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「ふふっ、私は赤築 マイです。リツとは十個離れてるの。学校内では、苗字が同じだから親戚だと思われてるけど、姉弟と知ってる人は少ないわ。あまり知れると面倒だしね。ルカ君も、秘密にしてくれる?」
「あ、はい。大丈夫です」
「ありがとう。ほんと、可愛いわねぇ…。赤築家にはこんな子いないわね…」
先生が、リツの耳から手を離して、目を細めて僕を見た。
リツがシャツを着終わって、先生を見上げて得意げに言う。
「だろ?ルカは中身も可愛いんだぜ。姉ちゃん、もう授業始まってるし、ここにいていい?ついでに、何か飲み物買って来てよ」
「そうね、今から教室に行ってもね…。出た。リツの我が儘。しょうがないわね。何がいいの?」
「さんきゅ。俺はイチゴミルクで、ルカはミルクティー」
「はいはい。相変わらず人使いが荒いわ…。あ、リツ。あとこの薬、飲んでおきなさい」
先生は、リツに錠剤が二つ入ったシートを渡すと、机の引き出しから財布を取り出して、ブツブツと文句を言いながら部屋を出て行った。
「えぇ…、薬だけ渡されても…。水くらい用意してくれよな」
こちらもブツブツと文句を言って立ち上がろうとするから、僕はリツの傍に行って肩を押さえた。
「僕が入れてくるよ。リツは座ってて」
「いいの?ありがと…」
ニヤけた顔でお礼を言うリツが、気持ち悪い。
僕は視線を逸らすと、勝手に棚からコップを取り出して、冷蔵庫に入っている水を入れた。
「はい…」
「さんきゅ」
僕からコップを受け取る時に、リツが故意に僕の手を握る。咄嗟に手を引いてしまったせいで、水が零れてリツのズボンを濡らした。
「わあっ!冷て…っ」
「だって…リツが悪い…」
「ん、そうだな。ごめん」
僕はリツを睨んで、水がかかって濡れた手をシャツに擦りつけた。それを見て、リツが「あ」と声を上げる。
「なに?」
「ルカのそれ…、俺の血で汚れたんだよな。ルカも新しいシャツに着替えなよ。ちょっと待ってて。何枚かここにあったはず…」
いつの間に飲んだのか、リツは、空のシートとコップを机に置いて、棚を順番に開け始めた。すぐに「あった」と叫んで、僕に袋に入った新しいシャツを渡してくる。
僕が戸惑って、リツとシャツを交互に見てると、リツがニコリと笑って僕の頭を撫でた。
「俺のせいで汚れたんだし、血がついたシャツのままじゃ帰れないだろ?早く着替えな」
「うん…、わかった」
リツの笑顔を見て、僕の胸がきゅうと苦しくなる。それがなぜなのかわからなくて気持ち悪い。僕は、ボタンを外すと、誤魔化すように勢いよくシャツを脱いだ。
「うわあっ!」
急に叫び声を上げるリツに驚いて、顔を上げる。リツは、手で顔を覆って上を向いていた。
「何してんの?」
「…バっ…カ。いきなり脱ぐなよっ。心臓に悪い…」
「…なんで?僕の身体、気持ち悪いの?」
「違うっ!逆だっ。白い肌にピンクの…。てかっ、ルカは無防備過ぎっ。ルカの、は、裸見せられたら、俺っ、色々とヤバいから…っ」
「あ、はい。大丈夫です」
「ありがとう。ほんと、可愛いわねぇ…。赤築家にはこんな子いないわね…」
先生が、リツの耳から手を離して、目を細めて僕を見た。
リツがシャツを着終わって、先生を見上げて得意げに言う。
「だろ?ルカは中身も可愛いんだぜ。姉ちゃん、もう授業始まってるし、ここにいていい?ついでに、何か飲み物買って来てよ」
「そうね、今から教室に行ってもね…。出た。リツの我が儘。しょうがないわね。何がいいの?」
「さんきゅ。俺はイチゴミルクで、ルカはミルクティー」
「はいはい。相変わらず人使いが荒いわ…。あ、リツ。あとこの薬、飲んでおきなさい」
先生は、リツに錠剤が二つ入ったシートを渡すと、机の引き出しから財布を取り出して、ブツブツと文句を言いながら部屋を出て行った。
「えぇ…、薬だけ渡されても…。水くらい用意してくれよな」
こちらもブツブツと文句を言って立ち上がろうとするから、僕はリツの傍に行って肩を押さえた。
「僕が入れてくるよ。リツは座ってて」
「いいの?ありがと…」
ニヤけた顔でお礼を言うリツが、気持ち悪い。
僕は視線を逸らすと、勝手に棚からコップを取り出して、冷蔵庫に入っている水を入れた。
「はい…」
「さんきゅ」
僕からコップを受け取る時に、リツが故意に僕の手を握る。咄嗟に手を引いてしまったせいで、水が零れてリツのズボンを濡らした。
「わあっ!冷て…っ」
「だって…リツが悪い…」
「ん、そうだな。ごめん」
僕はリツを睨んで、水がかかって濡れた手をシャツに擦りつけた。それを見て、リツが「あ」と声を上げる。
「なに?」
「ルカのそれ…、俺の血で汚れたんだよな。ルカも新しいシャツに着替えなよ。ちょっと待ってて。何枚かここにあったはず…」
いつの間に飲んだのか、リツは、空のシートとコップを机に置いて、棚を順番に開け始めた。すぐに「あった」と叫んで、僕に袋に入った新しいシャツを渡してくる。
僕が戸惑って、リツとシャツを交互に見てると、リツがニコリと笑って僕の頭を撫でた。
「俺のせいで汚れたんだし、血がついたシャツのままじゃ帰れないだろ?早く着替えな」
「うん…、わかった」
リツの笑顔を見て、僕の胸がきゅうと苦しくなる。それがなぜなのかわからなくて気持ち悪い。僕は、ボタンを外すと、誤魔化すように勢いよくシャツを脱いだ。
「うわあっ!」
急に叫び声を上げるリツに驚いて、顔を上げる。リツは、手で顔を覆って上を向いていた。
「何してんの?」
「…バっ…カ。いきなり脱ぐなよっ。心臓に悪い…」
「…なんで?僕の身体、気持ち悪いの?」
「違うっ!逆だっ。白い肌にピンクの…。てかっ、ルカは無防備過ぎっ。ルカの、は、裸見せられたら、俺っ、色々とヤバいから…っ」
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