あの視線の主人【高校〜のストーリー】

kouji

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サークルの先輩 はるとの愛

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 サークルの打ち合わせが終わった教室に、軽い空気が流れていた。

 「来月の合宿、行けそうな人~?」

 誰かの声に、次々と手が上がる。
 その中で、結人はタイミングを逃してぼんやりしていた。

 「おい、結人。行くよね?」

 そう声をかけてきたのは、相馬はるとだった。

 「俺、結人と同じ部屋がいいな。」

 そう言って、はるとは結人の肩に手を置いた。
 そして、何のためらいもなく、後ろから、ふわりと抱きついた。

 「っ……」

 教室の空気が、数秒止まった。

 けれど、はるとは何食わぬ顔で、結人の肩に顎をのせて続けた。

 「ねえ、結人、ダメって言うなよぉ〰️
 お前が一緒でないと行かないからなぁ」
 周囲の数人が、あきらかに目配せしあっている。
 「付き合ってんの?」とでも言いたげな雰囲気が、一瞬で広がった。

 「ちょ、ちょっと……先輩……」

 「なに、恥ずかしい? かわいいなあ、結人って」

 まるで、当たり前に俺のもの、と言わんばかりの距離感。

 後ろから抱きしめられたとき、教室の空気が凍ったのがわかった。
 冗談っぽい声、明るい笑顔。なのに、耳元で落とされた声は、どこか本気だった。

 「結人って、かわいいなぁ」

 その言葉に、心が跳ねた。
 
 はるとはサークルの先輩で、
 感情を隠さない。まっすぐで、はっきりした愛情を
 自分に向けてくれる。

 なんだろう。この胸の奥の浮遊感。

 「……僕なんかに、どうして……」
 思わず声に出た。

 そんなふうに思ってしまうくらい、彼の手はあたたかかった。

 嬉しい。
 でも、どこかで後ろめたさもあって。

 (どうして僕、こんなに……ドキドキしてるんだろう)

 窓の外で風が吹いていた。

 「結人、部屋いっしょな」

 「……はい、、、わかりました」

 返した自分の声が、少しだけ弾んでいたことに、自分でも驚いた。

 
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