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第三章【一日一度はメンタンピン編】
十九打目◉遅番バイト
しおりを挟むここまで一切紹介していないが富士2遅番にはたまに入るアルバイトが2人いる。椎名リョウスケ君と並木クニオさんだ。早番とは全く関わり合わないものだから話す機会がなかったが、富士2の社員旅行の時に店に残って留守番してくれてたのがこの2人だ。
リョウスケくんは普段はボッタクリバーの呼び込みのバイトをしてる子で「どんな店だとボッタクリじゃないの?」と聞いたら「外で呼び込みしてる店は全部ボッタクリですよ」と言っていたのは衝撃だった。真実かどうかは知らないが。呼び込みバイトは足が早くないと出来ないとも言っていた。逃げる事がよくあるからだという。もう、やめろ、そんな仕事は。
しかし、この店では忠実な仕事ぶりで、少なくともコテツは信頼を置いていて、マサルもそれは同じだった。
並木さんはもうベテランのメンバーで何年もこの仕事をしているが年齢が66なので12時間労働は難しいとし、たまに短時間のバイトで入るだけの助っ人だった。麻雀は達者で、また麻雀に対する向上心はあり、いつも遅番の若手たちとああでもないこうでもないと麻雀談義をするのが楽しくてこの仕事を続けていた。
この2人はとても馬が合い「並木さんが入るならこの日はおれも出勤します!」とかリョウスケは言い出すくらいだった。
年齢差は40以上の年齢差があるのだが、そんなことは関係なく友人になれる。仲間になれる。それも麻雀の魅力、そしてこの仕事の魅力の一つだ。メタはこの2人の関係を見て。こういうの良いよなあ。とつくづく思うのであった。
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