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第3章 成長期
第43話 ダンジョンの変化
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ダンジョンの変化は、世界中で発生していた。
40階以上に登録されていた者達はすべて登録が消え、再度挑戦となっていた。
そして、同様の報告がされる。
「40階以上に、美女のモンスターがいる。それがどうやっても倒せず。遭遇した物は強化? いや、進化する」
そんな報告。
evo-01は、全ダンジョンに配置されたようだ。
そのほかにも、モンスターが意思を持っている。
戦いを覚え、同種だと徒党を組んで襲ってくる。
個体の中に、進化した種が居る。
とても強力で、とても危険だ。
協会自体は、各国で独立しているが、国のつながりにより、ある程度連携はある。
西側では、早急に情報が共有され対策が取られる。
そんな中、東側と言われる国々では、evo-01との遭遇率が恐ろしく低いと情報が来る。謎の、ダンジョンの意思について物議が起こった。
「ダンジョンが、選択的に種の進化を行っている」
そんな意見が、流れ。まことしやかに、それは常識となっていく。
ああ。西側でも少ない国が発生していたが、国として秘匿しているようだ。
代表者会議。
「ダンジョンの意思。これは、確実に存在している。ならば、それは誰がどうやってと言うことになると思うが、どなたかご意見はありますか?」
「そもそも、ダンジョンがなぜできたのかも不明だし。そこに何者かが介在するという話は、当初から語られ、都市伝説となっている。だが、未だそれを、証明できたものは居ない」
「そうだな。当初、ロシアや中国の実験場だという、意見もあった」
「そんな技術があれば、世界はとうに2国のものとなっているだろう」
「ああ一国。うちの技術だと、喧伝した国があったな」
「ああ。世界中から損害賠償を求められ、嘘でしたと。唯一認めたな」
「与太話はそのくらいで。ダンジョンは、我々に何を求めていると考える?」
「種としての進化ではないのか? 現状を鑑みればそう捉えるのが自然だろう。例の女性型モンスターに出会った者達は、知力体力。精神力。それに魔力と呼ばれる魔法の元。それに対する親和性が格段に上がった」
「そうだ。彼らは、ペラペラとめくるだけで、Statutes at Largeを暗記し、理解したぞ。同じ人類とは思えない」
「そうだな。彼らが新人類であるならば、我々は旧人類となる。ネアンデルタールよろしく。絶滅する運命だと思えてならない」
「滅ぼされる前に、規制をするかね? 君達は、賢すぎ、強すぎると言って」
「心配するな。規制をすれば、すぐに彼らがトップに立つさ。滅ぼされるのは我らだ」
「遺伝はするのか?」
「当然。まだ不明だ。彼らに聞いてみれば良い」
「追跡はしているのだろう?」
「当然だ。健康診断時にGPSを埋めた」
「ならば、様子を見るか。それとも、ガイドを雇い。40階以上に行くかだな」
「そうだな。あそこへ行けば、誰でも新人類となれる」
その言葉の後、沈黙が支配する。
WEB会議の、マイク外では活発にディスカッションが行われているようだが、会議場は沈黙した。
開拓者の宴は、絶好調に階を進めていた。
だが一人。
弓担当の、水上凪は「もう抜ける」と一言を残し失踪した。
いやまあ、僕たちのチームに来ただけだけど。
協会の登録も、移動してあるし。
剛さんは、好きにさせてやってくれと放任だし。
凪さん。目立つんだよな。
登録変更をしに行くと、受付がなぜかざわつき、なかなか届けの受理をしてくれなかったし。
総合受付の中島さんは、「あれって、そんなに良いものなの? 私の食わず嫌いなの」と訳の分からないことを言っていたし。
「みんな、Mなんだ?」とか。
それで、凪さん。当然のようにシンの強化を受け入れた。
子供のように、目をキラキラさせながら僕たちの話を聞き、僕に対する感受性増幅も受け入れたようだ。
美樹と佳代。2人もなぜか、ウエルカム状態だったし。
「なっかま。なっかまと」踊っていた。
その後、僕たちは正式に40階攻略で更新して、上級チームとなった。
更新後。健康診断となぜか、IQテストを受けさせられた。
新規で、ダンジョンの異変後。決まった決まりのようだ。
戻った後、シンがなぜかあわてて現れ、僕たちの検査を再び行い。
ものすごく怒っていた。
「稚拙なものだが、断りもなく」
そんなことを言っていて、気になったので「どうしたの?」と聞くが教えてくれなかった。
ただ、世界中のダンジョンで氾濫が起こったようだ。
珍しい。
40階以上でシールドを改良し、自我を持たせたので、氾濫させる必要が無くなったと。言っていたばかりだったのに。
「どういうことだ? ダンジョンの怒りか?」
「ええそのようです。上級クラスのGPSがすべて消えました。それと同時に氾濫です」
「どうやら。おかげで、何者かの介在は証明されたな」
「どういう事です?」
「上位者。つまり、進化した者達の、監視をするなと言うことだろう。警告としての氾濫だな」
「宇宙人の介在。伝説再びですか?」
「そうだな。宇宙人か、地底人か。はたまた神か?」
40階以上に登録されていた者達はすべて登録が消え、再度挑戦となっていた。
そして、同様の報告がされる。
「40階以上に、美女のモンスターがいる。それがどうやっても倒せず。遭遇した物は強化? いや、進化する」
そんな報告。
evo-01は、全ダンジョンに配置されたようだ。
そのほかにも、モンスターが意思を持っている。
戦いを覚え、同種だと徒党を組んで襲ってくる。
個体の中に、進化した種が居る。
とても強力で、とても危険だ。
協会自体は、各国で独立しているが、国のつながりにより、ある程度連携はある。
西側では、早急に情報が共有され対策が取られる。
そんな中、東側と言われる国々では、evo-01との遭遇率が恐ろしく低いと情報が来る。謎の、ダンジョンの意思について物議が起こった。
「ダンジョンが、選択的に種の進化を行っている」
そんな意見が、流れ。まことしやかに、それは常識となっていく。
ああ。西側でも少ない国が発生していたが、国として秘匿しているようだ。
代表者会議。
「ダンジョンの意思。これは、確実に存在している。ならば、それは誰がどうやってと言うことになると思うが、どなたかご意見はありますか?」
「そもそも、ダンジョンがなぜできたのかも不明だし。そこに何者かが介在するという話は、当初から語られ、都市伝説となっている。だが、未だそれを、証明できたものは居ない」
「そうだな。当初、ロシアや中国の実験場だという、意見もあった」
「そんな技術があれば、世界はとうに2国のものとなっているだろう」
「ああ一国。うちの技術だと、喧伝した国があったな」
「ああ。世界中から損害賠償を求められ、嘘でしたと。唯一認めたな」
「与太話はそのくらいで。ダンジョンは、我々に何を求めていると考える?」
「種としての進化ではないのか? 現状を鑑みればそう捉えるのが自然だろう。例の女性型モンスターに出会った者達は、知力体力。精神力。それに魔力と呼ばれる魔法の元。それに対する親和性が格段に上がった」
「そうだ。彼らは、ペラペラとめくるだけで、Statutes at Largeを暗記し、理解したぞ。同じ人類とは思えない」
「そうだな。彼らが新人類であるならば、我々は旧人類となる。ネアンデルタールよろしく。絶滅する運命だと思えてならない」
「滅ぼされる前に、規制をするかね? 君達は、賢すぎ、強すぎると言って」
「心配するな。規制をすれば、すぐに彼らがトップに立つさ。滅ぼされるのは我らだ」
「遺伝はするのか?」
「当然。まだ不明だ。彼らに聞いてみれば良い」
「追跡はしているのだろう?」
「当然だ。健康診断時にGPSを埋めた」
「ならば、様子を見るか。それとも、ガイドを雇い。40階以上に行くかだな」
「そうだな。あそこへ行けば、誰でも新人類となれる」
その言葉の後、沈黙が支配する。
WEB会議の、マイク外では活発にディスカッションが行われているようだが、会議場は沈黙した。
開拓者の宴は、絶好調に階を進めていた。
だが一人。
弓担当の、水上凪は「もう抜ける」と一言を残し失踪した。
いやまあ、僕たちのチームに来ただけだけど。
協会の登録も、移動してあるし。
剛さんは、好きにさせてやってくれと放任だし。
凪さん。目立つんだよな。
登録変更をしに行くと、受付がなぜかざわつき、なかなか届けの受理をしてくれなかったし。
総合受付の中島さんは、「あれって、そんなに良いものなの? 私の食わず嫌いなの」と訳の分からないことを言っていたし。
「みんな、Mなんだ?」とか。
それで、凪さん。当然のようにシンの強化を受け入れた。
子供のように、目をキラキラさせながら僕たちの話を聞き、僕に対する感受性増幅も受け入れたようだ。
美樹と佳代。2人もなぜか、ウエルカム状態だったし。
「なっかま。なっかまと」踊っていた。
その後、僕たちは正式に40階攻略で更新して、上級チームとなった。
更新後。健康診断となぜか、IQテストを受けさせられた。
新規で、ダンジョンの異変後。決まった決まりのようだ。
戻った後、シンがなぜかあわてて現れ、僕たちの検査を再び行い。
ものすごく怒っていた。
「稚拙なものだが、断りもなく」
そんなことを言っていて、気になったので「どうしたの?」と聞くが教えてくれなかった。
ただ、世界中のダンジョンで氾濫が起こったようだ。
珍しい。
40階以上でシールドを改良し、自我を持たせたので、氾濫させる必要が無くなったと。言っていたばかりだったのに。
「どういうことだ? ダンジョンの怒りか?」
「ええそのようです。上級クラスのGPSがすべて消えました。それと同時に氾濫です」
「どうやら。おかげで、何者かの介在は証明されたな」
「どういう事です?」
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