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第三章 本当の終末
第23話 新型とモンスターの殲滅
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「これは、サポートアーマーが、当社比三倍くらいになったな」
「ええ。おかげで、従来の手足の動きを、ダイレクトにサポートするのではなく、完全に操縦室になりました。さすがに、あのアニメのように操縦桿はちょっと無理があったので、この軍配のような操縦席にベルトで体を固定、手足のセンサーで動きをトレースと、脳波で操縦者の意識を読みサポートをさせます。この操縦席、上下もしますので、しゃがんだりジャンプしたりもできます。ですので、一応はサポートアーマーです。この大きさは、エアタンクを胴体、手足それぞれに分割して非常時の安全と駆動時の経路を短くしています。ですので、上腕とか太ももには、攻撃を受けないでください。タンクが減ります」
彼は疲れた顔だが、やりきった満足感を顔に浮かべていた。
「それで、どうやって乗るんだ?」
見た感じ、完全密閉で入り口が見えない。
前と違い、背中も完全に塞がれている。
「…………」
ふと彼は、何かを思いついたように口を開く。
「背面の…… 密閉性を重視しましたので、背面の、パネル固定ネジを、三十本ほど外して、その下にエアタンクがあるので、経路を閉めて、タンクをフレームから外します。その奥に、格子状の保護フレームがあるので、これは、向かって左側のネジと、上下のネジ、右側のネジ合わせて三十本ほど外せば、ドアになっていますから乗り込めます」
「そうか、機密性は十分そうだ。安心だな。それは出るときに一人で出られるのか? それと、話しに聞いたが放射線がやばいのだろう? 生理現象は、垂れ流しか?」
そう聞くと。
「その位、がまん…… できませんよね。スーツとともにちょっと考えますから。それと脱出と、脱出時の緊急用酸素ボンベも必要ですよね」
「そうだなあ、あと耐Gスーツも有った方が良いかな」
「せっかく造ったのに」
そうぼやきながら、彼は設計室へ向かう。
余談だが、スーツの開発で、おくさんと仲直りしたらしい。
新たな世界が、開いたとか何とか。
そして、強度の問題でさらに一回り大きくなった。
スーツは、試着したがベルトで、カップを密着させるようだ。男性用と女性用で違っているので間違えないようにと注意された。
あと、給水パイプもつけたらしい。作戦実行時はありがたいだろう。
この時は、実戦については他人事だと思っていた。
この試作機をベースに、汎用機を設計。
静止状態からの動き出しは、オペレーターが強さを変更できるようにしたらしい。
そして、久しぶりに神野先生がやって来て、対モンスター用のカートリッジと、散布薬をくれた。
前回作戦時に採取したサンプルに、見たことのあるナノマシーンを発見したそうだ。オフレコだといいながら、前に持ち出されたカートリッジを変質させ、今回のパンデミックを引き起こしたのだろうと教えてくれた。
俺達の体内にある、サポートナノマシンは、二十四時間程度でアポトーシスを起こし死滅する。長生きさせると、変質する可能性があるからだ。
それが、変更されてどうしたこうしたと、頭の痛くなるような講義をして帰って行った。
まあそのおかげで、また散布用タンクの増設が必要になり、切れたメカニックは背中に背負わせる様にしたようだ。
壊れても、周りに振りまけるから良いでしょう。そう言って。
ついでに、散布剤の中にもう一種類。放射性物質を分解するバクテリアを詰め込んだようだ。
そして政府は、生き残っているアメリカ大陸の国々と、共同で散布を開始した。
あれだけ苦労していたのが嘘のように。それは、実に効果的にモンスターを、駆除することができた。
だが、それをじゃまする奴らが、自動化された攻撃装置達。
最初は、来なかったが、高高度まで上がってくるタイプを開発したようだ。
撃墜用に航空戦力を投入するが、人間側の人的被害が問題となる。だが、無人機同士の航空戦では向こうの方が強い。
そのジレンマに対応すべく、追尾型のミサイルを使うが、それの回避方法もすぐに学習をして搭載してくる。いたちごっこが始まる。
そして、政府は決断をする。切り札であるアマテラスの敵国への使用。
そのために、現地調査を徹底的にせよとの命令が下る。
実は、その前に諸外国が、実戦部隊を編成し連合軍として秘密裏に派遣をしたらしい。
その結果は、散々で一方的な虐殺を受けたらしい。
重厚な戦車を、投入しすべてを踏み潰し駆逐するつもりだったが、餌となる多脚タイプを見せびらかし、集まった戦車を、ワームタイプが、地中から攻撃。
その際、地下を移動するミサイルも使われたようだ。
「奴らを攻撃し、時間をおけばどんどん賢く、そして手強くなってくる。やるなら、一気に。それも完膚なまで叩き潰さねばならない」
そんな声明を出してきたようだ。
そして、宣言通り? 殲滅攻撃第二弾。クラスターを含む、大規模絨毯爆撃まで敢行したらしいが、その結果については何も言葉を発していない。
連合軍が沈黙をする中、日本側は前述の決断を下す。
「連合軍がうろうろすると、敵が破片を回収し解析。一気に賢く強力になってくる。見せたくはなかったが、相手が、コンピューターで。通信を使い端末運用をしているなら、電磁パルス攻撃が有効だろうという結論になった。だが、可能性としては低いが、人の営みがある様なら攻撃ができない。完璧な調査をお願いしたい。ただし、人命優先で無理をしないように」
結構無茶な命令が出た。
「ええ。おかげで、従来の手足の動きを、ダイレクトにサポートするのではなく、完全に操縦室になりました。さすがに、あのアニメのように操縦桿はちょっと無理があったので、この軍配のような操縦席にベルトで体を固定、手足のセンサーで動きをトレースと、脳波で操縦者の意識を読みサポートをさせます。この操縦席、上下もしますので、しゃがんだりジャンプしたりもできます。ですので、一応はサポートアーマーです。この大きさは、エアタンクを胴体、手足それぞれに分割して非常時の安全と駆動時の経路を短くしています。ですので、上腕とか太ももには、攻撃を受けないでください。タンクが減ります」
彼は疲れた顔だが、やりきった満足感を顔に浮かべていた。
「それで、どうやって乗るんだ?」
見た感じ、完全密閉で入り口が見えない。
前と違い、背中も完全に塞がれている。
「…………」
ふと彼は、何かを思いついたように口を開く。
「背面の…… 密閉性を重視しましたので、背面の、パネル固定ネジを、三十本ほど外して、その下にエアタンクがあるので、経路を閉めて、タンクをフレームから外します。その奥に、格子状の保護フレームがあるので、これは、向かって左側のネジと、上下のネジ、右側のネジ合わせて三十本ほど外せば、ドアになっていますから乗り込めます」
「そうか、機密性は十分そうだ。安心だな。それは出るときに一人で出られるのか? それと、話しに聞いたが放射線がやばいのだろう? 生理現象は、垂れ流しか?」
そう聞くと。
「その位、がまん…… できませんよね。スーツとともにちょっと考えますから。それと脱出と、脱出時の緊急用酸素ボンベも必要ですよね」
「そうだなあ、あと耐Gスーツも有った方が良いかな」
「せっかく造ったのに」
そうぼやきながら、彼は設計室へ向かう。
余談だが、スーツの開発で、おくさんと仲直りしたらしい。
新たな世界が、開いたとか何とか。
そして、強度の問題でさらに一回り大きくなった。
スーツは、試着したがベルトで、カップを密着させるようだ。男性用と女性用で違っているので間違えないようにと注意された。
あと、給水パイプもつけたらしい。作戦実行時はありがたいだろう。
この時は、実戦については他人事だと思っていた。
この試作機をベースに、汎用機を設計。
静止状態からの動き出しは、オペレーターが強さを変更できるようにしたらしい。
そして、久しぶりに神野先生がやって来て、対モンスター用のカートリッジと、散布薬をくれた。
前回作戦時に採取したサンプルに、見たことのあるナノマシーンを発見したそうだ。オフレコだといいながら、前に持ち出されたカートリッジを変質させ、今回のパンデミックを引き起こしたのだろうと教えてくれた。
俺達の体内にある、サポートナノマシンは、二十四時間程度でアポトーシスを起こし死滅する。長生きさせると、変質する可能性があるからだ。
それが、変更されてどうしたこうしたと、頭の痛くなるような講義をして帰って行った。
まあそのおかげで、また散布用タンクの増設が必要になり、切れたメカニックは背中に背負わせる様にしたようだ。
壊れても、周りに振りまけるから良いでしょう。そう言って。
ついでに、散布剤の中にもう一種類。放射性物質を分解するバクテリアを詰め込んだようだ。
そして政府は、生き残っているアメリカ大陸の国々と、共同で散布を開始した。
あれだけ苦労していたのが嘘のように。それは、実に効果的にモンスターを、駆除することができた。
だが、それをじゃまする奴らが、自動化された攻撃装置達。
最初は、来なかったが、高高度まで上がってくるタイプを開発したようだ。
撃墜用に航空戦力を投入するが、人間側の人的被害が問題となる。だが、無人機同士の航空戦では向こうの方が強い。
そのジレンマに対応すべく、追尾型のミサイルを使うが、それの回避方法もすぐに学習をして搭載してくる。いたちごっこが始まる。
そして、政府は決断をする。切り札であるアマテラスの敵国への使用。
そのために、現地調査を徹底的にせよとの命令が下る。
実は、その前に諸外国が、実戦部隊を編成し連合軍として秘密裏に派遣をしたらしい。
その結果は、散々で一方的な虐殺を受けたらしい。
重厚な戦車を、投入しすべてを踏み潰し駆逐するつもりだったが、餌となる多脚タイプを見せびらかし、集まった戦車を、ワームタイプが、地中から攻撃。
その際、地下を移動するミサイルも使われたようだ。
「奴らを攻撃し、時間をおけばどんどん賢く、そして手強くなってくる。やるなら、一気に。それも完膚なまで叩き潰さねばならない」
そんな声明を出してきたようだ。
そして、宣言通り? 殲滅攻撃第二弾。クラスターを含む、大規模絨毯爆撃まで敢行したらしいが、その結果については何も言葉を発していない。
連合軍が沈黙をする中、日本側は前述の決断を下す。
「連合軍がうろうろすると、敵が破片を回収し解析。一気に賢く強力になってくる。見せたくはなかったが、相手が、コンピューターで。通信を使い端末運用をしているなら、電磁パルス攻撃が有効だろうという結論になった。だが、可能性としては低いが、人の営みがある様なら攻撃ができない。完璧な調査をお願いしたい。ただし、人命優先で無理をしないように」
結構無茶な命令が出た。
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