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3章 職業体験…おお、学校っぽい! でも俺が行く職場って…
4話 事件
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「よし、事務所ついたし、開けようか」
そういうと はブラインドを上げ、営業中の札を出した。
開けて数分で、来客があった。
「あの...」
話に聞くところ、旦那と二人暮らしの結婚三年目、うすうす女の気配を感じてきたという。三年目だからね。しょうがないね。
「わかりました。調査しときますね」
ルークはそう言って女性を帰した。
そして数分後、また別のマダムがやってきた。
「猫が行方不明で...」
次々にマダムがやってくる。
「旦那の...」
「猫が...」
「もめてて...」
数人から依頼を引き受けたところで、ルークがソファに座って言った。
「今日はやたらマダムが多いね」
「そうなんですか」
「若い男の子がいるからかな」
「...そしたら解決しなくていいまでありますけど」
「信頼もあるからね。一応解決はしとくよ。ま、今日じゃないけど」
そういうと、ルークは依頼をメモってその紙を机の引き出しにしまい、そのままその机の椅子についた。
「そろそろ来る頃だね」
ルークがにこっと笑って言う。
「誰がですか?」
すると、事務所の扉が開いた。
「おうルーク、今日も用があってな」
「おっ、来た来た」
扉からは、体格がやたらいい、強面の男が現れた。そして、俺のほうを見てルークに尋ねた。
「ん?誰だそいつ。親戚の子供とかか?」
「違う違う。職業体験だって」
「ほーん。俺のとこはとってないからわからんかったわ」
「こんにちは。カールトン魔騎学校の2年A組のリック・ニュートンです」
「おうよろしく。俺はこの辺の自警団のものだ。2週間以上解決しなかった事件が持ち込まれてくるんだ。行き詰ったらこいつに解決してもらうんだ。面目もあるからあんま来たくないんだけどな」
「僕は助かってるけどね。君お金いっぱいくれるし」
「ま、そういうわけだ」
「で、今日はどんな事件なんだい?」
「ああ、容疑者が分身したんだ」
男が持ち込んできたのは、現実世界から来た俺にとってにわかには信じがたい事件だった。
「で、その人が分身したとかじゃないんでしょ?」
男をソファに座らせると、ルークはそう切り出した。
「ああ、もちろんだ。戸籍情報を確認した。事件が起きたのは午後7時頃だった」
話をまとめるとこうだ。
X月XX日。「死体を見つけた」という民間人からの通報を受けて現場を見に行くと、中肉中背の男の死体があった。通報者に聞いたところ、ランニングをしていたところ、道端に倒れていた男を発見。通報したとのことだった。周囲に聞き込みをしたところ、目撃証言が二か所から上がった。一つは現場、一つは喫茶店。鈍器をもって人を殴る人影を見た人もいれば、偶然同時刻に喫茶店で同じ人間を見たという人がいる。登録された戸籍から確認しても分身する魔法は使えない。
「喫茶店で見たって人は何人くらいいたのかな?」
「10人ほどだ。その時間帯にいた人をマスターに挙げてもらったんだが、10人中10人が見たと証言したんだ」
それなら喫茶店にいたことが間違いないように思える。
「でも全員が見たと証言したんですよね?」
「ああそうだ」
「おかしくないですか?」
「おやおやリック君。プロが集めた証言を疑うってのかい?」
「いやそんなつもりはありませんけど...」
「ふふ、君のことだ。なんか理由があるんだろ?言ってみなよ」
「はい。全員が同じことを言っている状態というのを信じるのは危険ではないかと思って」
「ふふ。どうして?全員が同じことを言ってるなら確かな情報じゃない?」
「そこが危険なんです。人が10人もいれば、2~3人は覚えてないとか記憶違いをしてるのが自然です。それが満場一致というのはあまりにも不自然というか...」
「そうだね。間違ったことは言ってないよリック君」
そういうと はブラインドを上げ、営業中の札を出した。
開けて数分で、来客があった。
「あの...」
話に聞くところ、旦那と二人暮らしの結婚三年目、うすうす女の気配を感じてきたという。三年目だからね。しょうがないね。
「わかりました。調査しときますね」
ルークはそう言って女性を帰した。
そして数分後、また別のマダムがやってきた。
「猫が行方不明で...」
次々にマダムがやってくる。
「旦那の...」
「猫が...」
「もめてて...」
数人から依頼を引き受けたところで、ルークがソファに座って言った。
「今日はやたらマダムが多いね」
「そうなんですか」
「若い男の子がいるからかな」
「...そしたら解決しなくていいまでありますけど」
「信頼もあるからね。一応解決はしとくよ。ま、今日じゃないけど」
そういうと、ルークは依頼をメモってその紙を机の引き出しにしまい、そのままその机の椅子についた。
「そろそろ来る頃だね」
ルークがにこっと笑って言う。
「誰がですか?」
すると、事務所の扉が開いた。
「おうルーク、今日も用があってな」
「おっ、来た来た」
扉からは、体格がやたらいい、強面の男が現れた。そして、俺のほうを見てルークに尋ねた。
「ん?誰だそいつ。親戚の子供とかか?」
「違う違う。職業体験だって」
「ほーん。俺のとこはとってないからわからんかったわ」
「こんにちは。カールトン魔騎学校の2年A組のリック・ニュートンです」
「おうよろしく。俺はこの辺の自警団のものだ。2週間以上解決しなかった事件が持ち込まれてくるんだ。行き詰ったらこいつに解決してもらうんだ。面目もあるからあんま来たくないんだけどな」
「僕は助かってるけどね。君お金いっぱいくれるし」
「ま、そういうわけだ」
「で、今日はどんな事件なんだい?」
「ああ、容疑者が分身したんだ」
男が持ち込んできたのは、現実世界から来た俺にとってにわかには信じがたい事件だった。
「で、その人が分身したとかじゃないんでしょ?」
男をソファに座らせると、ルークはそう切り出した。
「ああ、もちろんだ。戸籍情報を確認した。事件が起きたのは午後7時頃だった」
話をまとめるとこうだ。
X月XX日。「死体を見つけた」という民間人からの通報を受けて現場を見に行くと、中肉中背の男の死体があった。通報者に聞いたところ、ランニングをしていたところ、道端に倒れていた男を発見。通報したとのことだった。周囲に聞き込みをしたところ、目撃証言が二か所から上がった。一つは現場、一つは喫茶店。鈍器をもって人を殴る人影を見た人もいれば、偶然同時刻に喫茶店で同じ人間を見たという人がいる。登録された戸籍から確認しても分身する魔法は使えない。
「喫茶店で見たって人は何人くらいいたのかな?」
「10人ほどだ。その時間帯にいた人をマスターに挙げてもらったんだが、10人中10人が見たと証言したんだ」
それなら喫茶店にいたことが間違いないように思える。
「でも全員が見たと証言したんですよね?」
「ああそうだ」
「おかしくないですか?」
「おやおやリック君。プロが集めた証言を疑うってのかい?」
「いやそんなつもりはありませんけど...」
「ふふ、君のことだ。なんか理由があるんだろ?言ってみなよ」
「はい。全員が同じことを言っている状態というのを信じるのは危険ではないかと思って」
「ふふ。どうして?全員が同じことを言ってるなら確かな情報じゃない?」
「そこが危険なんです。人が10人もいれば、2~3人は覚えてないとか記憶違いをしてるのが自然です。それが満場一致というのはあまりにも不自然というか...」
「そうだね。間違ったことは言ってないよリック君」
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読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
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