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おまけ⑦(完結)
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①貝殻のピアス
ローゼは落ち込んでいた。手にはナディアを抱えている。ローゼは彼女の艷やかな金髪をしきりに撫でていた。
「ローゼ?大丈夫?」
「あぁ、ヴァルド。僕はもっと海で遊びたかったんだ」
ヴァルドは頬を緩ませた。
「いいよ、また行こうよ」
「いいのかい?」
「今度はナディアを置いていこうね」
「そうだね。僕は愚かだった。この子が可愛いあまりこの子を危ない目に合わせてしまった」
「ローゼ、自分を責めないの」
ヴァルドに頭を撫でられてローゼは微笑んだ。
「君は本当に優しいね」
「ローゼ、あのね」
ヴァルドが取り出したのは白い小箱だった。
「海でこれを着けてほしいんだ」
「なんだい?」
ローゼは小箱を受け取り開けた。中には貝殻のピアスが入っている。
「わぁ、素敵なピアスだね。僕にこれを?」
「ローゼに似合うと思ってね。買ったんだ」
「ありがとう、ヴァルド」
ローゼは小箱を抱き締めた。
*
潮風が吹く中、ローゼとヴァルドは海沿いの道を歩いている。オフシーズンということもあり、人は少なかった。
「ローゼ、あのお店だよ」
「君のお勧めのお店かい?」
2人は早めの夕飯を食べに来たのだった。ヴァルドが店の扉を開ける。奥から現れたのは小太りの男だ。ワインレッドのエプロンを着けている。彼はヴァルドをみるなり顔を崩した。
「ヴァルドさん!久しぶりですね!」
「うん、久しぶり。マルタ。今日はパートナーを連れてきたよ」
「初めまして、ローゼです」
「ローゼさん、お綺麗な方ですね。とにかく座ってください」
「いつもの所に座っていい?」
「もちろんです!ローゼさんのピアス、素敵ですね」
「ありがとう」
2人は席に着いた。メニューを見ると、新鮮な魚介が載ったピザやパスタが並んでいる。ローゼはよく分からなかったのでヴァルドに任せることにした。
「ローゼ、今日ここに君と来られて良かった」
「あぁ、僕も同じことを思っていたよ。ピアスもすごく嬉しかったんだ」
2人は笑い合った。
②未来の話
「ローゼさま?これ頂戴」
「おやおや」
ローゼは彼女を抱き上げた。ローゼの姪、アンナを。彼女は5歳になっている。赤ん坊の頃から見ているが、子供が大きくなるのはあっと言う間だ。アンナが欲しがったのはナディアである。
「アンナ、その子は僕の大事な子なんだよ」
「ローゼさまの?でもアンナ、この子が欲しいの」
アンナはそう簡単に聞き分けてくれそうになかった。
「ならアンナのお母様を僕がもらっていいかい?」
「いやっ!お母様はアンナの!!」
「僕にとってナディアはそれくらい大事な子なんだよ」
アンナはようやく分かったらしい。ローゼに抱き着いてきた。
「ローゼさま?お母様はいつ帰ってくるの?」
ローゼはアンナの頭を撫でた。アンナの母でありローゼの義姉は出産のために病院にいる。予定日が今日とのことだが、そううまくはいかない。アンナもきょうだいが出来ると分かってはいるが、そのために入院をしていることまでは分かっていないようだ。
「アンナ、君にきょうだいが出来るんだ。楽しみだろう?」
「お母様はだから病院にいるの?」
「そうだよ。いい子だね、キティ」
ローゼはアンナを抱き寄せた。
「ローゼさま、ナディアを着替えさせたい」
「いいよ。ファッションショーをしようか」
可愛い姪にローゼは笑い掛けた。
おわり
ローゼは落ち込んでいた。手にはナディアを抱えている。ローゼは彼女の艷やかな金髪をしきりに撫でていた。
「ローゼ?大丈夫?」
「あぁ、ヴァルド。僕はもっと海で遊びたかったんだ」
ヴァルドは頬を緩ませた。
「いいよ、また行こうよ」
「いいのかい?」
「今度はナディアを置いていこうね」
「そうだね。僕は愚かだった。この子が可愛いあまりこの子を危ない目に合わせてしまった」
「ローゼ、自分を責めないの」
ヴァルドに頭を撫でられてローゼは微笑んだ。
「君は本当に優しいね」
「ローゼ、あのね」
ヴァルドが取り出したのは白い小箱だった。
「海でこれを着けてほしいんだ」
「なんだい?」
ローゼは小箱を受け取り開けた。中には貝殻のピアスが入っている。
「わぁ、素敵なピアスだね。僕にこれを?」
「ローゼに似合うと思ってね。買ったんだ」
「ありがとう、ヴァルド」
ローゼは小箱を抱き締めた。
*
潮風が吹く中、ローゼとヴァルドは海沿いの道を歩いている。オフシーズンということもあり、人は少なかった。
「ローゼ、あのお店だよ」
「君のお勧めのお店かい?」
2人は早めの夕飯を食べに来たのだった。ヴァルドが店の扉を開ける。奥から現れたのは小太りの男だ。ワインレッドのエプロンを着けている。彼はヴァルドをみるなり顔を崩した。
「ヴァルドさん!久しぶりですね!」
「うん、久しぶり。マルタ。今日はパートナーを連れてきたよ」
「初めまして、ローゼです」
「ローゼさん、お綺麗な方ですね。とにかく座ってください」
「いつもの所に座っていい?」
「もちろんです!ローゼさんのピアス、素敵ですね」
「ありがとう」
2人は席に着いた。メニューを見ると、新鮮な魚介が載ったピザやパスタが並んでいる。ローゼはよく分からなかったのでヴァルドに任せることにした。
「ローゼ、今日ここに君と来られて良かった」
「あぁ、僕も同じことを思っていたよ。ピアスもすごく嬉しかったんだ」
2人は笑い合った。
②未来の話
「ローゼさま?これ頂戴」
「おやおや」
ローゼは彼女を抱き上げた。ローゼの姪、アンナを。彼女は5歳になっている。赤ん坊の頃から見ているが、子供が大きくなるのはあっと言う間だ。アンナが欲しがったのはナディアである。
「アンナ、その子は僕の大事な子なんだよ」
「ローゼさまの?でもアンナ、この子が欲しいの」
アンナはそう簡単に聞き分けてくれそうになかった。
「ならアンナのお母様を僕がもらっていいかい?」
「いやっ!お母様はアンナの!!」
「僕にとってナディアはそれくらい大事な子なんだよ」
アンナはようやく分かったらしい。ローゼに抱き着いてきた。
「ローゼさま?お母様はいつ帰ってくるの?」
ローゼはアンナの頭を撫でた。アンナの母でありローゼの義姉は出産のために病院にいる。予定日が今日とのことだが、そううまくはいかない。アンナもきょうだいが出来ると分かってはいるが、そのために入院をしていることまでは分かっていないようだ。
「アンナ、君にきょうだいが出来るんだ。楽しみだろう?」
「お母様はだから病院にいるの?」
「そうだよ。いい子だね、キティ」
ローゼはアンナを抱き寄せた。
「ローゼさま、ナディアを着替えさせたい」
「いいよ。ファッションショーをしようか」
可愛い姪にローゼは笑い掛けた。
おわり
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