捨てられた王女は魔道具職人を目指す

月輪林檎

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マリーの進む道

帰還と入院

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 朝になり、マリー達が街に帰るための馬車がやってきた。マリーは、サイラの手を引きながら、馬車へと向かって行く。

「サイラ先輩、大丈夫ですか?」
「うん。周囲の把握が上手く出来ないけど、マリーちゃんが引っ張ってくれるから」
「やっぱり、外に出た時の収集能力に難がありますね。音での視界確保には限界があるから、擬似的な視界を作りだす方が良さそうですね。そうなると、どうすれば良いんだろう? 視神経と繋げるような義眼を入れる事になるのかな? でも、メンテナンスが難しいか……自動洗浄機能でも付ければ……涙みたいになれば、ちょうどいいかも……でも、何でもない時に涙が出て来るのは、困るか……となると、普通にメンテナンスして、外しているときは、今みたいな音による空間把握を使うって形にした方が良いかな。メンテナンスは、外でやらなければ良い話だし。そっちの改良と擬似視界の開発に専念しないと。サイラ先輩は、何か要望とかあります?」
「えっ? う、ううん。寧ろ、そんなにして貰っちゃって良いのかなって感じだけど……」
「サイラ先輩には、お世話になってますから。このくらい当然ですよ。使用するのは、サイラ先輩ですので、何でも言って下さい」

 そう言われて、サイラは少し考える。

「う~ん……なるべく痛くないと良いな。後、見た目で違和感が少ないと嬉しいかも。じろじろと見られたくないし」
「やっぱり、実用性を考えると、そこも気にしますよね。私の脚も見た目だけは、普通の方が目立たないし」
「うん。でも、そこまで拘らなくて良いよ。マリーちゃんが、作りやすいことが一番だから」
「使用者の使い心地が一番です。そこは、職人として譲れません。取り敢えずは、ソフィに使っているものを基礎として、人に合わせてみようと思います。多分、それで擬似視界は出来ると思うので」
「ソフィさんに使われているものなら、ちょっと安心かも」

 今後の方針を話しながら、マリーはサイラを馬車に乗せる。マリーもその馬車に乗り、ソフィ、ミリス、ローナ、コハク、リリー、セレナ、アイリが乗った。アルとリンは、それぞれ馬に乗って、馬車の近くにいた。

「あれ? アルくん達は乗らないの?」
「道中で何が起こるか分からないからな。比較的動ける俺達が護衛を兼ねる事にした。マリー達は、馬車内で休んでいてくれて構わない。寧ろ休め」
「そう? あれだったら、短剣も飛ばせるけど」
「休め」

 アルに念押しされてしまったので、マリーは少し不満そうにしながら、隣に座っているコハクに寄りかかった。

「重い」
「金属が着いてますから」
「上半身には何もないでしょ。平らじゃん」
「それは今関係ないでしょ!?」
「マリー、うるさい」

 いつも通りの二人に、寝起きのセレナが文句を言う。マリーは、そんなセレナの頬を軽く抓って、目を覚まさせる。

「何すんの」
「何となく」
「何となくで抓るな!」
「あはははは!!」

 怒っているセレナを見て、マリーは楽しそうに笑う。それを見ていたミリスとローナは、二人で顔を見合わせて笑った。サイラも、聞こえてくる声に、顔がほころんでいた。

────────────────────────

 丸一日掛けて、マリー達は王都へと戻ってきた。その間のほとんどを、マリーはコハクかサイラに寄りかかって寝ながら過ごしていた。コハクは、重いと思いながらもそのまま放置し、サイラは少し嬉しそうにしていた。
 王都に着いたマリーは、サイラ達と一緒に病院へと連れて行かれる。そこで、ちゃんとした治療を受ける事になり、しばらく入院する事になった。それは、怪我をした軍の人間も全員同じだ。入院しないのは、コハク達くらいだった。
 マリーは、サイラ、ミリス、ローナと同じ病室となった。ソフィも置いておきたかったが、戦場での無理が祟って、街に着いた時に関節などが損傷してしまったため、アル達の手で家に持ち帰られた。
 そんな入院初日。マリー達は、サイラのベッドに集まっていた。

「義足取られちゃいました」
「まぁ、ずっと履かれたら、治療に差し障るって言ってたし、仕方ないよ。トイレの時とかは、車椅子で運んであげるから」

 傷をしっかりと治すために、しばらく義足を着ける事を禁止され、少し不機嫌になっていたマリーを、ミリスが宥める。因みに、空間を把握するために作ったマリーの魔道具は、今もサイラの耳に掛けられている。こっちは、このままでも大丈夫と判断されたからだった。

「それにしても、サイラ先輩の目も、マリーちゃんの脚も特に酷くなってなくて良かったね」
「そうだね。あんな戦場で治療したわりには、しっかりと処置されているって、驚いていたしね。それもこれも、マリーちゃんのおかげ。本当にありがとうね」

 ローナとサイラが、同時にマリーを見ると、マリーは少し照れていた。

「えへへ、お母さんの指導がありましたから」
「さすがは、大賢者様。本当に色々な知識に精通してるんだ」

 カーリーから教わったという事を聞いて、ローナは、カーリーが医療にも精通している事に感心していた。

「あ~あ、早く家に帰りたいです……」
「マリーちゃんも年相応なところがあるんだね」

 若干失礼な事を言いながら、サイラがマリーの頭を撫でる。

「えっ? 絶対、コハク達は、早く魔道具作りたいだなんて、思わないと思いますよ?」

 困惑しながらそう言うマリーに、サイラ達はため息をついた。

「マリーちゃんに年相応はなかったか」

 ローナが、二人の胸中も含めて、言葉にした。

「わ、私だって、年相応な部分くらい……」

 マリーは、何かないか考え込むが、全く思いつかなかった。

「胸くらい?」
「これから成長するんですぅ!」

 ミリスの言葉に、マリーは、頬を膨らませて怒る。それに対して、サイラ達は、思わず笑ってしまう。あの戦場での生活があったため、マリーとサイラ達の距離はかなり縮まっていた。なので、この入院生活が退屈になるという事はなかった。
 そうして、入院生活開始から一週間が経った日。マリー達の病室に、コハク、セレナ、アイリ、リリーがお見舞いに来た。

「アルくん達は?」

 アルとリンの姿が見えないので、マリーは不思議に思っていた。こういう時には、来てくれるものと思っていたからだ。

「個室なら来たけど、先輩達がいるから遠慮しとくって。あっ、そうそう。アルさんが、マリーの剣を回収しておいてくれたみたいで、ピカピカの状態で持ってきてくれたよ。破片も集めてくれたけど、さすがに全部とはいかなかったってさ」
「そうなんだ。今度お礼を言わないと。でも、全部作り直しだなぁ……コハク手伝ってぇ」
「まぁ、良いけど。それよりも前に、早く退院出来るようにね」
「あっ、退院は、二週間後になったよ。ミリス先輩とローナ先輩は、一週間後なんだから、私も一週間後で良いのにね」

 様々な検査や治療を受けているマリー達だったが、ようやく退院日が決まるくらいには、回復してきていた。マリーの場合、左脚を欠損しているため、ミリスとローナに比べて一週間遅くなっている。サイラに関しては、まだ退院日は決まっていない。目の怪我なので、まだまだ掛かるとの事だった。

「怪我の度合いが違うんだから仕方ないでしょ。そういえば、退院したら、どのくらいで学院に戻れるの?」

 セレナの疑問に、マリーは少し考える。

「多分、脚を作り直したら、すぐにでも行けると思うけど、まだ再開なんてしてないでしょ?」
「それが、もう再開してるの。戦争も、ほぼ終わりだからかな」
「うぇ!? 本当!? でも、先生は?」

 カーリーが帰ってきていない事から、マリーはカレナもまだ帰っていないと考えていた。Sクラスの担任であるカレナがいないと、授業も出来ないのではとマリーは思っていた。

「いないですので、自習ばかりですわ。時折、模擬戦もしますが……」
「ん? 何か問題があったの?」

 リリーが言い淀んだので、何かあったのかとマリーは心配になっていた。

「いや、私達が強くなっちゃったみたいで、Aクラスとの差が、より一層開いちゃったんだ。だから、模擬戦をやっても、全く手応えがなくて、結局模擬戦もなくなった」

 コハクの答えに、マリーは、少し納得した。

「まぁ、本当に命が掛かった戦場にいたから、そうなってもおかしくはないのか。そうしたら、これからどうするんだろう?」
「取り敢えず、先生が戻るまでは、自習だけだから、学院に来なくても良いって事になった」
「へぇ~、早く先生が帰ると良いね」
「本当にね。あっ、そうだ。忘れてた。果物持ってきたので、先輩達もどうぞ」

 コハクは、魔法鞄から果物が入った籠を取り出して、マリーに渡した。

「わぁ、ありがとう」

 代表して、サイラがお礼を言った。

「それと、一応車椅子を買っておいたから、退院の日に持ってくるよ」
「ありがとう。助かる」
「あまり長居するのも、あれだから、私達はもう行くね。元気そうで良かった」
「うん。ありがとう」

 皆が病室を出て行く中、リリーがマリーの事を抱きしめる。事情を知っているコハク達からすれば、仲の良い姉妹だとしか思わないが、それを知らないミリスとローナは、別の意味に見えていた。
 十秒程抱きしめてから、リリーは手を振って、コハク達と病室を出て行った。少し呆然としているマリーの元に、ミリスとローナがやってくる。

「お姫様とそういう仲なの!?」
「身分差の恋!?」

 恋バナ好きの女子として、話のタネは見逃せなかった。その二人の詰め寄りで我に返ったマリーは、手を横に振る。

「違いますよ。ただ、仲が良いだけです。一緒のクラスですし」
「えぇ~、そんな事言って、裏ではみたいな事もあるんじゃないの?」
「そうそう。何かないの?」
「ないですって」

 マリーは、二人の追及を躱しながら、リリーに抱きしめられた時に囁かれた事を思い出していた。

『お母様が、お姉様に気付きました。お父様の時みたいにはなりそうにありませんが、一応、頭に入れておいてください』

 これは、マリーにとって、あまり良くない知らせだった。せっかく国王という敵が勝手にいなくなったというのに、また新たな敵が出て来たかもしれないからだ。

(リリーの話だと、暗殺騒ぎにはならなさそうって事だけど……)

 マリーは、警戒しないといけない事が増えたので、内心嫌な顔をしていた。ミリスとローナと恋バナのようなものをしているマリーを、サイラは見えない目で見ていた。
 その日の夜。ミリスとローナが寝た後も、マリーは、眠れずにいた。リリーに言われた事を気にしていたからだ。リリーも悪気があって言った訳では無いという事は、マリーも理解している。どちらかと言うと早めに知っておいた方が良い事ではある。なので、リリーのした事は間違っていない。
 だが、マリーもリリーも一つ考慮に入れておかないといけない事を失念していた。

「マリーちゃん……起きてる?」

 サイラの声がして、マリーはサイラの方を向く。この病室は、マリーとサイラ、ミリスとローナの組み合わせで隣同士のベッドを使っている。ミリスとローナは、向かい側にいるので、ひそひそと話せば起こす事もなかった。

「はい……」
「ちょっと……こっちに来れる……?」

 サイラが、小さくベッドを叩きながら言うので、マリーは、静かに右脚を床に降ろし、一歩で隣のベッドまで移動して、その中に入った。サイラは、手探りでマリーの身体を見つけると、ぎゅっと抱きしめた。

「本当は、あまり探らないようにしようかと思ったんだけど、ちょっと気になって仕方ないんだ」
「?」

 マリーは、サイラが何を言いたいのか分からず、サイラの胸の中で首を傾げていた。

「どういう事ですか?」
「マリーちゃんも、お姫様なの?」
「!?」

 マリーは、驚いて身体が硬くなる。そして、何故サイラが、そんな事を訊いてきたのか、すぐに察した。

(ヤバっ、音の反響を収集するために、少し良く聞こえるようにしてるんだった! まさか、リリーの囁きまで聞こえるなんて……あの時、他に音がなかったからか!)

 既に聞かれている以上、誤魔化す方法も限られてくる。

(お姉様って言葉を聞かれたんだよね。だから、そこを上手く誤魔化せば……)

 マリーは素早く考えを巡らせて、一つの答えを引き出す。

「い、いえ、違いますよ。私の方が、誕生日が早いので、成り行きでそう呼ばれるようになっただけです……」
「ふぅん……あまり知られない方が良いことなんだ」

 思っていた答えと全く違う答えに、マリーはまた身体を硬くする。

(疑問とかじゃ無くて、確信があるみたい……さすが上級生。簡単に誤魔化されてはくれないかぁ……どうしよう……)

 このままだと、この事が広まってしまうのではないかとマリーは焦り始めた。すると、サイラが、小さく吹き出す。

「そんなに心配しなくても大丈夫だよ。言いふらしたりしないから。マリーちゃんは、身体の反応で分かりやすいね」
「うっ……抱きしめたのは、そういう事でしたか……」
「マリーちゃんの事をしっかりと観察出来ないからね。こうして、小さな反応を確認するのが一番なの。それで、危ない事に巻き込まれそうなの?」
「どちらかと言うと、巻き込まれていたって感じですけど……」
「そうなんだ。詳しい事情は分からないけど、私に出来る事があったら言ってね。多分、ほとんど何も出来ないだろうけど」

 サイラは、そう言ってマリーの頭を撫でながら、少し力を入れて抱きしめる。

「ありがとうございます……先輩は、私が王族の血を引いているって分かっても、変わらないんですね」
「マリーちゃんが嫌がると思ったからね。それとも敬って欲しかったですか? お姫様」
「い、いや……いつも先輩が良いです……」
「でしょ。何があっても、マリーちゃんは、私の可愛い後輩だから」

 サイラの優しい言葉に、マリーは思わず涙が滲む。ちょっと鼻を啜ると、その音を聞いたサイラがさらに優しく撫でてくれる。

「今日は、このまま寝ようか」
「……はい」

 マリーは、最早自宅のような安心感を抱くようになったサイラの香りの中で、眠りについた。そんなマリーの温もりを感じながら、サイラも眠りにつく。
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