83 / 110
83話外伝 あなたの腕の中で21 レオとフィオナ
しおりを挟む
レオナルドは、フィオナが読んでいた本を本棚に返そうとした瞬間を見計らって、彼女のそばに歩み寄った。
「ご令嬢、その本はもう読み終わったのですか? 僕も読みたかったのですが、次は僕が借りても?」
「まあ、申し訳ございません。昼休みの度に、私が独り占めしてしまったようですね。読み終わりましたので、どうぞお読みになってください。」
初めて聞くフィオナの声は、レオナルドには鈴の音のように可愛らしく、カナリヤのように美しく聞こえた。
もっと、彼女の声が聞きたい・・・。
レオナルドは、さらに話しかける。
「あなたは、この本がお好きなようですね。」
「ええ。私はこの本の著者である経済学者アダムス・シブザー博士が好きなのです。難しい内容もわかりやすく書いているので、本当に良い勉強になりますわ。」
わかりやすいだって? 僕には難しすぎてよく理解できなかったのに・・・。
「そ、そうですね。アダムス・シブザー博士、確かにこの著者の本はわかりやすい・・・。」
「まあ、あなたもそう思われるのですね。なかなか賛同していただける方にお会いできなくて・・・。」
フィオナの嬉しそうな顔を見て、咄嗟に嘘をついてしまったレオナルドは、少し後ろめたさを感じてしまう。
そして、もう一つ、大切なことを思い出した。
あれを実行しなくては・・・。
エドワードにはフィオナという婚約者がいるのにも関わらず、まったくその影が見えないと、ずうずうしくも王太子の恋人になってやろうと思う不届き者が現れる。
レオナルドはそういう令嬢を目ざとく見つけては、その気持ちを自分に向けさせた。
これまでレオナルドが不届き者だと判断した全ての令嬢が、気難しくとっつきにくいエドワードよりも、見目麗しく優しいレオナルドに方向転換し、夢中になった。
その度にレオナルドはうんざりしてしまうのだが、兄上を下らぬ女から守れたと、自負もしていた。
そんなわけで、エドワードを守るために、レオナルドは自分の婚約者選びは後回しにしてもらっているのである。
さて、フィオナ嬢はどうなのだろう?
誘惑したら、兄上よりも僕に夢中になるのだろうか・・・?
「ご令嬢、本が取り持つ不思議な縁を感じます。よろしかったら、学校が終わってから一緒にお茶でもいかがですか?」
レオナルドは最高の笑顔でフィオナを誘う。
この笑顔を見せられて、断ることができる令嬢なんて見たことがない・・・。
だが、フィオナは違った。
「・・・」
沈黙し、少し顔を曇らせた後、
「ごめんなさい。せっかくお誘いいただいたのですが、私、個人的なお誘いはお断りしておりますの。」
嘘だろ! この僕を断るだなんて・・・。
レオナルドは思わず叫びたくなったが、ぐっと我慢した。
フィオナ嬢は、兄上の婚約者として、自分の貞節を守ろうとしている。
こんなに素晴らしい女性がこの世にいたとは・・・。
兄上、あなたは嫌われてなどいません!
心の中で叫んでいたレオナルドは、なんとか平静を装い「そうですか。お心を煩わせてしまって申し訳ございません。」と丁重に謝罪し、この場を閉めた。
そんなことがあってからも、レオナルドは図書館に通い、少し離れた所からフィオナを眺めることを繰り返した。
バレないように難しい本を読むフリをして・・・。
フィオナのピンクの瞳を、より一層美しく見せる長いまつ毛、額にかかった水色の髪、読書中に時折り見せるふとした微笑み、よほど難解な文章に出会ったのか、時折り見せる気難しそうな顔・・・。会話のない短い逢瀬を、いつしかレオナルドは、密かな楽しみとするようになった。
ところが、その宝物の時間を邪魔する者も少なからずいる。
「レオナルド様、よろしかったらお茶でもいかがですか?」
昼休みに少しでも近づきたい思いで、話しかけてくる令嬢がいる。
皆、頬を染め、期待を込めて声をかけてくる。
「ごめんね。今僕は読書中なんだ。」
にこりと微笑み丁寧に断ると、たいていの令嬢はごめんなさいと去っていくのだが、中にはしつこい令嬢もいる。
そんなときは、「今からこの本の内容について論じ合うかい?僕が満足できる話を、君はできるのかな?」と、いかにも難しそうなタイトルの本を見せることにしている。
これは効果絶大で、しつこかった令嬢が、皆青くなって去って行く。
だいたい、こんな難しい本を論じ合える令嬢は、フィオナ嬢くらいのものだろう。
いや、僕もはっきり言って無理だと思う。
フィオナ嬢と互角にやり合えるのは、兄上くらいだ・・・。
ここまで考えて、レオナルドの気持ちは落ち込んでしまう。
僕がどうあがいても、フィオナ嬢にふさわしい男にはなれない。
兄上こそがフィオナ嬢にふさわしいのだ・・・
レオナルドは、フィオナに話しかけることなく時を過ごしていたが、どうしても我慢ができなくなると、声をかけることがあった。
「今日は良いお天気ですね。」
「ええ、気持ちの良い天気ですね。」
たったこれだけの会話であったが、レオナルドは、飛び上がるほどの高揚感に浸れた。
だが、レオナルドの密かな楽しみは、そう長くは続かない。
レオナルドが十六歳になり、フィオナが十七歳になった十二月にフィオナは卒業し、それとともに楽しい時間は消えてしまったのだ。
卒業前の唯一思い出は、図書館で花束を渡したことである。
「図書館の友であるあなたに、この花束を捧げます。卒業おめでとう。」
「まあ、ありがとう。」
たったこれだけの言葉の交換であったが、レオナルドには美しい思い出として今も心に残っている。
あれからフィオナには一度も会っていない。
三年生になって、隣国に半年間留学したのだから、会えなくても当然のことなのだが、帰ってきたからと言って、フィオナに帰国を伝える気もなかった。
だって、フィオナ嬢は兄上のものなのだから・・・。
帰国する日まで、フィオナはエドワードの婚約者であり、家門同士の取り決めは絶対的で、それが覆されることなどないと思い込んでいた。
だがそれが、いとも簡単に覆されるとは・・・。
兄上の気持ちはわかった。
だが、フィオナ嬢の気持ちは?
彼女は未来の王妃になるために、ずっと努力し続けていたのではなかったのか?
ああ、彼女の本心が知りたい。
知りたくて知りたくてたまらない。
知らなければ、僕は、一歩も前へ進めない!
レオナルドは悩んだ末に決心した。
僕は、フィオナ嬢の本心を知る!
兄上のことを本当はどう思っているのか?
王太子妃になりたかったのではなかったのか?
こうと決めたら、レオナルドは動かずにはいられなかった。
日はまだ暮れていない。
今ならまだ間に合う。
レオナルドは、その高ぶる思いのままフィオナに会いに行った。
先ぶれもなく、男性が女性を訪ねるなど、失礼極まりないことなのだが、今のレオナルドには、ゆっくり待つ余裕などなかった。
護衛もつけずに、フィオナがいるラードナー侯爵家に向かった。
「ご令嬢、その本はもう読み終わったのですか? 僕も読みたかったのですが、次は僕が借りても?」
「まあ、申し訳ございません。昼休みの度に、私が独り占めしてしまったようですね。読み終わりましたので、どうぞお読みになってください。」
初めて聞くフィオナの声は、レオナルドには鈴の音のように可愛らしく、カナリヤのように美しく聞こえた。
もっと、彼女の声が聞きたい・・・。
レオナルドは、さらに話しかける。
「あなたは、この本がお好きなようですね。」
「ええ。私はこの本の著者である経済学者アダムス・シブザー博士が好きなのです。難しい内容もわかりやすく書いているので、本当に良い勉強になりますわ。」
わかりやすいだって? 僕には難しすぎてよく理解できなかったのに・・・。
「そ、そうですね。アダムス・シブザー博士、確かにこの著者の本はわかりやすい・・・。」
「まあ、あなたもそう思われるのですね。なかなか賛同していただける方にお会いできなくて・・・。」
フィオナの嬉しそうな顔を見て、咄嗟に嘘をついてしまったレオナルドは、少し後ろめたさを感じてしまう。
そして、もう一つ、大切なことを思い出した。
あれを実行しなくては・・・。
エドワードにはフィオナという婚約者がいるのにも関わらず、まったくその影が見えないと、ずうずうしくも王太子の恋人になってやろうと思う不届き者が現れる。
レオナルドはそういう令嬢を目ざとく見つけては、その気持ちを自分に向けさせた。
これまでレオナルドが不届き者だと判断した全ての令嬢が、気難しくとっつきにくいエドワードよりも、見目麗しく優しいレオナルドに方向転換し、夢中になった。
その度にレオナルドはうんざりしてしまうのだが、兄上を下らぬ女から守れたと、自負もしていた。
そんなわけで、エドワードを守るために、レオナルドは自分の婚約者選びは後回しにしてもらっているのである。
さて、フィオナ嬢はどうなのだろう?
誘惑したら、兄上よりも僕に夢中になるのだろうか・・・?
「ご令嬢、本が取り持つ不思議な縁を感じます。よろしかったら、学校が終わってから一緒にお茶でもいかがですか?」
レオナルドは最高の笑顔でフィオナを誘う。
この笑顔を見せられて、断ることができる令嬢なんて見たことがない・・・。
だが、フィオナは違った。
「・・・」
沈黙し、少し顔を曇らせた後、
「ごめんなさい。せっかくお誘いいただいたのですが、私、個人的なお誘いはお断りしておりますの。」
嘘だろ! この僕を断るだなんて・・・。
レオナルドは思わず叫びたくなったが、ぐっと我慢した。
フィオナ嬢は、兄上の婚約者として、自分の貞節を守ろうとしている。
こんなに素晴らしい女性がこの世にいたとは・・・。
兄上、あなたは嫌われてなどいません!
心の中で叫んでいたレオナルドは、なんとか平静を装い「そうですか。お心を煩わせてしまって申し訳ございません。」と丁重に謝罪し、この場を閉めた。
そんなことがあってからも、レオナルドは図書館に通い、少し離れた所からフィオナを眺めることを繰り返した。
バレないように難しい本を読むフリをして・・・。
フィオナのピンクの瞳を、より一層美しく見せる長いまつ毛、額にかかった水色の髪、読書中に時折り見せるふとした微笑み、よほど難解な文章に出会ったのか、時折り見せる気難しそうな顔・・・。会話のない短い逢瀬を、いつしかレオナルドは、密かな楽しみとするようになった。
ところが、その宝物の時間を邪魔する者も少なからずいる。
「レオナルド様、よろしかったらお茶でもいかがですか?」
昼休みに少しでも近づきたい思いで、話しかけてくる令嬢がいる。
皆、頬を染め、期待を込めて声をかけてくる。
「ごめんね。今僕は読書中なんだ。」
にこりと微笑み丁寧に断ると、たいていの令嬢はごめんなさいと去っていくのだが、中にはしつこい令嬢もいる。
そんなときは、「今からこの本の内容について論じ合うかい?僕が満足できる話を、君はできるのかな?」と、いかにも難しそうなタイトルの本を見せることにしている。
これは効果絶大で、しつこかった令嬢が、皆青くなって去って行く。
だいたい、こんな難しい本を論じ合える令嬢は、フィオナ嬢くらいのものだろう。
いや、僕もはっきり言って無理だと思う。
フィオナ嬢と互角にやり合えるのは、兄上くらいだ・・・。
ここまで考えて、レオナルドの気持ちは落ち込んでしまう。
僕がどうあがいても、フィオナ嬢にふさわしい男にはなれない。
兄上こそがフィオナ嬢にふさわしいのだ・・・
レオナルドは、フィオナに話しかけることなく時を過ごしていたが、どうしても我慢ができなくなると、声をかけることがあった。
「今日は良いお天気ですね。」
「ええ、気持ちの良い天気ですね。」
たったこれだけの会話であったが、レオナルドは、飛び上がるほどの高揚感に浸れた。
だが、レオナルドの密かな楽しみは、そう長くは続かない。
レオナルドが十六歳になり、フィオナが十七歳になった十二月にフィオナは卒業し、それとともに楽しい時間は消えてしまったのだ。
卒業前の唯一思い出は、図書館で花束を渡したことである。
「図書館の友であるあなたに、この花束を捧げます。卒業おめでとう。」
「まあ、ありがとう。」
たったこれだけの言葉の交換であったが、レオナルドには美しい思い出として今も心に残っている。
あれからフィオナには一度も会っていない。
三年生になって、隣国に半年間留学したのだから、会えなくても当然のことなのだが、帰ってきたからと言って、フィオナに帰国を伝える気もなかった。
だって、フィオナ嬢は兄上のものなのだから・・・。
帰国する日まで、フィオナはエドワードの婚約者であり、家門同士の取り決めは絶対的で、それが覆されることなどないと思い込んでいた。
だがそれが、いとも簡単に覆されるとは・・・。
兄上の気持ちはわかった。
だが、フィオナ嬢の気持ちは?
彼女は未来の王妃になるために、ずっと努力し続けていたのではなかったのか?
ああ、彼女の本心が知りたい。
知りたくて知りたくてたまらない。
知らなければ、僕は、一歩も前へ進めない!
レオナルドは悩んだ末に決心した。
僕は、フィオナ嬢の本心を知る!
兄上のことを本当はどう思っているのか?
王太子妃になりたかったのではなかったのか?
こうと決めたら、レオナルドは動かずにはいられなかった。
日はまだ暮れていない。
今ならまだ間に合う。
レオナルドは、その高ぶる思いのままフィオナに会いに行った。
先ぶれもなく、男性が女性を訪ねるなど、失礼極まりないことなのだが、今のレオナルドには、ゆっくり待つ余裕などなかった。
護衛もつけずに、フィオナがいるラードナー侯爵家に向かった。
20
あなたにおすすめの小説
ヒロインしか愛さないはずの公爵様が、なぜか悪女の私を手放さない
魚谷
恋愛
伯爵令嬢イザベラは多くの男性と浮名を流す悪女。
そんな彼女に公爵家当主のジークベルトとの縁談が持ち上がった。
ジークベルトと対面した瞬間、前世の記憶がよみがえり、この世界が乙女ゲームであることを自覚する。
イザベラは、主要攻略キャラのジークベルトの裏の顔を知ってしまったがために、冒頭で殺されてしまうモブキャラ。
ゲーム知識を頼りに、どうにか冒頭死を回避したイザベラは最弱魔法と言われる付与魔法と前世の知識を頼りに便利グッズを発明し、離婚にそなえて資金を確保する。
いよいよジークベルトが、乙女ゲームのヒロインと出会う。
離婚を切り出されることを待っていたイザベラだったが、ジークベルトは平然としていて。
「どうして俺がお前以外の女を愛さなければならないんだ?」
予想外の溺愛が始まってしまう!
(世界の平和のためにも)ヒロインに惚れてください、公爵様!!
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。
やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。
過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。
魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、
四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。
輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。
けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、
やがて――“本当の自分”を見つけていく――。
そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない
彩空百々花
恋愛
誰もが恐れ、羨み、その瞳に映ることだけを渇望するほどに高貴で気高い、今世紀最強の見目麗しき完璧な神様。
酔いしれるほどに麗しく美しい女たちの愛に溺れ続けていた神様は、ある日突然。
「今日からこの女がおれの最愛のひと、ね」
そんなことを、言い出した。
【完結】何もできない妻が愛する隻眼騎士のためにできること
大森 樹
恋愛
辺境伯の娘であるナディアは、幼い頃ドラゴンに襲われているところを騎士エドムンドに助けられた。
それから十年が経過し、成長したナディアは国王陛下からあるお願いをされる。その願いとは『エドムンドとの結婚』だった。
幼い頃から憧れていたエドムンドとの結婚は、ナディアにとって願ってもいないことだったが、その結婚は妻というよりは『世話係』のようなものだった。
誰よりも強い騎士団長だったエドムンドは、ある事件で左目を失ってから騎士をやめ、酒を浴びるほど飲み、自堕落な生活を送っているため今はもう英雄とは思えない姿になっていた。
貴族令嬢らしいことは何もできない仮の妻が、愛する隻眼騎士のためにできることはあるのか?
前向き一途な辺境伯令嬢×俺様で不器用な最強騎士の物語です。
※いつもお読みいただきありがとうございます。中途半端なところで長期間投稿止まってしまい申し訳ありません。2025年10月6日〜投稿再開しております。
〘完〙なぜかモブの私がイケメン王子に強引に迫られてます 〜転生したら推しのヒロインが不在でした〜
hanakuro
恋愛
転生してみたら、そこは大好きな漫画の世界だった・・・
OLの梨奈は、事故により突然その生涯閉じる。
しかし次に気付くと、彼女は伯爵令嬢に転生していた。しかも、大好きだった漫画の中のたったのワンシーンに出てくる名もないモブ。
モブならお気楽に推しのヒロインを観察して過ごせると思っていたら、まさかのヒロインがいない!?
そして、推し不在に落胆する彼女に王子からまさかの強引なアプローチが・・
王子!その愛情はヒロインに向けてっ!
私、モブですから!
果たしてヒロインは、どこに行ったのか!?
そしてリーナは、王子の強引なアプローチから逃れることはできるのか!?
イケメン王子に翻弄される伯爵令嬢の恋模様が始まる。
出ていってください!~結婚相手に裏切られた令嬢はなぜか騎士様に溺愛される~
白井
恋愛
イヴェット・オーダム男爵令嬢の幸せな結婚生活が始まる……はずだった。
父の死後、急に態度が変わった結婚相手にイヴェットは振り回されていた。
財産を食いつぶす義母、継いだ仕事を放棄して不貞を続ける夫。
それでも家族の形を維持しようと努力するイヴェットは、ついに殺されかける。
「もう我慢の限界。あなたたちにはこの家から出ていってもらいます」
覚悟を決めたら、なぜか騎士団長様が執着してきたけれど困ります!
男に間違えられる私は女嫌いの冷徹若社長に溺愛される
山口三
恋愛
「俺と結婚してほしい」
出会ってまだ何時間も経っていない相手から沙耶(さや)は告白された・・・のでは無く契約結婚の提案だった。旅先で危ない所を助けられた沙耶は契約結婚を申し出られたのだ。相手は五瀬馨(いつせかおる)彼は国内でも有数の巨大企業、五瀬グループの若き社長だった。沙耶は自分の夢を追いかける資金を得る為、養女として窮屈な暮らしを強いられている今の家から脱出する為にもこの提案を受ける事にする。
冷酷で女嫌いの社長とお人好しの沙耶。二人の契約結婚の行方は?
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる