66 / 110
66話外伝 あなたの腕の中で4 薬草の約束
しおりを挟む
「アデルお帰りなさい。皆さんもよく来てくれましたね。さあ、入ってください。」
アデルの母親は、事前にエドワードたちが来ることを知らされていたようで、驚く様子もなく三人を迎えてくれた。
屋敷の中は、狭いながらも手入れが行き届き、花瓶に活けられた花が部屋に彩を添えている。
アデルと同じピンクゴールドの髪を一つにまとめているアデルの母マーゴットは、海のような青い瞳でにっこりと微笑んだ。
「たいしたものはありませんが、昼食を召し上がってくださいね。」
皆が食卓の椅子に座って待っていると、使用人がスープとパン、肉とサラダを一人一人の目の前に置いていく。
貴族にとっては極普通のメニューなのだろうが、平民にとってはなかなかのご馳走である。
エドワードもフレッドもカイルも、礼を言って食べ始めた。
エドワードは食事をしながらも、周りを観察する。
貴族にしては小さな屋敷、数少ない使用人、貴族令嬢が女医を務めている・・・
やはり一般の貴族とはずいぶんと違っている。
実は一目ぼれしたアデルのことが気になって、エドワードはこの一週間でアデルのことをこっそりと調べていた。
一般の貴族とはずいぶんと違っているブルクハルト男爵家であるが、それは、男爵位を叙爵された理由に関係する。
二百年ほど前、この国に、伝染病が蔓延し、多くの死者が出た。
働き盛りの農民の犠牲者も多く、各領地の農産物の収穫が激減してしまったのである。
ところが、王家の直轄領の一つには、ほとんど死者が出ず、いつも通りの収穫量があり、経済の滞りもなかった。
理由を調べると、直轄領の町医者が先頭を切って伝染病対策の指導に当たり、マスクの着用、手洗いうがいを推奨し、食物は必ず火を通して食べることを領地に広め、感染者は初期に隔離することを徹底し、金の有る無しに関わらず薬を投与した。
そのお陰で、この領地の被害は最小限に抑えられたのである。
国王は、町医者の功績を称え、男爵位の称号を授与し、もっとも被害が多かった王都に招き入れ、平民のための病院を作った。
その当時の王と町医者の約束事で、男爵位を継ぐ者は必ず町医者になって平民のために尽力し、王は公費で医療活動を支援することになった。
それ故、アデルの病院では、平民の一食分程度の費用で治療が受けられるのである。
しかし、公費で支援されているとは言え、贅沢ができるほどの額ではない。
貴族の屋敷に出向いて治療にあたる医者の方が、よっぽど高額な治療費と薬代が請求できるので収入は多い。
ブルクハルト男爵家は、それにも関わらず王との約束を守り、代々貴族のための医師にはならず、平民のための医師として働いているのである。
アデルが女だてらに医師を職業としているのは、現在、ブルクハルト男爵には後継者がアデル一人しかいないからだろうか・・・。
それとも、医師の仕事が好きなのだろうか・・・。
アデルを見ていると、どうも後者のように思えるが・・・。
エドワードが考え事をしながらスープを飲んでいるとき、アデルが話しかけてきた。
「ところでエドさん、前回病院に来た時、熱があるようでしたが、あれからどうなりましたか?」
エドの胸がドキンと高鳴る。
ああ、覚えていてくれたんだ・・・。
「結局たいしたことはなく、寝たらすぐに良くなりました。薬をもらうほどではなかったのです。」
「そうですか・・・。良くなって良かったですね。」
アデルとエドワードが薬の話をしているのを聞いて、マーゴットがふと思い出したように話し始めた。
「そうそう、薬のことなんだけど・・・、今日、カールさんから手紙が届いて、しばらく薬草が届けられないって書いてあったのよ。なんでも、ケガをして薬草をとりに行けないらしいわ。」
「まあ、困ったわ。カールさんの薬草、質が良くて安いのに・・・。」
二人の会話を聞いて、エドワードが口を挟んだ。
「他から取り寄せることはできないのですか?」
「取り寄せることはできるけど・・・、カールさんのと比べると、とっても高いのよ。私がとりに行こうかしら・・・。」
「アデルさんが?」
「ええ。時々、薬草が足りなくなったら、森に探しに行ってるのよ。」
「ああ、それなら・・・」
エドワードはピンッと閃いた。
「私の知っている場所に、薬草がたくさん生えてますよ。案内しましょうか?」
「まあ、本当ですか? よろしければぜひお願いします。」
アデルは目を輝かせてエドワードに頼んだ。
かくしてエドワードは、アデルとのデート?を約束することができたのである。
この後は、皆で楽しくおしゃべりしながら食事を楽しんだのであった。
「殿下、いくら気に入った令嬢だからと言って、王家の森に誘うのはどうかと思うのですが・・・」
王宮に戻ると、フレッドがエドワードに意見した。
「だが、彼女は困っていたではないか。それに、ブルクハルト男爵家には公費で支援することが決まっているのだから、なんら問題はないだろう?」
「それはそうですが・・・、でも、殿下は平民のエドとして接しているのですよ。平民が王家の森に入るなど、おかしいでしょう?」
「ははっ、王家の森だとバレなければいいんじゃないか?」
「・・・」
フレッドは黙ったが、とても納得できたとは言えない顔をしていた。
王家の森とは、王城の北側に位置する森で、王家の狩場であり、キノコや木の実など、この森でしか採取できない貴重な食材もある。
各地の薬草を移植しているので、薬草の種類も豊富なのである。
しかし、その食材や薬草を目当てに不法侵入する悪党もいるので、森の管理人が毎日目を光らせているのだ。
もし、アデルが一人で森に入れば、すぐに捕らえられ罪に問われるが、事前に森の管理人に伝えた上で、エドワードと一緒に入れば、なんら問題はないのである。
二日後の早朝、エドワードは平民用の質素な馬車で、ブルクハルト男爵邸にアデルを迎えに行った。
御者はフレッドとカイルが任されている。
「アデルさん、おはようございます。」
エドワードの声がとても明るい。
玄関から出てきたアデルは、白いブラウスに薄水色のスカートで、とても爽やかな印象である。
いつもは一つにまとめてるピンクブロンドの髪を、今日は背中に垂らしていて、いつもより少し幼く見えて可愛らしい。
エドワードは、アデルの姿にドキリとする。
「おはようございます。エドさん。馬車を借りてくれたんですね。費用が高かったのではありませんか?」
馬車を貸し切りで使うには、それなりに値段が張る。
一般の平民で金持ちそうに見えないエドワードのことを、アデルは本気で心配している。
「実は、親方から借りたので大丈夫なんです。」
「まあ、そうなのですね。優しい親方なのですね。」
アデルには、昼食をごちそうになったときに、仕事は大工だと伝えていて、彼女はすっかりそれを信じていた。
エドワードがアデルと一緒に馬車に乗り込み席につくなり、エドワードは顔の前で手を合わせて申し訳なさそうに話し出す。
「あの・・・、今から行く森は親方に教えてもらったんですが、他人を連れて行くなら場所を特定されないようにしろって言われて・・・、すみません、カーテンを閉めるように言われたんです。」
エドワードはそう言って馬車のカーテンを閉めた。
「まあ、そうなのですね。親方に言われたのでは仕方がないですね。」
薄手のカーテンなので光が入り暗くはならないが、外の景色を見ることはできず、これではどこを走っているかわからない。
「エドさん、今日は本当にありがとうございます。おかげで助かりましたわ。」
「あの・・・、エドさんではなく、エドで良いですよ。アデルさんの方が身分が高いですし・・・。」
「そうですか? それなら私のこともアデルと呼んでください。」
「えっ?でもそれは・・・。」
「身分のことは、二人でいるときは気にしないでください。その方が話しやすいですし、お互い様ですから。」
「では、お言葉に甘えて・・・。ア、デ、ル?」
「はい。なんですか? エド?」
初めて名前で呼び合った瞬間、エドワードは天にも昇るような気持ちになった。
アデルアデルアデル・・・なんて素敵な名前なんだ!
エドワードは、心の中で涙を流してガッツポーズをするのだった。
馬車の中でそのような会話がされていることも知らず、御者担当のフレッドは、王家の森だと悟られないように、遠回りをして王家の森に入った。
アデルの母親は、事前にエドワードたちが来ることを知らされていたようで、驚く様子もなく三人を迎えてくれた。
屋敷の中は、狭いながらも手入れが行き届き、花瓶に活けられた花が部屋に彩を添えている。
アデルと同じピンクゴールドの髪を一つにまとめているアデルの母マーゴットは、海のような青い瞳でにっこりと微笑んだ。
「たいしたものはありませんが、昼食を召し上がってくださいね。」
皆が食卓の椅子に座って待っていると、使用人がスープとパン、肉とサラダを一人一人の目の前に置いていく。
貴族にとっては極普通のメニューなのだろうが、平民にとってはなかなかのご馳走である。
エドワードもフレッドもカイルも、礼を言って食べ始めた。
エドワードは食事をしながらも、周りを観察する。
貴族にしては小さな屋敷、数少ない使用人、貴族令嬢が女医を務めている・・・
やはり一般の貴族とはずいぶんと違っている。
実は一目ぼれしたアデルのことが気になって、エドワードはこの一週間でアデルのことをこっそりと調べていた。
一般の貴族とはずいぶんと違っているブルクハルト男爵家であるが、それは、男爵位を叙爵された理由に関係する。
二百年ほど前、この国に、伝染病が蔓延し、多くの死者が出た。
働き盛りの農民の犠牲者も多く、各領地の農産物の収穫が激減してしまったのである。
ところが、王家の直轄領の一つには、ほとんど死者が出ず、いつも通りの収穫量があり、経済の滞りもなかった。
理由を調べると、直轄領の町医者が先頭を切って伝染病対策の指導に当たり、マスクの着用、手洗いうがいを推奨し、食物は必ず火を通して食べることを領地に広め、感染者は初期に隔離することを徹底し、金の有る無しに関わらず薬を投与した。
そのお陰で、この領地の被害は最小限に抑えられたのである。
国王は、町医者の功績を称え、男爵位の称号を授与し、もっとも被害が多かった王都に招き入れ、平民のための病院を作った。
その当時の王と町医者の約束事で、男爵位を継ぐ者は必ず町医者になって平民のために尽力し、王は公費で医療活動を支援することになった。
それ故、アデルの病院では、平民の一食分程度の費用で治療が受けられるのである。
しかし、公費で支援されているとは言え、贅沢ができるほどの額ではない。
貴族の屋敷に出向いて治療にあたる医者の方が、よっぽど高額な治療費と薬代が請求できるので収入は多い。
ブルクハルト男爵家は、それにも関わらず王との約束を守り、代々貴族のための医師にはならず、平民のための医師として働いているのである。
アデルが女だてらに医師を職業としているのは、現在、ブルクハルト男爵には後継者がアデル一人しかいないからだろうか・・・。
それとも、医師の仕事が好きなのだろうか・・・。
アデルを見ていると、どうも後者のように思えるが・・・。
エドワードが考え事をしながらスープを飲んでいるとき、アデルが話しかけてきた。
「ところでエドさん、前回病院に来た時、熱があるようでしたが、あれからどうなりましたか?」
エドの胸がドキンと高鳴る。
ああ、覚えていてくれたんだ・・・。
「結局たいしたことはなく、寝たらすぐに良くなりました。薬をもらうほどではなかったのです。」
「そうですか・・・。良くなって良かったですね。」
アデルとエドワードが薬の話をしているのを聞いて、マーゴットがふと思い出したように話し始めた。
「そうそう、薬のことなんだけど・・・、今日、カールさんから手紙が届いて、しばらく薬草が届けられないって書いてあったのよ。なんでも、ケガをして薬草をとりに行けないらしいわ。」
「まあ、困ったわ。カールさんの薬草、質が良くて安いのに・・・。」
二人の会話を聞いて、エドワードが口を挟んだ。
「他から取り寄せることはできないのですか?」
「取り寄せることはできるけど・・・、カールさんのと比べると、とっても高いのよ。私がとりに行こうかしら・・・。」
「アデルさんが?」
「ええ。時々、薬草が足りなくなったら、森に探しに行ってるのよ。」
「ああ、それなら・・・」
エドワードはピンッと閃いた。
「私の知っている場所に、薬草がたくさん生えてますよ。案内しましょうか?」
「まあ、本当ですか? よろしければぜひお願いします。」
アデルは目を輝かせてエドワードに頼んだ。
かくしてエドワードは、アデルとのデート?を約束することができたのである。
この後は、皆で楽しくおしゃべりしながら食事を楽しんだのであった。
「殿下、いくら気に入った令嬢だからと言って、王家の森に誘うのはどうかと思うのですが・・・」
王宮に戻ると、フレッドがエドワードに意見した。
「だが、彼女は困っていたではないか。それに、ブルクハルト男爵家には公費で支援することが決まっているのだから、なんら問題はないだろう?」
「それはそうですが・・・、でも、殿下は平民のエドとして接しているのですよ。平民が王家の森に入るなど、おかしいでしょう?」
「ははっ、王家の森だとバレなければいいんじゃないか?」
「・・・」
フレッドは黙ったが、とても納得できたとは言えない顔をしていた。
王家の森とは、王城の北側に位置する森で、王家の狩場であり、キノコや木の実など、この森でしか採取できない貴重な食材もある。
各地の薬草を移植しているので、薬草の種類も豊富なのである。
しかし、その食材や薬草を目当てに不法侵入する悪党もいるので、森の管理人が毎日目を光らせているのだ。
もし、アデルが一人で森に入れば、すぐに捕らえられ罪に問われるが、事前に森の管理人に伝えた上で、エドワードと一緒に入れば、なんら問題はないのである。
二日後の早朝、エドワードは平民用の質素な馬車で、ブルクハルト男爵邸にアデルを迎えに行った。
御者はフレッドとカイルが任されている。
「アデルさん、おはようございます。」
エドワードの声がとても明るい。
玄関から出てきたアデルは、白いブラウスに薄水色のスカートで、とても爽やかな印象である。
いつもは一つにまとめてるピンクブロンドの髪を、今日は背中に垂らしていて、いつもより少し幼く見えて可愛らしい。
エドワードは、アデルの姿にドキリとする。
「おはようございます。エドさん。馬車を借りてくれたんですね。費用が高かったのではありませんか?」
馬車を貸し切りで使うには、それなりに値段が張る。
一般の平民で金持ちそうに見えないエドワードのことを、アデルは本気で心配している。
「実は、親方から借りたので大丈夫なんです。」
「まあ、そうなのですね。優しい親方なのですね。」
アデルには、昼食をごちそうになったときに、仕事は大工だと伝えていて、彼女はすっかりそれを信じていた。
エドワードがアデルと一緒に馬車に乗り込み席につくなり、エドワードは顔の前で手を合わせて申し訳なさそうに話し出す。
「あの・・・、今から行く森は親方に教えてもらったんですが、他人を連れて行くなら場所を特定されないようにしろって言われて・・・、すみません、カーテンを閉めるように言われたんです。」
エドワードはそう言って馬車のカーテンを閉めた。
「まあ、そうなのですね。親方に言われたのでは仕方がないですね。」
薄手のカーテンなので光が入り暗くはならないが、外の景色を見ることはできず、これではどこを走っているかわからない。
「エドさん、今日は本当にありがとうございます。おかげで助かりましたわ。」
「あの・・・、エドさんではなく、エドで良いですよ。アデルさんの方が身分が高いですし・・・。」
「そうですか? それなら私のこともアデルと呼んでください。」
「えっ?でもそれは・・・。」
「身分のことは、二人でいるときは気にしないでください。その方が話しやすいですし、お互い様ですから。」
「では、お言葉に甘えて・・・。ア、デ、ル?」
「はい。なんですか? エド?」
初めて名前で呼び合った瞬間、エドワードは天にも昇るような気持ちになった。
アデルアデルアデル・・・なんて素敵な名前なんだ!
エドワードは、心の中で涙を流してガッツポーズをするのだった。
馬車の中でそのような会話がされていることも知らず、御者担当のフレッドは、王家の森だと悟られないように、遠回りをして王家の森に入った。
20
あなたにおすすめの小説
ヒロインしか愛さないはずの公爵様が、なぜか悪女の私を手放さない
魚谷
恋愛
伯爵令嬢イザベラは多くの男性と浮名を流す悪女。
そんな彼女に公爵家当主のジークベルトとの縁談が持ち上がった。
ジークベルトと対面した瞬間、前世の記憶がよみがえり、この世界が乙女ゲームであることを自覚する。
イザベラは、主要攻略キャラのジークベルトの裏の顔を知ってしまったがために、冒頭で殺されてしまうモブキャラ。
ゲーム知識を頼りに、どうにか冒頭死を回避したイザベラは最弱魔法と言われる付与魔法と前世の知識を頼りに便利グッズを発明し、離婚にそなえて資金を確保する。
いよいよジークベルトが、乙女ゲームのヒロインと出会う。
離婚を切り出されることを待っていたイザベラだったが、ジークベルトは平然としていて。
「どうして俺がお前以外の女を愛さなければならないんだ?」
予想外の溺愛が始まってしまう!
(世界の平和のためにも)ヒロインに惚れてください、公爵様!!
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。
やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。
過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。
魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、
四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。
輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。
けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、
やがて――“本当の自分”を見つけていく――。
そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない
彩空百々花
恋愛
誰もが恐れ、羨み、その瞳に映ることだけを渇望するほどに高貴で気高い、今世紀最強の見目麗しき完璧な神様。
酔いしれるほどに麗しく美しい女たちの愛に溺れ続けていた神様は、ある日突然。
「今日からこの女がおれの最愛のひと、ね」
そんなことを、言い出した。
【完結】何もできない妻が愛する隻眼騎士のためにできること
大森 樹
恋愛
辺境伯の娘であるナディアは、幼い頃ドラゴンに襲われているところを騎士エドムンドに助けられた。
それから十年が経過し、成長したナディアは国王陛下からあるお願いをされる。その願いとは『エドムンドとの結婚』だった。
幼い頃から憧れていたエドムンドとの結婚は、ナディアにとって願ってもいないことだったが、その結婚は妻というよりは『世話係』のようなものだった。
誰よりも強い騎士団長だったエドムンドは、ある事件で左目を失ってから騎士をやめ、酒を浴びるほど飲み、自堕落な生活を送っているため今はもう英雄とは思えない姿になっていた。
貴族令嬢らしいことは何もできない仮の妻が、愛する隻眼騎士のためにできることはあるのか?
前向き一途な辺境伯令嬢×俺様で不器用な最強騎士の物語です。
※いつもお読みいただきありがとうございます。中途半端なところで長期間投稿止まってしまい申し訳ありません。2025年10月6日〜投稿再開しております。
〘完〙なぜかモブの私がイケメン王子に強引に迫られてます 〜転生したら推しのヒロインが不在でした〜
hanakuro
恋愛
転生してみたら、そこは大好きな漫画の世界だった・・・
OLの梨奈は、事故により突然その生涯閉じる。
しかし次に気付くと、彼女は伯爵令嬢に転生していた。しかも、大好きだった漫画の中のたったのワンシーンに出てくる名もないモブ。
モブならお気楽に推しのヒロインを観察して過ごせると思っていたら、まさかのヒロインがいない!?
そして、推し不在に落胆する彼女に王子からまさかの強引なアプローチが・・
王子!その愛情はヒロインに向けてっ!
私、モブですから!
果たしてヒロインは、どこに行ったのか!?
そしてリーナは、王子の強引なアプローチから逃れることはできるのか!?
イケメン王子に翻弄される伯爵令嬢の恋模様が始まる。
出ていってください!~結婚相手に裏切られた令嬢はなぜか騎士様に溺愛される~
白井
恋愛
イヴェット・オーダム男爵令嬢の幸せな結婚生活が始まる……はずだった。
父の死後、急に態度が変わった結婚相手にイヴェットは振り回されていた。
財産を食いつぶす義母、継いだ仕事を放棄して不貞を続ける夫。
それでも家族の形を維持しようと努力するイヴェットは、ついに殺されかける。
「もう我慢の限界。あなたたちにはこの家から出ていってもらいます」
覚悟を決めたら、なぜか騎士団長様が執着してきたけれど困ります!
男に間違えられる私は女嫌いの冷徹若社長に溺愛される
山口三
恋愛
「俺と結婚してほしい」
出会ってまだ何時間も経っていない相手から沙耶(さや)は告白された・・・のでは無く契約結婚の提案だった。旅先で危ない所を助けられた沙耶は契約結婚を申し出られたのだ。相手は五瀬馨(いつせかおる)彼は国内でも有数の巨大企業、五瀬グループの若き社長だった。沙耶は自分の夢を追いかける資金を得る為、養女として窮屈な暮らしを強いられている今の家から脱出する為にもこの提案を受ける事にする。
冷酷で女嫌いの社長とお人好しの沙耶。二人の契約結婚の行方は?
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる