9 / 45
2章 え…交流会?初耳なんだが…って、なんか変じゃね?
1話 エントリー
しおりを挟む
第一演習場、他クラスの生徒も見に来ている。俺の前には明日の他学年交流会の実行委員会長のクリス・U・クレバー先輩が立っている。
「いやあ転校生君、前夜祭に協力してくれてありがとう」
「礼には及びませんよ。僕も新しい戦術を試したいところだったのでね」
「この僕が実験台扱いか...まあいいだろう。転校初日に誘拐魔を捕まえた君の実力、見せてみたまえ。まあ、前年度優勝者の僕にはかなわないだろうけどね」
30秒後
「...クリス・U・クレバー場外。勝者、リック・ニュートン」
審判の声が響く。
「このっ...この僕が後輩なんかに...たった数十秒で...」
クリス先輩の顔に苦悶が浮かぶ。
「ありがと先輩。いい実践投入の練習ができましたよ」
「この僕がからくりがわからないままやられるなんて...」
「リック君!!」
ハルが駆け寄ってきた。
「お疲れ」
「おう。ありがと」
「ところで、大丈夫なの?」
「何が?」
ハルがクリス先輩のほうを見る。
「クリス先輩、貴族生まれでプライド高いからこんなとこで勝っちゃって大丈夫かなって」
「...まあ大丈夫だろ。なんかしてきたら返り討ちにしてやるよ」
「大丈夫かなあ...」
ヘーキヘーキ。大丈夫だろ。
「リック君、明日の他学年交流会の競技はどれに出るか決めたかい?」
「ん?他学年交流会?なんだそりゃ」
「今朝前夜祭に出ていただろう。あれは明日の大会のためのデモンストレーションなのだ」
「へー。知らんかった」
「知らずに出ていたのか...」
「お前は何に出るか決めたのか?」
「俺は射撃だ。2チームで既定の数の的を狙うのだ。去年はこのクラスが優勝したんだぞ」
「ほ~。てか何個競技があんのよ?」
「4つだな。俺が出る射撃と、障害物競走、今朝君がやった決闘と今年から追加された精密調整だな」
割とあるんだな。勝手がわからない競技はやりたくないし、決闘かな。
「去年は決闘で一回戦敗退しているのだ。期待のホープのリック君に出てもらえるとありがたいのだが...」
「ああ、いいよ。ほかの競技よくわかんないし」
「本当か!ありがとうリック君!」
会話を聞きつけたのか、周りもざわつき始める。
「転校生出るのか?」「出るみたいだな」「クリス先輩に勝ったし、期待できるよな」
パっと見るとハルが駆け寄ってきた。
「ほんとに大丈夫なの?クリスさん怒ってないかな?」
「大丈夫だろう。プライドのある先輩だ。おかしなことはせんだろう」
「うん...」
ハルはしっくり来ていないようだった。
「では、エントリーは"決闘"でよろしいですね」
「ああ」
実行委員会に参加希望書を出しに行った。いやがらせかってくらい二年の教室から遠い。二年が三階に教室があるのに対して、生徒会室が一階にあるのだ。なんで一年は生徒会の仕事ないのに一階にあんのや。
「ところで、精密調整は今年から追加されたって聞いたんだが、なんでまた?」
「あら?知りませんか?昨年アダムさんが」
「...またあいつか」
「開始1.2秒で炎で全部倒してしまって、競技自体が成立しなくなったのでアダムさんでは何もできない競技を追加したんです。競技への参加は強制ではありませんし、生徒の士気が下がるとこちらとしては企画倒れですので」
「うちのアダムが迷惑かけたようで...」
運営委員会の女の子は苦笑いを浮かべた。
ところでため口でよかったのか?三年生だったらどうしよ。
「――今朝といい、なめやがって」
その声は俺には聞こえなかった。
「いやあ転校生君、前夜祭に協力してくれてありがとう」
「礼には及びませんよ。僕も新しい戦術を試したいところだったのでね」
「この僕が実験台扱いか...まあいいだろう。転校初日に誘拐魔を捕まえた君の実力、見せてみたまえ。まあ、前年度優勝者の僕にはかなわないだろうけどね」
30秒後
「...クリス・U・クレバー場外。勝者、リック・ニュートン」
審判の声が響く。
「このっ...この僕が後輩なんかに...たった数十秒で...」
クリス先輩の顔に苦悶が浮かぶ。
「ありがと先輩。いい実践投入の練習ができましたよ」
「この僕がからくりがわからないままやられるなんて...」
「リック君!!」
ハルが駆け寄ってきた。
「お疲れ」
「おう。ありがと」
「ところで、大丈夫なの?」
「何が?」
ハルがクリス先輩のほうを見る。
「クリス先輩、貴族生まれでプライド高いからこんなとこで勝っちゃって大丈夫かなって」
「...まあ大丈夫だろ。なんかしてきたら返り討ちにしてやるよ」
「大丈夫かなあ...」
ヘーキヘーキ。大丈夫だろ。
「リック君、明日の他学年交流会の競技はどれに出るか決めたかい?」
「ん?他学年交流会?なんだそりゃ」
「今朝前夜祭に出ていただろう。あれは明日の大会のためのデモンストレーションなのだ」
「へー。知らんかった」
「知らずに出ていたのか...」
「お前は何に出るか決めたのか?」
「俺は射撃だ。2チームで既定の数の的を狙うのだ。去年はこのクラスが優勝したんだぞ」
「ほ~。てか何個競技があんのよ?」
「4つだな。俺が出る射撃と、障害物競走、今朝君がやった決闘と今年から追加された精密調整だな」
割とあるんだな。勝手がわからない競技はやりたくないし、決闘かな。
「去年は決闘で一回戦敗退しているのだ。期待のホープのリック君に出てもらえるとありがたいのだが...」
「ああ、いいよ。ほかの競技よくわかんないし」
「本当か!ありがとうリック君!」
会話を聞きつけたのか、周りもざわつき始める。
「転校生出るのか?」「出るみたいだな」「クリス先輩に勝ったし、期待できるよな」
パっと見るとハルが駆け寄ってきた。
「ほんとに大丈夫なの?クリスさん怒ってないかな?」
「大丈夫だろう。プライドのある先輩だ。おかしなことはせんだろう」
「うん...」
ハルはしっくり来ていないようだった。
「では、エントリーは"決闘"でよろしいですね」
「ああ」
実行委員会に参加希望書を出しに行った。いやがらせかってくらい二年の教室から遠い。二年が三階に教室があるのに対して、生徒会室が一階にあるのだ。なんで一年は生徒会の仕事ないのに一階にあんのや。
「ところで、精密調整は今年から追加されたって聞いたんだが、なんでまた?」
「あら?知りませんか?昨年アダムさんが」
「...またあいつか」
「開始1.2秒で炎で全部倒してしまって、競技自体が成立しなくなったのでアダムさんでは何もできない競技を追加したんです。競技への参加は強制ではありませんし、生徒の士気が下がるとこちらとしては企画倒れですので」
「うちのアダムが迷惑かけたようで...」
運営委員会の女の子は苦笑いを浮かべた。
ところでため口でよかったのか?三年生だったらどうしよ。
「――今朝といい、なめやがって」
その声は俺には聞こえなかった。
0
あなたにおすすめの小説
企業再生のプロ、倒産寸前の貧乏伯爵に転生する
namisan
ファンタジー
数々の倒産寸前の企業を立て直してきた敏腕コンサルタントの男は、過労の末に命を落とし、異世界で目を覚ます。
転生先は、帝国北部の辺境にあるアインハルト伯爵家の若き当主、アレク。
しかし、そこは「帝国の重荷」と蔑まれる、借金まみれで領民が飢える極貧領地だった。
凍える屋敷、迫りくる借金取り、絶望する家臣たち。
詰みかけた状況の中で、アレクは独自のユニーク魔法【構造解析(アナライズ)】に目覚める。
それは、物体の構造のみならず、組織の欠陥や魔法術式の不備さえも見抜き、再構築(クラフト)するチート能力だった。
「問題ない。この程度の赤字、前世の案件に比べれば可愛いものだ」
前世の経営知識と規格外の魔法で、アレクは領地の大改革に乗り出す。
痩せた土地を改良し、特産品を生み出し、隣国の経済さえも掌握していくアレク。
そんな彼の手腕に惹かれ、集まってくるのは一癖も二癖もある高貴な美女たち。
これは、底辺から這い上がった若き伯爵が、最強の布陣で自領を帝国一の都市へと発展させ、栄華を極める物語。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
【第一部完結】転生99回目のエルフと転生1回目の少女は、のんびり暮らしたい!
DAI
ファンタジー
【第一部完結!】
99回のさよならを越えた、究極の『ただいま』
99回転生した最強エルフは、のんびり暮らしたいだけなのに――なぜか家族が増えていく。
99回も転生したエルフの魔法使いフィーネは、
もう世界を救うことにも、英雄になることにも飽きていた。
今世の望みはただひとつ。
――森の奥の丸太小屋で、静かにのんびり暮らすこと。
しかしその願いは、
**前世が日本人の少女・リリィ(12歳)**を拾ったことで、あっさり崩れ去る。
女神の力を秘めた転生少女、
水竜の神・ハク、
精霊神アイリス、
訳ありの戦士たち、
さらには――
猫だと思って連れ帰ったら王女だった少女まで加わり、
丸太小屋はいつの間にか“大所帯”に!?
一方その裏で、
魔神教は「女神の魂」と「特別な血」を狙い、
世界を揺るがす陰謀を進めていた。
のんびり暮らしたいだけなのに、
なぜか神々と魔王と魔神教に囲まれていくエルフ。
「……面倒くさい」
そう呟きながらも、
大切な家族を守るためなら――
99回分の経験と最強の魔法で、容赦はしない。
これは、
最強だけど戦いたくないエルフと、
転生1回目の少女、
そして増え続ける“家族”が紡ぐ、
癒しと激闘の異世界スローライフファンタジー。
◽️第二部はこちらから
https://www.alphapolis.co.jp/novel/664600893/865028992
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
異世界ほのぼの牧場生活〜女神の加護でスローライフ始めました〜』
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業で心も体もすり減らしていた青年・悠翔(はると)。
日々の疲れを癒してくれていたのは、幼い頃から大好きだったゲーム『ほのぼの牧場ライフ』だけだった。
両親を早くに亡くし、年の離れた妹・ひなのを守りながら、限界寸前の生活を続けていたある日――
「目を覚ますと、そこは……ゲームの中そっくりの世界だった!?」
女神様いわく、「疲れ果てたあなたに、癒しの世界を贈ります」とのこと。
目の前には、自分がかつて何百時間も遊んだ“あの牧場”が広がっていた。
作物を育て、動物たちと暮らし、時には村人の悩みを解決しながら、のんびりと過ごす毎日。
けれどもこの世界には、ゲームにはなかった“出会い”があった。
――獣人の少女、恥ずかしがり屋の魔法使い、村の頼れるお姉さん。
誰かと心を通わせるたびに、はるとの日常は少しずつ色づいていく。
そして、残された妹・ひなのにも、ある“転機”が訪れようとしていた……。
ほっこり、のんびり、時々ドキドキ。
癒しと恋と成長の、異世界牧場スローライフ、始まります!
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる