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第三話
渡航
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異次元にあるトパエルに行くためには、専用の施設があるようだった。
端末だけでトパエルのサイトにログインすると、メッセージの送受信や、アバターを作成し直すことができるらしい。(私が元いた世界ではSNSといった感じみたいだ)
ミカエルさんの運転する小さな車に乗って、私達はトパエルトンネルという施設に向かった。そこからトパエルへ移動できるのだそうだ。
(この世界には不思議がいっぱいだ)
まだ日が長くて、午後六時半過ぎだというのに、明るい。夕焼けが眩しかった。
「間もなく到着します」
ミカエルさんが告げる。
しばらくすると大きなガラス張りのビルが現れた。
これがトパエルトンネルだったんだ。
今までこの道を通るたびに、なんの会社なんだろう?なんて思っていた。
駐車場には、私達以外に沢山の車が停まっている。楽しそうに話しながら親子連れが歩いていく。
みんな、トパエルに行くんだろうか。それか、これから家へ帰るのかもしれない。
「きっと観光で行く人が主だろうね」
ウル様が呟いた。
「私もそうだったらよかったのに」
「夕夏、そうだね」
ふと、本音が漏れた。
ウル様が優しく頭を撫でてくれる。
「ごめんなさい、ウル様。私、頑張るから」
今ぼやいていても何も変わらない。
サフィールに現れた謎の敵。
クシマキは自動式の機械人形だと言っていた。
また襲ってくるのかな。
とても怖いけれど私はこのまま前に進む。
勇敢なお姫様たちに恥ずかしくないように。
「ウル様、私と一緒に来てくれる?」
見上げるとウル様が笑った。
「当然だよ、夕夏」
「うん」
私達は自動ドアを通って中に入った。
フロアの真ん中に受付がある。
その奥には二機の大型のエレベーターがあった。
「いらっしゃいませ。トパエルトンネルへようこそ」
受付の女性がなんだかきらきらしている。
もしかしてロボット?
人間だったら少し怖いかもしれない。
「トパエルへの渡航をご希望でしょうか?」
受付にいるきらきらした女性が言う。
ウル様が頷いた。
「では、103階にご案内致します。奥のエレベーターへどうぞ」
103階?
このビル、何階建てなんだろう。
そんなことを思っていたら、エレベーターの扉が静かに開いた。
「夕夏、行こうか」
「うん」
私達はエレベーターに乗り込んだ。
端末だけでトパエルのサイトにログインすると、メッセージの送受信や、アバターを作成し直すことができるらしい。(私が元いた世界ではSNSといった感じみたいだ)
ミカエルさんの運転する小さな車に乗って、私達はトパエルトンネルという施設に向かった。そこからトパエルへ移動できるのだそうだ。
(この世界には不思議がいっぱいだ)
まだ日が長くて、午後六時半過ぎだというのに、明るい。夕焼けが眩しかった。
「間もなく到着します」
ミカエルさんが告げる。
しばらくすると大きなガラス張りのビルが現れた。
これがトパエルトンネルだったんだ。
今までこの道を通るたびに、なんの会社なんだろう?なんて思っていた。
駐車場には、私達以外に沢山の車が停まっている。楽しそうに話しながら親子連れが歩いていく。
みんな、トパエルに行くんだろうか。それか、これから家へ帰るのかもしれない。
「きっと観光で行く人が主だろうね」
ウル様が呟いた。
「私もそうだったらよかったのに」
「夕夏、そうだね」
ふと、本音が漏れた。
ウル様が優しく頭を撫でてくれる。
「ごめんなさい、ウル様。私、頑張るから」
今ぼやいていても何も変わらない。
サフィールに現れた謎の敵。
クシマキは自動式の機械人形だと言っていた。
また襲ってくるのかな。
とても怖いけれど私はこのまま前に進む。
勇敢なお姫様たちに恥ずかしくないように。
「ウル様、私と一緒に来てくれる?」
見上げるとウル様が笑った。
「当然だよ、夕夏」
「うん」
私達は自動ドアを通って中に入った。
フロアの真ん中に受付がある。
その奥には二機の大型のエレベーターがあった。
「いらっしゃいませ。トパエルトンネルへようこそ」
受付の女性がなんだかきらきらしている。
もしかしてロボット?
人間だったら少し怖いかもしれない。
「トパエルへの渡航をご希望でしょうか?」
受付にいるきらきらした女性が言う。
ウル様が頷いた。
「では、103階にご案内致します。奥のエレベーターへどうぞ」
103階?
このビル、何階建てなんだろう。
そんなことを思っていたら、エレベーターの扉が静かに開いた。
「夕夏、行こうか」
「うん」
私達はエレベーターに乗り込んだ。
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