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後輩は子猫ちゃん(真司×千晶)
パンケーキ
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やれやれ、今日も暑いなあ。
夏のそんなある日、俺は社内にある自販機の前で缶コーヒーを飲んでいた。
社内はクーラーが壊れているとかで蒸し暑い。早く何とかしてほしいものだ。
だからこうして、冷たい缶コーヒーで体を冷やしているわけだけど、あまり効果はないようだった。ああ、暑い。たまらずにネクタイを軽く緩める。首元が締まっているとより暑さを感じるよなあ。
「先輩、お疲れ様です」
山ほどの書類を持った小柄な美人さんが向こうから声をかけてくる。
それが俺の恋人の千晶だ。
こいつは俺と同じ男だとは思えないくらい綺麗な顔立ちをしている。
小さいし、少し生意気なところもまた可愛い。
「千晶、それ半分持つか」
「あ、お願いします」
千晶から書類を受け取る。結構重たいな。
それに、今ってペーパーレスの時代じゃないのか?
書類をちらりと見ると今度の会議の資料のようだった。
確か結構規模の大きなプロジェクトのはずだ。
「こんなに資料いるのか?」
千晶にそっと尋ねたら千晶はくすりと笑う。
「これ、今度の本部の会議に使うみたいで。タブレットより、紙を使った方が結局確実だろうって」
ははあ、なるほど。頭の固い上部のことだ。
どこかに形に残さないと不安になるんだろうな。
こうゆうのは紙の無駄だぞって言ってやりたい。
「俺、一人でこれ作ってて辛かったです」
苦笑交じりに千晶は言った。
ほほう、それなら俺がご褒美をあげようじゃないか。
「千晶、なにか甘いもの食べに行くか?」
「え?」
千晶が大きな瞳でこちらを見つめてくる。
「今度の日曜日、遊ばないかって言ってる」
俺と千晶は同棲している。
そのせいか一緒にどこかへ行くという機会が減っていた。
まあスーパーには一緒に買い物に行くけども。
「いいんですか?」
「当たり前だろ。千晶は頑張ってるし、たまにはご褒美をもらったっていいはずだ」
「真司さん」
ぽそっと千晶が俺の名前を呼ぶ。
「俺、行きたいパンケーキのお店があるんです。そこがいい」
「了解。あとで店のこと教えてくれな」
「はい」
俺達は資料を運んで自分の仕事に戻った。
「これです」
夜、千晶の作ってくれた夕飯を食べていると、千晶がスマホを見せてくれる。
そこには大きなパンケーキの写真がずらっと並んでいた。
これは確かに千晶が好きそうだな。生クリームがたっぷり皿に盛りつけてある。
パンケーキと一緒に食べるのか。
「でかいな」
思ったままの感想を口にすると、千晶が笑う。
「そうなんです。ここのメニュー、ボリュームがすごくて。ずっと気になってました」
「千晶ならこれくらい食べられるか」
「はい」
千晶がふんすと意気込んでいるのが可愛くて、思わず頭を撫でてしまった。
「真司さんはどれにしますか?」
千晶がメニューの一覧を見せてくれる。
うーん、このマスカルポーネクリームってのが気になるな。
「真司さん女子力高いですね」
千晶に言われると少し照れるな。
「楽しみにしています」
千晶がニコニコしてくれているだけで俺は幸せだ。
日曜日がやってきた。
今日も暑い。
しかも千晶の言う店は都内にあるらしい。
ますます暑そうだ。
「千晶、暑いな。大丈夫か?」
日曜日だからいつもよりは混んでないんだろうけどそれなりに人は乗っている。
「大丈夫です。楽しみすぎてドキドキしてます」
千晶が笑って言う。
可愛いなあ。
お目当ての店は開店前だというのに、すでに行列ができていた。
女の子が多い。
人気店なんだろう。
「庭も可愛いですね」
千晶がそう言いながら庭を見つめている。
俺は植物にはあまり知識がないが、観葉植物であることはわかる。
大きな葉がゆらゆらと風で揺れていた。
「あとで写真に撮っていいか聞きます」
「ああ、ブログのやつか?」
「はい」
千晶の運営するスイーツブログは相変わらず大人気だ。
可愛いって言うのがまず一点。
そして忖度のない評定が売りである。
最近の千晶は自分でお菓子を作るようになっている。
クッキ―をこの前焼いてくれたけど、とても美味しかった。
でもまだ改良を加えるつもりらしい。
すごいな。
いよいよ店が開店して、俺たちは中に入った。
席に着くと千晶が早速メニューを広げている。
「わああ」
小さい声で千晶が歓声を上げていた。可愛い。
「どれにする?」
「二つ頼んでもいいですか?」
千晶がこちらを見つめて言う。
どうやら一つに決められないらしい。
千晶らしいな。
「いいぞ。二人で食べれば余裕だろ」
「やった」
結局俺は、この前気になっていたマスカルポーネクリームのパンケーキにして、千晶はチョコバナナとベリーソースのパンケーキを選んでいた。
どれも人気メニューらしい。
「楽しみですね」
千晶がキラキラ目を輝かせながら言う。
この顔が見れただけで来たかいがあるというものだ。
パンケーキがやってくると千晶が写真を撮り始めた。
どうやらこだわりがあるらしくあらゆるアングルから写真を撮っている。
もうプロだよな。
庭の写真も許可をもらって、パシャパシャ撮っていた。
どんな記事になるか楽しみだな。
いよいよ千晶がナイフとフォークを握る。
俺もそれに倣った。
「美味しい」
大きなパンケーキを切り分けて一口。
千晶が嬉しそうに唸る。
確かに美味い。
俺のは甘味が抑えられているのか食べやすかった。
「真司さんのパンケーキ食べてもいいですか?」
「おう。いいぞ」
千晶が歓声を上げてパンケーキを一切れフォークで刺して持っていく。
すごいな、千晶は。
「真司さんとデートするの久しぶりで嬉しいです」
「最近忙しかったもんなあ」
「真司さん、今日はえっと一緒に寝たいです」
千晶がもじもじしながら言う。
これはそういうことか。
「千晶、お前は困った子だな」
頭をくしゃりと撫でたら千晶が笑った。
おわり
夏のそんなある日、俺は社内にある自販機の前で缶コーヒーを飲んでいた。
社内はクーラーが壊れているとかで蒸し暑い。早く何とかしてほしいものだ。
だからこうして、冷たい缶コーヒーで体を冷やしているわけだけど、あまり効果はないようだった。ああ、暑い。たまらずにネクタイを軽く緩める。首元が締まっているとより暑さを感じるよなあ。
「先輩、お疲れ様です」
山ほどの書類を持った小柄な美人さんが向こうから声をかけてくる。
それが俺の恋人の千晶だ。
こいつは俺と同じ男だとは思えないくらい綺麗な顔立ちをしている。
小さいし、少し生意気なところもまた可愛い。
「千晶、それ半分持つか」
「あ、お願いします」
千晶から書類を受け取る。結構重たいな。
それに、今ってペーパーレスの時代じゃないのか?
書類をちらりと見ると今度の会議の資料のようだった。
確か結構規模の大きなプロジェクトのはずだ。
「こんなに資料いるのか?」
千晶にそっと尋ねたら千晶はくすりと笑う。
「これ、今度の本部の会議に使うみたいで。タブレットより、紙を使った方が結局確実だろうって」
ははあ、なるほど。頭の固い上部のことだ。
どこかに形に残さないと不安になるんだろうな。
こうゆうのは紙の無駄だぞって言ってやりたい。
「俺、一人でこれ作ってて辛かったです」
苦笑交じりに千晶は言った。
ほほう、それなら俺がご褒美をあげようじゃないか。
「千晶、なにか甘いもの食べに行くか?」
「え?」
千晶が大きな瞳でこちらを見つめてくる。
「今度の日曜日、遊ばないかって言ってる」
俺と千晶は同棲している。
そのせいか一緒にどこかへ行くという機会が減っていた。
まあスーパーには一緒に買い物に行くけども。
「いいんですか?」
「当たり前だろ。千晶は頑張ってるし、たまにはご褒美をもらったっていいはずだ」
「真司さん」
ぽそっと千晶が俺の名前を呼ぶ。
「俺、行きたいパンケーキのお店があるんです。そこがいい」
「了解。あとで店のこと教えてくれな」
「はい」
俺達は資料を運んで自分の仕事に戻った。
「これです」
夜、千晶の作ってくれた夕飯を食べていると、千晶がスマホを見せてくれる。
そこには大きなパンケーキの写真がずらっと並んでいた。
これは確かに千晶が好きそうだな。生クリームがたっぷり皿に盛りつけてある。
パンケーキと一緒に食べるのか。
「でかいな」
思ったままの感想を口にすると、千晶が笑う。
「そうなんです。ここのメニュー、ボリュームがすごくて。ずっと気になってました」
「千晶ならこれくらい食べられるか」
「はい」
千晶がふんすと意気込んでいるのが可愛くて、思わず頭を撫でてしまった。
「真司さんはどれにしますか?」
千晶がメニューの一覧を見せてくれる。
うーん、このマスカルポーネクリームってのが気になるな。
「真司さん女子力高いですね」
千晶に言われると少し照れるな。
「楽しみにしています」
千晶がニコニコしてくれているだけで俺は幸せだ。
日曜日がやってきた。
今日も暑い。
しかも千晶の言う店は都内にあるらしい。
ますます暑そうだ。
「千晶、暑いな。大丈夫か?」
日曜日だからいつもよりは混んでないんだろうけどそれなりに人は乗っている。
「大丈夫です。楽しみすぎてドキドキしてます」
千晶が笑って言う。
可愛いなあ。
お目当ての店は開店前だというのに、すでに行列ができていた。
女の子が多い。
人気店なんだろう。
「庭も可愛いですね」
千晶がそう言いながら庭を見つめている。
俺は植物にはあまり知識がないが、観葉植物であることはわかる。
大きな葉がゆらゆらと風で揺れていた。
「あとで写真に撮っていいか聞きます」
「ああ、ブログのやつか?」
「はい」
千晶の運営するスイーツブログは相変わらず大人気だ。
可愛いって言うのがまず一点。
そして忖度のない評定が売りである。
最近の千晶は自分でお菓子を作るようになっている。
クッキ―をこの前焼いてくれたけど、とても美味しかった。
でもまだ改良を加えるつもりらしい。
すごいな。
いよいよ店が開店して、俺たちは中に入った。
席に着くと千晶が早速メニューを広げている。
「わああ」
小さい声で千晶が歓声を上げていた。可愛い。
「どれにする?」
「二つ頼んでもいいですか?」
千晶がこちらを見つめて言う。
どうやら一つに決められないらしい。
千晶らしいな。
「いいぞ。二人で食べれば余裕だろ」
「やった」
結局俺は、この前気になっていたマスカルポーネクリームのパンケーキにして、千晶はチョコバナナとベリーソースのパンケーキを選んでいた。
どれも人気メニューらしい。
「楽しみですね」
千晶がキラキラ目を輝かせながら言う。
この顔が見れただけで来たかいがあるというものだ。
パンケーキがやってくると千晶が写真を撮り始めた。
どうやらこだわりがあるらしくあらゆるアングルから写真を撮っている。
もうプロだよな。
庭の写真も許可をもらって、パシャパシャ撮っていた。
どんな記事になるか楽しみだな。
いよいよ千晶がナイフとフォークを握る。
俺もそれに倣った。
「美味しい」
大きなパンケーキを切り分けて一口。
千晶が嬉しそうに唸る。
確かに美味い。
俺のは甘味が抑えられているのか食べやすかった。
「真司さんのパンケーキ食べてもいいですか?」
「おう。いいぞ」
千晶が歓声を上げてパンケーキを一切れフォークで刺して持っていく。
すごいな、千晶は。
「真司さんとデートするの久しぶりで嬉しいです」
「最近忙しかったもんなあ」
「真司さん、今日はえっと一緒に寝たいです」
千晶がもじもじしながら言う。
これはそういうことか。
「千晶、お前は困った子だな」
頭をくしゃりと撫でたら千晶が笑った。
おわり
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