様です。今回のサテライトセンターの件、事前にご相談できず申し訳ありませんでした。
先日、小谷医院の依頼でCTを撮り、それを大学病院へ送ったことをきっかけに、うちの検査機器をもっと広く活用してもらえたらと思いました。

CTもMRIもせっかく設備があるのに、出番が少なくてもったいない状態です。
そこで、近隣の病院にも使用をお願いしてみたところ、すべて快く承諾してくれました。

ただ、今の体制では余裕がなく、少数であれば対応できますが、今後さらに患者数が増加すれば、それも難しくなります。
そのため、サテライトセンターを新設し、皆さんにより便利にご利用いただける形を目指すことにしました。
この構想に社長も大変喜んでくださり、『地域の役に立ててほしい』との想いから、急遽、不動産探しを始めてくれています。
また、内視鏡の医師が3名も応募してくれたので、この貴重な人材を無駄にせず、ぜひ新センターで活躍してもらいたいと思っています。

建物の上階には、寮や宿直室も設ける予定です。
診療時間については、タブレットでも通知した通りの時間で運営を考えています。

この体制であれば、午前だけのパートナースにも勤務してもらいやすくなります。
また、医師は3名が交代制で勤務し、常勤ナースについても募集をかける予定です。

放射線技師、臨床検査技師も新たに募集したいと考えています。

ただし、急な応援が必要となる場合もあると思いますので、その際には、菜の花から時間内で応援をお願いすることもあるかもしれません。

その点については、皆さんにも臨機応変にご対応いただければありがたいです」

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