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第2章 魔法の使える世界
第2話 警官・自衛隊役に立たず壊滅?
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魔物が強化され、ダンジョンに挑んだ市民が帰ってこないと通報を受けて、警察が探索のためにダンジョンに入り、帰ってこなかった……。
そんなことが数件発生し、自衛隊に救助要請が行ったらしく、派遣されたがけが人多数で逃げ帰ってきたようだ。
そんなニュースのあった日、とある携帯電話に着信が来ていた、
「はい、神崎です。只今留守にしております。御用のある方は……」
「神崎くん、携帯で留守電はあまり聞かないね。それなら電話にでることができませんじゃないの?」
「そうですね。それで嫌な予感しかしないのですが、なんの御用でしょうか?」
「この近くのダンジョンなのだが、ちょっと救助要請がありましてね。急遽株式会社 特別指定外来種対策会社に依頼をしようかと思っているわけですが、いかがでしょうか?」
「高梨さん本気ですか?近くのって、警察が行方不明で、自衛隊も壊滅しかかったやつですよね」
「あー多分そうですね。でも対策会社の業務範疇では?」
「自衛隊って、手ぶらで入ったんですか」
「いや非公式だが、小さいのはいくつか持ち込んだらしい」
「じゃあ、そのモンスターを金属バットでどうにかしろと」
「できるでしょ……」
「まあ多分ですがね。わかりました、様子を覗くだけ行ってきます」
「ありがとう。現場は今封鎖されているからタグ見せてね。連絡しておきます。んじゃ」
数十分後ダンジョン前。
「すいません、特別指定外来種対策会社の神崎です。中に入らせてもらいます」
「ああ連絡は受けたけど、大丈夫なのか? 自衛隊が言うには角の生えた鬼がいるようで、そいつがいくつも徘徊しているって言うことだが」
「まあ様子を覗きに行くだけなので、危なそうなら逃げます」
「なら。まあ、ほんとに気をつけてな」
「あの兄ちゃん、猫連れて武器を持っているように見えないし……うん? 入り口で何しているんだ?」
「すいません、中に要救助者がいる場合は、連れ帰ってきたほうが良いですよね」
「最初の要請が出てもう5日だ、生きちゃいまい。なにか見つけたら持ち帰ってくれ」
「はーい」
と言いながら、8階と9階に人間がいるな、8階が4人と9階は2人。自衛隊は脱出したらしいから、要救助者と警官か……。
周りで、ウロウロしているモンスターは1階層がゴブリンとコボルト少々、2階からはコボルトメインでゴブリン少々と狼系少々な感じで、8階とかはうわさのオーガ君だろう。ただ7階から10階まで微妙に反応が違うが、なにか差があるのかね。
フレイヤが魔石は拾うよと言っていたが、10個に1個は口に入れているな。まあ本人が倒した分はいいか。
途中で自衛隊が放置した装備とかを回収しながら進んでいると、6階でオークが湧いていた。
「うんっ、なんじゃこりゃ?」
〈どうも奥から、押し出されて来たようだね〉
〈ああ奥の魔素が強い所に、強いやつが転移してきたから、ところてん方式か〉
〈ところてんが何かわからないけど、ここがたまり場になっているのは間違いないみたい。もらって良い?〉
〈ちょっと待て、人間が居ないかチェックする…… うーん、大丈夫そうだな〉
〈よし、死ね〉
〈雑だな、最初はもっと色々言っていたよな〉
〈多少強くはなったから、これで行けるの。それにこの階だけでしょ〉
〈ああ、人間の救出もあるからな〉
〈先へ進もう〉
フレイヤが魔石を拾っている間にチェックするか。この階には居なかったはず……
「おわっ」
横から棍棒? いや鉄棒か? 唸りをあげて振り下ろされてきた。
脅かしやがって、オークか。
懲りずに鉄棒を振り下ろそうとするオーク。一司よりも相手の方が身長が高い。腕のひじ部分を掴み、少し飛び上がりながら腹に膝蹴りを入れる。
すると、
「グシャ」
と音がしてオークがお辞儀をする形で腹から折れた。
「へっ? 折れたの? 背骨……」
時間を置かずに消えていく。
まあ良いか。今度は周辺の気配も気にしながら、ダンジョンにアクセスをする。
「よし、この階には人間は居ないな」
「うん、フレイヤは遅いな?」
6階に戻り、念話する。
〈おーい、何してんだ?〉
〈結構、たくさんいたみたいで、魔石を拾っているの〉
〈オークの魔石は美味しいか?〉
〈うん〉
〈先に行くぞ〉
フレイヤはきっと、しっぽフリフリ魔石を食っているんだろう。
トボトボと、頭に入っている地図を頼りに、まっすぐ8階の階段に進んでいく。途中でぼつぼつオークが現れワンパンで消えていく。
いつの間に俺、人間やめたのだろう……。
一司は知らなかった…… 寝ている間に魔石をフレイヤに食わされたことを……。
基本的に魔石は魔力バッテリー。普通の魔物なら魔石を口に入れるとそのまま魔素として分解吸収されるが、人間にとって、体に入ってきた魔石は高濃度の魔素のかたまり。
普通の人間なら急激な魔素の取り込みは、毒以外の何者でもない。しかし一司は2つの管理スキルをクリスタルとして取り込んだときに、体の再構成が起こり、本人が知らないうちにすでに半分人間をやめていた…… いやほとんど。
それに気がついていたフレイヤは、夜な夜な一司に魔石を食わしていた。
そのため、手のひらに小さな炎と思っただけで、火災報知器を鳴らす威力の炎が出たのである。
さらに言えば、すでに一司は体内に魔石を持っていた…… それを考えれば、どちらかといえば十分モンスターになっていた。
そんなことが数件発生し、自衛隊に救助要請が行ったらしく、派遣されたがけが人多数で逃げ帰ってきたようだ。
そんなニュースのあった日、とある携帯電話に着信が来ていた、
「はい、神崎です。只今留守にしております。御用のある方は……」
「神崎くん、携帯で留守電はあまり聞かないね。それなら電話にでることができませんじゃないの?」
「そうですね。それで嫌な予感しかしないのですが、なんの御用でしょうか?」
「この近くのダンジョンなのだが、ちょっと救助要請がありましてね。急遽株式会社 特別指定外来種対策会社に依頼をしようかと思っているわけですが、いかがでしょうか?」
「高梨さん本気ですか?近くのって、警察が行方不明で、自衛隊も壊滅しかかったやつですよね」
「あー多分そうですね。でも対策会社の業務範疇では?」
「自衛隊って、手ぶらで入ったんですか」
「いや非公式だが、小さいのはいくつか持ち込んだらしい」
「じゃあ、そのモンスターを金属バットでどうにかしろと」
「できるでしょ……」
「まあ多分ですがね。わかりました、様子を覗くだけ行ってきます」
「ありがとう。現場は今封鎖されているからタグ見せてね。連絡しておきます。んじゃ」
数十分後ダンジョン前。
「すいません、特別指定外来種対策会社の神崎です。中に入らせてもらいます」
「ああ連絡は受けたけど、大丈夫なのか? 自衛隊が言うには角の生えた鬼がいるようで、そいつがいくつも徘徊しているって言うことだが」
「まあ様子を覗きに行くだけなので、危なそうなら逃げます」
「なら。まあ、ほんとに気をつけてな」
「あの兄ちゃん、猫連れて武器を持っているように見えないし……うん? 入り口で何しているんだ?」
「すいません、中に要救助者がいる場合は、連れ帰ってきたほうが良いですよね」
「最初の要請が出てもう5日だ、生きちゃいまい。なにか見つけたら持ち帰ってくれ」
「はーい」
と言いながら、8階と9階に人間がいるな、8階が4人と9階は2人。自衛隊は脱出したらしいから、要救助者と警官か……。
周りで、ウロウロしているモンスターは1階層がゴブリンとコボルト少々、2階からはコボルトメインでゴブリン少々と狼系少々な感じで、8階とかはうわさのオーガ君だろう。ただ7階から10階まで微妙に反応が違うが、なにか差があるのかね。
フレイヤが魔石は拾うよと言っていたが、10個に1個は口に入れているな。まあ本人が倒した分はいいか。
途中で自衛隊が放置した装備とかを回収しながら進んでいると、6階でオークが湧いていた。
「うんっ、なんじゃこりゃ?」
〈どうも奥から、押し出されて来たようだね〉
〈ああ奥の魔素が強い所に、強いやつが転移してきたから、ところてん方式か〉
〈ところてんが何かわからないけど、ここがたまり場になっているのは間違いないみたい。もらって良い?〉
〈ちょっと待て、人間が居ないかチェックする…… うーん、大丈夫そうだな〉
〈よし、死ね〉
〈雑だな、最初はもっと色々言っていたよな〉
〈多少強くはなったから、これで行けるの。それにこの階だけでしょ〉
〈ああ、人間の救出もあるからな〉
〈先へ進もう〉
フレイヤが魔石を拾っている間にチェックするか。この階には居なかったはず……
「おわっ」
横から棍棒? いや鉄棒か? 唸りをあげて振り下ろされてきた。
脅かしやがって、オークか。
懲りずに鉄棒を振り下ろそうとするオーク。一司よりも相手の方が身長が高い。腕のひじ部分を掴み、少し飛び上がりながら腹に膝蹴りを入れる。
すると、
「グシャ」
と音がしてオークがお辞儀をする形で腹から折れた。
「へっ? 折れたの? 背骨……」
時間を置かずに消えていく。
まあ良いか。今度は周辺の気配も気にしながら、ダンジョンにアクセスをする。
「よし、この階には人間は居ないな」
「うん、フレイヤは遅いな?」
6階に戻り、念話する。
〈おーい、何してんだ?〉
〈結構、たくさんいたみたいで、魔石を拾っているの〉
〈オークの魔石は美味しいか?〉
〈うん〉
〈先に行くぞ〉
フレイヤはきっと、しっぽフリフリ魔石を食っているんだろう。
トボトボと、頭に入っている地図を頼りに、まっすぐ8階の階段に進んでいく。途中でぼつぼつオークが現れワンパンで消えていく。
いつの間に俺、人間やめたのだろう……。
一司は知らなかった…… 寝ている間に魔石をフレイヤに食わされたことを……。
基本的に魔石は魔力バッテリー。普通の魔物なら魔石を口に入れるとそのまま魔素として分解吸収されるが、人間にとって、体に入ってきた魔石は高濃度の魔素のかたまり。
普通の人間なら急激な魔素の取り込みは、毒以外の何者でもない。しかし一司は2つの管理スキルをクリスタルとして取り込んだときに、体の再構成が起こり、本人が知らないうちにすでに半分人間をやめていた…… いやほとんど。
それに気がついていたフレイヤは、夜な夜な一司に魔石を食わしていた。
そのため、手のひらに小さな炎と思っただけで、火災報知器を鳴らす威力の炎が出たのである。
さらに言えば、すでに一司は体内に魔石を持っていた…… それを考えれば、どちらかといえば十分モンスターになっていた。
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