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その日の夜、シオウはデスクでずっと論文を書いていた。エンジとレントは明日のためにと早めに休んだが、ソータはそういかなかった。明日からの移動に緊張して、やたら気分が昂ってしまっている。
「ソータさん、眠れないの?」
「はい。あの…レイモンド様のこと、聞いてもいいですか?あれから議員を辞職されたって」
「そうか、まだあなたたちにはちゃんと、話していなかったね」
シオウがおいで、とソータを招き寄せる。ソータは言われるがまま彼の隣にあった椅子に腰掛けた。
「昔の話になる。聞いていれば眠くなるかも」
シオウは優しく微笑んだ。そして話し出した。自分が幼かった頃の話を。
シオウは幼い時、中央都市に住んでいた。シオウの父親は爵位を持つ貴族で、かなりの力を有していたという。厳しい父親だった、とシオウは呟くように言った。
「叔父は父の弟でね、社会科学の研究のために世界中を回っていたんだ。父はそんな叔父を許さなかった。一箇所にとどまって定職に就けって。叔父が論文を書くために中央都市に戻って来る度に喧嘩していたよ」
「何故、叔父様は中央都市を離れなかったのですか?」
喧嘩を毎回するくらいなら離れた方が楽だろう、とソータは思った。
「私がいたからね。私は父や母からうとまれていた。
育てにくい子供だったからね」
「シオウ様…」
今のシオウから、そんなことはとても考えられない。
「シオウ様の叔父様は、シオウ様が心配だったのですね」
「レイモンド先生に会ったのはその頃だよ」
「!!」
シオウはペンを置いて足を組んだ。
「レイモンド先生は叔父を気に入っていた。叔父は天才で、社会の波を読むことにも長けていたから」
ソータはじっとシオウを見つめた。シオウから感じるのはやはり怒りだった。
「叔父はある日、いなくなって…死んだって言われた。私はそれを受け入れられなかった。まだ14だったから。なにかあったんだろう、とは思ったけれど、私はその時、家に閉じ込められてしまって何も出来なかった」
シオウの怒りには当時何も出来なかった自分への怒りが混じっている。
「シオウ様はずっと怒っているんですね」
「うん、どうすればいいのか時々分からなくなる。レイモンド先生は何かを知っているとは思うのだけど、なかなか聞けなくて。私は単純に怖いんだと思う。それなのに復讐する、なんて言っているんだ、私は弱いよ」
大切な人を亡くした時、人は苦しむ。その時、自分に何か出来たのではないかと。こうすれば亡くならずに済んだのではないかと。ソータは首を横に振った。シオウは弱くないと。
「もうどうしようもないのはよく分かっているのだけど、私は知りたい。当時、叔父に何があったのか、なんで亡くなったのか」
シオウが拳を握った。そして下を向く。そしてソータを見つめた。
「ソータさんには愚痴を聞いてもらってばかりだね」
「僕には聞くことしか出来ません。それでシオウ様が少しでも前を向けるなら」
「ありがとう、ソータさん」
そろそろ眠った方が良いとシオウに言われ、ソータは頷いた。横になって目を閉じる。シオウが紙に文字を書く音を聞いているうちにソータは眠っていた。
✢✢✢
早朝、ソータたちはセキヒの駅舎にいる。
セキヒからダイダイへは汽車で行くことが出来る。ダイダイは中央都市へのアクセスがいいことから、住みたいと思う者が多いとソータは聞いたことがあった。だが、この情報も随分古い。今ではどうなのだろう、とソータはエンジに聞いてみた。
「あぁ、ダイダイはこのあたりで一番栄えてるからね。中央都市には乗り換え無しで行けるし、変わらず便利だよ」
「そうなのですね!」
「切符買ったよ」
シオウとレントがやってきた。発車時刻までもう間もない。
「キメルさんはもうダイダイにいるの?」
「はい。先に行って安全を確かめるって」
ほんわか笑うソータを見ながら男性陣は負けていられないと思っていた。ソータは可愛らしい。なんだか放っておけないと思わせる魅力が彼女にはある。
「とりあえず汽車に乗ろう。もうすぐ時間だからな」
ダイダイ行きの汽車は一時間に一本走っている。一行はそれに乗り込み、指定された席に向かった。
ダイダイへは直通で、他の駅には停まらない。車内では弁当や飲み物を販売する乗務員が定期的に回る。
「僕、汽車に乗るのは初めてです」
「あぁ、じゃあソータは窓側に座ると良いよ。後は適当に座ろう」
「俺がソーちゃんの隣だからね!」
レントの言葉にエンジがため息を吐く。
「分かったよ」
ソータはいそいそと座席に座った。窓に顔を寄せる。
「わぁ、大きな窓なのです。お外がよく見えますね!あ…」
ソータはふと気が付いた。線路の向こう側にキメルがいる。ソータは慌てた。他の者は彼に気が付いていないようだ。ホッとしてソータはキメルに頷いた。
「ソータ、気を付けろよ。俺もお前のそばにいる。ダイダイに行ったが、闇神の痕跡があった」
そう彼から思念が送られてくる。ソータはそっと辺りを探った。汽車は全部で11両編成である。全ての車両で席は指定されている。ダイダイは山に囲まれた標高の高い土地だ。汽車はぐいぐい坂道を登っている。そのすぐそばをキメルは並走していた。
汽車がトンネルに入り、辺りが暗くなる。ソータはハッとなった。バッと立ち上がり杖を取り出す。
「ソータ、どうした?」
エンジが声を掛けてきたが、ソータは詠唱を始める。これは魔法ではない。聖女にしか出来ない浄化の詠唱だ。ソータの様子にエンジたちも何かあったのだと気が付いたようだ。
「悪しき神よ…我が力で浄化せん」
ソータの杖から光が飛び出してくる。いつの間にか黒いモヤのような何かが車内に蔓延している。客席が急なことにざわついている。ソータは焦らず詠唱し続けた。この業が出来なければ聖女にはなれない。
「悪しき神よ、然るべき姿になれ、散!!」
ソータが杖でトンと床を突く。その瞬間、汽車はトンネルを抜けた。黒いモヤが消えていく。
「ソータ、今のは?」
「っ…はっ…」
ソータはよろよろと座席に崩れ落ちた。体が震えている。
「ソーちゃん、大丈夫?」
「っ…大丈夫…です…はっはっ…」
なんとか呼吸を収めようとソータは深く息をした。
「今のがもしかして闇神ってやつなのか?」
さすがエンジは察しが良い。
「はい、まだ低級でしたが、闇神で間違いありません」
コツ、と靴音を響かせてくる者がいる。ソータは顔を上げてその人を見つめた。
「ソータ、やつをよく祓えたな」
「フレン兄様…」
「兄様??!」
エンジ、レント、シオウが声を揃える。フレンは長い黒髪を後ろで束ねている。豪快そうな外見とは裏腹に知性を感じる瞳を持った男だった。
「改めて紹介しますね」
ソータはフレンを手で示す。
「この方は中央都市の教会の神父をされているフレン様です。僕が幼い頃、アオナに勉強をしに来ていました」
「フレンだ、よろしく。まあ俺はこういう感じだからあまり神父には見られないんだがね」
ソータ以外の誰もが(見れば分かる!!)と思っていたが声には出さない。
「フレン兄様、何故この汽車に?」
「あぁ。セキヒにいたリョクシュ様がお亡くなりになったんだ。このことは内々にしか伝えられていないけどな。まあそれの帰りだな」
「そう…だったのですね」
「リョクシュ…ってあの有名な?」
レントが首を傾げると、フレンが頷いた。
「あぁ、リョクシュ様がメディアで世界に出てくださっていたから、俺たち聖職者は安心して仕事が出来ていたんだ」
「じゃあその人が死んだら…」
「あぁ、大丈夫。もう新しい人がとっくに代替わりしてるからな」
フレンは見た目に比べて、気さくな男のようだった。ソータが汽車に乗っていることに気が付いたのはキメルを見つけたからだという。
「ソータは浄化にまだ慣れてないんだな?ここからはお兄さんに任せな」
「フレン兄様、ありがとうなのです」
汽車はもう間もなくダイダイに入る。
「ソータさん、眠れないの?」
「はい。あの…レイモンド様のこと、聞いてもいいですか?あれから議員を辞職されたって」
「そうか、まだあなたたちにはちゃんと、話していなかったね」
シオウがおいで、とソータを招き寄せる。ソータは言われるがまま彼の隣にあった椅子に腰掛けた。
「昔の話になる。聞いていれば眠くなるかも」
シオウは優しく微笑んだ。そして話し出した。自分が幼かった頃の話を。
シオウは幼い時、中央都市に住んでいた。シオウの父親は爵位を持つ貴族で、かなりの力を有していたという。厳しい父親だった、とシオウは呟くように言った。
「叔父は父の弟でね、社会科学の研究のために世界中を回っていたんだ。父はそんな叔父を許さなかった。一箇所にとどまって定職に就けって。叔父が論文を書くために中央都市に戻って来る度に喧嘩していたよ」
「何故、叔父様は中央都市を離れなかったのですか?」
喧嘩を毎回するくらいなら離れた方が楽だろう、とソータは思った。
「私がいたからね。私は父や母からうとまれていた。
育てにくい子供だったからね」
「シオウ様…」
今のシオウから、そんなことはとても考えられない。
「シオウ様の叔父様は、シオウ様が心配だったのですね」
「レイモンド先生に会ったのはその頃だよ」
「!!」
シオウはペンを置いて足を組んだ。
「レイモンド先生は叔父を気に入っていた。叔父は天才で、社会の波を読むことにも長けていたから」
ソータはじっとシオウを見つめた。シオウから感じるのはやはり怒りだった。
「叔父はある日、いなくなって…死んだって言われた。私はそれを受け入れられなかった。まだ14だったから。なにかあったんだろう、とは思ったけれど、私はその時、家に閉じ込められてしまって何も出来なかった」
シオウの怒りには当時何も出来なかった自分への怒りが混じっている。
「シオウ様はずっと怒っているんですね」
「うん、どうすればいいのか時々分からなくなる。レイモンド先生は何かを知っているとは思うのだけど、なかなか聞けなくて。私は単純に怖いんだと思う。それなのに復讐する、なんて言っているんだ、私は弱いよ」
大切な人を亡くした時、人は苦しむ。その時、自分に何か出来たのではないかと。こうすれば亡くならずに済んだのではないかと。ソータは首を横に振った。シオウは弱くないと。
「もうどうしようもないのはよく分かっているのだけど、私は知りたい。当時、叔父に何があったのか、なんで亡くなったのか」
シオウが拳を握った。そして下を向く。そしてソータを見つめた。
「ソータさんには愚痴を聞いてもらってばかりだね」
「僕には聞くことしか出来ません。それでシオウ様が少しでも前を向けるなら」
「ありがとう、ソータさん」
そろそろ眠った方が良いとシオウに言われ、ソータは頷いた。横になって目を閉じる。シオウが紙に文字を書く音を聞いているうちにソータは眠っていた。
✢✢✢
早朝、ソータたちはセキヒの駅舎にいる。
セキヒからダイダイへは汽車で行くことが出来る。ダイダイは中央都市へのアクセスがいいことから、住みたいと思う者が多いとソータは聞いたことがあった。だが、この情報も随分古い。今ではどうなのだろう、とソータはエンジに聞いてみた。
「あぁ、ダイダイはこのあたりで一番栄えてるからね。中央都市には乗り換え無しで行けるし、変わらず便利だよ」
「そうなのですね!」
「切符買ったよ」
シオウとレントがやってきた。発車時刻までもう間もない。
「キメルさんはもうダイダイにいるの?」
「はい。先に行って安全を確かめるって」
ほんわか笑うソータを見ながら男性陣は負けていられないと思っていた。ソータは可愛らしい。なんだか放っておけないと思わせる魅力が彼女にはある。
「とりあえず汽車に乗ろう。もうすぐ時間だからな」
ダイダイ行きの汽車は一時間に一本走っている。一行はそれに乗り込み、指定された席に向かった。
ダイダイへは直通で、他の駅には停まらない。車内では弁当や飲み物を販売する乗務員が定期的に回る。
「僕、汽車に乗るのは初めてです」
「あぁ、じゃあソータは窓側に座ると良いよ。後は適当に座ろう」
「俺がソーちゃんの隣だからね!」
レントの言葉にエンジがため息を吐く。
「分かったよ」
ソータはいそいそと座席に座った。窓に顔を寄せる。
「わぁ、大きな窓なのです。お外がよく見えますね!あ…」
ソータはふと気が付いた。線路の向こう側にキメルがいる。ソータは慌てた。他の者は彼に気が付いていないようだ。ホッとしてソータはキメルに頷いた。
「ソータ、気を付けろよ。俺もお前のそばにいる。ダイダイに行ったが、闇神の痕跡があった」
そう彼から思念が送られてくる。ソータはそっと辺りを探った。汽車は全部で11両編成である。全ての車両で席は指定されている。ダイダイは山に囲まれた標高の高い土地だ。汽車はぐいぐい坂道を登っている。そのすぐそばをキメルは並走していた。
汽車がトンネルに入り、辺りが暗くなる。ソータはハッとなった。バッと立ち上がり杖を取り出す。
「ソータ、どうした?」
エンジが声を掛けてきたが、ソータは詠唱を始める。これは魔法ではない。聖女にしか出来ない浄化の詠唱だ。ソータの様子にエンジたちも何かあったのだと気が付いたようだ。
「悪しき神よ…我が力で浄化せん」
ソータの杖から光が飛び出してくる。いつの間にか黒いモヤのような何かが車内に蔓延している。客席が急なことにざわついている。ソータは焦らず詠唱し続けた。この業が出来なければ聖女にはなれない。
「悪しき神よ、然るべき姿になれ、散!!」
ソータが杖でトンと床を突く。その瞬間、汽車はトンネルを抜けた。黒いモヤが消えていく。
「ソータ、今のは?」
「っ…はっ…」
ソータはよろよろと座席に崩れ落ちた。体が震えている。
「ソーちゃん、大丈夫?」
「っ…大丈夫…です…はっはっ…」
なんとか呼吸を収めようとソータは深く息をした。
「今のがもしかして闇神ってやつなのか?」
さすがエンジは察しが良い。
「はい、まだ低級でしたが、闇神で間違いありません」
コツ、と靴音を響かせてくる者がいる。ソータは顔を上げてその人を見つめた。
「ソータ、やつをよく祓えたな」
「フレン兄様…」
「兄様??!」
エンジ、レント、シオウが声を揃える。フレンは長い黒髪を後ろで束ねている。豪快そうな外見とは裏腹に知性を感じる瞳を持った男だった。
「改めて紹介しますね」
ソータはフレンを手で示す。
「この方は中央都市の教会の神父をされているフレン様です。僕が幼い頃、アオナに勉強をしに来ていました」
「フレンだ、よろしく。まあ俺はこういう感じだからあまり神父には見られないんだがね」
ソータ以外の誰もが(見れば分かる!!)と思っていたが声には出さない。
「フレン兄様、何故この汽車に?」
「あぁ。セキヒにいたリョクシュ様がお亡くなりになったんだ。このことは内々にしか伝えられていないけどな。まあそれの帰りだな」
「そう…だったのですね」
「リョクシュ…ってあの有名な?」
レントが首を傾げると、フレンが頷いた。
「あぁ、リョクシュ様がメディアで世界に出てくださっていたから、俺たち聖職者は安心して仕事が出来ていたんだ」
「じゃあその人が死んだら…」
「あぁ、大丈夫。もう新しい人がとっくに代替わりしてるからな」
フレンは見た目に比べて、気さくな男のようだった。ソータが汽車に乗っていることに気が付いたのはキメルを見つけたからだという。
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