最弱白魔導士(♂)ですが最強魔王の奥様になりました。

はやしかわともえ

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おまけ

風邪引きシャオの我が儘

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※2023.04.09に配布した無料配布作品です。


登場人物紹介

・シャオ 魔界の王で魔族。甘いものが大好き。わがままな性格。ましろが大好き。

・ましろ 男だが、シャオの側室。可愛らしい見た目に反して図太い性格。魔界で唯一シャオのわがままを叱ることができる。







それはある日のことだ。隣で眠っていたシャオの様子がなんだかおかしい。俺は慌てて飛び起きた。
「シャオ?どうしたの?大丈夫?」
一応声を掛けてみるけどシャオの反応がない。俺はシャオの体に触って驚いた。すごく熱い。
「シャオ、ちょっと待ってて!パルカスさん呼ぶから」
俺は寝室から転がるように飛び出した。
パルカスさんはこの城の管理をすべて
任されている敏腕執事さんだ。シャオの様子がおかしいと伝えたら、すぐに医師を呼んでくれた。どれくらいで来てくれるんだろう。パルカスさんが水の入った小さなたらいを俺に渡してくれる。
「ましろさま、お願いしても?」
そうだ。城にはシャオの小さな弟たちがいて、パルカスさんはその子たちから目が離せないのだ。俺はたらいを受け取って頷いた。俺にも出来ることがある。パルカスさんはそれを教えてくれたんだ。寝室に戻るとシャオが荒く呼吸をしている。俺は慌ててベッドに駆け寄った。
「シャオ、すぐにお医者さんが来てくれるからね」
俺はたらいの水で手拭いを濡らして絞った。それをシャオの額に乗せる。うーん、白魔法はケガは治せるけど病気までは無理だからなあ。毎度のことだけど自分の限界を感じる。
そう、俺は白魔導士だ。最近まで鍵付きという嬉しくないアビリティを持っていたのでまだまだ弱い。
「ま・・しろ」
シャオが気が付いた。俺はホッとしてシャオの手を握った。
「よかった。気が付いたんだね」
「バナナくれ」
「へ?」
「イチゴ食いてえ」
あのー、シャオさん?あなた、さっきまで意識がなかったのに、もう食欲湧いてるの?
「シャオ、お腹空いてるの?」
「朝は沢山食わないと」
シャオは思っていたよりタフだったようだ。
「わかった。バナナとイチゴね」
「ましろがいつもより優しい」
「俺はいつでも優しいでしょ」
「そうだな」
とりあえずシャオに食欲があることが分かってホッとする。パルカスさんに厨房を借りていいか聞いてみよう。
***
「シャオ―、お待たせ」
俺はシャオの希望したイチゴとバナナ、そしてたっぷりのお粥を用意して、寝室に戻ってきている。お茶ももちろん淹れて来た。
シャオがむくりと起きる。関節が痛むのかシャオは顔を歪めた。
「痛いの?」
「熱が出ると大抵痛くなる。気にするな」
シャオは最近激務だったもんな。今日はお休みだったから尚更だろう。気が緩んで具合が悪くなるなんてざらだ。
「さ、ご飯食べよう」
「食わせてくれ、お嫁様」
「いいよ。お粥からね」
「ああ」
シャオがあーんと口を開ける。俺はその口に冷ましたお粥を入れてあげた。
「塩味美味いな」
むぐむぐとシャオがお粥を咀嚼している。
「食べられそう?」
「美味いから食べられる。でも鼻が詰まってるのが嫌だな」
ああ、風邪ひきあるあるだ。
「シャオ、きっと疲れたんだよ」
「そうだな。今日はゆっくりする」
「うん」
シャオには元気でいてもらわなくちゃ。だって魔界を統べる王様なんだからね。
「ましろ、果物も食うぞ」
「はいはい」
シャオのこういうわがままなとこ、実は好きなんだよね。
そのあとシャオは往診にやってきた先生に診察してもらった。診断は風邪。よく休むようにとのことだ。シャオ、早く元気になってね。
                 完


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感想 1

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みんなの感想(1件)

メロウ
2025.11.27 メロウ

やっと中盤に差し掛かりました。一章がたいへん長いですね。お話はタイトルに比べてシリアスで、興味深いです。ましろ姫は、主人公ぽくなくて、いろいろ応援したくなるキャラです。生真面目で、努力家ですね。後半も楽しんで読ませていただきます。

解除

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