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再入店(1) 微※
しおりを挟む予約日が近づいて来た。
なんだか身体が熱い。発汗しやすくなってる? マッサージ効果だろうか。
前回の施術後、少しお腹を下してしまった。
ネット調べてみたが原因がよく分からなかった。
出されたフレーバー水が合わなかったのだろうか。出すもの出したらスッキリしたから、あれもデトックスというヤツなんだろうか。
今度訊いてみようかな…。
やめよう。
クレームと取れてるのは嫌だし、先生の評価に関わるかもしれない。
あの人の手は気持ちいい…。これは事実。だから、先生の評判を下げるような事はしたくない。
施術の時に感じていた手の感覚を思い出していた。肌がゾワゾワして、ふわふわとした気分になって、身体の余分な力が抜けるようだ。
施術後、体調は良く、仕事も上手く回せていた。目の下のクマも薄くなってる。
なのに、この変調はなんだろう…。身体の奥がゾワゾワして、落ち着かないというか…なんていうか、疼くような感じがする。
ん~?
よく分からない。
予約施術日当日、益々、身体が変な感じに戸惑っていた。
冷えのぼせのように顔だけが熱くなってる。
ネクタイを緩めて風を送ってなんとかやり過ごしていた。先生の手が恋しい。
今日も仕事が上手く片付いて、余裕を持って退勤時間を迎えられた。時間を見ながら、マッサージ店に向かう。
薄暗い階段を上る。あの時と同じドアがあった。あの日より早い時間。お店は開いていた。予約を入れてるのだから当たり前だが。
メンバーズカードを眺めながら、夢じゃないかとも考えたりしていた。あんな気持ちのいい施術は初めてだったから。
ウキウキする気持ちを抑えながら、ドアを開ける。涼やかなドアベルが鳴る。
奥からあの時と同じ男の人が同じ格好で現れた。制服なんだ。
顔を覚えてたのか、にこやかに対応してくれる。内線だろうかボソボソと何か話してる。
前回は気づかなかったが、静かに音楽が流れてる。その音で、ちょっと離れると、受付の男の人の声が聞き取れない。
「今、担当施術師が来ます」
『指示に…』の下りがない。分かってるねって事だろう。二回目にして常連さんの気分。
全身コースの1時間を選び、支払いを済ませて、彼が現れるのをウキウキしながら待つ。まるで大切な人との待ち合わせをしてる気分だ。
静かな店内で浮かないように、辛抱強く浮つく気持ちを抑える。
彼が現れた時、口角が上がってしまったのを自覚してしまった。
笑顔で対応される。ホッとした。自分が浮かれているのが気恥ずかしかった。
静かに後ろに着いていく。
前回と同じ施術室のようだ。
香りも同じで、なんとなく落ち着く。
そういえば、施術台がよく行っていた整体の台より大きく丈夫そうだ。先生も乗れるようになってるんだ…。
ふと、覆い被さってくる先生が脳裏に浮かぶ…。
ん?
着替えを促される。
なんだか変な事を考えてしまった。先生に失礼じゃないか。
更衣室に入ってすぐに音楽が流れ始めた。エスニックな音楽。
香りと相まって、ふわふわとしてくる。
覚束なくなってくる指を必死に動かして服を脱ぎ去り、脱衣カゴに適当に入れる。
冷えのぼせといい、なんだか変だな…。腰にタオルを巻いて出たところを抱き止められた。ふらついてるようだ。
「お疲れのようですね。前回の施術の整えをしていきましょう」
心地いい声が耳元でする。先生が支えてくれた。オレがもたもたしてたから心配かけてしまった。
「お願いします」
くすぐるような声にゾクゾクする。
案内される手に縋るように施術台に向かう。
「来ていただいてありがとうございます。では、始めますね」
うつ伏せに横になったところで、そんな声と共に少しひんやりするオイルが背中に垂らされた。
挨拶だけ聞いてたら風俗みたいだ。腕のいい施術師さんなんだよね。
今日のオイルはなんだかサラサラした感じがする…。
「前回のオイルと別な物を使用してます。お気に召しませんか?」
こちらの疑問を汲んでか、心地いい声が問い掛けて来た。
「いえ、先生の手の感じがよく分かります」
前回のオイルのようにすぐにポカポカしてくる感じはしないが、じんわり暖かくなってきて、その分先生の手を感じられる。
ハッとした。
なんて事を口走ってしまったッ。恥ずかしい…。
「あ、えーと、ふ、不都合はありません。このままで…」
しどろもどろで、言い訳まがいの言葉の羅列。顔が熱い。
肩甲骨周りを手が這ってる。
先生は気にもしてないようだ。
それより力が入ってしまった身体のほぐしにかかってる。申し訳なさに、徐々に力を抜く。
肩から背中を適度に圧を掛けながら、手を滑らせていく。ほんと気持ちいい。整体よりこっちに切り替えよう…。
腕を肩へ向けてほぐしながら、指で圧を掛けて撫で上げていく。肩口から鎖骨へとオイルの滑りを利用して胸筋の上側に手が入り込んできた。何度も往復されて、一瞬変な声が出そうになった。
先生には気づかれてないようだ。
肩から肩甲骨に沿って脇へ流れ、施術台と身体の隙間に指が潜り込むようにして脇腹へ下がっていく。脇腹から腰回りへ。
オイルを足しながら手が背面をくまなく這うように動いている。
時々、身体と施術台の間に指が潜り込む瞬間、なんとも言えない気分になった。
ーーーーもっと…。
脚にオイルが垂らされて、ふくらはぎから太ももへのマッサージが始まった辺りから益々おかしな気分になっていて…。
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