25 / 45
押し花とイジメ
しおりを挟む
◆
僕は音楽室の重い扉を思い切って開けた。
「エリーゼのために」がぴたりと止んだ。
音楽室の中は外と流れている空気も時間も違うように感じられる。
授業で生徒がいる時と、石谷さんのような少女が一人でいる時とはまるで違う。
音楽室の重厚感溢れる窓のカーテンがゆらゆらと風にそよいでいる。
「村上くん?・・」
昼休み、僕は石谷さんがピアノの練習をしているはずの音楽室に来た。
石谷さんの長い髪も風にそよいでいる。
石谷さんは椅子から降りた。
「あ、あの、この前は、ごめんなさい。保健室につき合わせたりして」
「別にかまへんて、石谷さん、慌ててたんやから」
長田さんの押し花について訊くつもりだった。
「それで、私に何か用事?」
なぜ石谷さんなのか?
他に二組に特に親しい知り合いもいないから石谷さんを選んだ、と言えば嘘になる。
ピアノを弾く女の子、石谷さんに興味があったせいかもしれなかった。
「ピアノの音が聞こえてきたから、じかに聴きたくなったんや」
それは言い訳だ。
「素人のピアノだから、人に聴かせるようなものじゃないわ」
「僕には違いなんてわからへんから、別にええやん。黙ってここで聴いとくだけやし」
「ごめんなさい。そこにいられると、ピアノに集中できないの」
「こっちこそ、ごめん。本当のことを言うと、ピアノを聴きにきたんやないんや」
「えっ、だったら、何の用なの?」
石谷さんは戸惑ったような顔をした。
「芦田さんに訊いてもよかったんやけど、芦田さんに会いに和菓子屋さんに行くのも変やし、いる場所が分かってるの石谷さんだけやったから」
「わ、わかったわ。それで、私に何の話なの?」
「僕、クラスの副委員長やってて、匿名の投書の中に長田さんの押し花のことが書かれてあったんや」
「それなら、私ももらったけど」
「それ、クラスの中でイジメを生み出すものかもしれへんねん」
「いじめ?」
少しは何か知ってるようだった。石谷さんの表情が語っている。
「たとえば、押し花をもらうことを断るとかしたら」
◇
去年の発表会の成績は四位だった。
三.四年生での成績と五、六年生の成績とはまたレベルも違ってくる。みんなきっと上達しているだろう。新しくピアノを習い始めた子も参加する。
長田さんはいつから弾いているのだろう?
私は新しいお洋服に袖を通した。
さすがに小さくなってしまった去年までの洋服を新調した。気分が入れ替わった気がする。ちょっと智子に見せたい気がした。
去年は見せる相手なんていなかった。
私は智子を失いたくない。
「あ、あの、石谷さん、ちょっといい?」
今日、廊下を歩いていると、クラスの大人しい伊藤さんが珍しく私に話しかけてきた。
「うん。いいよ」
「こんなこと、私が言うのもあれなんだけど、石谷さん、芦田さんとお友達みたいだから、私、放っておけなくて」
智子のこと?智子のことなら私も放っておけない。
「私、見たの」
「何を?」
「そ、その、この前、芦田さんが宿題のプリント忘れて立たされてたでしょ」
たどたどしく伊藤さんは語り始める。
「うん。智子が宿題忘れるなんて、今までなかったから、よく覚えているよ」
「休み時間に、川田さんが芦田さんのランドセルから、プリント抜き取っていたを見たの」
智子、そんなことされていたんだ。川田さんが許せない。
「その時に、橋本さんも一緒に立たされていたんだけど、そ、その、橋本さんは前にスープの中にウサギの餌が入っていたって言ってたでしょ、それって最初はそんなもの入ってなかったって、後になって川田さんが入れてたのを他の人が見たっていうのを聞いたの」
そんな気はしていたけど、あの時、橋本さんのことも疑っていたことが悔やまれる。
「芦田さん、あの時、私をかばってくれたし、すごく悪くて」
「それって、もう立派ないじめじゃない、ひどい!」
赤坂さんもあの時、川田さんとグルになっていたから、きっと仲間だ。
「橋本さんは芦田さんにそのことを言ったんだけど、芦田さん、聞いていないみたいだったし、橋本さんと話して、友達の石谷さんに言った方がいいっていうことになって」
「ありがとう。伊藤さん」
伊藤さんと橋本さんがいなければ私はこの事実を知ることができなかった。
「いいよ、これくらい。二人、仲がいいみたいだから。私、少し羨ましかったの」
伊藤さんはそう言うと少し笑った。
「でも、こんな大事な話をしてくれるなんて、伊藤さんも友達だよ」
私がそう言うと伊藤さんは首を横に振った。
「ありがとう。でも私、これがきっかけで橋本さんと仲良くなったの。今度、家に遊びに行くことになって。私は二人に感謝してるくらい」
「そう、よかったね」
「私、大事な人は一人でいいと思うの」
伊藤さんの言うとおりだ。大事な人は一人でいい。私は智子を絶対に守る。
「ちょっと訊いていい?伊藤さんとその橋本さんも、長田さんっていう一組の女の子から押し花ってもらった?」
私は村上くんから聞いていたことを訊ねた。
「ああ、その話、以前、クラスの子に聞いたことがあるけど、私たちはもらってないわよ」
伊藤さんと橋本さんは私たちと同じように二学期になってようやく友達ができたくらいに大人しい子たちだ。
村上くんは言っていた。「押し花をもらったことを他の人に伝えない可能性がある子には渡していないのではないか」と。
そして、「クラスにいじめが存在していたら、先生に報告するかして解決しなければならない。副委員長である前に、人として」とも。
村上くんって、ちゃんとした人だ。
村上くんは続けてこうも言っていた。
「押し花は長田さん本人も渡したことを忘れてしまって、みんなの中では風化してしまってるかもしれないけど、もらった人の一部は断った人のことをいつまでも憶えているものだ」と。
智子は「押し花を受け取ることを考えさせてください」と長田さんに言ったと以前に聞いていた。
それを誰かが見ていたか、長田さんがそのことを誰かに言ったかのどちらかだ。
私は伊藤さんと別れたあと、この後どうするかを考えた。
下校時間も智子は何も言ってくれない。
「智子、最近、様子、おかしいけど、何かあった?」と聞いても、首を横に振って「何もないよ。加奈ちゃんの気のせいよ」と答える。
それ以上問い詰めると「私の顔、変やから、そう見えるんや」と言い出したりする。
たぶん、前に電話をかけたときもそうだったけど、私に心配をかけたくなくて、きっと黙っているんだろう。
あんないい子をいじめているのだとしたら許せない。
私の怒りはどこへぶつければいい?
長田さんなのか?川田さんと赤坂さんの二人なのか?
僕は音楽室の重い扉を思い切って開けた。
「エリーゼのために」がぴたりと止んだ。
音楽室の中は外と流れている空気も時間も違うように感じられる。
授業で生徒がいる時と、石谷さんのような少女が一人でいる時とはまるで違う。
音楽室の重厚感溢れる窓のカーテンがゆらゆらと風にそよいでいる。
「村上くん?・・」
昼休み、僕は石谷さんがピアノの練習をしているはずの音楽室に来た。
石谷さんの長い髪も風にそよいでいる。
石谷さんは椅子から降りた。
「あ、あの、この前は、ごめんなさい。保健室につき合わせたりして」
「別にかまへんて、石谷さん、慌ててたんやから」
長田さんの押し花について訊くつもりだった。
「それで、私に何か用事?」
なぜ石谷さんなのか?
他に二組に特に親しい知り合いもいないから石谷さんを選んだ、と言えば嘘になる。
ピアノを弾く女の子、石谷さんに興味があったせいかもしれなかった。
「ピアノの音が聞こえてきたから、じかに聴きたくなったんや」
それは言い訳だ。
「素人のピアノだから、人に聴かせるようなものじゃないわ」
「僕には違いなんてわからへんから、別にええやん。黙ってここで聴いとくだけやし」
「ごめんなさい。そこにいられると、ピアノに集中できないの」
「こっちこそ、ごめん。本当のことを言うと、ピアノを聴きにきたんやないんや」
「えっ、だったら、何の用なの?」
石谷さんは戸惑ったような顔をした。
「芦田さんに訊いてもよかったんやけど、芦田さんに会いに和菓子屋さんに行くのも変やし、いる場所が分かってるの石谷さんだけやったから」
「わ、わかったわ。それで、私に何の話なの?」
「僕、クラスの副委員長やってて、匿名の投書の中に長田さんの押し花のことが書かれてあったんや」
「それなら、私ももらったけど」
「それ、クラスの中でイジメを生み出すものかもしれへんねん」
「いじめ?」
少しは何か知ってるようだった。石谷さんの表情が語っている。
「たとえば、押し花をもらうことを断るとかしたら」
◇
去年の発表会の成績は四位だった。
三.四年生での成績と五、六年生の成績とはまたレベルも違ってくる。みんなきっと上達しているだろう。新しくピアノを習い始めた子も参加する。
長田さんはいつから弾いているのだろう?
私は新しいお洋服に袖を通した。
さすがに小さくなってしまった去年までの洋服を新調した。気分が入れ替わった気がする。ちょっと智子に見せたい気がした。
去年は見せる相手なんていなかった。
私は智子を失いたくない。
「あ、あの、石谷さん、ちょっといい?」
今日、廊下を歩いていると、クラスの大人しい伊藤さんが珍しく私に話しかけてきた。
「うん。いいよ」
「こんなこと、私が言うのもあれなんだけど、石谷さん、芦田さんとお友達みたいだから、私、放っておけなくて」
智子のこと?智子のことなら私も放っておけない。
「私、見たの」
「何を?」
「そ、その、この前、芦田さんが宿題のプリント忘れて立たされてたでしょ」
たどたどしく伊藤さんは語り始める。
「うん。智子が宿題忘れるなんて、今までなかったから、よく覚えているよ」
「休み時間に、川田さんが芦田さんのランドセルから、プリント抜き取っていたを見たの」
智子、そんなことされていたんだ。川田さんが許せない。
「その時に、橋本さんも一緒に立たされていたんだけど、そ、その、橋本さんは前にスープの中にウサギの餌が入っていたって言ってたでしょ、それって最初はそんなもの入ってなかったって、後になって川田さんが入れてたのを他の人が見たっていうのを聞いたの」
そんな気はしていたけど、あの時、橋本さんのことも疑っていたことが悔やまれる。
「芦田さん、あの時、私をかばってくれたし、すごく悪くて」
「それって、もう立派ないじめじゃない、ひどい!」
赤坂さんもあの時、川田さんとグルになっていたから、きっと仲間だ。
「橋本さんは芦田さんにそのことを言ったんだけど、芦田さん、聞いていないみたいだったし、橋本さんと話して、友達の石谷さんに言った方がいいっていうことになって」
「ありがとう。伊藤さん」
伊藤さんと橋本さんがいなければ私はこの事実を知ることができなかった。
「いいよ、これくらい。二人、仲がいいみたいだから。私、少し羨ましかったの」
伊藤さんはそう言うと少し笑った。
「でも、こんな大事な話をしてくれるなんて、伊藤さんも友達だよ」
私がそう言うと伊藤さんは首を横に振った。
「ありがとう。でも私、これがきっかけで橋本さんと仲良くなったの。今度、家に遊びに行くことになって。私は二人に感謝してるくらい」
「そう、よかったね」
「私、大事な人は一人でいいと思うの」
伊藤さんの言うとおりだ。大事な人は一人でいい。私は智子を絶対に守る。
「ちょっと訊いていい?伊藤さんとその橋本さんも、長田さんっていう一組の女の子から押し花ってもらった?」
私は村上くんから聞いていたことを訊ねた。
「ああ、その話、以前、クラスの子に聞いたことがあるけど、私たちはもらってないわよ」
伊藤さんと橋本さんは私たちと同じように二学期になってようやく友達ができたくらいに大人しい子たちだ。
村上くんは言っていた。「押し花をもらったことを他の人に伝えない可能性がある子には渡していないのではないか」と。
そして、「クラスにいじめが存在していたら、先生に報告するかして解決しなければならない。副委員長である前に、人として」とも。
村上くんって、ちゃんとした人だ。
村上くんは続けてこうも言っていた。
「押し花は長田さん本人も渡したことを忘れてしまって、みんなの中では風化してしまってるかもしれないけど、もらった人の一部は断った人のことをいつまでも憶えているものだ」と。
智子は「押し花を受け取ることを考えさせてください」と長田さんに言ったと以前に聞いていた。
それを誰かが見ていたか、長田さんがそのことを誰かに言ったかのどちらかだ。
私は伊藤さんと別れたあと、この後どうするかを考えた。
下校時間も智子は何も言ってくれない。
「智子、最近、様子、おかしいけど、何かあった?」と聞いても、首を横に振って「何もないよ。加奈ちゃんの気のせいよ」と答える。
それ以上問い詰めると「私の顔、変やから、そう見えるんや」と言い出したりする。
たぶん、前に電話をかけたときもそうだったけど、私に心配をかけたくなくて、きっと黙っているんだろう。
あんないい子をいじめているのだとしたら許せない。
私の怒りはどこへぶつければいい?
長田さんなのか?川田さんと赤坂さんの二人なのか?
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
不倫妻への鎮魂歌 ―サレ夫が選んだ、最も残酷で静かな復讐―
MisakiNonagase
大衆娯楽
「サレ夫、再生。不倫妻、転落。──その代償は、あまりに重い。」
「嘘で塗り固めた20年より、真実で歩む明日がいい。」
失って初めて気づく、守られていた日々の輝き。
46歳の美香にとって、誠実な夫と二人の息子に囲まれた生活は、退屈で窮屈な「檻」だった。若い男からの甘い誘惑に、彼女は20年の歳月を投げ打って飛び込んだ。 しかし、彼女が捨てたのは「檻」ではなく「聖域」だったのだ。 不倫、発覚、離婚、そして孤独。 かつての「美しい奥様」が、厚化粧で場末のスナックのカウンターに立つまでの足取りと、傷つきながらも真実の幸福を掴み取っていく夫・徹の再生を描く。 家族とは何か、誠実さとは何か。一通の離婚届が、二人の人生を光と影に分かつ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる