魔術師終始武術中! ~魔術師になってワクワクしてたら肉弾戦でした~

滝永ひろ

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1話

1-5

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「何かいるな...視線を感じるっていうか、気配を感じるっていうか」

魔術っぽい。さあ、どこからくる?

「ハァッハー!てめえオルトだな?俺様の相手しろや!」

突然謎の男が現れた。赤髪が同じく赤いバンダナによって上向きに爆発していて、服装はシャツの上からジャケットを羽織ってだ気みたいな感じだ。俺が制服だから、あんま変わりないかな。

「p-DOXEの奴か。この交流会のことよくわかってないがとりあえず田長dせてもらうぜ」

「ずいぶんと余裕だなあ。殺す気でかかってきな」

男はこちらに飛んできた。跳躍のはずだが、恐ろしく速い。まるで見えない足がもう2本生えているようだ。

速い!!でもまだ対応できる。

バスよりは速い。でも、体に流れているマナが身体強化をしている。

俺は両腕をクロスしてガードする。予想より痛くない。これも身体強化か。

俺は咄嗟に男を蹴り上げる。

「うっ...ぐあ!」

男がのけぞる。

「くそッ!」

そして、再びこちらに向かってくる。シンプルに殴り掛かってきた。

俺は再びガードする。

しかし。

「これは読めねえだろ?」

その腕が二本に枝分かれし・・・・・・・・、その谷間で俺の腕を避ける。

「は...?」

両方の右手が俺のボディに直撃した。

「STEP!」

打撃も俺の体に当てれば俺の一部だ。つまり俺の魔術で停止できる。

「つーかもうちょっと魔術師っぽい戦い方じゃねーのかよ...思いっきり肉弾戦じゃねーか」

「ごちゃごちゃぬかすなよ!」

男が俺の体に二撃三撃と繰り出してくる。

「うぐッ!うあッ!」

一時停止には重大な欠点がある。それは意識がない時にすべて解除されてしまうと、ダメージが一気に押し寄せることだ。おそらくだが。

つまり、あんまりダメージはため込みたくない。

「じゃあ、空中戦と行こう」

俺は、空中に駆け上がった。見えない階段を上るように、ペガサスが空を飛ぶように。

「お前もなかなかわけわからんな。しかし、俺の方がわけわからないだろーさ」

男は、二人に分身した・・・・・・・

「そりゃあッ!」

分身が、もう片方を前に投げ飛ばす。

「これで対等だァ!」

目線が僕と同じまで来ていた。

「もういっちょォ!」

その男はまた分身し、分身が本体を蹴り飛ばし、こちらに向かってくる。

「は!?どういう動きしてやがる...いや、解除!」

俺はSTEPを解除、落下する。所詮向こうの動きは等加(減)速度運動。急な方向転換には対応できないはず。

「甘いな」

男の声が聞こえた。

僕の落下地点、そこには二人の分身が待ち構えていた。

「...解除」

僕はもう一つSTEPを解除した。さっきの打撃だ。俺の体は、一時停止を解かれた運動エネルギーによってもう一度浮上する。

「STEP、よし、また空中に復帰だ」

「てめえやるなあ。名前と年齢くらい聞いといてやるよ」

「そいつは結構。俺はリヒト。ぴちぴちの16歳」

「アーバン・S・カステリオン、同い年で魔術はものを二つに増やす無限の球バナッハ・タルスキーだクソヤロー」

「俺はSTEPステップ。立ち止まる、ただそれだけだバカヤロー」

「いい能力じゃねえか。俺様ほどじゃねえけどな!」

アーバンが三方向から迫ってくる。これは本体を攻撃すれば全部消えるんだろうか?

だとすると本体は...

「はっ!」

俺は前方から来ているアーバンを殴った。

ボンっ、と、残りの分身が消えた。

「なるほど」

仮説通りか。

「気づいたみてえだな。だが、もう遅い」

アーバンは俺の腕をつかんでいた。

「無限の球...」

アーバンは、俺の体から俺の体を抜き取る。自分の体が分裂するのは初めてながら気持ち悪い。

「何を...するつもりだ?」

完全に僕の体から抜き取られた分身体は、力なくだらんとうなだれている。

「フンッ!」

アーバンは、俺の体を殴る、蹴る。

「お前はダメージを止められるみたいだな。でも、すでに処理が済んだダメージならどうだ?」

アーバンは俺の方を睨んだ。

「無限の球、解除だ」

その瞬間、分身体が消え、俺の体にダメージが入る。

「ぐぁッはッ!何が...起こったんだ?」

「説明してやろう。分身に起こったことは解除時に一括される。自分で自分に打撃を加えてもそれは攻撃じゃないから分身は消えない。つまり、そういうことだ」

説明してやるといった割には雑だ。しかし、これは致命的だぞ...

「さあ、怯むなよ。まだいくぞ」

アーバンはまた俺の腕を掴み、分身体を抜き取る。

「まだまだァ!」

アーバンが分身体をまたリンチしようと拳を振り上げる。

「STEP、解除」

俺は一つ、アーバンに受けた打撃の停止を解除した。

「うぐっ」

それと同時に、分身も消える。

「...は?」

「お前、3発殴ったよなああの打撃、役に立ったよ」

ま、あと一発しか残ってないけど。

「お前、やべえなあ。いいぜ、やべえなあ」

「俺もやられっぱなしじゃないぜ」

俺は空中に駆け上がる。

「その動きは既に見たんだよ!」

アーバンが飛び上がる準備をする。

「その動きも見た!」

俺は空中を蹴り、体を上下反転させ、さらに空中を上向きに蹴り、そのままかかと落としに入る。

「甘ェ!」

当たった。

と思った。

アーバンは体を2つに分身させ、体の中心部から裂ける形で回避した。

「ウソだろ...」

さらに、俺の足が掴まれていた。

「つ~かま~えたッ!」

そのまま分身を引きずり出されそうになる。俺の足から、枝分かれして足が生えてくる。

「甘いのはどっちかな?」

俺はアーバンに殴り掛かる。

「避けられねえだろ?」

さっきのように、裂けて回避はできないはずだ。

「お前は二つの物を同時に能力の対象にできない。魔術の対象になっている物を2度効果対象にはできるが、俺を分身させて自分も分身するってことはできないんだろ?」

「見事だ」

俺は足をアーバンの顔面に向かって繰り出す。

「フッ!」

直撃した。アーバンがその場に倒れこみ、仰向けになって木々に遮られる天を見上げる。

「あ゛ー、体動かねえ」

口は動くんだな。

「死んでないようでよかった」

「お前、名前なんだっけ」

「リヒト。ファミリーネームはない」

「そうか。覚えておくよ」

脱落 アーバン・S・カステリオン 能力 無限の球バナッハ・タルスキー
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