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俺はマリオネット
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「ツイ!!」
「へ、へい!!」
ツイは名前を呼ばれ驚きながらもいそいそと俺の近くに来た。
「な、なんですか!?」
「ツイ……」
「は、はい?」
俺は真剣な眼差しでツイを見つめる。
「……俺を」
「ちょ、ちょっとこんな状況で……。まだ……早いですよ?」
顔に紅葉を散らし顔を背けるツイは何を想像してるんだろう。
「俺を……」
えっと……どう言えば良いんだろう。
「は……はい!」
傀儡?操り人形……?俺はツイの言う通りに動くマリオネット。マリオネットってなんだ??……ああ、そうか。そうなのか?知らねえよ。
「俺をツイの玩具にしてくれ!」
「……?」
「……?」
……あれ?なんか間違えた。確実に間違えた。何言ってんだ俺、ただの変態プレイのお誘いみたいになっちゃったじゃん。
「爆弾発言!目覚めました!?何かに目覚めました!?それに私誘われてます!?ええ?」
「うん、俺が悪いわ。失言にも程があったわ。ごめん。ツイって敵の攻撃見えてるよね?」
「びっびくりしましたぁ。サポーター辞めようか悩みましたもん」
「ごめんて。で、どうなんだよ?」
「ばちこり見えてますよ!あ!あれですね!敵の瞬きの回数が気になるんですね!」
「そんな特殊性癖ねえよ。ちょっと気になるけどね。ほんのちょっとね」
「違うなら何故そんなことを?」
「俺をナビゲートしてくれないか?敵の攻撃に対してどう避けるのか最善か」
「つまりは操り人形の様に」
「そう言う事だ」
「ほお……。まあ、それは構いませんけど、ステータス差というのは大きな問題では?全てを回避しきれるとは思いません」
「俺もそれは分かってる。傷つくのは重々承知だ。……でもそれくらいの覚悟がないとこの子は救えない。俺はもう後悔したくない、だからやるんだ。可能性があるのなら」
「おお……、カッコいいっすね!分かりました、わかりましたよ!……サポートは私の専売特許。シオさん専用サポーターの私に全て任せてください!!」
「ああ!信じてるよ」
「ハイ!」
俺達は気持ちを切り替え、殺気を帯びた兵士達へ戦いの合図を送る。
「さっさと片付けるぞ!!」
宣戦布告を請け負った兵士達は俺達を睥睨してすぐ戦闘に入る。
「屈んでください!!」
ツイの指示通り膝を折り曲げ体を縮ませると、二本の剣が頭の上を通過した。
「な!避けられた!?」
「怯むな!ただのまぐれだ!!」
大丈夫……。避けれる。怖いけど、大丈夫……、大丈夫だ。
奮える体に何度もそう言い聞かせる。
「前方に五歩ダッシュ!!」
俺の心など知る由もなく、兵士達は屈んだ俺を剣で突き刺す様に狙う。それに対して俺はサッと立ち上がり、五歩前進を試みる。
「くっ!!!」
しかし敵の剣は立ち上がった俺の右脹脛を抉り血を流す。
……少し反応が遅くなっただけでこれか。警戒しなきゃな。
強い痛みを無理矢理我慢する。
「大丈夫ですか!!」
「なんともないよ」
「右に盾!」
サッと盾を右に動かし兵士の剣から身を守る。
と、何か変だ……。体がおかしい?
何か不思議な感覚が俺を襲う、否、悪いほうではない。
「シオさん!敵に攻撃を……!?」
分かってる、今相手に一瞬隙が生まれて、俺が攻撃するチャンスがあるって事。
だから俺は動いた。
俺は盾で弾かれ無防備になった兵士の体に棒を突いた。
「体を右へ!!」
「!?」
俺はハッとしツイの指示に応える。と、背後からの敵の攻撃を回避した。
今のは何だったんだ?周りが冷静に見えて……、それで、打ち込めて。体も思い通りで、怖くなくて……。
俺でも戦えるって事か?
「後ろへと回避!!」
そんな集中してる俺をサポートしてくれるツイは本当にありがたい。
が、一つ懸念点が出てきた。
先程の行った攻撃に傷の二文字はない。
木の棒の攻撃力と俺の攻撃力を合わせた所で敵の防御力にはかなわないという事だ。
結局はじり貧だ……。
「くっそ何で当たらねえ!!」「はやく殺さなければ!!」
兵士の攻撃には焦りが如実に表れていた。
剣を無闇矢鱈に振り回すのみで意図はなく、回避するのは俺だけでも容易かった。
ぜえぜえと両者共に息を乱す。
俺も相手も人間だ。疲労が溜まれば攻撃を与えられなくても倒れるはずだ。
勝てるかもしれない、いや、勝たなきゃいけないんだ。
活路が開けると視野が広まる。
『纏焔・グレンノイズ』
そして広がった視野で捉えたのは誰かと、その誰かの胸元にあったモニターだった。
「へ、へい!!」
ツイは名前を呼ばれ驚きながらもいそいそと俺の近くに来た。
「な、なんですか!?」
「ツイ……」
「は、はい?」
俺は真剣な眼差しでツイを見つめる。
「……俺を」
「ちょ、ちょっとこんな状況で……。まだ……早いですよ?」
顔に紅葉を散らし顔を背けるツイは何を想像してるんだろう。
「俺を……」
えっと……どう言えば良いんだろう。
「は……はい!」
傀儡?操り人形……?俺はツイの言う通りに動くマリオネット。マリオネットってなんだ??……ああ、そうか。そうなのか?知らねえよ。
「俺をツイの玩具にしてくれ!」
「……?」
「……?」
……あれ?なんか間違えた。確実に間違えた。何言ってんだ俺、ただの変態プレイのお誘いみたいになっちゃったじゃん。
「爆弾発言!目覚めました!?何かに目覚めました!?それに私誘われてます!?ええ?」
「うん、俺が悪いわ。失言にも程があったわ。ごめん。ツイって敵の攻撃見えてるよね?」
「びっびくりしましたぁ。サポーター辞めようか悩みましたもん」
「ごめんて。で、どうなんだよ?」
「ばちこり見えてますよ!あ!あれですね!敵の瞬きの回数が気になるんですね!」
「そんな特殊性癖ねえよ。ちょっと気になるけどね。ほんのちょっとね」
「違うなら何故そんなことを?」
「俺をナビゲートしてくれないか?敵の攻撃に対してどう避けるのか最善か」
「つまりは操り人形の様に」
「そう言う事だ」
「ほお……。まあ、それは構いませんけど、ステータス差というのは大きな問題では?全てを回避しきれるとは思いません」
「俺もそれは分かってる。傷つくのは重々承知だ。……でもそれくらいの覚悟がないとこの子は救えない。俺はもう後悔したくない、だからやるんだ。可能性があるのなら」
「おお……、カッコいいっすね!分かりました、わかりましたよ!……サポートは私の専売特許。シオさん専用サポーターの私に全て任せてください!!」
「ああ!信じてるよ」
「ハイ!」
俺達は気持ちを切り替え、殺気を帯びた兵士達へ戦いの合図を送る。
「さっさと片付けるぞ!!」
宣戦布告を請け負った兵士達は俺達を睥睨してすぐ戦闘に入る。
「屈んでください!!」
ツイの指示通り膝を折り曲げ体を縮ませると、二本の剣が頭の上を通過した。
「な!避けられた!?」
「怯むな!ただのまぐれだ!!」
大丈夫……。避けれる。怖いけど、大丈夫……、大丈夫だ。
奮える体に何度もそう言い聞かせる。
「前方に五歩ダッシュ!!」
俺の心など知る由もなく、兵士達は屈んだ俺を剣で突き刺す様に狙う。それに対して俺はサッと立ち上がり、五歩前進を試みる。
「くっ!!!」
しかし敵の剣は立ち上がった俺の右脹脛を抉り血を流す。
……少し反応が遅くなっただけでこれか。警戒しなきゃな。
強い痛みを無理矢理我慢する。
「大丈夫ですか!!」
「なんともないよ」
「右に盾!」
サッと盾を右に動かし兵士の剣から身を守る。
と、何か変だ……。体がおかしい?
何か不思議な感覚が俺を襲う、否、悪いほうではない。
「シオさん!敵に攻撃を……!?」
分かってる、今相手に一瞬隙が生まれて、俺が攻撃するチャンスがあるって事。
だから俺は動いた。
俺は盾で弾かれ無防備になった兵士の体に棒を突いた。
「体を右へ!!」
「!?」
俺はハッとしツイの指示に応える。と、背後からの敵の攻撃を回避した。
今のは何だったんだ?周りが冷静に見えて……、それで、打ち込めて。体も思い通りで、怖くなくて……。
俺でも戦えるって事か?
「後ろへと回避!!」
そんな集中してる俺をサポートしてくれるツイは本当にありがたい。
が、一つ懸念点が出てきた。
先程の行った攻撃に傷の二文字はない。
木の棒の攻撃力と俺の攻撃力を合わせた所で敵の防御力にはかなわないという事だ。
結局はじり貧だ……。
「くっそ何で当たらねえ!!」「はやく殺さなければ!!」
兵士の攻撃には焦りが如実に表れていた。
剣を無闇矢鱈に振り回すのみで意図はなく、回避するのは俺だけでも容易かった。
ぜえぜえと両者共に息を乱す。
俺も相手も人間だ。疲労が溜まれば攻撃を与えられなくても倒れるはずだ。
勝てるかもしれない、いや、勝たなきゃいけないんだ。
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