ケモ耳女性達とハーレムライフ

錏陀羅龍

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第三章 拐われた獣人女性の救出

差し入れとエリダの欲情

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 タカシとナナが王都へ買い物に行った後、獣人女性達を匿っている家屋では⋯⋯⋯。


ユナ「みなさんにたくさんお料理を作ってきたんです。丁度お昼ですし、是非食べてください。妹がみなさんにお世話になったようで、姉としてお礼を⋯。ありがとうございました」

エリダ「いえいえ、エマちゃんいい子ですし、私達も逆に助けられましたから⋯」

 みんなにお礼を言って、ユナが収納鞄から朝作ったご馳走を出してテーブルに並べていった。いろんな種族の女性に合わせて、肉料理も野菜料理もたくさんある。

リムナ「わぁぁぁ♡ 凄く美味しそうな料理ばかり! ユナさんって、料理が上手なんですね」

レム「本当! 肉料理もたくさんあるし、ライオン族の私でも食べたくなる野菜料理もあるわ」

メル「こんなにたくさん⋯。大変だったでしょう? 私達の為に、ありがとうございます」

ユナ「私、料理を作るのが好きなんです。だから遠慮なく召し上がってください」

 ユナが料理を誉められて、嬉しそうに照れている。可愛くて綺麗過ぎるユナの照れた様子に、匿われている獣人女性達は、見とれたり落ち込んだりしている。エマは自分の姉の料理を誉められて嬉しそうだ。

ミーシャ「私は早速狩りに行ってきますね」

アイリ「私も魚をいっぱい採ってきます」

ユナ「私はタカシさんがエマを迎えに来るまで、山菜や木の実を採ってきます」

エリダ「ありがとうございます。私達は誰も狩りができないので助かります。くれぐれも、お気をつけて」

 全員にお礼を言われながらユナ達は家屋を出て、山の方へ向かった。

エリダ「お腹すいたし、ユナさんが作ってくれた美味しそうな料理を食べましょう」

クララ「うん。早く食べてみたい」

全員「「「いただきま~す♪」」」

 みんな待ちきれなかったようで、すぐにご馳走を食べ始めた。この世界の獣人達は、困っていたらお互い助け合う文化があるので、助けてもらう時にそれほど遠慮はしない。助けてくれた相手が困っていたら、次は絶対助けるからだ。困った時はお互い様なのが、当たり前の文化になっている。

レム「この肉、バッファローだわ! 何年ぶりかしら。凄く美味しい♪」

ノンノ「私、バッファローなんて初めて! 話は聞いてたけど、こんなに美味しいなんて⋯」

モナミ「このニンジン料理、凄く私の好みな味」

メル「そうね。私もこの味付け、凄く好みだわ」

 みんなユナの料理に感心しながら、パクパクと食べている。エマもアクセサリーを買ってもらったりしていて昼食を食べていないので、みんなと一緒に食事をしていた。

 実はユナ達は、久しぶりに3人で狩りや山菜採りをするので、それなら山でお弁当を食べようという話になり、ユナが朝みんなの差し入れを作るついでにお弁当まで作っていた。タカシに出会う前は、ギルドの依頼を協力してこなしたりしていたので、森で楽しくお弁当を食べる事が多かった。ただ、あまり出歩けないみんなの事を考えて、山でお弁当を食べるとは言わなかった。

リカ「私も料理得意だけど、まったく敵わないわ。エマちゃんのお姉さんって凄いのね。それに見た事ないくらい可愛くて美人だわ」

エマ「うん♪ 自慢のお姉ちゃんなの。私が帰ってからは、毎日遊んでくれるし、私が大好きなファプールパイを毎日焼いてくれて、とっても優しいんだよ」

メル「エマちゃんが帰って来てくれたのが、よっぽど嬉しかったのよ」

 みんなエマが甘やかされている事を聞いて、姉であるユナが凄く喜んでいるのがわかった。

ミミ「ユナさんもだけど、ミーシャさんとアイリさんも凄く綺麗な獣人女性ね」

ラン「うん。あんなに美人なのに狩りができるなんて、凄く格好いいわ」

 みんなユナ達が、美人な上に料理が上手だったり、狩りができたりする事に感心していた。

メイ「エマちゃん。ずっと気になってるんだけど⋯⋯。そのチョーカーネックレスはどうしたの?」

ロリー「私も気になってた。エマちゃん、チョーカーネックレスの意味って知ってる?」

 全員が気になっていたので、エマの答えをみんなが聞きたがった。

エマ「うん、知ってる。これは今朝、タカシさんが買ってくれたんだよ」

全員「「「ええぇぇぇ!!」」」

リカ「タカシさんが、エマちゃんにチョーカーネックレスを買ってくれたの?」

リムナ「なんて羨ましい⋯⋯」

エマ「で、でも、タカシさんとアクセサリーの売ってるお店に行って、私にネックレスを選んでくれている時に、私がチョーカーネックレスをお願いしただけで、タカシさんは獣人女性にチョーカーネックレスをプレゼントする意味はご存知無かったよ」

 エマは慌てて言い訳した。みんなに嘘をつくのは嫌なので、事実だけを言う感じに話す。実は自慢したい気持ちもあるが、どこまで話していいか、姉達に聞いてみないとわからないので、少し焦ってしまった。

リムナ「そういう事か⋯⋯。でも羨ましい」

リカ「私もタカシさんにアクセサリーをプレゼントしてもらいたい」

メル「気持ちはわかるけど、タカシさんにはお世話になりっぱなしだわ。服もたくさん買ってもらったし、今も私達の欲しい物を買いに、王都に行ってくれているんだもん」

エリダ「そうよ。タカシさんは私達が欲しいって言ったら、何でも買ってくれちゃう優しすぎる人だから、逆に私達は我儘を言わないようにしないと⋯」

エマ「アクセサリーを買ってもらう時、タカシさんが私の姿を魔法で消して連れて行ってくれたの。私が見付かっちゃったら、みんなまで危険だから⋯。だけど姿を消しても声を出すとバレちゃうからって、『テレパシー』で話せるようにアクセサリーを買ってくれたんだよ」

 エマはみんながあまりにも羨ましがるので、ネックレスを買ってくれたのに深い意味は無い感じになるように、嘘じゃない言葉で伝えた。

マミ「姿を消す魔法⋯。そう言えば、初めて屋敷の地下に来られた時も、魔法で姿を消してらしたね」

ロリー「アクセサリーじゃなくてもいいから、私もタカシさんとお店に行って、私に着て欲しい服をタカシさんに選んでもらいたい⋯⋯」

 ロリーのその言葉を聞いて、全員がそう思ってしまった。ガーランドの屋敷から助け出してもらっただけでも感謝しないといけないのはわかっているが、少しでもタカシと一緒に居たいし、1つでもいいのでタカシが自分の為に選んでくれた物が欲しいのだ。というのも、全員タカシに欲情しているので、家屋にみんなで居ると、タカシの話ばかりして過ごしている。想いは募るばかりだ。

エマ《私だけタカシさんに可愛がってもらって、発情期だったとは言えセックスまでしてもらった。みんなにも幸せを分けてあげたいな⋯》

エリダ「そうね⋯。でも私達の中の1人でも見付かったら、タカシさんに迷惑がかかるから、我慢しないといけないわ」

 全員が少し寂しい気持ちになってしまった。しかしマミが、急に嬉しい事を思い出した。

マミ「みんな忘れたの? 今日はタカシさんが一緒に遊んでくれるっておっしゃってたじゃない! だから元気出して」

リカ「そ、そうだったわ! いったい何をして遊んでくれるのかしら⋯」

ララ「凄く楽しみね♪」

エマ「あっ⋯⋯」

 エマは何となく「とらんぷ」だと気付いて、つい声を出してしまった。

リムナ「エマちゃんもしかして、何か知ってるの?」

エマ「う、うん。たぶんだけど⋯⋯。でも私も、お姉ちゃん達とは遊んだ事あるけど、タカシさんとはまだ遊んだ事ないから凄く楽しみ♪」

クララ「どんな遊びか聞きたいけど、楽しみは後に取っておいた方がいいわね」

モナミ「うん。それにタカシさんは私達に、楽しみにしててっておっしゃってたから、今は知らない方がいいわ」

 みんなまた笑顔になって、楽しく昼食を食べていった。かなりの量のご馳走だったが、美味しかったので全部食べてしまった。

全員「「「ご馳走様でした♪」」」

ララ「じゃあ今日は私とイブが洗い物の当番だから、食器を洗っちゃうわね」

イブ「ユナさんの食器だから、綺麗に洗ってお返ししないと⋯」

リムナ「私とララとリカは掃除当番だから、早速初めましょう」

リカ「うん。タカシさんが一緒に遊んでくれるから、いつもより綺麗に掃除しないとね」

ララ「そうだね。気合い入れないと⋯」

メル「当番じゃないけど私も手伝うわ。みんなで暮らせる家を建ててもらったのに、汚く使ってるって思われたら大変だわ」

ラン「メルさん、私も手伝うわ」

レム「私も」

ミミ「私とノンノとマミは、お風呂屋の掃除に行ってくるね」

マミ「ノンノはこの前の当番の時みたいに、タカシさんの石像を洗うのに夢中にならないでね」

ノンノ「わ、わかってるよぅ⋯」

 こうしてみんなは、毎日当番を決めて掃除や洗濯などをしていた。セドム村のお風呂掃除は、匿ってもらっているのに何もしないのは心苦しいので、村長に頼んでみんなの仕事にしてもらっていた。タカシの石像を洗えるお風呂掃除は、一番当たりの当番だったりする。

エリダ「私はエマちゃんを連れて、畑仕事を手伝ってくるわ」

エマ「うん。私も手伝う」

メル「行ってらっしゃい。エマちゃんはタカシさんと王都に行くから、早く帰ってくるのよ」

エマ「うん。でもタカシさんに『テレパシー』で連絡するから大丈夫だよ」

メル「そうだったわね。じゃあ気を付けてね」

 エリダはエマと外へ出て、畑の方へ歩いて行く。

エマ「エリダさん。私、畑仕事って初めてだから、いろいろ教えてくださいね」

エリダ「うん⋯⋯」

 エリダは心ここに有らずな感じの返事をする。エマは何かエリダが怒っているのかと、少し不安になってしまった。それはエリダが本当に優しい獣人なので、まだ幼いエマが屋敷で粗相して、ガーランドにお仕置きをされるのが耐えられず、庇って代わりに殴られたりしていたからだ。その後エマに同じ粗相をしないよう、優しく怒ってくれていた。だからエマは、また自分が何か粗相をしてしまったのかと不安になってしまったのだ。

エマ「あ、あの⋯エリダさん。私、また何か粗相をしてしまいましたか? ごめんなさい。いつもみたいに叱ってください」

 エマは本当に自分の事を思って叱ってくれるのが逆に嬉しかったので、エリダにお願いするように問い掛けた。

エリダ「え? あっ⋯ち、違うのよ! ごめんなさいエマちゃん。私、どうしても気になってしまって⋯⋯」

エマ「⋯⋯⋯?」

 エマは訳がわからず、可愛く首を傾げて狐耳をピコピコさせていた。エリダはそんなエマを見て、姉のユナに似て本当に可愛いなぁと思いながら口を開いた。

エリダ「エマちゃん。私も同じ狐族だからわかっちゃうんだけど⋯⋯。発情期が来ちゃったよね? ごめんね。初めての発情期の話を聞くなんてあまり良くない事なんだけど、気になっちゃって⋯⋯」

 エマは発情期が来た事がエリダにはわかっていた事に、タカシにセックスしてもらった事までバレてしまったのかと焦ってしまった。聞いた事が無かったが、同じ種族ならわかってしまうのにビックリしている。

エマ「い、いったい何が⋯⋯気になったんですか?」

 エマは、いつもは怒られる時しかエリダに敬語を使わないのに、焦って敬語を使ってしまった。

エリダ「あっ⋯べ、別に怒ってる訳じゃないのよ? あの⋯⋯発情期がきて、どうやって終わらせたのかなって⋯⋯。 エマちゃん、私達と屋敷に居たから、好きな獣人男性なんて居ないでしょ? それにちょっと早いはずだから、相手に困ったんじゃないかと⋯⋯」

 獣人は15歳になる前に、発情期がいつ来ても大丈夫なように、あらかじめ交尾する相手を探している。でないと間に合わなくなってしまうからだ。

 実はエリダは察していた。このタイミングでエマに発情期が来たのなら、優しいタカシならもしかしてエマにセックスしてあげたんしゃないかと⋯。エマはタカシの大事な人、ユナの妹なのだ。だから優し過ぎるタカシなら、エマの初めての発情期をセックスして終わらせてあげたんじゃないかと思っていた。
 しかしいくらタカシが、自分達が胸を押し付けて抱き付いても嫌がらない人間だとしても、流石に獣人女性の発情期にセックスまでしてくれるのか疑問だった。

 エマは、同じように拐われて屋敷で酷い目に遭っていたみんなに、隠し事をしているのが耐えられなくなっていた。特にエリダには、代わりに殴られたりして迷惑を掛けている。姉のユナに聞かないとわからないが、エリダになら話しても大丈夫だと思って、重い口を開いた。

エマ「あ、あの⋯エリダさん。私、どこまで話していいかわからないんだけど⋯⋯。初めての発情期の事はよく覚えてないの。でもタカシさんが、セ、セックスして終わらせてくれたみたい♡ 朝起きたら、タカシさんに抱き締めてもらってて、優しく耳を撫でてくれていて⋯♡ ごめんなさい。話していいかわからなくて⋯⋯。一応誰にも言わないで欲しいの」

エリダ「⋯⋯⋯!!♡♡ わ、私こそごめんなさい。初めての発情期の話を聞くなんて、非常識だったわ⋯。確かにその話はしない方がいいわね。エマちゃんがタカシさんに怒られたら大変だし、みんな耐えられなくなっちゃうわ」

エリダ《タカシさんがエマちゃんにセックスを!? 本当に!? 今のエマちゃんの様子からして本当なんだわ⋯⋯。なんて優しい人間の男性なのかしら。あんなに素敵な人間の男性なのに⋯。いくら見た事ないくらい綺麗な獣人女性のユナさんの妹だからって、発情期にセックスまで⋯♡ ならユナさんはもっと凄い事を⋯?♡♡》

 タカシは知らないが、この世界の人間男性は、獣人が発情期に交尾をしている事に嫌悪感がある。好きでもない相手と交尾をする獣人女性の事が、人間の文化的に受け入れられないのだ。それにこの世界の人間男性は、性欲はあるが精力がそれほど強くない。早漏な上に1度射精したら終わりで、連続で勃起しないのが当たり前だ。だから人間の数も少ない。なので人間に欲情して、何度もエッチしたがる獣人女性やハーフエルフ女性に関わらないのだ。
 とは言っても男性なので性欲はある。性欲はあるが精力がない。だから人間男性向けの娼館はある。あるにはあるが、金があるモテない人間男性が行くくらいで、セックスよりも人間女性の身体を触りに行くのが目的みたいな物だ。精力の弱い人間男性の精子は、獣人女性やハーフエルフ女性にとって貴重なのだ。  
 この世界の人間女性も、男性の精力が弱いので、獣人女性のエロ本に書いてあるほどのセックスはした事がない。獣人女性向けのエロ本に書いてあるのは、獣人女性の妄想の世界だ。タカシのように何度も射精できる人間男性は、この世界の人間女性にとってもかなり貴重な存在である事を、タカシが知るのはもう少し後の話になる。

エマ「あの⋯⋯エリダさん?」

 エマは固まってしまったエリダの様子に、少し不安になっていた。

エリダ「ふぇ? ああ、ごめんなさい。私、ビックリしてしまって⋯⋯。初めての発情期を、タカシさんにセックスして終わらせてもらったなんて、本当に良かったね」

エマ「うん♡とっても幸せ♡」

 エリダは、本当に幸せそうな笑顔をしたエマを見て、凄く嬉しい気持ちになった。しかしその反面、タカシが自分と同じ、狐族の獣人女性とセックスしている所を想像して、完全に欲情してしまっていた。今までは、1度でいいからタカシに抱き締めてもらったり、耳を撫でてもらいたいと思うくらいで、セックスなんて夢物語だと思っていたし、他の獣人女性達も同じだ。しかしエマが発情期にセックスしてもらったと聞いて、発情期の時と同じくらい子宮が疼いてしまっていた。

エリダ《私、もうダメかも知れない。このままじゃ、タカシさんに端なくセックスをおねだりして、絶対に嫌われてしまう。助け出してもらった上に、住む場所や服や食事までお世話になっているのに、セックスまでお願いしたら、我儘な獣人女性だと思われてしまう。もうどうしたらいいかわからない。アイリスに相談してみよう。あの子もタカシさんに欲情してしまったって言ってたし、何か解決方法を知ってるかも知れないわ》

 エマは、頬を赤くして何か考えているエリダを見て、欲情しているのを察していた。しかしエリダの事は姉のユナと同じくらい信用しているし、エリダが自分でみんなには言わない方がいいと言っていたので、発情期にタカシにセックスしてもらった事は黙っててくれるだろうと安心していた。

 畑に着いたので、エリダがビーフに手伝う内容を聞いて、エマに野菜の収穫の仕方を教えていった。エリダは野菜を収穫しながら、アイリスに「テレパシー」で連絡した。
 エマは自分の腰の辺りを触って考え事をしているエリダを見て、腰が痛いのかと思い、心配になってエリダに聞いた。

エマ「エリダさん、腰が痛いの? 大丈夫?」

エリダ「え? ああ、違うのよ。ちょっと『テレパシー』で知り合いに連絡してて⋯。ほら、タカシさんが私の下着に『テレパシー』の魔法を付与してくれたでしょう? だから下着に触れながら連絡してるの」

エマ「あ、そうだったね。腰が痛いのかと思って心配しちゃった」

エリダ「ありがとう。大丈夫よ」

エリダ『アイリス。エリダだけど、ちょっと相談したい事があるから、連絡できる時に話を聞いて』

 アイリスはギルドで仕事中なので、すぐに返事はなかったが、しばらく野菜の収穫や草むしりをしていると連絡してきた。

アイリス『エリダ姉さん、待たせてごめん。相談って、何かあったの?』

エリダ『うん、実は⋯⋯。前に言ってたタカシさんの大事な人の妹さん、名前はエマちゃんっていうんだけど、その子が発情期になっちゃったの』

アイリス『大変じゃない! 私にできる事ある?』

エリダ『それがエマちゃんに聞いたら、タカシさんがセックスして発情期を終わらせてくれたらしいの』

アイリス『タカシさん⋯♡ やっぱり優しくて素敵な男性ね♡』

エリダ『うん♡ でもその話を聞いて、私⋯欲情しちゃって⋯。もう身体がおかしくなりそうなの。同じようにタカシさんに欲情しちゃったアイリスはどうしたのかなって⋯』

アイリス『それは⋯⋯。ちょっと話が長くなるから、仕事が終わってからでもいい? 今資料室に居るんだけど、あまり長く戻らないと怪しまれるから』

エリダ『ごめんなさい仕事中に。じゃあ連絡待ってるわ』

アイリス『うん。私が何とかするから、それまで頑張って耐えてね』

 アイリスとの「念話」を終え、エリダは何か欲情を抑える方法をアイリスが知っていると思い、一先ず安心した。

 

 一方、3人で山に向かったユナ達は⋯⋯。


アイリ「3人で山に来るなんて久しぶりね♪」

ミーシャ「そうね。この山、タカシさんが言った通り、魔物がまったく居ないわ。獲物になる動物は結構居るみたいなのに⋯」

ユナ「魔吸木が生えてないからだわ。木の実や山菜はたくさんあるみたい」

 3人で山を登って行き、山の渓流のある綺麗な場所に出た。

ユナ「綺麗な場所⋯♡ ここで昼食にしようか?」

アイリ「待ってました! あ、この川、魚がたくさんいる!」

ミーシャ「お腹すいたね。アイリもここで釣りしたらいいんじゃない?」

アイリ「うん。山の川魚の方が美味しいから、ここで釣りをするわ」

ユナ「この山、食材の宝庫かも知れないね」

 そう言いながら、ユナが収納鞄からお弁当を出していった。3人とも肉食なので、肉料理と焼き立てパンとスープだ。収納鞄があるので、お弁当というより普通の料理みたいだが⋯。

 3人は「いただきます」と言って昼食を始めた。

ミーシャ「ユナの料理は相変わらず美味しいね♪」

アイリ「ほんと! それに外で食べるから、いつもに増して美味しいわ♪」

ユナ「昔みたいに、たまには外で食べようか? タカシさんも一緒に⋯♡」

ミーシャ「うんうん♡ タカシさんも一緒がいいね♡」

アイリ「タカシさんと森の中で美味しい食事⋯⋯最高ね!♡」

 3人で楽しく食事をしていると、1匹の狐がユナ達に寄って来た。

アイリ「珍しいね。動物が私達に寄って来るなんて⋯」

ミーシャ「ライオン族の私が居るのにね。 ユナの料理の匂いに釣られたのかな?」

 この世界の動物は、狩られる側なので滅多に人に近付いて来ない。牛族のビーフは草食なので牛肉はあまり食べないが、豚族の獣人が豚肉を食べたりはする。なので肉食のミーシャが狐の肉を食べても、狐族のユナが不快に思ったりはしない。

 狐はそのままユナに近付いて来て、ユナの尻尾にスリスリと顔を擦り付けた。

ユナ「あっ、やだ♡ くすぐったい♡」

 ユナは可愛く思って、狐の頭を撫でた。すると狐は嬉しそうに目を細め、またユナの尻尾に頬擦りしだした。

アイリ「この子、ユナの尻尾が気に入ったみたいね」

ミーシャ「どういう事なんだろう? 普通同じ狐族だからって懐いたりしないよ」

ユナ「もしかして⋯! タカシさんの精子で尻尾がフワフワになったから、触りたくて寄ってきたのかも。ほら、私の尻尾にずっと頬擦りしてる」

アイリ「タカシさんの精子、凄い効果ね」

ミーシャ「動物にまで好かれるなんて、流石タカシさんの精子だわ」

 3人とも半信半疑な感じて笑いながら話していたが、ユナの尻尾に気持ち良さそうに頬擦りしている狐を見ていると、だんだん本当にそうだと確信してきて驚いていた。

アイリ「そう言えばユナ、エマちゃんには口止めしてあるの? タカシさんの事⋯」

ミーシャ「発情期をタカシさんにセックスして終わらせてもらったなんて、匿われている獣人女性達に話しちゃったら、全員タカシさんにエッチをおねだりしちゃうわね」

 アイリとミーシャは、しっかり者のユナの事だし、1番タカシに対してヤキモチ妬きなので、当然口止めしていると思って冗談ぽく言った。

ユナ「⋯⋯忘れてた」

ミーシャ「え? う、嘘でしょ? みんなエマちゃんのチョーカーネックレスを羨ましそうに見てたから、それはマズイわ」

アイリ「それにみんなタカシさんに助け出された獣人女性だし、魔法で移動する時、みんなに抱き付かれるってタカシさんが言ってらしたから、全員タカシさんに欲情してるわ」

ユナ「ど、どうしよう。タカシさんに怒られるかな?」

アイリ「お仕置きされちゃうかも♡」

ミーシャ「エッチなお仕置きで済めばいいけど⋯♡ あ、でもエマちゃんが言っちゃったなら、タカシさんなら許してくれるわ。問題はセックスをねだられるタカシさんね⋯」

ユナ「⋯⋯⋯」

アイリ「ユナ? あの⋯大丈夫?」

ユナ「私、少し前にユーリと話してたんだけど、タカシさんにはたくさんの獣人女性を幸せにしてあげて欲しいなって⋯。ユーリがタカシさんと話した感じだと、タカシさんは獣人の文化がよくわからないみたいで、他の獣人女性とエッチしたら、私達に嫌われると思ってらっしゃるの」

ミーシャ「私達がタカシさんを嫌いになるなんて、絶対有り得ないのに⋯」

アイリ「でも人間の男女関係の文化ってそういう物らしいよ。浮気になっちゃうから、自分以外とエッチな事したら、夫婦でも離婚しちゃうって」

ミーシャ「タカシさんは人間の文化で考えてらっしゃるのね。それに私達に好きだって言ってくれたから、浮気になって私達に嫌われると⋯⋯」

ユナ「ユーリがタカシさんに、『いろんな獣人女性を幸せにしてあげてください。でも私達だけは特別扱いして欲しい』って言ったら、タカシさんが『4人だけは特別だよ』って言われたらしいの。それに獣人の文化について教えてくれって言ってらしたわ」

アイリ「特別⋯⋯♡♡」

ミーシャ「なら何の問題もないわね。匿われているみなさんも、今まで辛い目に遇ってきた人達だから、幸せにしてあげて欲しいわ」

アイリ「そうね。それにあたし達は綺麗になったから、次にエッチしてもらう時は、きっとタカシさんに夢中になってもらえるし⋯♡」

ユナ「2人とも気付いた? タカシさん、綺麗になった2人を見て興奮してらしたよ♡」

ミーシャ「こんな服を着てるのに、タカシさんったら⋯♡ でも凄く嬉しい♡」

アイリ「でもそれなら、慌てて服を買いに行って良かったね。あたし達、発情期を終えたばかりのエマちゃんの前で、朝からタカシさんに激しく⋯♡」

ユナ「うん。間違いないわ。それにエマには、タカシさんに精子を掛けてもらうと綺麗になる事は、絶対内緒だって言ってあるから、そこは大丈夫だと思うわ」

 タカシの話で盛り上がりながら、楽しく昼食を食べていった。狐はユナの尻尾に包まるように、いつの間にか寝ていた。

ミーシャ「そろそろ狩りに行こうか。たくさん食べたから動かないと太っちゃうわ」

ユナ「そうね。私はミーシャに付いて行きながら、山菜や木の実を探すわ。あ、タカシさんがホロリ鳥を使って料理してくれるって言ってらしたから、見付けたら仕留めてね」

ミーシャ「そうだったね。任せといて! ユナは危ないから、『バリア』の魔法を使ってね」

ユナ「うん。タカシさんの魔道具、本当に便利だわ」

アイリ「あたしはここで釣りをしてるわね。帰る時は連絡して」

 そう言ってミーシャとユナは森の中へ、アイリは収納鞄から釣り道具を出して、渓流釣りを始めた。
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