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後輩は子猫ちゃん(真司×千晶)
千晶さんとオフ会
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「真司さん、おかわりは?」
「おう、もらおうかな」
いつものように俺は千晶の家に来てご飯を食べていた。
千晶はまるで奥さんのように俺を気に掛けてくれる。
できたら、千晶と一緒に暮らしたいな、なんて思うけれどなかなか言葉に出せずにいる。
千晶は嫌かもしれないしな。
「この麻婆豆腐、辛くて美味いな」
千晶が笑う。
「それ、素使わないで手作りなんです。手間がかかるけど美味しいなって思ってて」
「へえ、すげえな」
千晶は本当にすごい。こんなに美味しいものが作れるんだな。
「あの、真司さん?」
「どうした?」
「真司さんにお願いがあるんです」
土曜日の昼、俺は喫茶店にいた。
「えぇ?あきさんって男性だったんですね!知らなかったー」
「彼氏さんも来ていただいてありがとうございます!」
目の前にいたのは見知らぬ人たち三名。
千晶をハンドルネームのあきで呼んでいる。
そう、ブロガーさんたちのオフ会に俺は千晶と来ている。
俺みたいな関係ないのが来たら邪魔かと思ったら、みんな歓迎してくれて嬉しい。
「真司さん、この方がラーメンブロガーさんの関さん」
「どもっす!」
メガネをかけた少し小太りのおじさんだ。
「こちらがスイーツブロガーのAさん。そしてこちらが観劇ブロガーのつづさんです」
二人は若い女性だった。
どちらも美人さんだな。
「あきさんのブログ人気すごいですよね!」
Aさんが興奮気味に言う。
俺も千晶に教えてもらってからブログを読むようにしている。
確かに千晶のブログのアクセス数はすごい。
コンビニの新商品も必ず食べて更新しているし。
「写真の撮り方とか真似させてもらってます」
Aさんが照れたように言う。
「そんな、俺なんてまだまだです」
千晶も照れているようだ。
「彼氏さんとのツーショット載せた時、コメント欄荒れてましたよねw
大丈夫でしたか?」
つづさんが言う。
確かにあれは荒れていたな。結果的には千晶を応援する方向で終息した。
「あきさんは読者さんにとってはお姫様ですからなぁ」
と関さんがしみじみ言う。
やっぱりそうなのか。
ブログの千晶は俺の知っているいつもの千晶だ
。可愛いものと甘いものが大好きな俺の恋人。
でも知らない人から見ても千晶は可愛いんだろう。
ちょっとヤキモチ焼いちゃうよな。
「じゃあ今日はこれから拙者おすすめのラーメンを食べに行きましょうか!」
お、それが今回の目的だったのか。
俺達はぞろぞろと移動した。
その間も美味しいコンビニスイーツの話なんかをしていてみんな楽しそうだ。
俺も今度買ってみよう。
「ここです!
いわゆる家系と呼ばれる店なのですが、女性からの人気も高いんですな!」
関さんがためらわずに中に入る。
「大将!5人いいですか?!」
なんて言っている。
どうやら相当店員さんと親しいらしい。数回、会話を交わして関さんは俺達を中へ誘導してくれた。
店の中はあまり広くない。
俺達がカウンター席に座るともう満席だ。
「わぁ、ラーメン嬉しい」
千晶がさっきからずっとにこにこしている。
よかったな。
「真司さん、いえけい?ってなんですか?」
「ん?なんだろうな?」
俺もそのへんはよくわかっていない。
「家系というのはですね、豚骨醤油スープをベースとしたストレート麺のラーメンを出す店を指すんです」
「へぇ!」
さすがラーメンブログを書いているだけあるな。
関さんは野菜マシマシを頼んでいた。
(野菜が尋常な量じゃない)
「美味しい!」
一口食べて、ぱああと千晶が顔を輝かせる。
「うん、美味いな」
俺も麺を啜る。ラーメンなんて久しぶりに食べた。
「今日のオフ会楽しかったですー。
次はケーキバイキング行きましょうね」
とAさんが言ってくれた。
「私もみなさんと観劇したいですー」
とつづさん。
みんな、優しいいい人だな。
「拙者も今日は楽しかったですぞ!
オフ会いいですな!思い切って主催してよかったです!」
「俺も来て良かったです。
みなさん、ありがとうございます」
千晶がぺこ、と頭を下げる。
千晶は本当にいい子だな。
「俺までいきなり来ちゃってすみません。よくしてもらっちゃって」
「とんでもないですよー」
ラーメンを食べ終えて次のオフ会の話をしてから解散になった。次があるっていいな。
今度は千晶一人でと思ったら、また来てほしいと頼まれた。嬉しい。
「千晶、楽しかったな」
歩きながら言うと、千晶が笑う。ぎゅ、と俺の右腕を抱きしめた。
「真司さんが一緒に来てくれて嬉しかったです。
すごく心強かった」
「それならよかった」
「真司さん」
じっと千晶に見つめられる。
なんだか千晶の顔が赤い。夕焼けか?
「一緒にく、暮らしませんか?」
「え?」
「ずっと思ってて、でも真司さんがどう思うかなって」
「俺も同じこと思ってた」
「本当ですか?」
俺は頷いた。
「ちゃんと話そうか。そのことについて」
「はい」
千晶の小さな左手を握る。
これからどうなるんだろう。
すごいことになってきた。
おわり
「おう、もらおうかな」
いつものように俺は千晶の家に来てご飯を食べていた。
千晶はまるで奥さんのように俺を気に掛けてくれる。
できたら、千晶と一緒に暮らしたいな、なんて思うけれどなかなか言葉に出せずにいる。
千晶は嫌かもしれないしな。
「この麻婆豆腐、辛くて美味いな」
千晶が笑う。
「それ、素使わないで手作りなんです。手間がかかるけど美味しいなって思ってて」
「へえ、すげえな」
千晶は本当にすごい。こんなに美味しいものが作れるんだな。
「あの、真司さん?」
「どうした?」
「真司さんにお願いがあるんです」
土曜日の昼、俺は喫茶店にいた。
「えぇ?あきさんって男性だったんですね!知らなかったー」
「彼氏さんも来ていただいてありがとうございます!」
目の前にいたのは見知らぬ人たち三名。
千晶をハンドルネームのあきで呼んでいる。
そう、ブロガーさんたちのオフ会に俺は千晶と来ている。
俺みたいな関係ないのが来たら邪魔かと思ったら、みんな歓迎してくれて嬉しい。
「真司さん、この方がラーメンブロガーさんの関さん」
「どもっす!」
メガネをかけた少し小太りのおじさんだ。
「こちらがスイーツブロガーのAさん。そしてこちらが観劇ブロガーのつづさんです」
二人は若い女性だった。
どちらも美人さんだな。
「あきさんのブログ人気すごいですよね!」
Aさんが興奮気味に言う。
俺も千晶に教えてもらってからブログを読むようにしている。
確かに千晶のブログのアクセス数はすごい。
コンビニの新商品も必ず食べて更新しているし。
「写真の撮り方とか真似させてもらってます」
Aさんが照れたように言う。
「そんな、俺なんてまだまだです」
千晶も照れているようだ。
「彼氏さんとのツーショット載せた時、コメント欄荒れてましたよねw
大丈夫でしたか?」
つづさんが言う。
確かにあれは荒れていたな。結果的には千晶を応援する方向で終息した。
「あきさんは読者さんにとってはお姫様ですからなぁ」
と関さんがしみじみ言う。
やっぱりそうなのか。
ブログの千晶は俺の知っているいつもの千晶だ
。可愛いものと甘いものが大好きな俺の恋人。
でも知らない人から見ても千晶は可愛いんだろう。
ちょっとヤキモチ焼いちゃうよな。
「じゃあ今日はこれから拙者おすすめのラーメンを食べに行きましょうか!」
お、それが今回の目的だったのか。
俺達はぞろぞろと移動した。
その間も美味しいコンビニスイーツの話なんかをしていてみんな楽しそうだ。
俺も今度買ってみよう。
「ここです!
いわゆる家系と呼ばれる店なのですが、女性からの人気も高いんですな!」
関さんがためらわずに中に入る。
「大将!5人いいですか?!」
なんて言っている。
どうやら相当店員さんと親しいらしい。数回、会話を交わして関さんは俺達を中へ誘導してくれた。
店の中はあまり広くない。
俺達がカウンター席に座るともう満席だ。
「わぁ、ラーメン嬉しい」
千晶がさっきからずっとにこにこしている。
よかったな。
「真司さん、いえけい?ってなんですか?」
「ん?なんだろうな?」
俺もそのへんはよくわかっていない。
「家系というのはですね、豚骨醤油スープをベースとしたストレート麺のラーメンを出す店を指すんです」
「へぇ!」
さすがラーメンブログを書いているだけあるな。
関さんは野菜マシマシを頼んでいた。
(野菜が尋常な量じゃない)
「美味しい!」
一口食べて、ぱああと千晶が顔を輝かせる。
「うん、美味いな」
俺も麺を啜る。ラーメンなんて久しぶりに食べた。
「今日のオフ会楽しかったですー。
次はケーキバイキング行きましょうね」
とAさんが言ってくれた。
「私もみなさんと観劇したいですー」
とつづさん。
みんな、優しいいい人だな。
「拙者も今日は楽しかったですぞ!
オフ会いいですな!思い切って主催してよかったです!」
「俺も来て良かったです。
みなさん、ありがとうございます」
千晶がぺこ、と頭を下げる。
千晶は本当にいい子だな。
「俺までいきなり来ちゃってすみません。よくしてもらっちゃって」
「とんでもないですよー」
ラーメンを食べ終えて次のオフ会の話をしてから解散になった。次があるっていいな。
今度は千晶一人でと思ったら、また来てほしいと頼まれた。嬉しい。
「千晶、楽しかったな」
歩きながら言うと、千晶が笑う。ぎゅ、と俺の右腕を抱きしめた。
「真司さんが一緒に来てくれて嬉しかったです。
すごく心強かった」
「それならよかった」
「真司さん」
じっと千晶に見つめられる。
なんだか千晶の顔が赤い。夕焼けか?
「一緒にく、暮らしませんか?」
「え?」
「ずっと思ってて、でも真司さんがどう思うかなって」
「俺も同じこと思ってた」
「本当ですか?」
俺は頷いた。
「ちゃんと話そうか。そのことについて」
「はい」
千晶の小さな左手を握る。
これからどうなるんだろう。
すごいことになってきた。
おわり
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