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ヒメゴトの後の、種明かし
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「……のに」
「ん?」
「ですから……そんなふうに……ても、はっきり……良いのにって……その……言いました」
「ファルナ、一番肝心なところが聞き取れない」
ファルナの唇に耳を寄せて、グリジットはもう一度言えと急かす。
「……ですから」
「ああ」
「そんなふうに遠回しに言わなくても、はっきり言ってくれれば良いのにって言ったんです」
「は?」
精一杯、声量を上げて言ったというのに、グリジットから返って来たのはたった一文字。しかも間の抜けた声だった。
(そりゃないですよぅ)
ファルナは完全に拗ねてしまった。
「もう、良いです」
唇を尖らせてそっぽを向こうとしたら、なぜかグリジットに顎を掴まれてしまった。
「こら。なんで不機嫌になるんだ」
「……」
ファルナは心の中で「そりゃないよ」ともう一度繰り返す。でも、おかげさまで何かが吹っ切れた。
「なんでじゃないです!不機嫌にもなりますよっ。だってグリジットの口ぶりは私を王都に残して、一人旅立つようにしか聞こえません。そりゃあ……そういう選択肢があるだけだって言ってましたけど!私はワガママを言ってグリジットを困らせる気はないですけど!でもあんな遠回しな言い方なんてしないで、はっきり言ってくれれば良いじゃないですか!!……私だってグリジットの負担になんて」
「まて」
感情が高ぶって声を震わせながら堰を切ったように語りだしたファルナを、グリジットは優しく止めた。
ただその後の言葉が見つからないのか、グリジットは片手で顔を覆って盛大に溜息を吐いた。
長い指の隙間から、見たことも無いほど弱り切った彼の顔が見える。
「はぁぁ……私としたことが、驚かせないようにしようと思うあまり、とんでもない誤解を招いてしまったようだ。くそっ、いつから私こんなにも説明下手になったんだ。ったく、これまでの経験をいざというときに活かせないなんて、本当に情けない」
「……ん?」
(一体、グリジットは……なにをそんなに苛立っているの??)
説明下手と悔やんでいるようだが、ファルナからしたら彼の説明はとても上手だった。あと、驚かせないようにしたと言っていたが、まだびっくりする話が残っているということで。
ファルナは頭の中ではてなマークを量産させつつ、ごくりと唾を吞む。
対してグリジットは、何やらブツブツと言い訳なのか懺悔なのかわからないことを呟きながら、自分の頭をガシガシと掻いている。全然、彼らしくない。
でもなんだかその姿がとても新鮮で、ファルナは状況を忘れつい吹き出してしまった。
「ふっ、へっへへっ」
「こら、人が真剣に悔やんでいるっていうのに」
ジト目で睨むグリジットだが、今に限っては迫力は半減していて。
ファルナはそれもまた可笑しくて、再び笑い声をあげた。
「ん?」
「ですから……そんなふうに……ても、はっきり……良いのにって……その……言いました」
「ファルナ、一番肝心なところが聞き取れない」
ファルナの唇に耳を寄せて、グリジットはもう一度言えと急かす。
「……ですから」
「ああ」
「そんなふうに遠回しに言わなくても、はっきり言ってくれれば良いのにって言ったんです」
「は?」
精一杯、声量を上げて言ったというのに、グリジットから返って来たのはたった一文字。しかも間の抜けた声だった。
(そりゃないですよぅ)
ファルナは完全に拗ねてしまった。
「もう、良いです」
唇を尖らせてそっぽを向こうとしたら、なぜかグリジットに顎を掴まれてしまった。
「こら。なんで不機嫌になるんだ」
「……」
ファルナは心の中で「そりゃないよ」ともう一度繰り返す。でも、おかげさまで何かが吹っ切れた。
「なんでじゃないです!不機嫌にもなりますよっ。だってグリジットの口ぶりは私を王都に残して、一人旅立つようにしか聞こえません。そりゃあ……そういう選択肢があるだけだって言ってましたけど!私はワガママを言ってグリジットを困らせる気はないですけど!でもあんな遠回しな言い方なんてしないで、はっきり言ってくれれば良いじゃないですか!!……私だってグリジットの負担になんて」
「まて」
感情が高ぶって声を震わせながら堰を切ったように語りだしたファルナを、グリジットは優しく止めた。
ただその後の言葉が見つからないのか、グリジットは片手で顔を覆って盛大に溜息を吐いた。
長い指の隙間から、見たことも無いほど弱り切った彼の顔が見える。
「はぁぁ……私としたことが、驚かせないようにしようと思うあまり、とんでもない誤解を招いてしまったようだ。くそっ、いつから私こんなにも説明下手になったんだ。ったく、これまでの経験をいざというときに活かせないなんて、本当に情けない」
「……ん?」
(一体、グリジットは……なにをそんなに苛立っているの??)
説明下手と悔やんでいるようだが、ファルナからしたら彼の説明はとても上手だった。あと、驚かせないようにしたと言っていたが、まだびっくりする話が残っているということで。
ファルナは頭の中ではてなマークを量産させつつ、ごくりと唾を吞む。
対してグリジットは、何やらブツブツと言い訳なのか懺悔なのかわからないことを呟きながら、自分の頭をガシガシと掻いている。全然、彼らしくない。
でもなんだかその姿がとても新鮮で、ファルナは状況を忘れつい吹き出してしまった。
「ふっ、へっへへっ」
「こら、人が真剣に悔やんでいるっていうのに」
ジト目で睨むグリジットだが、今に限っては迫力は半減していて。
ファルナはそれもまた可笑しくて、再び笑い声をあげた。
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