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62. 坑道攻略戦
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全員の予定が合うまで坑道探検を続けた。
しばらく坑道のコボルト退治でお金と経験値を稼ぎつつ、マップを探索する日々を過ごした。
私たちのパーティーは全員のレベルが10になった。
コボルト金貨とかと余剰ポーションの販売、副業の木工アクセサリーの販売資金をつぎ込んで、鉄製武器を装備屋で揃えてきた。
村のおじいさん特製武器は思い出補正とかで、もったいないけど現役引退させて、アイテムボックスの肥やしになった。
このゲームのアイテムボックスはかなり入る、イージー設定なので助かる。
掲示板のボヤキによると、昔のゲームだとアイテムがいっぱいで捨てて回るとか、趣味アイテムでスロットが限界で持てないとかザラだったらしいので、本当にうれしい。
リアル基準で数日後、全員の予定が揃ったので、念のため生産したポーションと状態異常回復薬などをアイテムボックスに満載して準備を整えた。
森のボスだったオオオオカミを倒したいつものメンバーを招集というか、都合を合わせて、朝から夕方までに一気に攻略しようという作戦にする。
ゲーム内時間の朝9時。
全員が坑道の入り口で顔を合わせた。
ハイタッチの挨拶を交わしてから、レイド構成的なものを編成しておく。
なぜか毎回システム的なリーダー担当の私、ミケでお送りします。
実質的指示は、先頭を歩くアルクさん。
別にダジャレではない。
お米券のヒカリ、イナホ、コマチさんたちとヌイグルミのマイケル。
特にヒカリちゃんの白魔法はレベルの割には一点特化ステータスで強い。
最近ロリコン入って心配になる警ら隊のアルク、シロガネ、アリクイ、イシバシ。
警ら隊はちょっと強い平均的パーティーだけど、そのぶん回復以外の役割はだいたいバランスよく揃ってる。
その回復の穴は全部ヒカリちゃんと満載自家製ポーションでカバー。
ただ回復にヒカリちゃんを回すと、MPの関係もあるし攻撃までやらせられないので、そのへんは私、中途半端白黒魔法使いがカバーのカバーに回る。
主人公ポジなのに役割は、後ろを歩いて、支援して支援する。
別に最強目指してるわけではないはずなので、問題ない。
実は、比較されてないだけで、結構強いんではないか、という認識もしている。
魔法ありの格闘技大会なら、勝てるかもしれない。
でもこのゲーム、変な現実志向だから、イベントゾーンとか作らないと思うので、そういう心配は今のところ、気配すらないようだ。
迷路なのか、よく分からない複雑な通路で出来ているダンジョン。
この数日でマッピングした、あからさまな下への階段がある場所まで、最短ルートで進んでいく。
人数が多いから通路は相対的に狭く、同時攻撃ができない場合もある。
古いゲームだと人間が重なった状態で攻撃できるらしいので、そういう問題にならないとか。
VRの世界ではそういう部分は普通は現実準拠だ。
誰かと幽霊みたいに同じ座標になるとか、ちょっと気持ち悪いと思う。
男の人と重なって、おっぱい触られるとかしたら泣きそうだし。
倫理コード?
そんなのないらしいよ。
おっぱい触るぐらいならシステム的お咎めはなし。
証拠をアップロードしたり掲示板に書かれると、他のユーザーから袋叩きの刑で、私刑とか無視とかパーティーを組んでもらえなくなるとか「悪い札」がつく可能性はある。
なんだっけ「札付きのワル」っていうんだっけか。
そういう噂が町にも広がればNPCさんたちにも冷遇されるんだって。
知らないけど、身をもって実証した人がいるとか、いないとか。
露店とか普通はいちいち値札とか商品タグなんてない。
それなのに各個人の知識、記憶の中で「値札」がつけられて、ワルという評価に固定されてしまう。
ちょっと可哀想かもしれないけど、自業自得かも。
警ら隊は、信用してるから大丈夫だろう。
ちょっと考え事しても大丈夫ぐらいの余裕で、コボルトさんたちを金貨に変えて階段まで進んでいった。
その先は、まだ進んだことがない。
アルクを偵察という犠牲にして、階段を下へ降りていく。
「アルさんどう?」
「普通だな。敵もいない」
全員が階段を降りたら、少し広い部屋で、上と風景はほとんど同じ。
「ミケ隊長進んでいいですか?」
「よし、前進っ!」
「「「「はい」」」」
警ら隊は、こういう命令ごっこが大好きである。
命令してあげると喜んで返事をする。
騎士団にすればもっとカッコよかったかもね。
全員が少しだけ隠れオタクっぽい言動だから、騎士団の紳士には見えないけどね。
「敵発見。オークらしいもの2匹」
「「「オークっ!」」」
「お。それらしくなってきた。燃えるっ!」
「クルミさんオークってなんですか?」
「見ればわかる。変態紳士の真の姿だよ」
「どーゆーことでしょうか?」
クルミがヒカリちゃんに変な知識をつけさせようとしている気配がする。
オークのお友達である、アニ豚、萌え豚、声豚、百合豚、ランランとか変な単語教えなくていいから、戦闘準備してね。
名前だけ教えるから余計たちが悪い。
「猫さんみたいに、豚さんにも種類が色々あるんですか。なるほど」
ほら変に納得しちゃった。
「戦闘準備よろ」
「「「はい」」」
気合いを入れて、オーク戦を待つ。
さわやかなゲーム生活がモットーだったのにどうしてこうなった。
しばらく坑道のコボルト退治でお金と経験値を稼ぎつつ、マップを探索する日々を過ごした。
私たちのパーティーは全員のレベルが10になった。
コボルト金貨とかと余剰ポーションの販売、副業の木工アクセサリーの販売資金をつぎ込んで、鉄製武器を装備屋で揃えてきた。
村のおじいさん特製武器は思い出補正とかで、もったいないけど現役引退させて、アイテムボックスの肥やしになった。
このゲームのアイテムボックスはかなり入る、イージー設定なので助かる。
掲示板のボヤキによると、昔のゲームだとアイテムがいっぱいで捨てて回るとか、趣味アイテムでスロットが限界で持てないとかザラだったらしいので、本当にうれしい。
リアル基準で数日後、全員の予定が揃ったので、念のため生産したポーションと状態異常回復薬などをアイテムボックスに満載して準備を整えた。
森のボスだったオオオオカミを倒したいつものメンバーを招集というか、都合を合わせて、朝から夕方までに一気に攻略しようという作戦にする。
ゲーム内時間の朝9時。
全員が坑道の入り口で顔を合わせた。
ハイタッチの挨拶を交わしてから、レイド構成的なものを編成しておく。
なぜか毎回システム的なリーダー担当の私、ミケでお送りします。
実質的指示は、先頭を歩くアルクさん。
別にダジャレではない。
お米券のヒカリ、イナホ、コマチさんたちとヌイグルミのマイケル。
特にヒカリちゃんの白魔法はレベルの割には一点特化ステータスで強い。
最近ロリコン入って心配になる警ら隊のアルク、シロガネ、アリクイ、イシバシ。
警ら隊はちょっと強い平均的パーティーだけど、そのぶん回復以外の役割はだいたいバランスよく揃ってる。
その回復の穴は全部ヒカリちゃんと満載自家製ポーションでカバー。
ただ回復にヒカリちゃんを回すと、MPの関係もあるし攻撃までやらせられないので、そのへんは私、中途半端白黒魔法使いがカバーのカバーに回る。
主人公ポジなのに役割は、後ろを歩いて、支援して支援する。
別に最強目指してるわけではないはずなので、問題ない。
実は、比較されてないだけで、結構強いんではないか、という認識もしている。
魔法ありの格闘技大会なら、勝てるかもしれない。
でもこのゲーム、変な現実志向だから、イベントゾーンとか作らないと思うので、そういう心配は今のところ、気配すらないようだ。
迷路なのか、よく分からない複雑な通路で出来ているダンジョン。
この数日でマッピングした、あからさまな下への階段がある場所まで、最短ルートで進んでいく。
人数が多いから通路は相対的に狭く、同時攻撃ができない場合もある。
古いゲームだと人間が重なった状態で攻撃できるらしいので、そういう問題にならないとか。
VRの世界ではそういう部分は普通は現実準拠だ。
誰かと幽霊みたいに同じ座標になるとか、ちょっと気持ち悪いと思う。
男の人と重なって、おっぱい触られるとかしたら泣きそうだし。
倫理コード?
そんなのないらしいよ。
おっぱい触るぐらいならシステム的お咎めはなし。
証拠をアップロードしたり掲示板に書かれると、他のユーザーから袋叩きの刑で、私刑とか無視とかパーティーを組んでもらえなくなるとか「悪い札」がつく可能性はある。
なんだっけ「札付きのワル」っていうんだっけか。
そういう噂が町にも広がればNPCさんたちにも冷遇されるんだって。
知らないけど、身をもって実証した人がいるとか、いないとか。
露店とか普通はいちいち値札とか商品タグなんてない。
それなのに各個人の知識、記憶の中で「値札」がつけられて、ワルという評価に固定されてしまう。
ちょっと可哀想かもしれないけど、自業自得かも。
警ら隊は、信用してるから大丈夫だろう。
ちょっと考え事しても大丈夫ぐらいの余裕で、コボルトさんたちを金貨に変えて階段まで進んでいった。
その先は、まだ進んだことがない。
アルクを偵察という犠牲にして、階段を下へ降りていく。
「アルさんどう?」
「普通だな。敵もいない」
全員が階段を降りたら、少し広い部屋で、上と風景はほとんど同じ。
「ミケ隊長進んでいいですか?」
「よし、前進っ!」
「「「「はい」」」」
警ら隊は、こういう命令ごっこが大好きである。
命令してあげると喜んで返事をする。
騎士団にすればもっとカッコよかったかもね。
全員が少しだけ隠れオタクっぽい言動だから、騎士団の紳士には見えないけどね。
「敵発見。オークらしいもの2匹」
「「「オークっ!」」」
「お。それらしくなってきた。燃えるっ!」
「クルミさんオークってなんですか?」
「見ればわかる。変態紳士の真の姿だよ」
「どーゆーことでしょうか?」
クルミがヒカリちゃんに変な知識をつけさせようとしている気配がする。
オークのお友達である、アニ豚、萌え豚、声豚、百合豚、ランランとか変な単語教えなくていいから、戦闘準備してね。
名前だけ教えるから余計たちが悪い。
「猫さんみたいに、豚さんにも種類が色々あるんですか。なるほど」
ほら変に納得しちゃった。
「戦闘準備よろ」
「「「はい」」」
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自筆です。
アルファポリス、第18回ファンタジー小説大賞、奨励賞受賞
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