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五十五
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式は順調に進んでいた。
王妃殿下似の可愛い王女様の誕生祝いから、王子の誕生祝いが終わり。
国王陛下の合図で生演奏が奏で初めて皆は婚約者、意中の相手、恋人同士で手を取りダンスを始めた。
「ミタリア、俺と踊ろう」
「はい、リチャード様」
王子に手を取られて、その場でホールドを組みダンスを始めた。初めての王子とのダンス、流れる曲に合わせてワルツを優雅に踊る。
(この日のために、お父様とダンスの練習しておいてよかった)
「ミタリアは楽しそうに踊るな」
「えぇ楽しいです、リチャード様は?」
「俺も楽しい。ミタリアとダンスを踊れて幸せだ。……リルと練習してよかったよ」
「私はお父様と、練習しましたわ」
そうかと、二人で笑い合い、しばし踊った。
+
会場内で、飲み物を運ぶ給仕係が側を通ると、王子は呼び止めた。
「ミタリアは桃のジュースと苺ジュースどちらにする?」
「私は苺ジュースが欲しいです」
「わかったよ、俺のお姫様」
「お姫様! い……いただきます」
王子と連続でダンスをして、ヘトヘトな私たちはフレッシュジュースで喉を潤して、食事が準備されたテーブルを見回した。
「ミタリア、見ろよ。野菜の他に鳥と豚、牛肉、羊肉……珍しい猪肉があるぞ!」
(どれもモンスターのお肉なんだけど……)
「私は鳥がいいわ、付け合わせはジャガイモとカボチャ」
「俺は猪かな? 付け合わせは……」
次に私たちは何を食べるか、王子とテーブルを眺めて話していた。
――そのとき、魔力を感じ取る。
私たちと同じく。数人の貴族、学生の中に気付いた者もいたらしく、辺りを見回していた。
獣化する騎士たちは慌ただしく会場内を見渡し。
騎士数人は会場を離れて、城内の見回りに出ていった。
(何処かで魔力が一気に膨れ上がったわ?)
「いま、何者が魔法を放つ!」
「いま、誰かが魔法を使用するぞ!」
王子と同時に声が被り。私たちの足元に水色の幾つもの紋様が現れて、会場内で大きな魔法陣となり光を放つ。
「これって(ゲームの中で見たことがある)……魔法陣?」
しかし、この魔法陣はーー私たち獣人が使用する魔法陣とは異なっていた。
私たちの魔法陣には種族の模様が一箇所に入っている。私は猫で王子は狼だ……あと、虎、ライオン、犬などもある。
この場に現れた魔法陣にはそれがない。だとすると、獣人ではない何者かが魔法を使った証拠……まさか、人族?
咄嗟にカーエン王子を探した。
いた! 彼はこの騒動に驚くことなく、会場の中央に立っていた。
まさか、彼が何者かの侵入を手助けしたの?
(くっ、ま、また魔力だ)
「ミタリア!」
サッと、王子が私を背に庇うように立ち塞がり、仕切りに耳を立てて会場内を見渡し始める。
そして、小声で何処た。何処にいる? と仕切りにカーエン王子では無い誰かを探しているようだ。側近リル、近衛騎士二人は王子を守るように立ち、辺りを見回していた。
時を同じくして。
壇上で陛下は王妃殿下と、何か分からない恐怖にウンギャア、ウンギャアと、泣き出してしまった王女様を守っていた。
すぐ様、陛下の合図で密偵たちが現れて、王妃殿下と王女様を守るようにして会場の外へと連れていく。
(これで王妃殿下と王女様は彼らによって、守られるから安心だろう)
「ミタリア、俺の背中から出るな」
「はい、リチャード様!」
ポツリと冷たい雫が頬に落ちた……え、あ、雨? それはポツ、ポツポツと会場内に雨を降らし始めた。
会場内は、突然降り始めた雨にざわつき、皆は動揺し始めた。
「きゃあぁぁあぁ!」
「魔法だ、何者かが魔法を使った!」
「逃げろ!」
あわ目ふためく会場。
そこに、凛とした国王陛下の声が響く。
「皆の者、落ち着け! 各々、大切な者を守り! バルコニーに近い者から外に逃げよ!」
――王の言葉に皆は従い。
騎士の先導で、皆は大切な者と手をガッチリ繋ぎ、外に逃げていった。
王妃殿下似の可愛い王女様の誕生祝いから、王子の誕生祝いが終わり。
国王陛下の合図で生演奏が奏で初めて皆は婚約者、意中の相手、恋人同士で手を取りダンスを始めた。
「ミタリア、俺と踊ろう」
「はい、リチャード様」
王子に手を取られて、その場でホールドを組みダンスを始めた。初めての王子とのダンス、流れる曲に合わせてワルツを優雅に踊る。
(この日のために、お父様とダンスの練習しておいてよかった)
「ミタリアは楽しそうに踊るな」
「えぇ楽しいです、リチャード様は?」
「俺も楽しい。ミタリアとダンスを踊れて幸せだ。……リルと練習してよかったよ」
「私はお父様と、練習しましたわ」
そうかと、二人で笑い合い、しばし踊った。
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会場内で、飲み物を運ぶ給仕係が側を通ると、王子は呼び止めた。
「ミタリアは桃のジュースと苺ジュースどちらにする?」
「私は苺ジュースが欲しいです」
「わかったよ、俺のお姫様」
「お姫様! い……いただきます」
王子と連続でダンスをして、ヘトヘトな私たちはフレッシュジュースで喉を潤して、食事が準備されたテーブルを見回した。
「ミタリア、見ろよ。野菜の他に鳥と豚、牛肉、羊肉……珍しい猪肉があるぞ!」
(どれもモンスターのお肉なんだけど……)
「私は鳥がいいわ、付け合わせはジャガイモとカボチャ」
「俺は猪かな? 付け合わせは……」
次に私たちは何を食べるか、王子とテーブルを眺めて話していた。
――そのとき、魔力を感じ取る。
私たちと同じく。数人の貴族、学生の中に気付いた者もいたらしく、辺りを見回していた。
獣化する騎士たちは慌ただしく会場内を見渡し。
騎士数人は会場を離れて、城内の見回りに出ていった。
(何処かで魔力が一気に膨れ上がったわ?)
「いま、何者が魔法を放つ!」
「いま、誰かが魔法を使用するぞ!」
王子と同時に声が被り。私たちの足元に水色の幾つもの紋様が現れて、会場内で大きな魔法陣となり光を放つ。
「これって(ゲームの中で見たことがある)……魔法陣?」
しかし、この魔法陣はーー私たち獣人が使用する魔法陣とは異なっていた。
私たちの魔法陣には種族の模様が一箇所に入っている。私は猫で王子は狼だ……あと、虎、ライオン、犬などもある。
この場に現れた魔法陣にはそれがない。だとすると、獣人ではない何者かが魔法を使った証拠……まさか、人族?
咄嗟にカーエン王子を探した。
いた! 彼はこの騒動に驚くことなく、会場の中央に立っていた。
まさか、彼が何者かの侵入を手助けしたの?
(くっ、ま、また魔力だ)
「ミタリア!」
サッと、王子が私を背に庇うように立ち塞がり、仕切りに耳を立てて会場内を見渡し始める。
そして、小声で何処た。何処にいる? と仕切りにカーエン王子では無い誰かを探しているようだ。側近リル、近衛騎士二人は王子を守るように立ち、辺りを見回していた。
時を同じくして。
壇上で陛下は王妃殿下と、何か分からない恐怖にウンギャア、ウンギャアと、泣き出してしまった王女様を守っていた。
すぐ様、陛下の合図で密偵たちが現れて、王妃殿下と王女様を守るようにして会場の外へと連れていく。
(これで王妃殿下と王女様は彼らによって、守られるから安心だろう)
「ミタリア、俺の背中から出るな」
「はい、リチャード様!」
ポツリと冷たい雫が頬に落ちた……え、あ、雨? それはポツ、ポツポツと会場内に雨を降らし始めた。
会場内は、突然降り始めた雨にざわつき、皆は動揺し始めた。
「きゃあぁぁあぁ!」
「魔法だ、何者かが魔法を使った!」
「逃げろ!」
あわ目ふためく会場。
そこに、凛とした国王陛下の声が響く。
「皆の者、落ち着け! 各々、大切な者を守り! バルコニーに近い者から外に逃げよ!」
――王の言葉に皆は従い。
騎士の先導で、皆は大切な者と手をガッチリ繋ぎ、外に逃げていった。
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