2 / 23
春 ー出会いー
人気者
しおりを挟む
瑠奈は今、心がほんわかしている。ついさっきまで交通事故に遭いかけたというのに。助かったという安心感からなのか、初めて会ったこの先生が、何だか初めまして感がないからなのか、分からないまま気づけば学校に着いていた。
玄関先には人だかりができていて、みんなクラス分けが記載された掲示板を見ていた。
新藤:ほら、君も見てきな。
瑠奈:そーですね。憂鬱ですけど(笑)
新藤:後ろ向きすぎでしょ(笑)
一番後ろで掲示板を見に行く気もなく新藤先生と瑠奈が話をしている時、前からズンズンと足音立てながらこちらへ向かってきた。それは見ずとも音で分かる。瑠奈の唯一の友達、古本杏美だ。
杏美:遅い!
瑠奈:はい、すいません。
杏美:今日来ないかと思ったよ!?……ん、誰?
瑠奈:えーーっと、新任の先生…たぶん
新藤:多分じゃなくて、新任の新藤です。友達いるならそんなにネガティブしてないで早く見てきな
杏美:へーーまぁよく分かんないけどよろしくお願いします!よし本題ね!瑠奈さん、やりましたよー!今年も一緒のクラスです!
瑠奈:えーーまじで!?離れてる気しかしなかった……よかったーーー
一安心したところで、隣を見ると、もう新藤先生はいなくなっていた。また後で会うだろうし、その時にちゃんとお礼を言おうと瑠奈は思い、杏美と教室へ向かった。教室では早速席が決められていて、担任の先生の紹介から今後の学校生活について簡単に話が終わると、すぐに体育館へと向かった。いろんな先生の話を聞くのも憂鬱の1つではあるものの、これが終われば下校できると思えば、皆気は楽であった。しかし、一時間以上に及ぶこの全校集会は、新入生はともかく、何度も経験している皆からすれば退屈極まりないものであった。
杏美:あと何分?
瑠奈:今の校長先生の話が終わって新任の先生の紹介で会は終了ー。校長先生も長いけど十何人の先生の自己紹介でもっと時間取るだろうね
杏美:えーーもう無理、限界。抜けたーい
そんな会話をしていると、丁度校長先生の話は終わり、次々と壇上に先生たちが上がっていった。その中には今朝瑠奈にとって大変お世話になった新藤先生もいた。その時、少しだけ皆の…というか女子列の空気が変わった。
やばくない?……一人レベル違いすぎ!……断トツ一番でしょ……今朝掲示板の所にいた人じゃない??
これらの声が嫌でも瑠奈の耳に入ってきて、その対象となっているのが、新藤先生の挨拶の時に確信へと変わった。
新藤:初めまして、新藤凪と言います。皆さんとは社会の授業で関わると思います。部活動でも関わっていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
ほぼ下を向いていた生徒が顔を上げ、目を輝かせていた。みんな何かの主人公のようにこの出会いを恋模様へと変えていた。瑠奈は思った。確かに思い返せば、顔は整っているほうだし、爽やかさもある。みんなが好きそうなタイプだった。
そして会が終わった後は、新藤先生の話で盛り上がっており、男子は少し面白くなさそうな顔で教室に戻っていった。
杏美:何だか人気者になりそう…というか既に人気者か(笑)
瑠奈:私たちが関わること少なそうだけどねー
杏美:えーーー!瑠奈も気になる側だったの!?何だか残念そうな顔しちゃってーー(笑)
瑠奈:違うよ(笑)お礼を言いたいけど、言うタイミングなさそうだなって
杏美:何かしてもらったの?
そんな話をしていると、目の前に一枚の紙で覆われ、瑠奈は足を止められた。驚く間に振り替えると、瑠奈のよく知る先輩が透かした顔で少し怒っていた。
杏美:あ、お疲れ様です!悠先輩!
瑠奈:いきなり何ですか?
悠:何じゃないだろ、新入生の勧誘の件でお前に任せてただろ?部員からは俺で、マネージャーからは瑠奈でさ
瑠奈:あーーそうえば会が終わったら話すんだった。
悠:だったじゃねーよ。サッカー部の存続掛かってんだ、クラス会終わったら俺の教室来いよ
神田悠、サッカー部の瑠奈たちの先輩であり、部員の中でもエース的立場で女子からも人気がある。瑠奈と杏美はサッカー部のマネージャーであり、頼りになる先輩である。しかし、実力はあっても少し透かした先輩のことを瑠奈は苦手意識を持っていた。それもあって、瑠奈にとってまた憂鬱な時間が幕を開ける。
玄関先には人だかりができていて、みんなクラス分けが記載された掲示板を見ていた。
新藤:ほら、君も見てきな。
瑠奈:そーですね。憂鬱ですけど(笑)
新藤:後ろ向きすぎでしょ(笑)
一番後ろで掲示板を見に行く気もなく新藤先生と瑠奈が話をしている時、前からズンズンと足音立てながらこちらへ向かってきた。それは見ずとも音で分かる。瑠奈の唯一の友達、古本杏美だ。
杏美:遅い!
瑠奈:はい、すいません。
杏美:今日来ないかと思ったよ!?……ん、誰?
瑠奈:えーーっと、新任の先生…たぶん
新藤:多分じゃなくて、新任の新藤です。友達いるならそんなにネガティブしてないで早く見てきな
杏美:へーーまぁよく分かんないけどよろしくお願いします!よし本題ね!瑠奈さん、やりましたよー!今年も一緒のクラスです!
瑠奈:えーーまじで!?離れてる気しかしなかった……よかったーーー
一安心したところで、隣を見ると、もう新藤先生はいなくなっていた。また後で会うだろうし、その時にちゃんとお礼を言おうと瑠奈は思い、杏美と教室へ向かった。教室では早速席が決められていて、担任の先生の紹介から今後の学校生活について簡単に話が終わると、すぐに体育館へと向かった。いろんな先生の話を聞くのも憂鬱の1つではあるものの、これが終われば下校できると思えば、皆気は楽であった。しかし、一時間以上に及ぶこの全校集会は、新入生はともかく、何度も経験している皆からすれば退屈極まりないものであった。
杏美:あと何分?
瑠奈:今の校長先生の話が終わって新任の先生の紹介で会は終了ー。校長先生も長いけど十何人の先生の自己紹介でもっと時間取るだろうね
杏美:えーーもう無理、限界。抜けたーい
そんな会話をしていると、丁度校長先生の話は終わり、次々と壇上に先生たちが上がっていった。その中には今朝瑠奈にとって大変お世話になった新藤先生もいた。その時、少しだけ皆の…というか女子列の空気が変わった。
やばくない?……一人レベル違いすぎ!……断トツ一番でしょ……今朝掲示板の所にいた人じゃない??
これらの声が嫌でも瑠奈の耳に入ってきて、その対象となっているのが、新藤先生の挨拶の時に確信へと変わった。
新藤:初めまして、新藤凪と言います。皆さんとは社会の授業で関わると思います。部活動でも関わっていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
ほぼ下を向いていた生徒が顔を上げ、目を輝かせていた。みんな何かの主人公のようにこの出会いを恋模様へと変えていた。瑠奈は思った。確かに思い返せば、顔は整っているほうだし、爽やかさもある。みんなが好きそうなタイプだった。
そして会が終わった後は、新藤先生の話で盛り上がっており、男子は少し面白くなさそうな顔で教室に戻っていった。
杏美:何だか人気者になりそう…というか既に人気者か(笑)
瑠奈:私たちが関わること少なそうだけどねー
杏美:えーーー!瑠奈も気になる側だったの!?何だか残念そうな顔しちゃってーー(笑)
瑠奈:違うよ(笑)お礼を言いたいけど、言うタイミングなさそうだなって
杏美:何かしてもらったの?
そんな話をしていると、目の前に一枚の紙で覆われ、瑠奈は足を止められた。驚く間に振り替えると、瑠奈のよく知る先輩が透かした顔で少し怒っていた。
杏美:あ、お疲れ様です!悠先輩!
瑠奈:いきなり何ですか?
悠:何じゃないだろ、新入生の勧誘の件でお前に任せてただろ?部員からは俺で、マネージャーからは瑠奈でさ
瑠奈:あーーそうえば会が終わったら話すんだった。
悠:だったじゃねーよ。サッカー部の存続掛かってんだ、クラス会終わったら俺の教室来いよ
神田悠、サッカー部の瑠奈たちの先輩であり、部員の中でもエース的立場で女子からも人気がある。瑠奈と杏美はサッカー部のマネージャーであり、頼りになる先輩である。しかし、実力はあっても少し透かした先輩のことを瑠奈は苦手意識を持っていた。それもあって、瑠奈にとってまた憂鬱な時間が幕を開ける。
0
あなたにおすすめの小説
セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
もしもゲーム通りになってたら?
クラッベ
恋愛
よくある転生もので悪役令嬢はいい子に、ヒロインが逆ハーレム狙いの悪女だったりしますが
もし、転生者がヒロインだけで、悪役令嬢がゲーム通りの悪人だったなら?
全てがゲーム通りに進んだとしたら?
果たしてヒロインは幸せになれるのか
※3/15 思いついたのが出来たので、おまけとして追加しました。
※9/28 また新しく思いつきましたので掲載します。今後も何か思いつきましたら更新しますが、基本的には「完結」とさせていただいてます。9/29も一話更新する予定です。
※2/8 「パターンその6・おまけ」を更新しました。
※4/14「パターンその7・おまけ」を更新しました。
婚約破棄? 私、この国の守護神ですが。
國樹田 樹
恋愛
王宮の舞踏会場にて婚約破棄を宣言された公爵令嬢・メリザンド=デラクロワ。
声高に断罪を叫ぶ王太子を前に、彼女は余裕の笑みを湛えていた。
愚かな男―――否、愚かな人間に、女神は鉄槌を下す。
古の盟約に縛られた一人の『女性』を巡る、悲恋と未来のお話。
よくある感じのざまぁ物語です。
ふんわり設定。ゆるーくお読みください。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
学生時代、私をいじめていた女と一緒に異世界召喚されたけど、無能扱いされた私が実は本物の聖女で、いじめていた女は災厄を呼ぶ魔女でした。
さら
恋愛
いじめていた女と一緒に異世界召喚された私。
聖女として選ばれたのは彼女で、私は無能扱いされ追放された。
だが、辺境の村で暮らす中で気づく。
私の力は奇跡を起こすものではなく、
壊れた世界を“元に戻す”本物の聖女の力だった。
一方、聖女として祭り上げられた彼女は、
人々の期待に応え続けるうち、
世界を歪め、災厄を呼ぶ魔女へと変わっていく――。
【完結】旦那様!単身赴任だけは勘弁して下さい!
たまこ
恋愛
エミリーの大好きな夫、アランは王宮騎士団の副団長。ある日、栄転の為に辺境へ異動することになり、エミリーはてっきり夫婦で引っ越すものだと思い込み、いそいそと荷造りを始める。
だが、アランの部下に「副団長は単身赴任すると言っていた」と聞き、エミリーは呆然としてしまう。アランが大好きで離れたくないエミリーが取った行動とは。
カモフラ婚~CEOは溺愛したくてたまらない!~
伊吹美香
恋愛
ウエディングプランナーとして働く菱崎由華
結婚式当日に花嫁に逃げられた建築会社CEOの月城蒼空
幼馴染の二人が偶然再会し、花嫁に逃げられた蒼空のメンツのために、カモフラージュ婚をしてしまう二人。
割り切った結婚かと思いきや、小さいころからずっと由華のことを想っていた蒼空が、このチャンスを逃すはずがない。
思いっきり溺愛する蒼空に、由華は翻弄されまくりでパニック。
二人の結婚生活は一体どうなる?
村娘あがりの娼婦ですが、身請けされて幸せです
春月もも
恋愛
村を飛び出して王都に来たリリアは、いまは高級娼婦として生きている。
ここは通過点のはずだった。
誰かに選ばれて終わる物語なんて、わたしには関係ないと思っていたのに。
触れない客。
身体ではなく、わたしの話を聞きに来るだけの商人。
「君と話す時間を、金で買うのが嫌になった」
突然の身請け話。
値札のついた自分と向き合う三日間。
選ばれるのではなく選ぶと決めたとき、
通過点は終わりになる。
これは救いではなく対等な恋の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる