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52話 最後の呪い
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ああ、今回もエクレーヌに救われた。
催眠術に掛かったシャルロットを、俺はどうして良いのかわからなかった。
そもそも、催眠術に掛けられたと言うことも、認識できなかったのだから・・・。
本当にエクレーヌの知恵と献身には脱帽する。
彼女ほど、聖女に相応しい女性はこの世にいないのだろう・・・。
そんな彼女だから俺は惚れたのだが・・・
だが、エクレーヌの心は、やはり、クリードにあるのだな。
クリードのために献身的に治療を施し、呪いを消し去った後は、二人で手を握り喜び合った。
あの幸せそうな顔を見て、俺はもう、嫉妬する心も消えてしまった。
クリードを想う一途な思いが、神託にもつながったのだろう。
だから、俺には言えない・・・。
俺の最期の呪いの文様を、消してほしいなんて・・・。
もし言えば、責任感の強い彼女だから、きっと自らその身体を差し出して、俺を受け入れてくれるだろう。
だからこそ言えないのだ。
エクレーヌ、俺はあなたを手に入れることができるのなら、魔王にだってなれると思った。
だが、結局、俺は魔王には、なりきれなかったようだ・・・。
ううっ・・・
とうとう、最後の呪いが俺を襲ってきた・・・。
ううっ・・・く、苦しい・・・だが・・・俺は我慢するしかない・・・。
俺が寝室で苦痛に耐えていると、フリュイが現れた。
「退勤時間なので、ごあいさつに来ま・・・、シュ、シューク様、いったいどうされたのですか?」
フリュイに不味いところを見られてしまった。
「いや、なんでもない。」
「それほど苦しまれているのに、。なんでもないはずがないでしょう。もしや、竜の呪いでは? 今すぐ聖女様を呼んでまいります。」
「フリュイ、行くな、これは命令だ。前のように、正気を失うほどではない。我慢していればそのうちに収まる。」
フリュイ、お前は防音魔法が施された寝室の中で、何が行われているのか知らないから、そんなことが言えるのだ。
「何を言っているのです。呪いは放っておくと、いつかシューク様のお命を奪ってしまうのですよ。すぐに聖女様を・・・」
「だめだ、聖女を呼びに行くな。もうお前の退勤時間だ。俺のことはいいから、早く帰れ。これは命令だ。」
「・・・わかりました。ご命令に従います。」
ああ、やっとフリュイが出て行った。
俺は一人で、呪いの苦痛と戦っていた・・・。
私、フリュイは、モンブラン伯爵家の三男として生まれ、爵位も領地も財産も継承する権利はなく、剣術や頭脳なども、これと言って秀でたものはなく、先行きに不安を感じておりました。
ですが、変装魔法のお陰でシューク様に見いだされました。
シューク様が十五、私が十七の年に、専属侍従に取り立てていただき、それから七年間、ずっとおそばで仕えて参りました。
シューク様の専属侍従であることは、今では私の誇りでもあります。
シューク様のご命令は絶対で、かつ、間違ったことは一度もおっしゃったことはありませんでした。
私はシューク様のご期待に添えるべく精進を重ね、どれも完璧にやり遂げたと自負しております。
ですが、今回は、今回だけは、シューク様は間違っている。
シューク様、私は初めてあなたのご命令に背きます。
私は馬車を、聖女様がいるマドレ侯爵邸へと向かわせた。
催眠術に掛かったシャルロットを、俺はどうして良いのかわからなかった。
そもそも、催眠術に掛けられたと言うことも、認識できなかったのだから・・・。
本当にエクレーヌの知恵と献身には脱帽する。
彼女ほど、聖女に相応しい女性はこの世にいないのだろう・・・。
そんな彼女だから俺は惚れたのだが・・・
だが、エクレーヌの心は、やはり、クリードにあるのだな。
クリードのために献身的に治療を施し、呪いを消し去った後は、二人で手を握り喜び合った。
あの幸せそうな顔を見て、俺はもう、嫉妬する心も消えてしまった。
クリードを想う一途な思いが、神託にもつながったのだろう。
だから、俺には言えない・・・。
俺の最期の呪いの文様を、消してほしいなんて・・・。
もし言えば、責任感の強い彼女だから、きっと自らその身体を差し出して、俺を受け入れてくれるだろう。
だからこそ言えないのだ。
エクレーヌ、俺はあなたを手に入れることができるのなら、魔王にだってなれると思った。
だが、結局、俺は魔王には、なりきれなかったようだ・・・。
ううっ・・・
とうとう、最後の呪いが俺を襲ってきた・・・。
ううっ・・・く、苦しい・・・だが・・・俺は我慢するしかない・・・。
俺が寝室で苦痛に耐えていると、フリュイが現れた。
「退勤時間なので、ごあいさつに来ま・・・、シュ、シューク様、いったいどうされたのですか?」
フリュイに不味いところを見られてしまった。
「いや、なんでもない。」
「それほど苦しまれているのに、。なんでもないはずがないでしょう。もしや、竜の呪いでは? 今すぐ聖女様を呼んでまいります。」
「フリュイ、行くな、これは命令だ。前のように、正気を失うほどではない。我慢していればそのうちに収まる。」
フリュイ、お前は防音魔法が施された寝室の中で、何が行われているのか知らないから、そんなことが言えるのだ。
「何を言っているのです。呪いは放っておくと、いつかシューク様のお命を奪ってしまうのですよ。すぐに聖女様を・・・」
「だめだ、聖女を呼びに行くな。もうお前の退勤時間だ。俺のことはいいから、早く帰れ。これは命令だ。」
「・・・わかりました。ご命令に従います。」
ああ、やっとフリュイが出て行った。
俺は一人で、呪いの苦痛と戦っていた・・・。
私、フリュイは、モンブラン伯爵家の三男として生まれ、爵位も領地も財産も継承する権利はなく、剣術や頭脳なども、これと言って秀でたものはなく、先行きに不安を感じておりました。
ですが、変装魔法のお陰でシューク様に見いだされました。
シューク様が十五、私が十七の年に、専属侍従に取り立てていただき、それから七年間、ずっとおそばで仕えて参りました。
シューク様の専属侍従であることは、今では私の誇りでもあります。
シューク様のご命令は絶対で、かつ、間違ったことは一度もおっしゃったことはありませんでした。
私はシューク様のご期待に添えるべく精進を重ね、どれも完璧にやり遂げたと自負しております。
ですが、今回は、今回だけは、シューク様は間違っている。
シューク様、私は初めてあなたのご命令に背きます。
私は馬車を、聖女様がいるマドレ侯爵邸へと向かわせた。
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