194 / 221
天狗の花嫁 6
しおりを挟む
鉄さんの家の庭を見せてもらってる間に、食事の用意が出来たらしく、客間らしき部屋に案内された。
そこは、和室が多い天狗の郷の中では珍しく、板張りの洋室だった。白い壁紙の広い部屋の真ん中に、十人は座れそうな大きなテーブルがある。テーブルの上には、チキンの香草焼きや色鮮やかなサラダ、スープにパンと、お洒落な店のランチのような料理が並んでいた。
鉄さんが上座に座り、テーブルの角を挟んで銀ちゃん、隣に俺が座る。皮がパリパリに焼けたチキンから香るいい匂いに、俺のお腹がぐうっと鳴った。
「ふっ、ずいぶんと可愛らしい音だな。朝が早かったからな。たくさん食べろよ?」
「う…ごめん。美味しそうだったからつい…」
俺が照れ笑いを浮かべているところへ、扉が開いて、綺麗な女の人が二人、入って来た。
「あら、もう食事の準備が出来てるの?来るの、遅かった?」
「今出来上がったところだ。ほら、おまえ達はこっちに座れ」
鉄さんが、俺と銀ちゃんの向かい側の席を示し、二人が示された席に腰かける。
座った二人に目を向けると、前に一度会った事がある鉄さんの妹さんと目が合った。彼女はにこりと俺に微笑んで、話しかけてきた。
そこは、和室が多い天狗の郷の中では珍しく、板張りの洋室だった。白い壁紙の広い部屋の真ん中に、十人は座れそうな大きなテーブルがある。テーブルの上には、チキンの香草焼きや色鮮やかなサラダ、スープにパンと、お洒落な店のランチのような料理が並んでいた。
鉄さんが上座に座り、テーブルの角を挟んで銀ちゃん、隣に俺が座る。皮がパリパリに焼けたチキンから香るいい匂いに、俺のお腹がぐうっと鳴った。
「ふっ、ずいぶんと可愛らしい音だな。朝が早かったからな。たくさん食べろよ?」
「う…ごめん。美味しそうだったからつい…」
俺が照れ笑いを浮かべているところへ、扉が開いて、綺麗な女の人が二人、入って来た。
「あら、もう食事の準備が出来てるの?来るの、遅かった?」
「今出来上がったところだ。ほら、おまえ達はこっちに座れ」
鉄さんが、俺と銀ちゃんの向かい側の席を示し、二人が示された席に腰かける。
座った二人に目を向けると、前に一度会った事がある鉄さんの妹さんと目が合った。彼女はにこりと俺に微笑んで、話しかけてきた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
442
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる