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日の国ディエス 17
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「と、まっ…た…。はあ~…、よかった」
ペタリと馬の首に頬を寄せて、大きく息を吐く。
手綱を握りしめる手がプルプルと震えて、心臓がドキドキと鳴っている。
「マロン…、一体どうしたんだよ?おまえ、いい子なのに…」
俺が首を撫でながら話しかけると、馬がぶるると鼻を鳴らした。さっきまでの暴走が嘘のように、今はとても大人しい。
とりあえず馬を降りようと身体を起こした時だった。
「カナデ様っ!危ないっ!!」
「え?」
大きな叫び声と同時に俺の身体に重い衝撃が走り、馬の上からはじき飛ばされた。
いきなりのことで受け身を取ることも出来ない。
俺は、身体を打ち付けられる痛みに備えて、固く目を閉じた。
ドサッ!という大きな音がして、身体が地面に打ちつけられる。だけど、思っていた激しい衝撃と痛みが無くて、不思議に思いながらそっと目を開けた。
「…っ!ハマトっ!?」
俺のすぐ目の前に、苦しそうなハマトの顔がある。
俺と目が合うと、ハマトはフッと顔を綻ばせた。
「…カナデ様、大丈夫ですか?どこか…痛む所はありませんか…?」
ハマトに言われて改めて自分の身体を見る。
俺は、ハマトにしっかりと抱きしめられていて、どこも怪我をしていない。
「俺は、大丈夫…。てか、危ない、って聞こえたけど、何が…」
「ちっ!邪魔しやがって…。もう少しでその黒髪の奴を始末出来たのに」
俺とハマトの頭上から、突然低い声が聞こえて、俺は弾かれたように顔を上げた。
すぐ傍で、薄茶色の髪に水色の目をした男が、俺を見下ろしていた。
「だっ、だれっ?始末って…俺を?」
「そうだ。おまえを始末して、入れ物の身体だけを持って帰るんだよ。おまえの馬に毒針を刺して、わざわざ仲間から遠ざけて一人にしたのに、まさかもう一人護衛がいたとはな…。身を隠すのが上手いのか、気づけなかった。傷が目立たないこの剣で、おまえの首を狙ったんだが、そいつに邪魔された」
男が身体を曲げて、ハマトの背中から何かを抜いた。
「うっ…」
「ハマトっ、大丈夫?」
ハマトが小さく呻き声を上げる。
俺が、汗を流すハマトの頬に手を触れると、ハマトがその手に擦り寄った。
「…これくらい、平気です。どうか、そんな顔をしないで。嬉しくて、どうにかなりそうだ」
「…そんな顔?」
「ふふ、泣きそうな顔をしている。とても可愛らしい…」
「こんな時に何言って…っ」
「おいおい、俺を無視すんな」
イラついた声を聞いて、再び顔を上げる。
水色の目の男が、まるでフェンシングの剣のような細い短剣を持って、こちらを見ながら刀身についた血を、ペロリと舐めた。
ペタリと馬の首に頬を寄せて、大きく息を吐く。
手綱を握りしめる手がプルプルと震えて、心臓がドキドキと鳴っている。
「マロン…、一体どうしたんだよ?おまえ、いい子なのに…」
俺が首を撫でながら話しかけると、馬がぶるると鼻を鳴らした。さっきまでの暴走が嘘のように、今はとても大人しい。
とりあえず馬を降りようと身体を起こした時だった。
「カナデ様っ!危ないっ!!」
「え?」
大きな叫び声と同時に俺の身体に重い衝撃が走り、馬の上からはじき飛ばされた。
いきなりのことで受け身を取ることも出来ない。
俺は、身体を打ち付けられる痛みに備えて、固く目を閉じた。
ドサッ!という大きな音がして、身体が地面に打ちつけられる。だけど、思っていた激しい衝撃と痛みが無くて、不思議に思いながらそっと目を開けた。
「…っ!ハマトっ!?」
俺のすぐ目の前に、苦しそうなハマトの顔がある。
俺と目が合うと、ハマトはフッと顔を綻ばせた。
「…カナデ様、大丈夫ですか?どこか…痛む所はありませんか…?」
ハマトに言われて改めて自分の身体を見る。
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「俺は、大丈夫…。てか、危ない、って聞こえたけど、何が…」
「ちっ!邪魔しやがって…。もう少しでその黒髪の奴を始末出来たのに」
俺とハマトの頭上から、突然低い声が聞こえて、俺は弾かれたように顔を上げた。
すぐ傍で、薄茶色の髪に水色の目をした男が、俺を見下ろしていた。
「だっ、だれっ?始末って…俺を?」
「そうだ。おまえを始末して、入れ物の身体だけを持って帰るんだよ。おまえの馬に毒針を刺して、わざわざ仲間から遠ざけて一人にしたのに、まさかもう一人護衛がいたとはな…。身を隠すのが上手いのか、気づけなかった。傷が目立たないこの剣で、おまえの首を狙ったんだが、そいつに邪魔された」
男が身体を曲げて、ハマトの背中から何かを抜いた。
「うっ…」
「ハマトっ、大丈夫?」
ハマトが小さく呻き声を上げる。
俺が、汗を流すハマトの頬に手を触れると、ハマトがその手に擦り寄った。
「…これくらい、平気です。どうか、そんな顔をしないで。嬉しくて、どうにかなりそうだ」
「…そんな顔?」
「ふふ、泣きそうな顔をしている。とても可愛らしい…」
「こんな時に何言って…っ」
「おいおい、俺を無視すんな」
イラついた声を聞いて、再び顔を上げる。
水色の目の男が、まるでフェンシングの剣のような細い短剣を持って、こちらを見ながら刀身についた血を、ペロリと舐めた。
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