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2年
野営料理入門8
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さて……、お楽しみ?の味見の時間だ。
「なあセイン、何故味見はオレたちだけなんだろうか?」
「実は僕も不思議に思ってるんだ」
「これは野営料理入門の実習で、授業の一環だからね。君たちは料理しなかった代わりに味見係に任命されたってことだ」
「味見? 毒見の間違いじゃないのか? 実習なんだから本来はウィードたちが食べて味の評価をすべきだと、オレは思うんだが」
「はは……。講師仲間でこう決まったんだよ。きっとセイン君なら、彼らにアドバイスとかも出来るんじゃないかな」
「して、その心は?」
「拙い料理は食いたくない」
僕とマシューに付いてきたのは、ウィードさん含め、この科目を交代で担当してる冒険者全員だ。と言うか六人だ。酷いよね。僕たち毒見役だよ。思いっきり睨んだら、全員目を逸らしてたし。
最初のグループのは普通に美味しかった。6年生のグループで、きっと簡単な料理はやったことがある人たちだと思う。しかも塩コショウ以外の調味料も持ってきてたようで、それが味に深みを持たせてたみたい。ものすごく美味しいです!って言ったら、先輩たちが嬉しそうだった。
でもそれ以外のグループは……。味が濃すぎてマシューが咽ちゃったり、理由は知らないけど焦げ臭い味がしたスープもあったかな。焦げた味なのに、豆とかはほとんど煮えてないんだ。不思議だよね。ウサギの肉はスープに入れないで焼いたグループもあったよ。ただし生焼けだったから食べるのは遠慮させてもらった。一応もっと焼くようにお願いしておいたけど、きっと中に火が通る頃には外は真っ黒になってるだろうな。火加減と言うものをそこから学んで欲しいと思ったし。
「良かったね。料理の才能がマシューと同じ人は結構いるみたいだよ」
「全然嬉しくないぞ」
「ふふっ……」
そして最後のグループは……。
「うぇっ。ぺっ、ぺっ! あー何だこりゃ」
「べっ! 最悪だぁ……」
「セイン、ハチミツくれ!」
「ちょっと待って。あー……、一口だけなのに殺人級の不味さだよ」
多分お椀いっぱい食べたら死ねると思う。それくらい不味いんだ。誰も味見しなかったのかなぁ。
「えーっと、もしかしてサチャ草をそのままスープに入れました?」
「言われた通り一度茹でたぞ」
「その後しっかりしぼりました? 少しくらいの水分は残ってても問題無いのですが、全くしぼらないと別茹でした意味が無くなっちゃうんです。と言うか、ゆで汁に不味い味が全部出ちゃうんですよ」
「そうなのか?」
「はい」
ふと見ると、先生たちが味見をして悶絶してた。どうやらマシューが無理矢理味見させたみたい。そうだよね。彼らは先生なんだから、身をもってその不味さを経験すべきだよね。何せ彼らだって僕が指摘するまで別茹でするのを知らなかったんだし。あのまま気付かなかったら全員これみたいな殺人的に不味いスープが出来上がるところだったんだ。
それはそうと先輩たちがしょんぼりしている。せっかく作ったのが食べれない味なんだもんね。栄養は高いからガマンして食べるって手もあるけど、さすがにそれは可哀想だと思う。仕方ないなぁ……。
「ジャイルさん、余分な携帯食はありますか?」
「もちろんあるぞ。失敗する可能性も考えてあったからな」
「じゃあ、それをください」
「配るのはこっちでやるから大丈夫だ」
「配るのではなく、それを使ってスープを作ります。マシュー、僕の分の焼き魚を持ってきてくれる?」
「分かった。ついでに余った野草とかキノコが無いか他のグループに聞いてみるよ」
「ありがとう。よろしく!」
どうやらマシューは僕の考えが直ぐ分かったみたいだ。
殺人スープは汁のみをお椀三杯分だけを残して、あとは穴の中に捨てたよ。食べ物を粗末にするのは申し訳ないけど、さすがに食べれないからね。もちろん文句を言う人は誰もいなかったし。
残したスープはね、全員に味見させるんだって。自分たちだけが不味い思いをするのは悔しいから……ってワケじゃなく、万が一下拵えを誤った場合こうなるって皆に教える為。ジャイルさんの案だよ。だからきっと……間違いなくイジワルだと思う。
「セイン君だっけ? 君が作る流れになってるけど、出来るのかい?」
「出来ます。味も多分大丈夫だと思います」
「子供のママゴトじゃないんだぞ。本当に大丈夫なのか?」
「あー、セイン君なら大丈夫だ。少なくともウィードよりは旨いのを作れる」
「おいっ、リロイ! オレを引き合いに出すなよ」
「ウィードさんの料理がどれくらいかは知らないが、リロイさんがそう言うなら、まあ……」
声をかけてきたのは、僕が今日初めて会った冒険者だ。僕の見た目から考えたら心配になるのは普通かもしれないから、まあ気にしないでおこうと思う。リロイさんのおかげで直ぐ引き下がってくれたしね。その代わりウィードさんがいじけてるけど、あっちはミンツさんが慰めてるから大丈夫かな。きっとリロイさんは、後でウィードさんから反撃を喰らうと思うよ。
作ったスープは本当に簡単なやつだ。ジャイルさんが見せてくれた携帯食の中から一番シンプルな味のを使って、それにサチャ草以外の野草とキノコ、焼けて食べごろなった魚を少々加えた。味付けは塩コショウと、香辛料代わりの野草を適当に。野草についてはしっかりと説明しながら入れたよ。食べれない野草を入れたと思われるのはイヤだからね、何人かにはそのまま味見と称して齧ってもらったし。
「マシュー、味見お願い」
「いいのか?」
「うん」
いつの間にか全員が集まって僕の料理を見てたみたい。気が付いたときにはかなり驚いた。さっき入れた野草効果でとても美味しそうな匂いがしてたから、皆気になっちゃったみたいなんだ。中には食べたそうにこっちを見てる人もいたりして……。でもあげないけど。
「美味いよ」
「ありがとう。じゃあ完成したから食べましょうか。これは先輩たちと、僕とマシューの分です」
「いいのか?」
「もちろんです」
外野は無視して、先輩と僕たちはお昼ごはんを食べ始めた。周りの人たちは何も言わず、ただ僕たちを見つめている。食べてる方はものすごく居心地悪い。……仕方ないなぁ。
「あの……、まだ残ってるんで、適当に皆さんで味見してみてください」
直後、ジャイルさんは手に持っていたスプーンで味見。何故スプーンを手に待ち構えてたんだ?と思ったけど何も言わないでおいた。とても美味しいって評価を頂いた後、味見希望者が多数いたので、くじ引きを行っていたよ。当たりを引いた人の雄叫びが響き渡ったとき、ここら一帯の小鳥たちが一斉に飛び立っていっちゃった。たかがスープなのにと思わないでもないけど、しょうもないことで思いっきりはしゃいだりするのが冒険者なんだろう。僕もキライじゃないよ。こう言うのって楽しんだ者勝ちだよね。
食後は何故か改めて野草の説明をすることになった。香辛料として入れた野草のおかげでかなり美味しくなったからね、使える!って思ったんじゃないかな。詳しい説明を求められたんだ。
今の冒険者は携帯食が主流になっていて、スープも専用の携帯食を持って行くのが一般的だ。でもスープの方は三種類しかないから、食べ飽きてる人も多いみたいなの。だからそれに野草をプラスしたら味を変えれるんじゃないかってことだね。生徒より冒険者の方が熱意を持って質問してたくらいだった。
忘れ去られていた野草が、またこうやって注目されるのは、僕個人としてはとても嬉しいと思った。
「なあセイン、何故味見はオレたちだけなんだろうか?」
「実は僕も不思議に思ってるんだ」
「これは野営料理入門の実習で、授業の一環だからね。君たちは料理しなかった代わりに味見係に任命されたってことだ」
「味見? 毒見の間違いじゃないのか? 実習なんだから本来はウィードたちが食べて味の評価をすべきだと、オレは思うんだが」
「はは……。講師仲間でこう決まったんだよ。きっとセイン君なら、彼らにアドバイスとかも出来るんじゃないかな」
「して、その心は?」
「拙い料理は食いたくない」
僕とマシューに付いてきたのは、ウィードさん含め、この科目を交代で担当してる冒険者全員だ。と言うか六人だ。酷いよね。僕たち毒見役だよ。思いっきり睨んだら、全員目を逸らしてたし。
最初のグループのは普通に美味しかった。6年生のグループで、きっと簡単な料理はやったことがある人たちだと思う。しかも塩コショウ以外の調味料も持ってきてたようで、それが味に深みを持たせてたみたい。ものすごく美味しいです!って言ったら、先輩たちが嬉しそうだった。
でもそれ以外のグループは……。味が濃すぎてマシューが咽ちゃったり、理由は知らないけど焦げ臭い味がしたスープもあったかな。焦げた味なのに、豆とかはほとんど煮えてないんだ。不思議だよね。ウサギの肉はスープに入れないで焼いたグループもあったよ。ただし生焼けだったから食べるのは遠慮させてもらった。一応もっと焼くようにお願いしておいたけど、きっと中に火が通る頃には外は真っ黒になってるだろうな。火加減と言うものをそこから学んで欲しいと思ったし。
「良かったね。料理の才能がマシューと同じ人は結構いるみたいだよ」
「全然嬉しくないぞ」
「ふふっ……」
そして最後のグループは……。
「うぇっ。ぺっ、ぺっ! あー何だこりゃ」
「べっ! 最悪だぁ……」
「セイン、ハチミツくれ!」
「ちょっと待って。あー……、一口だけなのに殺人級の不味さだよ」
多分お椀いっぱい食べたら死ねると思う。それくらい不味いんだ。誰も味見しなかったのかなぁ。
「えーっと、もしかしてサチャ草をそのままスープに入れました?」
「言われた通り一度茹でたぞ」
「その後しっかりしぼりました? 少しくらいの水分は残ってても問題無いのですが、全くしぼらないと別茹でした意味が無くなっちゃうんです。と言うか、ゆで汁に不味い味が全部出ちゃうんですよ」
「そうなのか?」
「はい」
ふと見ると、先生たちが味見をして悶絶してた。どうやらマシューが無理矢理味見させたみたい。そうだよね。彼らは先生なんだから、身をもってその不味さを経験すべきだよね。何せ彼らだって僕が指摘するまで別茹でするのを知らなかったんだし。あのまま気付かなかったら全員これみたいな殺人的に不味いスープが出来上がるところだったんだ。
それはそうと先輩たちがしょんぼりしている。せっかく作ったのが食べれない味なんだもんね。栄養は高いからガマンして食べるって手もあるけど、さすがにそれは可哀想だと思う。仕方ないなぁ……。
「ジャイルさん、余分な携帯食はありますか?」
「もちろんあるぞ。失敗する可能性も考えてあったからな」
「じゃあ、それをください」
「配るのはこっちでやるから大丈夫だ」
「配るのではなく、それを使ってスープを作ります。マシュー、僕の分の焼き魚を持ってきてくれる?」
「分かった。ついでに余った野草とかキノコが無いか他のグループに聞いてみるよ」
「ありがとう。よろしく!」
どうやらマシューは僕の考えが直ぐ分かったみたいだ。
殺人スープは汁のみをお椀三杯分だけを残して、あとは穴の中に捨てたよ。食べ物を粗末にするのは申し訳ないけど、さすがに食べれないからね。もちろん文句を言う人は誰もいなかったし。
残したスープはね、全員に味見させるんだって。自分たちだけが不味い思いをするのは悔しいから……ってワケじゃなく、万が一下拵えを誤った場合こうなるって皆に教える為。ジャイルさんの案だよ。だからきっと……間違いなくイジワルだと思う。
「セイン君だっけ? 君が作る流れになってるけど、出来るのかい?」
「出来ます。味も多分大丈夫だと思います」
「子供のママゴトじゃないんだぞ。本当に大丈夫なのか?」
「あー、セイン君なら大丈夫だ。少なくともウィードよりは旨いのを作れる」
「おいっ、リロイ! オレを引き合いに出すなよ」
「ウィードさんの料理がどれくらいかは知らないが、リロイさんがそう言うなら、まあ……」
声をかけてきたのは、僕が今日初めて会った冒険者だ。僕の見た目から考えたら心配になるのは普通かもしれないから、まあ気にしないでおこうと思う。リロイさんのおかげで直ぐ引き下がってくれたしね。その代わりウィードさんがいじけてるけど、あっちはミンツさんが慰めてるから大丈夫かな。きっとリロイさんは、後でウィードさんから反撃を喰らうと思うよ。
作ったスープは本当に簡単なやつだ。ジャイルさんが見せてくれた携帯食の中から一番シンプルな味のを使って、それにサチャ草以外の野草とキノコ、焼けて食べごろなった魚を少々加えた。味付けは塩コショウと、香辛料代わりの野草を適当に。野草についてはしっかりと説明しながら入れたよ。食べれない野草を入れたと思われるのはイヤだからね、何人かにはそのまま味見と称して齧ってもらったし。
「マシュー、味見お願い」
「いいのか?」
「うん」
いつの間にか全員が集まって僕の料理を見てたみたい。気が付いたときにはかなり驚いた。さっき入れた野草効果でとても美味しそうな匂いがしてたから、皆気になっちゃったみたいなんだ。中には食べたそうにこっちを見てる人もいたりして……。でもあげないけど。
「美味いよ」
「ありがとう。じゃあ完成したから食べましょうか。これは先輩たちと、僕とマシューの分です」
「いいのか?」
「もちろんです」
外野は無視して、先輩と僕たちはお昼ごはんを食べ始めた。周りの人たちは何も言わず、ただ僕たちを見つめている。食べてる方はものすごく居心地悪い。……仕方ないなぁ。
「あの……、まだ残ってるんで、適当に皆さんで味見してみてください」
直後、ジャイルさんは手に持っていたスプーンで味見。何故スプーンを手に待ち構えてたんだ?と思ったけど何も言わないでおいた。とても美味しいって評価を頂いた後、味見希望者が多数いたので、くじ引きを行っていたよ。当たりを引いた人の雄叫びが響き渡ったとき、ここら一帯の小鳥たちが一斉に飛び立っていっちゃった。たかがスープなのにと思わないでもないけど、しょうもないことで思いっきりはしゃいだりするのが冒険者なんだろう。僕もキライじゃないよ。こう言うのって楽しんだ者勝ちだよね。
食後は何故か改めて野草の説明をすることになった。香辛料として入れた野草のおかげでかなり美味しくなったからね、使える!って思ったんじゃないかな。詳しい説明を求められたんだ。
今の冒険者は携帯食が主流になっていて、スープも専用の携帯食を持って行くのが一般的だ。でもスープの方は三種類しかないから、食べ飽きてる人も多いみたいなの。だからそれに野草をプラスしたら味を変えれるんじゃないかってことだね。生徒より冒険者の方が熱意を持って質問してたくらいだった。
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