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本編
運命
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「ローゼン公爵のご子息……候補者の中のアルベール様が、貴女に会いたいんですって。半月後にお茶をしたいと仰っているの。新しいドレスを仕立てましょうね」
お母様はそう言って仕立て屋を呼んだ。私は桃色のシフォンのドレスを注文して、少し憂鬱な気分で窓の外を見た。なんだか、疲れてしまっていた。
半月後になって、私は初めてアルベール様にお会いした。
「アルベール・ド・ローゼンと申します。はじめまして、シャーロット嬢」
全身が阿波だった。その冷たい美しさに、何もない空っぽな瞳に、麻薬のような雰囲気に呑まれそうになった。彼の顔に目が惹きつけられて、それ以外のものが目に入らなくなる。彼を見る前までは、庭園の花々があれほどまでに私を感動させていたのに、その比ではないくらい……恐ろしさを感じてしまうくらい、彼に惹きつけられた。
私がぼうっとしていたら、彼はさらに笑みを深めて私に言った。
「アル、と呼んで下さいね」
私は彼が危険な人なのだと、本能的に理解した。私はそうだと分かっていた。それでも彼は争うことができないくらいの魅了を振りまいていて、私はそのまま呑まれたのだ。
淑女の笑みを浮かべることすら忘れて、私はじっと見入ってしまう。
人形のような感情を持たない彼は、美術品のように完成された物だった。彼の手が少し動くだけで、彼を取り巻く雰囲気が大きく変わる。彼が澄んだ声で何かを囁けば、皆がそれに聞き入った。……それに、今にも誰かを殺してしまいそうなほど硬く鋭い眼差し。とても子供のものとは思えない、教本通りの優雅な身のこなし。
彼は私の目をじっと見た後に、扇を握りしめている手に視線を移した。手を差し伸べて、彼から挨拶を受けなければいけない事を思い出す。私は彼の美貌にすっかり目を奪われて、他のことなど忘れてしまっていたのだ。
「はじめまして、アルベール様。シャーロット・ド・ルグランと申します。本日はお招き頂きありがとうございます」
私は彼に手を差し伸べて、口を吊り上げようと努力した。彼はうやうやしく私の手を取って、唇を近づける。そのあとに姿勢を正して、さっきよりいくらか柔らかくなった表情をして、じっとりと私を見つめた。
シンプルな黒いズボンと、最近隣国から輸入され、今社交界で話題になっているめの細かなレースが贅沢に使われているブラウス。胸元には彼の瞳そっくりのブローチが付けられていて、少し長い髪の毛は首の後ろで束ねてある。綺麗な髪を縛っているのは黒いビロードのリボン。リボンの端には小さなビーズが縫われていて、じりじりと照りつける太陽の光に反射してキラキラと輝いていた。
派手すぎる装いと言ってもいいくらいなのに、それがひどく似合っていた。
「シャーロット嬢に、ずっとお会いしたかったんです。本当に噂の通りの素敵なレディですね」
彼は口に笑みを浮かべていたけれど、その目は全く笑っていなかった。その笑みが作り物だと分かっていても、お人形さんのように美しすぎて私たちはほうっとため息をつく。それと同時に、私たちの骨の髄まで見透かしてしまいそうな強い目線に背筋が伸びた。
「いえ、そんな……」
私は気の利いた返事すらもできなかった。
ぞっとするほどの美貌と一分の隙もない服装、その年に合わない気迫に、私の両親ですら飲み込まれてしまいそうだった。私にとって莫大な力を持っているはずの両親は彼を前にするとただの石ころのように思えた。
「こちらにどうぞ」
中庭のガゼボに通された私達はお茶とお菓子を頂くことになって、私は公爵様の勧めでアルベール様の正面に座る。それでも会話はなかったから、私たちは時々視線を絡ませながら紅茶を飲んだ。
「私たちは屋敷に戻って大切な話をするから、シャーロット嬢に息子を任せておいてもいいかい? 緊張しているみたいだ。楽しませてあげられなくてすまないね」
公爵様とお父様達はそう言ってお屋敷に戻ってしまった。
後は若いお二人で、と言いたいのだろう。
私たちの間には沈黙が漂った。何も話す事はないから、余計気まずい雰囲気が漂う。
それから暫くして、彼がティーカップに手を伸ばすのを見て、私もティーカップを持ち上げた。えぐみも渋みも一切ない、茶葉の美味しさが際立った私の家のお茶よりも美味しいお茶だった。こんな紅茶を淹れられる者はなかなかいないだろうに、どこから探してきたのだろう。
唐突に彼が話しかけてきた。
「お茶菓子、お口に合いませんでしたか? 最近流行っている物を作らせたのですが…」
最近流行っている、色付きのクリームがたっぷり乗った可愛らしいケーキとマカロンを見て、アルベール様は眉をひそめた。色とりどりのお菓子は、一目見ただけで時間と手間がかかっていると分かる。
「いいえ、そんな、とんでもありません。とっても美味しそうですけれど、こんなに綺麗なものを口にしてしまっていいのか戸惑ってしまったんです。……ずっと食べてみたかったのです。一つ頂いても?」
「もちろんです。どうぞ召し上がって下さい」
使用人達が噂しているのを何度も聞いたことがあった。可愛らしくて、甘くて、美味しくて、とても高価なお菓子。家庭教師はそんなお菓子を馬鹿にしていて、お母様は最近ずっとピリピリしているから話をすることもできなかった。
憧れていたお菓子を見て、私の頬は自然と綻んだ。
水色のマカロンを摘む。口に入れればすぐになくなってしまって、後には砂糖のくっきりとした甘さが残った。
「とっても柔らかくて甘いんですのね。凄く……美味しくて、素敵な味がします。夢の中にいるような気分になりますわ。それに、幸せな気持ちにも」
「喜んで貰えて良かったです。私は甘いものが苦手だから少ししか食べた事がないのですが、シャーロット嬢は喜んでくれると思ったんです。家の料理人も、シャーロット嬢が美味しいと言ってくれたと聞けば喜びますよ」
私は本物の笑みを浮かべたのに、アルベール様は人形のような笑みを崩さなかった。
「アルベール様、どうかわたくしのことはシャーロット、とお呼びくださいませ。わたくしだけ硬い名前で呼ばれるのは悲しいですから」
少しでもアルベール様の態度が柔らかくなればいい、と思った。
「シャーロット……。ありがとうございます。どうか私のこともアル、と呼んでください。ご遠慮なさっているのでしょう?」
「アル……様。どうかこう呼ぶのを許してくださいね。わたくしこうやって誰かと親しくすることなど初めてで、まだ慣れないのです。でも、きっとすぐにアル様のことを親しんで呼べるようになりますわ。」
「シャーロットが無理のない範囲で構いませんよ。私は別に、強要したい訳ではないのですから。それに、色々と家での決まりごともあるでしょう? ……お菓子をもっとお食べになりませんか? このカップケーキはさっぱりしていて美味しいですよ」
一瞬漂いかけた硬い雰囲気を打ち消すかのように、アル様はカップケーキを差し出した。
「ええ……。このカップケーキ、とっても美味しそうですわね。頂きますわ。生地に練りこまれているのは、オレンジピールでしょうか?」
「ええ、そうです。食べやすいカップケーキですよ」
ふわふわしたカップケーキを口にする。そのカップケーキがあまりにも美味しかったものだから、アル様の目を見れば、アル様は私の考えを全て分かっているかのように言った。
「美味しいでしょう? 私はこのカップケーキが一番好きなんです。私も一つ頂きますね」
そうしてお皿からカップケーキを取ろうとした。
その時に、私は彼の手首が赤紫に見えることに気がついた。骨張った手首を覆い隠している、繊細なシルクのブラウスの下に隠された残虐な行いの跡。誰かに縛られたのか、誰かに握り締められたのか。どちらにせよ偶然ついた跡でないことは確かだった。
「シャーロットが言った通り、甘い物を食べると幸せな気持ちになりますね」
そう言って、アル様は笑った。にこやかな作り物の笑みだった。
私はアル様を見つめた。アル様の目をもう一度見れば、空っぽな瞳の奥底に映っている欲望にも気がつく。
私と同じ目をしていた。作って、取り繕って、そんな自分に満足しきれていない目だった。
こんな人には会ったことがなかった。だけど心の中で、どこか私と似たところを持っている人なのではないかと思った。ずっと何かを思い悩んでいるような表情をして、その考えを読み取られないように必死に誤魔化している姿は私のようだった。
だから、私はアル様のお側にいたくなったのかもしれない。
「またお会いできますか」
帰り際に、気づいたら口にしていた言葉。
アル様は少し驚いた顔をして、「勿論です。お待ちしていますね」と、にこりと微笑んだ。
私は帰りの馬車に揺られながら、「この婚約のお話、お受けしたいと思います」と両親に告げた。両親は満足そうに微笑んで、私を見つめた。
まだ口の中にはマカロンとカップケーキの甘さがしっかりと残っていた。
お母様はそう言って仕立て屋を呼んだ。私は桃色のシフォンのドレスを注文して、少し憂鬱な気分で窓の外を見た。なんだか、疲れてしまっていた。
半月後になって、私は初めてアルベール様にお会いした。
「アルベール・ド・ローゼンと申します。はじめまして、シャーロット嬢」
全身が阿波だった。その冷たい美しさに、何もない空っぽな瞳に、麻薬のような雰囲気に呑まれそうになった。彼の顔に目が惹きつけられて、それ以外のものが目に入らなくなる。彼を見る前までは、庭園の花々があれほどまでに私を感動させていたのに、その比ではないくらい……恐ろしさを感じてしまうくらい、彼に惹きつけられた。
私がぼうっとしていたら、彼はさらに笑みを深めて私に言った。
「アル、と呼んで下さいね」
私は彼が危険な人なのだと、本能的に理解した。私はそうだと分かっていた。それでも彼は争うことができないくらいの魅了を振りまいていて、私はそのまま呑まれたのだ。
淑女の笑みを浮かべることすら忘れて、私はじっと見入ってしまう。
人形のような感情を持たない彼は、美術品のように完成された物だった。彼の手が少し動くだけで、彼を取り巻く雰囲気が大きく変わる。彼が澄んだ声で何かを囁けば、皆がそれに聞き入った。……それに、今にも誰かを殺してしまいそうなほど硬く鋭い眼差し。とても子供のものとは思えない、教本通りの優雅な身のこなし。
彼は私の目をじっと見た後に、扇を握りしめている手に視線を移した。手を差し伸べて、彼から挨拶を受けなければいけない事を思い出す。私は彼の美貌にすっかり目を奪われて、他のことなど忘れてしまっていたのだ。
「はじめまして、アルベール様。シャーロット・ド・ルグランと申します。本日はお招き頂きありがとうございます」
私は彼に手を差し伸べて、口を吊り上げようと努力した。彼はうやうやしく私の手を取って、唇を近づける。そのあとに姿勢を正して、さっきよりいくらか柔らかくなった表情をして、じっとりと私を見つめた。
シンプルな黒いズボンと、最近隣国から輸入され、今社交界で話題になっているめの細かなレースが贅沢に使われているブラウス。胸元には彼の瞳そっくりのブローチが付けられていて、少し長い髪の毛は首の後ろで束ねてある。綺麗な髪を縛っているのは黒いビロードのリボン。リボンの端には小さなビーズが縫われていて、じりじりと照りつける太陽の光に反射してキラキラと輝いていた。
派手すぎる装いと言ってもいいくらいなのに、それがひどく似合っていた。
「シャーロット嬢に、ずっとお会いしたかったんです。本当に噂の通りの素敵なレディですね」
彼は口に笑みを浮かべていたけれど、その目は全く笑っていなかった。その笑みが作り物だと分かっていても、お人形さんのように美しすぎて私たちはほうっとため息をつく。それと同時に、私たちの骨の髄まで見透かしてしまいそうな強い目線に背筋が伸びた。
「いえ、そんな……」
私は気の利いた返事すらもできなかった。
ぞっとするほどの美貌と一分の隙もない服装、その年に合わない気迫に、私の両親ですら飲み込まれてしまいそうだった。私にとって莫大な力を持っているはずの両親は彼を前にするとただの石ころのように思えた。
「こちらにどうぞ」
中庭のガゼボに通された私達はお茶とお菓子を頂くことになって、私は公爵様の勧めでアルベール様の正面に座る。それでも会話はなかったから、私たちは時々視線を絡ませながら紅茶を飲んだ。
「私たちは屋敷に戻って大切な話をするから、シャーロット嬢に息子を任せておいてもいいかい? 緊張しているみたいだ。楽しませてあげられなくてすまないね」
公爵様とお父様達はそう言ってお屋敷に戻ってしまった。
後は若いお二人で、と言いたいのだろう。
私たちの間には沈黙が漂った。何も話す事はないから、余計気まずい雰囲気が漂う。
それから暫くして、彼がティーカップに手を伸ばすのを見て、私もティーカップを持ち上げた。えぐみも渋みも一切ない、茶葉の美味しさが際立った私の家のお茶よりも美味しいお茶だった。こんな紅茶を淹れられる者はなかなかいないだろうに、どこから探してきたのだろう。
唐突に彼が話しかけてきた。
「お茶菓子、お口に合いませんでしたか? 最近流行っている物を作らせたのですが…」
最近流行っている、色付きのクリームがたっぷり乗った可愛らしいケーキとマカロンを見て、アルベール様は眉をひそめた。色とりどりのお菓子は、一目見ただけで時間と手間がかかっていると分かる。
「いいえ、そんな、とんでもありません。とっても美味しそうですけれど、こんなに綺麗なものを口にしてしまっていいのか戸惑ってしまったんです。……ずっと食べてみたかったのです。一つ頂いても?」
「もちろんです。どうぞ召し上がって下さい」
使用人達が噂しているのを何度も聞いたことがあった。可愛らしくて、甘くて、美味しくて、とても高価なお菓子。家庭教師はそんなお菓子を馬鹿にしていて、お母様は最近ずっとピリピリしているから話をすることもできなかった。
憧れていたお菓子を見て、私の頬は自然と綻んだ。
水色のマカロンを摘む。口に入れればすぐになくなってしまって、後には砂糖のくっきりとした甘さが残った。
「とっても柔らかくて甘いんですのね。凄く……美味しくて、素敵な味がします。夢の中にいるような気分になりますわ。それに、幸せな気持ちにも」
「喜んで貰えて良かったです。私は甘いものが苦手だから少ししか食べた事がないのですが、シャーロット嬢は喜んでくれると思ったんです。家の料理人も、シャーロット嬢が美味しいと言ってくれたと聞けば喜びますよ」
私は本物の笑みを浮かべたのに、アルベール様は人形のような笑みを崩さなかった。
「アルベール様、どうかわたくしのことはシャーロット、とお呼びくださいませ。わたくしだけ硬い名前で呼ばれるのは悲しいですから」
少しでもアルベール様の態度が柔らかくなればいい、と思った。
「シャーロット……。ありがとうございます。どうか私のこともアル、と呼んでください。ご遠慮なさっているのでしょう?」
「アル……様。どうかこう呼ぶのを許してくださいね。わたくしこうやって誰かと親しくすることなど初めてで、まだ慣れないのです。でも、きっとすぐにアル様のことを親しんで呼べるようになりますわ。」
「シャーロットが無理のない範囲で構いませんよ。私は別に、強要したい訳ではないのですから。それに、色々と家での決まりごともあるでしょう? ……お菓子をもっとお食べになりませんか? このカップケーキはさっぱりしていて美味しいですよ」
一瞬漂いかけた硬い雰囲気を打ち消すかのように、アル様はカップケーキを差し出した。
「ええ……。このカップケーキ、とっても美味しそうですわね。頂きますわ。生地に練りこまれているのは、オレンジピールでしょうか?」
「ええ、そうです。食べやすいカップケーキですよ」
ふわふわしたカップケーキを口にする。そのカップケーキがあまりにも美味しかったものだから、アル様の目を見れば、アル様は私の考えを全て分かっているかのように言った。
「美味しいでしょう? 私はこのカップケーキが一番好きなんです。私も一つ頂きますね」
そうしてお皿からカップケーキを取ろうとした。
その時に、私は彼の手首が赤紫に見えることに気がついた。骨張った手首を覆い隠している、繊細なシルクのブラウスの下に隠された残虐な行いの跡。誰かに縛られたのか、誰かに握り締められたのか。どちらにせよ偶然ついた跡でないことは確かだった。
「シャーロットが言った通り、甘い物を食べると幸せな気持ちになりますね」
そう言って、アル様は笑った。にこやかな作り物の笑みだった。
私はアル様を見つめた。アル様の目をもう一度見れば、空っぽな瞳の奥底に映っている欲望にも気がつく。
私と同じ目をしていた。作って、取り繕って、そんな自分に満足しきれていない目だった。
こんな人には会ったことがなかった。だけど心の中で、どこか私と似たところを持っている人なのではないかと思った。ずっと何かを思い悩んでいるような表情をして、その考えを読み取られないように必死に誤魔化している姿は私のようだった。
だから、私はアル様のお側にいたくなったのかもしれない。
「またお会いできますか」
帰り際に、気づいたら口にしていた言葉。
アル様は少し驚いた顔をして、「勿論です。お待ちしていますね」と、にこりと微笑んだ。
私は帰りの馬車に揺られながら、「この婚約のお話、お受けしたいと思います」と両親に告げた。両親は満足そうに微笑んで、私を見つめた。
まだ口の中にはマカロンとカップケーキの甘さがしっかりと残っていた。
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