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第4章:帝国編
第119話 神獣フェンリル
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本来なら、時間をかけてじっくりと神獣へと進化を目指す道筋であったはずなのだが……。
凶悪な封印を破壊する為、衝動的に無茶なやり方で一気に力を解放したリンゴ。
そして、全ての力を使い果たすと言う無茶をした事で、案の定、力尽きてしまい、はからずも活動を停止してしまった。
だが、蓮のスキル<女神のぬくもり>により、イレギュラーではあるが進化を果たす事になる。
進化前は、称号として『女神の眷属』であったリンゴは、進化後、名実ともに神獣へと覚醒したのだった。
************************************
神獣フェンリル(精霊女神アルフォーニスの眷属)
名前 : リンゴ
レベル : MAX
□スキル:
<応援>テンション爆上げ(自分と周囲のテンションをかなり上げる)
<結界>聖なるオーラで周囲を守る
<咆哮><炎のブレス><疾風迅雷><引き裂く爪>
□EXスキル
<女神の代行>
************************************
真っ白で流れるように美しいモフ毛。大きく立派な体格と精悍な顔つき、その凛々しい雄姿は、さすが神獣フェンリルだと称賛に値するほどなのだ。
リンゴの背中から降りた蓮は、リンゴの首に抱き着いて頬ずりをする。
「リンゴ、良かった。もうダメかと思ったんだからな。もう無茶するなよ」
一時は心臓が止まるかと思うほどに驚いたんだからと言いつつ抱き着く蓮。
「だけど、ありがとな……」
蓮は『お前のお陰で前に進める』と言おうとしたのだが、鳴咽《おえつ》しそうになった事で、それを声にする事が出来ず、リンゴの首筋に顔を埋め、更にギュッと抱き着いたのだった。
◇◇◇
リンゴも進化も一段落し、封印も解除された。これで先に進めると皆に声を掛けようとしたところ、僕の懐がポッっと淡い光が漏れている事に気が付いたのだ。
「え?」
思わず僕は、自分の胸に手を置く。
その光の元、どうもそれは収納に入っている何かが光っているようなのだ。
「あれ?何これ?」
そして僕は収納から長老に預かった例のペンダントを出してみた。そう、そのペンダント、聖女クロフォーネ様の『魂の欠片』をだ。
光の元、やはりそのペンダントから発したもののようだ。
「わぁ、綺麗!」
女性たちは、その美しく輝くペンダントを見て歓声を上げている。が、しかし、しばらくすると、そのペンダントの輝きは治まってしまった。治まったとたん、女性陣から落胆の溜息が漏れた。
「なんだろうね、これ?」
僕はそのペンダントを鑑定してみる事にしたのだ。皆はその鑑定結果をわくわくとした形相で待っている。
以前に鑑定した時は、聖女クロフォーネ様の『魂の欠片』とだけしか解らなかったのだが、今回はより詳しい説明が出てきたのだ。
************************************
『聖女クロフォーネの魂の欠片』 :
魔法の斧"プラティーニール"
魔法の鎖を解除するペンダント。
魔法の鎖"グレイプニール"の対をなすもの。
************************************
―――魔法の鎖"グレイプニール"の対をなすもの―――
「ああ、そうか、これって、魔法の鎖である足枷を断ち切るアイテムだったんだ!」
リンゴが覚醒した事で、このペンダントも力を顕現させたのだろうか。聖女クロフォーネは邪神ベルディエルの力を封じる事が出来るアイテム、後々の事を考えて残してくれていたのだと僕たちは知ることになった。
凶悪な封印を破壊する為、衝動的に無茶なやり方で一気に力を解放したリンゴ。
そして、全ての力を使い果たすと言う無茶をした事で、案の定、力尽きてしまい、はからずも活動を停止してしまった。
だが、蓮のスキル<女神のぬくもり>により、イレギュラーではあるが進化を果たす事になる。
進化前は、称号として『女神の眷属』であったリンゴは、進化後、名実ともに神獣へと覚醒したのだった。
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神獣フェンリル(精霊女神アルフォーニスの眷属)
名前 : リンゴ
レベル : MAX
□スキル:
<応援>テンション爆上げ(自分と周囲のテンションをかなり上げる)
<結界>聖なるオーラで周囲を守る
<咆哮><炎のブレス><疾風迅雷><引き裂く爪>
□EXスキル
<女神の代行>
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真っ白で流れるように美しいモフ毛。大きく立派な体格と精悍な顔つき、その凛々しい雄姿は、さすが神獣フェンリルだと称賛に値するほどなのだ。
リンゴの背中から降りた蓮は、リンゴの首に抱き着いて頬ずりをする。
「リンゴ、良かった。もうダメかと思ったんだからな。もう無茶するなよ」
一時は心臓が止まるかと思うほどに驚いたんだからと言いつつ抱き着く蓮。
「だけど、ありがとな……」
蓮は『お前のお陰で前に進める』と言おうとしたのだが、鳴咽《おえつ》しそうになった事で、それを声にする事が出来ず、リンゴの首筋に顔を埋め、更にギュッと抱き着いたのだった。
◇◇◇
リンゴも進化も一段落し、封印も解除された。これで先に進めると皆に声を掛けようとしたところ、僕の懐がポッっと淡い光が漏れている事に気が付いたのだ。
「え?」
思わず僕は、自分の胸に手を置く。
その光の元、どうもそれは収納に入っている何かが光っているようなのだ。
「あれ?何これ?」
そして僕は収納から長老に預かった例のペンダントを出してみた。そう、そのペンダント、聖女クロフォーネ様の『魂の欠片』をだ。
光の元、やはりそのペンダントから発したもののようだ。
「わぁ、綺麗!」
女性たちは、その美しく輝くペンダントを見て歓声を上げている。が、しかし、しばらくすると、そのペンダントの輝きは治まってしまった。治まったとたん、女性陣から落胆の溜息が漏れた。
「なんだろうね、これ?」
僕はそのペンダントを鑑定してみる事にしたのだ。皆はその鑑定結果をわくわくとした形相で待っている。
以前に鑑定した時は、聖女クロフォーネ様の『魂の欠片』とだけしか解らなかったのだが、今回はより詳しい説明が出てきたのだ。
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『聖女クロフォーネの魂の欠片』 :
魔法の斧"プラティーニール"
魔法の鎖を解除するペンダント。
魔法の鎖"グレイプニール"の対をなすもの。
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―――魔法の鎖"グレイプニール"の対をなすもの―――
「ああ、そうか、これって、魔法の鎖である足枷を断ち切るアイテムだったんだ!」
リンゴが覚醒した事で、このペンダントも力を顕現させたのだろうか。聖女クロフォーネは邪神ベルディエルの力を封じる事が出来るアイテム、後々の事を考えて残してくれていたのだと僕たちは知ることになった。
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