たゆたう青炎

明樹

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キスをしながら僕の身体を仰向けにして、ロウが僕に被さった。
下になった僕の口内に、ロウの唾液が流れ込み僕のモノと混じる。それを、コクリと喉を鳴らして飲み込んだ。それでも飲み切れなかった唾液が、僕の口端からタラリと垂れている。


唇と舌がジンジンと痺れてきた頃に、ようやくロウの顔が離れた。
僕の頬に垂れた涎を舐めとって、しっかりと抱きしめる。
僕は、ハァハァと荒い息を吐いて呼吸を整えた。


「ロウ…、気持ちいぃ…けど、苦しい…。はぁ…っ、こういう、モノなの…?」
「こういうモノだと思って下さい。あなたが可愛過ぎて加減が出来ない。本当は他にももっと触れたいのですが…。触れて、いいですか?」


耳の傍で囁かれるロウの言葉に、僕は何のことかを考えて心臓がドキンと跳ねた。


ーーそうだ…。好き同士なんだから、キス以上のこと…も…するよね…。キスだけで、こんなに気持ち良くて蕩けてしまうのに…、それ以上したら、どうなるの?


一人でテンパって、ドキドキと鳴る心臓が恥ずかしい。でも合わせたロウの胸からも、ドキドキと鳴る心音が響いてくる。
チラリとロウを見ると、珍しく困った顔をして、僕の髪にキスをした。


「ずっと触れたいと願っていたルカ様に、いざ触れられるとなると、怖いのですよ。俺は、嬉しくて嬉しくて、どうにかなってしまうかもしれない。優しくしたいのに、きっと止まらなくなってしまう…」


僕は、ロウの頬に手を添えて、小さく笑う。


「僕も怖い。けど…ロウに、もっと触れて欲しい…から…、だから、大丈夫。ロウ…僕に触れて」


 ロウがクシャリと顔を歪めて、更に強く抱きしめた。


「…あなたという人は…。素直になったあなたは怖ろしい。…ルカ様、愛しています…」
「ねぇ…、こういう時は、ルカって呼んで…」
「ルカ、愛してる…」
「うん、僕も…愛してる…」


幸せな気持ちで愛を囁き合ってるうちに、二人してもう一度眠ってしまった。
昼頃に起き出して昼食を食べた後、ソファーでロウに後ろから抱きしめられながら、録画しておいた映画を観てのんびりと過ごした。


ずっと傍にあったのに、気づかなかった僕の幸せ。
どうか、この幸せが永遠に続きますように。


心も身体も幸せに満たされた週末。
僕の人生で、こんなにも幸福な時が来るとは思わなかった。
生まれて来た意味を見出せずに、どう生きればいいかもわからずに、ただ毎日を過ごしていただけだった。


ロウが傍にいたから、生きて来れた。
でもこれからは、ロウが傍にいてくれるだけでなく愛してくれる。そして、僕もロウを愛している。この先の未来を、ロウと共に生きていきたい。
思えば、僕が生まれたその時からロウが愛してくれていたように、僕も、生まれた瞬間から、ロウを求めていたのかもしれない。


ずっと僕を大事に守ってくれたロウ。僕が自分の気持ちに気づいて、想いが通じて、震えながら僕に触れたロウ。
僕の傷を治す為に這わせた時よりも、僕の首に、胸に、お腹に吸いつくロウの舌は、熱い。
後ろの孔にも舌を入れて丁寧に舐めるから、最後までするのかと思ったら、途中でやめてしまった。


「もっと、してよ…。大丈夫だから…」
「駄目です。ゆっくりと慣らしてから…」


不服そうに口を尖らせた僕に困って、キスをする。
僕は、眉間に皺を寄せて、ロウの中心で硬く反り返っているモノに触れた。


「…っ、ルカ…様…」
「ばか…、僕のお尻舐めた口で、キスしないでよ。ねえ、これ…どうするの…」
「本当に…素直になったあなたは怖ろしい。では、こうしましょうか…」
「あっ!…あ…んぅ、やぁ…っ」


ロウが、凶器のように猛る自身のモノと、ロウと比べると子供のように見える僕のモノを、大きな手で一まとめに包んで、上下に強く扱き出した。
初めての強い刺激に、僕は大きく背中を反らせる。その為、ロウの前に突き出すような形になった僕の乳首に、ロウが強く吸いついた。


「あっ、い…しょ…、だめ…ぇ」
「はぁっ…、可愛い…」


執拗に胸に吸いつくロウの頭を押すけど、ビクともしない。僕の腰がプルプルと震え出して、涎を垂らす口から高い声が漏れた。


「あ…、やっ、いっ…ちゃ、あっ!」
「くっ!」


ロウのモノが大きく震えて、白濁を僕のお腹に飛ばす。同時に、僕のモノからも白濁が噴き出して、僕はビクビクと腰を跳ねさせた。


「ルカ…ルカ様…、愛してる…。今度は、指を入れてみましょうか…」
「はあはあっ、そんな恥ずかしいこと…っ、わざわざ言わないで…。ロウのばかっ。最後までしていい…って言ってるのに…」
「大事なあなたに、少しでも辛い思いはさせたくない。嬉しい我が儘ですが、それだけは聞けません。さあ、身体を綺麗にしましょう」
「ん…」


 僕が伸ばした腕を引いて、抱き上げてベッドから降りる。ロウの首に腕を、腰に足を巻きつけて、ピタリと素肌を合わせてしがみつく。ロウの体温と匂いに顔を綻ばせて、僕は小さく「好き」と囁いた。
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