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訪問の理由は?
とりあえず長話になりそうだから席に着いてもらった。
ついでにお茶を淹れてもらった後に、人払いをさせた。聖王様側も側近みたいな人だけ残って、あとは部屋の外に待機してもらう。
「公妃殿下の噂は遠く離れたジュピター神聖国にも届いていらっしゃいます。公妃殿下は『生ける伝説』として、大陸全土でとても有名ですので……。もちろん公王陛下のお噂もです。お二人のお話は物語にもなってますからね」
「面倒なので私のことはシリウスで結構です。まさか聖下が私達のことを知っておいでとは夢にも思いませんでした」
「…我々の国は、帝国から分断した新設国。聖下ほど大国の主導者に認知されているとは光栄だ」
アルファルドも嬉しいのか、ちゃんとした感想を述べてる。大公国より領土の小さい国も結構あるけど、なにしろ出来たばっかりの新設国だからね。
「それで、今回急にこちらに立ち寄った理由をお聞かせ願えますか?」
とたんに聖王様が深刻な顔して視線を下に落としてる。やっぱりジュピター神聖国で流行ってる、あの事が原因なのかな?
「……実はジュピター神聖国でも古くからの文献がございます。ほぼ禁書の類いなのですが、旧世界時代の事柄が書かれているものがあるのです」
「旧世界時代? かの時代の文献はその当時、大半が消失したはずでは?」
あれ? 私が思ってた理由ともしかして違う??
旧世界時代は謎に包まれてる。一度世界が滅亡しかけたからね。だから当時の物ってほとんどが残っていないんだ。
「えぇ。正確に言えば石碑だったのです。しかしその石碑はすでに風化により壊れてしまい、文言を書き写した文献だけが残っているのです。……それがこちらです」
突然胸元からその禁書を取り出した聖王様。机の上に乗せてページまで開いてる。
「「――!」」
まさかこの場で出されるとは思わなくて、禁書見たまま私とアルファルドが座ったまま固まっちゃったよ。
「…これは、禁書ではないか?!」
アルファルドも驚いた様子で聖王様に問いかけてる。
そりゃそうだよね。
禁書なんて普通は持ち出したりしないから!
「仰る通りですが……旧世界時代の古代語は、今では神聖国の考古学者でさえも解読不可能なのです。ですので、我々でもこれが何を意味するのかまったくわかりません」
「なるほど。これを私に解読してほしいということですかね?」
私の問いかけに、聖王様がコクリと頷いてる。
「シリウス様は考古学会の間でも名を馳せていらっしゃるようです。貴女がアウリガル王国で、他国の古代語の解読に成功したという噂を聞きつけたので、是非ともお会いしたいとこうして参ったしだいです」
うーん……、嘘を言ってる感じじゃないしなぁ。
ただ、この古代文字……読めるんだけど、何を意味してるのかわからない。
「…これは、ジュピター神聖国の古代語じゃないな。旧世界時代前期の、北部近海地域のものだ」
隣で眺めてたアルファルドも古代語が得意だけど、ここまで分かるってのもスゴい! さすが私の旦那様っ!!
「公王陛下も古代語の解読に長けてらっしゃるとは素晴らしいです。ご夫婦揃って博識でいらっしゃいますね」
アルファルドが褒められてると私も嬉しくなっちゃう。
エルフみたいに綺麗で優雅に微笑んでる聖王様に、私も悪い気はしなかった。
ついでにお茶を淹れてもらった後に、人払いをさせた。聖王様側も側近みたいな人だけ残って、あとは部屋の外に待機してもらう。
「公妃殿下の噂は遠く離れたジュピター神聖国にも届いていらっしゃいます。公妃殿下は『生ける伝説』として、大陸全土でとても有名ですので……。もちろん公王陛下のお噂もです。お二人のお話は物語にもなってますからね」
「面倒なので私のことはシリウスで結構です。まさか聖下が私達のことを知っておいでとは夢にも思いませんでした」
「…我々の国は、帝国から分断した新設国。聖下ほど大国の主導者に認知されているとは光栄だ」
アルファルドも嬉しいのか、ちゃんとした感想を述べてる。大公国より領土の小さい国も結構あるけど、なにしろ出来たばっかりの新設国だからね。
「それで、今回急にこちらに立ち寄った理由をお聞かせ願えますか?」
とたんに聖王様が深刻な顔して視線を下に落としてる。やっぱりジュピター神聖国で流行ってる、あの事が原因なのかな?
「……実はジュピター神聖国でも古くからの文献がございます。ほぼ禁書の類いなのですが、旧世界時代の事柄が書かれているものがあるのです」
「旧世界時代? かの時代の文献はその当時、大半が消失したはずでは?」
あれ? 私が思ってた理由ともしかして違う??
旧世界時代は謎に包まれてる。一度世界が滅亡しかけたからね。だから当時の物ってほとんどが残っていないんだ。
「えぇ。正確に言えば石碑だったのです。しかしその石碑はすでに風化により壊れてしまい、文言を書き写した文献だけが残っているのです。……それがこちらです」
突然胸元からその禁書を取り出した聖王様。机の上に乗せてページまで開いてる。
「「――!」」
まさかこの場で出されるとは思わなくて、禁書見たまま私とアルファルドが座ったまま固まっちゃったよ。
「…これは、禁書ではないか?!」
アルファルドも驚いた様子で聖王様に問いかけてる。
そりゃそうだよね。
禁書なんて普通は持ち出したりしないから!
「仰る通りですが……旧世界時代の古代語は、今では神聖国の考古学者でさえも解読不可能なのです。ですので、我々でもこれが何を意味するのかまったくわかりません」
「なるほど。これを私に解読してほしいということですかね?」
私の問いかけに、聖王様がコクリと頷いてる。
「シリウス様は考古学会の間でも名を馳せていらっしゃるようです。貴女がアウリガル王国で、他国の古代語の解読に成功したという噂を聞きつけたので、是非ともお会いしたいとこうして参ったしだいです」
うーん……、嘘を言ってる感じじゃないしなぁ。
ただ、この古代文字……読めるんだけど、何を意味してるのかわからない。
「…これは、ジュピター神聖国の古代語じゃないな。旧世界時代前期の、北部近海地域のものだ」
隣で眺めてたアルファルドも古代語が得意だけど、ここまで分かるってのもスゴい! さすが私の旦那様っ!!
「公王陛下も古代語の解読に長けてらっしゃるとは素晴らしいです。ご夫婦揃って博識でいらっしゃいますね」
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