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第一章・新たなる道/直美との邂逅
運命の対峙
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その噂を聞いたのは、ある地方興行の夜だった。
試合後の打ち上げで、若手レスラーたちが笑いながら話していた。
「最近、近くの街で“鬼女”ってレディースが暴れてるらしいですよ」
「鬼女? まだそんな時代錯誤な連中がいるの?」
「いや、それが、総長がすげえらしいっす。その女には、男でも勝てないとか」
「へぇ、そうなの?」
「はい、多くの男たちを力で倒して従えているようで、界隈の不良たちの中では我が物顔でのさばってるみたいですよ」
沙也加の耳が、わずかに動いた。
そして思わず、彼らの話を割って、入って来ていた。
「ちょっと、……その子の名前は?」
「はい、直美ってやつらしいっす。高校2年の17歳らしいけど、あれはもう怪物らしいですよ」
──直美。
以前も聞いた名前であった。
レディース総長があまりもの強さと暴れっぷりに、警察が格闘技関係者の可能性ありと疑念を抱き、
ブレバリーズ女子部の責任者として話を聞かれたことがあったのだ。
警察から参考として、その少女の姿を写真で見せられた。
髪を後ろでひとつに束ね、革ジャンの背には「鬼女」の刺繍。
堂々とした表情・四肢・姿勢を見て、ただの不良女子とは思えないものを感じていたのであった。
沙也加は胸の奥の高まりを感じていた。
直美に対する興味が、一気に高まっていた。
後日、沙也加は“鬼女”のアジトを突き止め、単身で向かった。
鉄のシャッター前にバイクがずらりと並び、タバコの煙と笑い声。
不良たちが集まっている。
外側を男子たちが立って取り囲み、
中央には数人の女子が、輪になって座り込んでいる。
彼女らがおそらく、鬼女の幹部であろう。
いきなりやってきた沙也加に対し、幹部から一斉に怒号が飛んでくる。
「おいっ、何の用だよ、こらぁ!」
「勝手に入って来てるんじゃねぇよ、このばばぁ!」
「とっとと出て行け、おらぁ!」
沙也加は彼女らの威圧などびくともせず、口を開く。
「直美って子は、誰かしら?」
中心にいた一人が立ち上がる。
(彼女が、直美ね)
写真で見た通りのいで立ちで、きっとこちらを睨んでいる。
心は既に戦闘態勢と見られる。
「ちょっとあなたの力を、見せてほしいんだけど」
直美は沙也加の目の前に歩み出てきた。
「なんだぁ、この年増女が」
睨みつける直美は、何かを感じ取ったように見える。
沙也加も動じることなく、直美を睨みつける。
アジトは緊張感に静まり返りながら、凍り付いたように二人を囲んでいた。
男子の一人が沙也加を制する。
「おばさん、やめときな。総長には、俺たちが束になっても、逆にやられちまったんだよ
ケガしたくなかったら、やめて帰りな」
直美は即座にその男子に近寄り、左手でジャブを放つ。
男子は軽くぶっ飛んでしまった。
「うるせぇ!、雑魚は黙ってろ!」
「はい、...す、すみません」
その一撃がこれから始まるタイマンの合図とばかりに、直美はつづける。
「勇気あるおばさんだ。じゃぁ見せてやるよ。こっちに来な」
試合後の打ち上げで、若手レスラーたちが笑いながら話していた。
「最近、近くの街で“鬼女”ってレディースが暴れてるらしいですよ」
「鬼女? まだそんな時代錯誤な連中がいるの?」
「いや、それが、総長がすげえらしいっす。その女には、男でも勝てないとか」
「へぇ、そうなの?」
「はい、多くの男たちを力で倒して従えているようで、界隈の不良たちの中では我が物顔でのさばってるみたいですよ」
沙也加の耳が、わずかに動いた。
そして思わず、彼らの話を割って、入って来ていた。
「ちょっと、……その子の名前は?」
「はい、直美ってやつらしいっす。高校2年の17歳らしいけど、あれはもう怪物らしいですよ」
──直美。
以前も聞いた名前であった。
レディース総長があまりもの強さと暴れっぷりに、警察が格闘技関係者の可能性ありと疑念を抱き、
ブレバリーズ女子部の責任者として話を聞かれたことがあったのだ。
警察から参考として、その少女の姿を写真で見せられた。
髪を後ろでひとつに束ね、革ジャンの背には「鬼女」の刺繍。
堂々とした表情・四肢・姿勢を見て、ただの不良女子とは思えないものを感じていたのであった。
沙也加は胸の奥の高まりを感じていた。
直美に対する興味が、一気に高まっていた。
後日、沙也加は“鬼女”のアジトを突き止め、単身で向かった。
鉄のシャッター前にバイクがずらりと並び、タバコの煙と笑い声。
不良たちが集まっている。
外側を男子たちが立って取り囲み、
中央には数人の女子が、輪になって座り込んでいる。
彼女らがおそらく、鬼女の幹部であろう。
いきなりやってきた沙也加に対し、幹部から一斉に怒号が飛んでくる。
「おいっ、何の用だよ、こらぁ!」
「勝手に入って来てるんじゃねぇよ、このばばぁ!」
「とっとと出て行け、おらぁ!」
沙也加は彼女らの威圧などびくともせず、口を開く。
「直美って子は、誰かしら?」
中心にいた一人が立ち上がる。
(彼女が、直美ね)
写真で見た通りのいで立ちで、きっとこちらを睨んでいる。
心は既に戦闘態勢と見られる。
「ちょっとあなたの力を、見せてほしいんだけど」
直美は沙也加の目の前に歩み出てきた。
「なんだぁ、この年増女が」
睨みつける直美は、何かを感じ取ったように見える。
沙也加も動じることなく、直美を睨みつける。
アジトは緊張感に静まり返りながら、凍り付いたように二人を囲んでいた。
男子の一人が沙也加を制する。
「おばさん、やめときな。総長には、俺たちが束になっても、逆にやられちまったんだよ
ケガしたくなかったら、やめて帰りな」
直美は即座にその男子に近寄り、左手でジャブを放つ。
男子は軽くぶっ飛んでしまった。
「うるせぇ!、雑魚は黙ってろ!」
「はい、...す、すみません」
その一撃がこれから始まるタイマンの合図とばかりに、直美はつづける。
「勇気あるおばさんだ。じゃぁ見せてやるよ。こっちに来な」
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