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1章【我が家に天使がやって来た】
※添い寝はもうダメ??
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※短いです。
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その後アクセル様はお忍びで何度か娼館へと行きましたが性的な欲求不満は解消したものの、その度にヴィヴィアンに対して後ろめたさを感じ罪悪感に打ちひしがれていたのでした。
そりゃ23歳になる健康な男性ですもの欲求不満にもなりますよね。
可哀そうなアクセル様。
++++++++++++++++++++++
ヴィヴィは優秀な成績で初等淑女教育を修了した。
12歳になり貴族学院に入学する年となったのだ。
この頃になると見た目も随分と変わって来た。
母の話ではつい最近初潮を迎えたという。
心なしか身体の線も変わってきたように思う。もうあの時の天使ではなくなり今では妖精いや女神?でもやはり俺の中では天使しか思えないが以前のように抱き締める事に少し躊躇いが出て来た。
そして週一の添い寝も未だに続行中であったが流石にこれ以上はという事で母に相談をすると「別に本人が嫌と云わないなら良いんじゃないの?」と云われたが、俺の方が構うんだよと心の中で呟き自主的にやめる事にした。
もう一緒に寝るのは今夜で卒業だ。
その夜ベッドの中でその事をヴィヴィに告げる。
「ヴィヴィ、次の俺の休みからは自分の部屋で一人で寝るんだ」
「・・・」
「何だ拗ねてるのか?」
「拗ねてなんかいません」
ぷいっと頬を膨らませる。
「アクセル様も疲れて帰ってきているのだからゆっくりとお一人で寝かせて差し上げないといけませんよって、マギーとドリーにも言われました」
「ああ、そうだな。ヴィヴィも大きくなって腕枕も重くなったしな」
少し揶揄うように言うと
「そんなに太ってないもん!」
と幼子のように背中を向けてしまう。
その後ろ姿に愛しさを感じそっと背中から抱きしめつむじの近くに口づけた。
「もう学院に通うんだ。寂しい何て言ってられないぞ」
「分かってる。でもアクセル様が護衛で傍に居てくれるんでしょう?」
「ああ、そうだよ。貴族の子女には護衛が付くからね。なんたって君は大公と侯爵の娘なんだから。専属護衛を俺がやることに決まっているしな」
「アクセル様が傍に居てくれるなら安心です」
「何があっても絶対に守るから。それと加護を持っている事は絶対に知られないようにな。特に『先読み』の事を知られた危険だ」
「はい、分かりました」
「うん、良い子だ。ほら、一緒に寝る最後の夜だからこっちを向いて顔を見せて」
ヴィヴィはもぞもぞと動き向きを変え俺の顔を見上げて来た。
「可愛い俺のヴィヴィ。良い夢を」
前髪を手で上げお休みのキスを額に落とす。
「おやすみなさいアクセルさま」
ヴィヴィが静かに瞳を閉じた。
俺は天井を仰ぎながら『最後の夜か』と心の中で呟き小さく息を吐いた。
★ヴィヴィの成人まであと6年★
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※明日から第2章学院編にはいります。
引き続き宜しくお願い致します。
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その後アクセル様はお忍びで何度か娼館へと行きましたが性的な欲求不満は解消したものの、その度にヴィヴィアンに対して後ろめたさを感じ罪悪感に打ちひしがれていたのでした。
そりゃ23歳になる健康な男性ですもの欲求不満にもなりますよね。
可哀そうなアクセル様。
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ヴィヴィは優秀な成績で初等淑女教育を修了した。
12歳になり貴族学院に入学する年となったのだ。
この頃になると見た目も随分と変わって来た。
母の話ではつい最近初潮を迎えたという。
心なしか身体の線も変わってきたように思う。もうあの時の天使ではなくなり今では妖精いや女神?でもやはり俺の中では天使しか思えないが以前のように抱き締める事に少し躊躇いが出て来た。
そして週一の添い寝も未だに続行中であったが流石にこれ以上はという事で母に相談をすると「別に本人が嫌と云わないなら良いんじゃないの?」と云われたが、俺の方が構うんだよと心の中で呟き自主的にやめる事にした。
もう一緒に寝るのは今夜で卒業だ。
その夜ベッドの中でその事をヴィヴィに告げる。
「ヴィヴィ、次の俺の休みからは自分の部屋で一人で寝るんだ」
「・・・」
「何だ拗ねてるのか?」
「拗ねてなんかいません」
ぷいっと頬を膨らませる。
「アクセル様も疲れて帰ってきているのだからゆっくりとお一人で寝かせて差し上げないといけませんよって、マギーとドリーにも言われました」
「ああ、そうだな。ヴィヴィも大きくなって腕枕も重くなったしな」
少し揶揄うように言うと
「そんなに太ってないもん!」
と幼子のように背中を向けてしまう。
その後ろ姿に愛しさを感じそっと背中から抱きしめつむじの近くに口づけた。
「もう学院に通うんだ。寂しい何て言ってられないぞ」
「分かってる。でもアクセル様が護衛で傍に居てくれるんでしょう?」
「ああ、そうだよ。貴族の子女には護衛が付くからね。なんたって君は大公と侯爵の娘なんだから。専属護衛を俺がやることに決まっているしな」
「アクセル様が傍に居てくれるなら安心です」
「何があっても絶対に守るから。それと加護を持っている事は絶対に知られないようにな。特に『先読み』の事を知られた危険だ」
「はい、分かりました」
「うん、良い子だ。ほら、一緒に寝る最後の夜だからこっちを向いて顔を見せて」
ヴィヴィはもぞもぞと動き向きを変え俺の顔を見上げて来た。
「可愛い俺のヴィヴィ。良い夢を」
前髪を手で上げお休みのキスを額に落とす。
「おやすみなさいアクセルさま」
ヴィヴィが静かに瞳を閉じた。
俺は天井を仰ぎながら『最後の夜か』と心の中で呟き小さく息を吐いた。
★ヴィヴィの成人まであと6年★
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※明日から第2章学院編にはいります。
引き続き宜しくお願い致します。
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