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「あぎゃ?」
「はい、ドラゴ」
ソータは1輪の花をハサミで切ってドラゴに渡した。ドラゴはその花に顔を近づけてふんふん香りを嗅いでいる。
「ぎゅ、いい」
「ふふ、良い匂いだよね」
ソータは花たちにもちゃんと祈りを捧げていた。これからもこの山に自然が絶えずあって欲しいと。そしてここの花たちが心無い人間に脅かされないことを祈った。ソータはハサミで数本花を切った。それを持ってきてあった紙に包む。これで墓参りの準備が整った。日は既に傾きかけている。
「ソータ、チビを落とさないようにして俺に乗れ」
「うん」
ソータはしっかりドラゴを布でくるみ、タスキのように掛けた。そしてキメルにひょい、と飛び乗る。
「行くぞ、ソータ」
「うん!」
キメルが走り出す。キメルは空を駆ける。いつの間にか、地上が遥か下に見えていた。
「あぎゅあ」
ドラゴがあまりの高さに震えている。
「ドラゴ、しっかり掴まってて」
「ぎゅ」
ドラゴがしがみついたのをソータは確認し、ソータもドラゴが落ちないようしっかり支えた。
「キメル、全力で走っていいよ」
「分かった」
キメルが更にスピードを上げる。ソータは目の前に、いつもならない出入り口を見つけていた。
「キメル?あれが」
「ああ。ソータ、鍵を頼む」
ソータは鍵になるという本をキメルの背負っていた荷物から取り出した。そしてそれを開く。ドラゴは目をぎゅっと閉じてソータにしがみついていた。本が青白く光り始める。ここから先が神々のいる領域になるのだ。
ソータはドキドキしながらその世界に入る瞬間を見ていた。キメルがどんどん地上に向かっているのに気が付く。
「キメル、着いたの?」
「ああ。墓は向こうの山にある。とりあえず爺のとこ行くぞ」
キメルの祖父となればかなり高齢だろう。キメルが向かった先は、大きな屋敷だった。
「大きいお家」
「ああ、爺はここに住んでるんだ。他の神々も遊びに来る」
「キメルのお祖父様、社交的なんだね」
「まあそうなんだろうな」
ソータがキメルの背中から降りると、キメルは人型になった。この姿のキメルにはまだ慣れない。
「行くぞ、ソータ」
「うん」
キメルの後を慌ててついていく。屋敷のチャイムを鳴らすと、中から音がする。ドアを開けてくれたのはエプロン姿の女性だった。髪の毛に白いものが混じっている。
「あらあ、坊っちゃん!久しぶりね」
「ああ、カホ叔母さん久しぶり。爺は?」
「お祖父様なら散歩に出かけたわ。中でお茶でも・・・」
彼女はそこでソータの存在に気がついたらしい。飛び上がった。
「坊っちゃん、ついに身を固める気になったの?」
ソータは意味が分からず頭を下げた。
「ソータと申します」
「まあまあまあ、可愛らしいお嬢さんで」
「叔母さん、その話はあとだ。とりあえず中に入れてくれ」
「そうね、上がって」
「お邪魔します」
ソータたちは中に入った。屋敷の中に入ると、早速階段が見える。その奥の応接間らしき部屋に通された。
「久しぶりだな、ここに来るのも」
キメルがキョロキョロしながら言う。
「坊っちゃんがあんまりここに来ないからみんな心配してたのよ」
「そうなのか?」
キメルが聞くとそれはもうと彼女が頷いて見せた。
「まあでも、ソータさんとずっと一緒にいたかったのよね」
ふふふとカホは笑った。キメルは困ったような顔をして、ソータを見つめた。ソータも彼を見つめる。キメルの瞳はまるで翡翠のようだ。
「キメルはずっと私といてくれたのです」
ソータがそう言ってふんすと拳を握ると、カホは笑った。
「あらあら、お熱いこと。そうそう式の日取りを決めなくてはね」
「ちょっ、カホ叔母さんそれは・・・」
キメルが明らかに慌てている。ソータには理由が分からない。首を傾げていると誰かがやって来た。
「キメル、やっと帰って来たか」
「爺!」
キメルがソファから立ち上がった。ソータも立ち上がり頭を下げた。
「お祖父様、初めましてなのです。ソータと申します」
「おお、聖女さんか。カホちゃん、何か飲むものを」
「はい、今すぐお持ちします」
カホがその場を立ち去り、キメルの祖父がやってきてどっかりとソファに腰をおろした。こうして見るとかなり体格がいい。
「で、キメル。何しに来た」
キメルが明らかにムッとする。
「爺、儀式をやらせてくれ」
ふうと祖父はため息を吐いた。
「構わんが、死んでくれるなよ?」
「当たり前だ、負ける気なんてねえ。あと星時計のことで色々大変だったんだからな!」
「ああ、あれか。上手く作れていただろう?」
「ったく。他人ごとだと思いやがって」
祖父はソータを見つめた。
「聖女さん、キメルはどうですか?」
「えと・・・優しい方です。いつも私を助けてくれます」
「キメル、優しいお嬢さんで良かったな」
そこに飲み物を持ったカホがやって来た。
「とりあえずお茶にしましょう。ケーキを焼いたの」
珈琲の良い香りがしている。ここは神の世界のはずだが、まるで人間のような生活だとソータは驚いた。
「ふふ、ソータさんも驚くわよねえ」
ソータの気持ちがカホにも分かったらしい。
「私たちもはじめは人間を見るだけで満足していたのよ。でも誰かが人間になりたいって言い始めて」
神々が人間になりたいと思うとは、とソータは二重にびっくりした。
「人間と共生したいと神々も思うようになったのだ。特に最近は」
「何故ですか?」
ソータは問うた。
「神々が人間に転生する世界になったからね。神々は元来自由だからそれも容易に出来る」
「私の姉様も神々の生まれ変わりです」
「ああ、そうなんだね。我々も長く生きているし、死を持つ人間に憧れがあるのかもしれない」
「死」という言葉にソータはどきりとしてしまう。
「で、でもキメルのお父様は亡くなったって」
「ああ、カイナは特例だった。あの子は半人前だったからね」
やはりそうなのかとソータは気持ちが暗くなった。もしキメルが一人前になれなかったら彼も死んでしまうかもしれない。
「ソータ、俺は大丈夫だ。父さんは死んだかもしれないが俺は生きている」
「キメル、頑張ってね」
自分にはこんなことしか言えない。キメルは力強く頷いてくれた。
「はい、ドラゴ」
ソータは1輪の花をハサミで切ってドラゴに渡した。ドラゴはその花に顔を近づけてふんふん香りを嗅いでいる。
「ぎゅ、いい」
「ふふ、良い匂いだよね」
ソータは花たちにもちゃんと祈りを捧げていた。これからもこの山に自然が絶えずあって欲しいと。そしてここの花たちが心無い人間に脅かされないことを祈った。ソータはハサミで数本花を切った。それを持ってきてあった紙に包む。これで墓参りの準備が整った。日は既に傾きかけている。
「ソータ、チビを落とさないようにして俺に乗れ」
「うん」
ソータはしっかりドラゴを布でくるみ、タスキのように掛けた。そしてキメルにひょい、と飛び乗る。
「行くぞ、ソータ」
「うん!」
キメルが走り出す。キメルは空を駆ける。いつの間にか、地上が遥か下に見えていた。
「あぎゅあ」
ドラゴがあまりの高さに震えている。
「ドラゴ、しっかり掴まってて」
「ぎゅ」
ドラゴがしがみついたのをソータは確認し、ソータもドラゴが落ちないようしっかり支えた。
「キメル、全力で走っていいよ」
「分かった」
キメルが更にスピードを上げる。ソータは目の前に、いつもならない出入り口を見つけていた。
「キメル?あれが」
「ああ。ソータ、鍵を頼む」
ソータは鍵になるという本をキメルの背負っていた荷物から取り出した。そしてそれを開く。ドラゴは目をぎゅっと閉じてソータにしがみついていた。本が青白く光り始める。ここから先が神々のいる領域になるのだ。
ソータはドキドキしながらその世界に入る瞬間を見ていた。キメルがどんどん地上に向かっているのに気が付く。
「キメル、着いたの?」
「ああ。墓は向こうの山にある。とりあえず爺のとこ行くぞ」
キメルの祖父となればかなり高齢だろう。キメルが向かった先は、大きな屋敷だった。
「大きいお家」
「ああ、爺はここに住んでるんだ。他の神々も遊びに来る」
「キメルのお祖父様、社交的なんだね」
「まあそうなんだろうな」
ソータがキメルの背中から降りると、キメルは人型になった。この姿のキメルにはまだ慣れない。
「行くぞ、ソータ」
「うん」
キメルの後を慌ててついていく。屋敷のチャイムを鳴らすと、中から音がする。ドアを開けてくれたのはエプロン姿の女性だった。髪の毛に白いものが混じっている。
「あらあ、坊っちゃん!久しぶりね」
「ああ、カホ叔母さん久しぶり。爺は?」
「お祖父様なら散歩に出かけたわ。中でお茶でも・・・」
彼女はそこでソータの存在に気がついたらしい。飛び上がった。
「坊っちゃん、ついに身を固める気になったの?」
ソータは意味が分からず頭を下げた。
「ソータと申します」
「まあまあまあ、可愛らしいお嬢さんで」
「叔母さん、その話はあとだ。とりあえず中に入れてくれ」
「そうね、上がって」
「お邪魔します」
ソータたちは中に入った。屋敷の中に入ると、早速階段が見える。その奥の応接間らしき部屋に通された。
「久しぶりだな、ここに来るのも」
キメルがキョロキョロしながら言う。
「坊っちゃんがあんまりここに来ないからみんな心配してたのよ」
「そうなのか?」
キメルが聞くとそれはもうと彼女が頷いて見せた。
「まあでも、ソータさんとずっと一緒にいたかったのよね」
ふふふとカホは笑った。キメルは困ったような顔をして、ソータを見つめた。ソータも彼を見つめる。キメルの瞳はまるで翡翠のようだ。
「キメルはずっと私といてくれたのです」
ソータがそう言ってふんすと拳を握ると、カホは笑った。
「あらあら、お熱いこと。そうそう式の日取りを決めなくてはね」
「ちょっ、カホ叔母さんそれは・・・」
キメルが明らかに慌てている。ソータには理由が分からない。首を傾げていると誰かがやって来た。
「キメル、やっと帰って来たか」
「爺!」
キメルがソファから立ち上がった。ソータも立ち上がり頭を下げた。
「お祖父様、初めましてなのです。ソータと申します」
「おお、聖女さんか。カホちゃん、何か飲むものを」
「はい、今すぐお持ちします」
カホがその場を立ち去り、キメルの祖父がやってきてどっかりとソファに腰をおろした。こうして見るとかなり体格がいい。
「で、キメル。何しに来た」
キメルが明らかにムッとする。
「爺、儀式をやらせてくれ」
ふうと祖父はため息を吐いた。
「構わんが、死んでくれるなよ?」
「当たり前だ、負ける気なんてねえ。あと星時計のことで色々大変だったんだからな!」
「ああ、あれか。上手く作れていただろう?」
「ったく。他人ごとだと思いやがって」
祖父はソータを見つめた。
「聖女さん、キメルはどうですか?」
「えと・・・優しい方です。いつも私を助けてくれます」
「キメル、優しいお嬢さんで良かったな」
そこに飲み物を持ったカホがやって来た。
「とりあえずお茶にしましょう。ケーキを焼いたの」
珈琲の良い香りがしている。ここは神の世界のはずだが、まるで人間のような生活だとソータは驚いた。
「ふふ、ソータさんも驚くわよねえ」
ソータの気持ちがカホにも分かったらしい。
「私たちもはじめは人間を見るだけで満足していたのよ。でも誰かが人間になりたいって言い始めて」
神々が人間になりたいと思うとは、とソータは二重にびっくりした。
「人間と共生したいと神々も思うようになったのだ。特に最近は」
「何故ですか?」
ソータは問うた。
「神々が人間に転生する世界になったからね。神々は元来自由だからそれも容易に出来る」
「私の姉様も神々の生まれ変わりです」
「ああ、そうなんだね。我々も長く生きているし、死を持つ人間に憧れがあるのかもしれない」
「死」という言葉にソータはどきりとしてしまう。
「で、でもキメルのお父様は亡くなったって」
「ああ、カイナは特例だった。あの子は半人前だったからね」
やはりそうなのかとソータは気持ちが暗くなった。もしキメルが一人前になれなかったら彼も死んでしまうかもしれない。
「ソータ、俺は大丈夫だ。父さんは死んだかもしれないが俺は生きている」
「キメル、頑張ってね」
自分にはこんなことしか言えない。キメルは力強く頷いてくれた。
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