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真司×千晶&千尋×加那太
スポーツアクティビティに挑戦!⑥みんなでゆるくキャンプしてみた
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酒も入り、少しほろ酔いの状態で、加那太がゲームのセットを始めた。
それは最新のポータブルゲーム機である。画面が大きく、かつ綺麗という謳い文句で売られているものだ。
加那太はコントローラーをそれぞれ皆に渡した。加那太が簡単に操作方法を説明する。どうやら、いくつかゲームを持ってきたようだ。
「わ、これすごくいいお値段のやつですよね?」
千晶が画面を覗き込むと本当にその場にいるようなリアルなキャラクターがいた。
「僕、ゲーム機だけは良いやつ持ってるんだよね」
「かなさんゲーム上手いから羨ましいです」
「あきくんも新しく買っちゃうー?ゲーム楽しいよー?」
「前向きに検討します」
加那太が持ってきたゲームはオンライン対戦が出来るものだった。
コテージにはワイファイが入っていて、そこからネットに繋げたらしい。千晶は加那太の仕事の速さに驚いた。
「じゃ、みんなで逃げよう!」
「逃げるって…誰からだ?」
千尋が首を傾げる。加那太は鼻息荒く言った。
「そんなの決まってるじゃん!鬼からだよ!」
どうやら加那太が持ってきたゲームのうちの一つは鬼ごっこを模したものらしい。捕まると檻の中に閉じ込められてしまう。
檻から出るためには味方の助けが要る。
最後まで鬼から逃げ切れれば勝利のようだ。鬼はプレイヤーよりはるかに足が速い。いかにうまく逃げ切れるかが勝負の鍵となる。
「みんな、力を合わせて逃げるよ!」
加那太の言葉にみな頷いた。
鬼が千晶の操るキャラクターを追い掛けてきている。
「あきくん、タイミングよくボタンを押して!ターンできるよ!」
どうやら逃げる側にも特殊能力が備わっているようだ。千晶はくるっと逃げる方向を変えた。
「上手い!」
千晶が見事に鬼の手をすり抜ける。だが、やはり相手は相当このゲームをやりこんでいるのか、加那太以外のメンバーは全員檻に入れられてしまっていた。加那太の操るキャラクターと鬼の一騎打ちである。残り時間は50秒。加那太が最後まで逃げ切れればこちらの勝利となる。
「かなさん、頑張って」
千晶が応援すると加那太は頷いた。
「任せて。みんなの命は僕が守るよ」
加那太が鬼に向かって走り出す。自殺行為だと千晶は怖くなった。だが、加那太は鬼に捕まっていない。それどころか、鬼の目の前でくるり、とバク転してみせた。鬼は虚を突かれたのか停止している。
加那太は鬼の脇を走り抜けた。やっと鬼が加那太を追ってくる。
やはり鬼にスピードでは敵わない。
残り時間は18秒だ。
「加那!もう少しだ!」
千尋の言葉に加那太が不敵に笑う。
「僕のキャラクター、足はそんなにはやくないんだけど…よいしょ!」
加那太がくるりと側転を決める。
「とぉっても身軽、なんだよね?」
鬼が加那太の次の一手を読みきれずあたふたしている。そうこうしているうちにゲームが終わった。
「か…勝った?」
千晶は呟いて加那太を見た。加那太が千晶の手に自分の手を合わせてくる。
「うん、僕たちの勝ち!」
「すごいな、かなさん!」
「イエーイ!」
加那太は真司ともハイタッチをかわす。
「加那、なんかいっぱい来てるぞ」
千尋の声に焦りが混じっている。三人は画面を見つめた。加那太が小さく叫ぶ。
「うわぁ、設定間違っちゃった。
今のゲーム、ライブで流れちゃってた」
「えぇー!!」
加那太宛に沢山のフレンド申請や、かっこよかったというコメントがたくさん来ているようだ。
「加那、お前ゲーム界じゃ、ちょっとした有名人なんだから気を付けろ」
「ごめんって」
「かなさん、本当に、すごくかっこよかったです!」
「あきくん、ありがと!」
今回キャンプに来ていなければ、こんな経験は出来ていなかった。加那太は一旦ライブを切り、他のゲームで千晶たちと遊んだ。千晶はまた加那太の新しい面を見られて嬉しかった。
たった一歩踏み出すだけで、この世界はこんなにも変わってくる。なら、もう一歩踏み出したらどうなるのだろう。千晶の心は揺れていた。今が楽しいからこそ余計に。
それは最新のポータブルゲーム機である。画面が大きく、かつ綺麗という謳い文句で売られているものだ。
加那太はコントローラーをそれぞれ皆に渡した。加那太が簡単に操作方法を説明する。どうやら、いくつかゲームを持ってきたようだ。
「わ、これすごくいいお値段のやつですよね?」
千晶が画面を覗き込むと本当にその場にいるようなリアルなキャラクターがいた。
「僕、ゲーム機だけは良いやつ持ってるんだよね」
「かなさんゲーム上手いから羨ましいです」
「あきくんも新しく買っちゃうー?ゲーム楽しいよー?」
「前向きに検討します」
加那太が持ってきたゲームはオンライン対戦が出来るものだった。
コテージにはワイファイが入っていて、そこからネットに繋げたらしい。千晶は加那太の仕事の速さに驚いた。
「じゃ、みんなで逃げよう!」
「逃げるって…誰からだ?」
千尋が首を傾げる。加那太は鼻息荒く言った。
「そんなの決まってるじゃん!鬼からだよ!」
どうやら加那太が持ってきたゲームのうちの一つは鬼ごっこを模したものらしい。捕まると檻の中に閉じ込められてしまう。
檻から出るためには味方の助けが要る。
最後まで鬼から逃げ切れれば勝利のようだ。鬼はプレイヤーよりはるかに足が速い。いかにうまく逃げ切れるかが勝負の鍵となる。
「みんな、力を合わせて逃げるよ!」
加那太の言葉にみな頷いた。
鬼が千晶の操るキャラクターを追い掛けてきている。
「あきくん、タイミングよくボタンを押して!ターンできるよ!」
どうやら逃げる側にも特殊能力が備わっているようだ。千晶はくるっと逃げる方向を変えた。
「上手い!」
千晶が見事に鬼の手をすり抜ける。だが、やはり相手は相当このゲームをやりこんでいるのか、加那太以外のメンバーは全員檻に入れられてしまっていた。加那太の操るキャラクターと鬼の一騎打ちである。残り時間は50秒。加那太が最後まで逃げ切れればこちらの勝利となる。
「かなさん、頑張って」
千晶が応援すると加那太は頷いた。
「任せて。みんなの命は僕が守るよ」
加那太が鬼に向かって走り出す。自殺行為だと千晶は怖くなった。だが、加那太は鬼に捕まっていない。それどころか、鬼の目の前でくるり、とバク転してみせた。鬼は虚を突かれたのか停止している。
加那太は鬼の脇を走り抜けた。やっと鬼が加那太を追ってくる。
やはり鬼にスピードでは敵わない。
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「僕のキャラクター、足はそんなにはやくないんだけど…よいしょ!」
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鬼が加那太の次の一手を読みきれずあたふたしている。そうこうしているうちにゲームが終わった。
「か…勝った?」
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「うん、僕たちの勝ち!」
「すごいな、かなさん!」
「イエーイ!」
加那太は真司ともハイタッチをかわす。
「加那、なんかいっぱい来てるぞ」
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