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3章 職業体験…おお、学校っぽい! でも俺が行く職場って…

エピローグ

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「事件を解決したんですか!?すごいじゃないですか!」

「ルークさんがいたからですよ。あの人一見ふざけてるように見えて案外やることはやる人でした」

またも夕飯の席にて、ミリアさんに1日のことを話している。

「探偵さんですね...私も何か相談してみましょうかしら」

「何か悩み事があるんですか?それなら俺が解決してもいいんですけど...」

「悩みというのは身近な人にこそ言えないことなんです。誰だって抱えている悩みがあり、誰だって身近な人には言えないものです」

「そういうもんですか」

「そういうもんです。教会で町の方々の悩みを聞いている私が言うんだから間違いありません」

「...間違いないですね」

ミリアさんはなぜか微笑んだ。

「あ、アダムとハルに遊びに誘われたんで、明日も寂しがらないでくださいね」

「だから子供じゃないですって!」

俺は布団の中で考える。

ミリアさんにも悩みがあるんだろうか。

いったい何を悩んでいるのだろうか。

誰にでも悩みがある。

すると、アダムやハルにも何か悩みがあるんだろうか。

それから、俺も何か悩んでいることになる。

俺は何を悩んでいるのだろう。

「ねむ...」

俺はそのまま眠りについた。
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