151 / 167
第4章 少しずつ変わって行く世界
第46話 課題発見とその対応
しおりを挟む
一司は、一旦その場を離れて、フレイヤを抱えて戻って来る。
フレイヤは、なぜか人化して、美月のやけ酒の相手をさせられていた。
戻って来ると、一翔の目がフレイヤから離れない。
ああそうか、
「フレイヤいつもの姿に戻れよ」
「ああそう」
そう言って、猫の姿に戻る。
「一司さん今の人。フレイヤさんになった」
「ああ。人化したフレイヤだ」
「へー」
「一翔。馬鹿なことはするなよ。殺されるぞ」
後ろで睨んでいる、霞ちゃんに。
「それより、野良だが50階もある。潰すぞ」
そうして、先へと進んで行く。
ほかのモンスターを模したスライムが、結構な速度で走って来る。
「単純な物理攻撃では倒せない。バットや拳を使うなら魔法を乗せろこんなふうに」
そう言って一司が殴ると、一瞬でモンスターが凍り砕け燃えていく。
「そんなの、どうやってするんですか?」
「うん? 氷魔法を拳にまとわせて、殴ると同時に相手を凍らせて、そのまま殴ると砕けるから、砕けた奴を燃やすだけだ」
「そんなに、ポンポン魔法を切り替えて発動できませんよ」
甘えたことを。
「やれ! できないことはない。ずっとヘタレの一翔と呼ばれたいのか?」
「いやです」
そう言って、突っ込んでいく。
凍ったモンスターに体当たりで破壊しているが、また服が溶けるぞ。
さて、霞ちゃんは?
「モンスター相手に、触手プレイか?」
「見ていないで、助けてください」
凍らせて蹴る。
「残りは自分で何とかしろ」
その言葉を聞き、何とか凍らせて引きはがす。
えーと火魔法。
落としたスライムを燃やす。
また服が溶かされた。
お肌もピリピリするし最悪。
魔法の威力が弱いのか、殴った所だけしか凍らせず、周りが触手状になって襲ってくるのよ。どうすればいいの?
って、もっと魔力を乗せて、「えい」グニョンとした手ごたえ。凍れぇ。
どうして、凍ってくれないの。
そう言って、また飲まれる。
あれは、何をやっているんだ?
「フレイヤ、あのスライム剥がしてやってくれ」
「にゃ」
フレイヤが手を当てると黒い霧に変わる。
「なあ霞ちゃん。まじめにやらないと死ぬぞ」
「まじめです。ちゃんとやっています」
「いや、出来ていないから。殴ってその後凍らせるが、その発動も威力も遅いし弱い。毎日魔力の練り込みはやっているのか?」
「えっ。えーと」
「自分のすることを怠って、周りや敵に文句を言ってもだめだろう。レベル的にはかなりになっているはずだ。しなきゃいけないことをさぼって、うまくいかないのは当たり前だ」
「でも」
「でも。なんだ」
「一司さん達みたいな、チートには分からないんですよ」
「なにが?」
「うまくできない人の苦しみが」
そう言われて、ちょっとムッと来た。
「うまくできないのに、サボる理由は理解できんな。うまくできないから、なおさら練習するんだろ。俺でも毎晩、魔力操作は練習しているぞ、2時間くらいだが」
「えっ、2時間?」
美月にしろ玲己にしろ、そのくらいで気を失うからな。
「陸上やっていて、練習もしていなかったのか?」
「いや、まじめに走っていましたよ」
「どうしてダメか、どこがダメか考えながら走ったか?」
「えっ、いえ……」
「誰かに助言を求めたり人の言う事を試したか? それとも自分以上の天才は、居ないと思っていたのか?」
「そんな事は……」
そんな事を言っている間に、一翔は体当たりをせずに壊せるようになっていた。
「この喋っている間に、一翔もお前の言うチートの仲間入りだな。まあ考えろ。必要な情報は教えた」
フレイヤに、また飲み込まれたら助けてやってくれと言って、一翔のフォローへ向かう。
二人ともスタミナなどは問題ないようだ。
なんとか、倒しながら奥へと進んで行く。
だがまあ、時間切れだな。
4人を把握して、50階へと飛ぶ。
そして、竜人が居たからぶん殴り、超巨大スライムはフレイヤが瞬殺する。
クリスタルを取り、外へ出てダンジョンを潰す。
「ああ疲れた。二人とも課題は分かっただろう。帰るぞ」
ゲートを開き家へと帰る。
ビールを飲んで、座っているとなつみがやって来た。
「お疲れです。どうにかなりました?」
「ああまあ、課題は見つかった。全員鍛えなおす」
そう言うと、なつみがびしっと固まった。
「ええとそれはどういう。何がどうなってそんな事に」
大丈夫か? 汗だらだらだぞ。
「霞ちゃん。魔力操作の練習をさぼっているようだからな。魔法を中心に鍛えなおす」
「魔力操作の練習をさぼっていた? そんなことしたら一司さんの相手なんかできないよ」
「俺の相手なんか、しなくていいだろう。問題は魔法の発動の遅さと威力の弱さだ」
一司はそう言うが、なつみは思い出す。
相手をしてもらった時の恐怖。ウキウキ、ドキドキだったのは一瞬で、全身を包み強制的に与えられる快感。それが、一司から流し込まれる魔力のせいだと気が付き、魔力操作して対応しないと秒単位でいき続け、ひどいことになる。主にベッドが。
だが押し寄せる快感で気力が尽き、操作できなくなった瞬間に、細胞レベルで逝かされて壊され作り変えられる。あれはそう感じるだけなのか、本当に作り変えられていくのか分からないが、次の日起きた後は絶好調だった。
あの日私は、確かに生まれ変わった。
フレイヤは、なぜか人化して、美月のやけ酒の相手をさせられていた。
戻って来ると、一翔の目がフレイヤから離れない。
ああそうか、
「フレイヤいつもの姿に戻れよ」
「ああそう」
そう言って、猫の姿に戻る。
「一司さん今の人。フレイヤさんになった」
「ああ。人化したフレイヤだ」
「へー」
「一翔。馬鹿なことはするなよ。殺されるぞ」
後ろで睨んでいる、霞ちゃんに。
「それより、野良だが50階もある。潰すぞ」
そうして、先へと進んで行く。
ほかのモンスターを模したスライムが、結構な速度で走って来る。
「単純な物理攻撃では倒せない。バットや拳を使うなら魔法を乗せろこんなふうに」
そう言って一司が殴ると、一瞬でモンスターが凍り砕け燃えていく。
「そんなの、どうやってするんですか?」
「うん? 氷魔法を拳にまとわせて、殴ると同時に相手を凍らせて、そのまま殴ると砕けるから、砕けた奴を燃やすだけだ」
「そんなに、ポンポン魔法を切り替えて発動できませんよ」
甘えたことを。
「やれ! できないことはない。ずっとヘタレの一翔と呼ばれたいのか?」
「いやです」
そう言って、突っ込んでいく。
凍ったモンスターに体当たりで破壊しているが、また服が溶けるぞ。
さて、霞ちゃんは?
「モンスター相手に、触手プレイか?」
「見ていないで、助けてください」
凍らせて蹴る。
「残りは自分で何とかしろ」
その言葉を聞き、何とか凍らせて引きはがす。
えーと火魔法。
落としたスライムを燃やす。
また服が溶かされた。
お肌もピリピリするし最悪。
魔法の威力が弱いのか、殴った所だけしか凍らせず、周りが触手状になって襲ってくるのよ。どうすればいいの?
って、もっと魔力を乗せて、「えい」グニョンとした手ごたえ。凍れぇ。
どうして、凍ってくれないの。
そう言って、また飲まれる。
あれは、何をやっているんだ?
「フレイヤ、あのスライム剥がしてやってくれ」
「にゃ」
フレイヤが手を当てると黒い霧に変わる。
「なあ霞ちゃん。まじめにやらないと死ぬぞ」
「まじめです。ちゃんとやっています」
「いや、出来ていないから。殴ってその後凍らせるが、その発動も威力も遅いし弱い。毎日魔力の練り込みはやっているのか?」
「えっ。えーと」
「自分のすることを怠って、周りや敵に文句を言ってもだめだろう。レベル的にはかなりになっているはずだ。しなきゃいけないことをさぼって、うまくいかないのは当たり前だ」
「でも」
「でも。なんだ」
「一司さん達みたいな、チートには分からないんですよ」
「なにが?」
「うまくできない人の苦しみが」
そう言われて、ちょっとムッと来た。
「うまくできないのに、サボる理由は理解できんな。うまくできないから、なおさら練習するんだろ。俺でも毎晩、魔力操作は練習しているぞ、2時間くらいだが」
「えっ、2時間?」
美月にしろ玲己にしろ、そのくらいで気を失うからな。
「陸上やっていて、練習もしていなかったのか?」
「いや、まじめに走っていましたよ」
「どうしてダメか、どこがダメか考えながら走ったか?」
「えっ、いえ……」
「誰かに助言を求めたり人の言う事を試したか? それとも自分以上の天才は、居ないと思っていたのか?」
「そんな事は……」
そんな事を言っている間に、一翔は体当たりをせずに壊せるようになっていた。
「この喋っている間に、一翔もお前の言うチートの仲間入りだな。まあ考えろ。必要な情報は教えた」
フレイヤに、また飲み込まれたら助けてやってくれと言って、一翔のフォローへ向かう。
二人ともスタミナなどは問題ないようだ。
なんとか、倒しながら奥へと進んで行く。
だがまあ、時間切れだな。
4人を把握して、50階へと飛ぶ。
そして、竜人が居たからぶん殴り、超巨大スライムはフレイヤが瞬殺する。
クリスタルを取り、外へ出てダンジョンを潰す。
「ああ疲れた。二人とも課題は分かっただろう。帰るぞ」
ゲートを開き家へと帰る。
ビールを飲んで、座っているとなつみがやって来た。
「お疲れです。どうにかなりました?」
「ああまあ、課題は見つかった。全員鍛えなおす」
そう言うと、なつみがびしっと固まった。
「ええとそれはどういう。何がどうなってそんな事に」
大丈夫か? 汗だらだらだぞ。
「霞ちゃん。魔力操作の練習をさぼっているようだからな。魔法を中心に鍛えなおす」
「魔力操作の練習をさぼっていた? そんなことしたら一司さんの相手なんかできないよ」
「俺の相手なんか、しなくていいだろう。問題は魔法の発動の遅さと威力の弱さだ」
一司はそう言うが、なつみは思い出す。
相手をしてもらった時の恐怖。ウキウキ、ドキドキだったのは一瞬で、全身を包み強制的に与えられる快感。それが、一司から流し込まれる魔力のせいだと気が付き、魔力操作して対応しないと秒単位でいき続け、ひどいことになる。主にベッドが。
だが押し寄せる快感で気力が尽き、操作できなくなった瞬間に、細胞レベルで逝かされて壊され作り変えられる。あれはそう感じるだけなのか、本当に作り変えられていくのか分からないが、次の日起きた後は絶好調だった。
あの日私は、確かに生まれ変わった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
506
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる