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第五章 星々は移ろい、種族は邂逅する。
第102話 船は好奇の的
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「さて良いかな? では、原住民の代表と話し合いの日程を決めてくる。一応防御態勢を取りつつ待機」
「はっ」
そう言った後、マイリと共に消える。
船の管理権限を持ったために転移装置の使用が可能になった。
戻った後、早速連絡を取る。
「と言う事で、話が出来る代表を集めてください」
「と言う事でってなんだ。飛ばさないで説明してくれ」
「いや説明しなくても。あの船、ドラガシメル人の地球方面臨時使節部隊ですので、地球側の代表を。――この前、話をしましたよね」
「あーはいはい。問い合わせる」
そう言って橋本さんが、部屋を出て行く。
その間に、どこかお近くの国から、潜水艦が近寄ってきたようで、当然把握をした日本は外交すじから警告を発したが、ミサイルを打ち上げる。
だが、主艦であるペラグスナビスの障壁に触れた瞬間、発射地点に転送される。
船が大きいため、三発も撃ったようだが、それは船体の上部で爆発をする。
周りを囲んだいた、護衛艦や日本側の潜水艦。当然アメリカ側の潜水艦もいたがその目の前で爆発し、沈んでいく。
それを確認したのか、また周囲から新型SLBMが飛んでくる。
だが、きっちり返されたようだ。
「何をしているんだ? 猿どもは」
「さあ? まだ星で主権が纏まっていないのでは? ですが、命令は防御態勢を取りつつ待機ですから、連絡があるまで待ちましょう」
「未開だな」
アンジェル=カンテ准将は、モニターを見ながらフンとせせら笑う。
その間に何処の国とは言わないが、晋級や清級の艦がドンドン撃沈していく。
命令を受けて、通信遮断でもしているのか止まらない。
それをカメラで捉え、世界中に放送される。
「あれは、すごいな。ピンポイントで元に返すのか」
「その様です。攻撃をすれば自分で自分の首を絞める。なぜ攻撃命令を停止しない」
「さあ、あの国がすることですから」
各国で、軍関係者は釘付けでテレビを見ていた。
「あれは良いな」
「究極の専守防衛。いえ防衛攻撃でしょうか?」
「日本にあのシールドをくれないかな」
「聞いてみます? あの佐藤 竜司君が絡んでいるようですから」
「うーん。聞いてみてくれ。どちらにしろ会合の話もあるし」
日本では、のんきな話がされていた。
「何をしているんだ?」
竜司はテレビを見て呆れる。
「ちょっと行ってくる」
そう言って、宇宙船へ行く。
当然マイリも共に。
「あーすまない」
いきなり現れた竜司に、一瞬ザワつくがすぐに落ち着く。
「あの豆鉄砲は何でしょうか?」
「この星。まだ統一された国家ではないんだ。少し頭があれな国が力を見せようとはしゃいでいるようだ。国の範囲はコレだ」
某マップアプリを見ながら、船が行った地球表面のマップに書き込んでいく。
「此処に、化学反応抑止砲と、核の使用をできないように、核物質中和波を振りまけ」
「了解。ケムレアクションサプレッサー、照準。同時にメディアベタアクセラレーター発射」
それは、指定範囲内に静かに撃ち込まれた。
その瞬間、あらゆる化学反応は抑止され、反応が遅くなる。生物の呼吸などは出来るが、ヘモグロビンへの酸素結合等多少影響は出ただけで通常に戻った。
だか、それ以外はすべて止まった。
そして、半減期が四五億年以上あるような物質まで、一気に劣化した。
いきなり半減期が終わり、放射性物質ではなくなったのだ。
当然発電していた火力発電が止まり。電気は供給がすべて止まり、蓄電されたバッテリーもその働きを終える。原子力発電も停止。燃料がすべて駄目になった。
当然だが、パニックが起こる。
「化学反応の抑止は、定期的に発射」
「了解」
「とりあえず、これで良いだろ。まだ馬鹿な国が出るかもしれない。来た場合は同様に措置を」
「はい」
そう言い残し、竜司は消える。
「かの国、通信途絶」
「うん? そうなのか」
「関連サーバ。すべて反応がなくなりました」
「いきなり車が止まった」
そんな、報告がドンドン入るが、国内すべてだとは知らない。
通信インフラが止まってしまい、情報が止まっていた。
銃を撃っても、しけったように、ぽてっと弾が転がり出る程度。
薪には火が付くが、爆発的な燃焼は抑制されていた。
そのため、内燃機関は動かない。
火薬もただ燃える。
そして、バッテリーは反応が抑制され、乾電池に至るまで電圧が出ない。
当然、原子力発電所は燃料が駄目になったから、動かない。
まあ、つまらないちょっかいを出したおかげで、大混乱中である。
そして各国代表は、一度日本へ集まり。時差ぼけが癒えた後、交渉のテーブルに着くようだ。
そんなかで、密かにハンターとして活動していた吸血鬼。
ディアヌ=マリユスこと、ディアヌ=ベルト=アンジェリク=マリユス伯爵。
幾多の作戦に参加し、力を得た。
そのおかげか、体が変化を始める。
そう魔王化。
元々モンスターであった彼は、今だに光を得ることはない。
仲間達は、光をすでに使っていて、皆は彼を心配していた。
「ディアヌ。どうしたの?」
横に寝ていた仲間であり、恋人のベティ=ヘザリンは心配をして声をかける。
「ああ。力がみなぎる」
「ディアヌ。あなた一体……」
「はっ」
そう言った後、マイリと共に消える。
船の管理権限を持ったために転移装置の使用が可能になった。
戻った後、早速連絡を取る。
「と言う事で、話が出来る代表を集めてください」
「と言う事でってなんだ。飛ばさないで説明してくれ」
「いや説明しなくても。あの船、ドラガシメル人の地球方面臨時使節部隊ですので、地球側の代表を。――この前、話をしましたよね」
「あーはいはい。問い合わせる」
そう言って橋本さんが、部屋を出て行く。
その間に、どこかお近くの国から、潜水艦が近寄ってきたようで、当然把握をした日本は外交すじから警告を発したが、ミサイルを打ち上げる。
だが、主艦であるペラグスナビスの障壁に触れた瞬間、発射地点に転送される。
船が大きいため、三発も撃ったようだが、それは船体の上部で爆発をする。
周りを囲んだいた、護衛艦や日本側の潜水艦。当然アメリカ側の潜水艦もいたがその目の前で爆発し、沈んでいく。
それを確認したのか、また周囲から新型SLBMが飛んでくる。
だが、きっちり返されたようだ。
「何をしているんだ? 猿どもは」
「さあ? まだ星で主権が纏まっていないのでは? ですが、命令は防御態勢を取りつつ待機ですから、連絡があるまで待ちましょう」
「未開だな」
アンジェル=カンテ准将は、モニターを見ながらフンとせせら笑う。
その間に何処の国とは言わないが、晋級や清級の艦がドンドン撃沈していく。
命令を受けて、通信遮断でもしているのか止まらない。
それをカメラで捉え、世界中に放送される。
「あれは、すごいな。ピンポイントで元に返すのか」
「その様です。攻撃をすれば自分で自分の首を絞める。なぜ攻撃命令を停止しない」
「さあ、あの国がすることですから」
各国で、軍関係者は釘付けでテレビを見ていた。
「あれは良いな」
「究極の専守防衛。いえ防衛攻撃でしょうか?」
「日本にあのシールドをくれないかな」
「聞いてみます? あの佐藤 竜司君が絡んでいるようですから」
「うーん。聞いてみてくれ。どちらにしろ会合の話もあるし」
日本では、のんきな話がされていた。
「何をしているんだ?」
竜司はテレビを見て呆れる。
「ちょっと行ってくる」
そう言って、宇宙船へ行く。
当然マイリも共に。
「あーすまない」
いきなり現れた竜司に、一瞬ザワつくがすぐに落ち着く。
「あの豆鉄砲は何でしょうか?」
「この星。まだ統一された国家ではないんだ。少し頭があれな国が力を見せようとはしゃいでいるようだ。国の範囲はコレだ」
某マップアプリを見ながら、船が行った地球表面のマップに書き込んでいく。
「此処に、化学反応抑止砲と、核の使用をできないように、核物質中和波を振りまけ」
「了解。ケムレアクションサプレッサー、照準。同時にメディアベタアクセラレーター発射」
それは、指定範囲内に静かに撃ち込まれた。
その瞬間、あらゆる化学反応は抑止され、反応が遅くなる。生物の呼吸などは出来るが、ヘモグロビンへの酸素結合等多少影響は出ただけで通常に戻った。
だか、それ以外はすべて止まった。
そして、半減期が四五億年以上あるような物質まで、一気に劣化した。
いきなり半減期が終わり、放射性物質ではなくなったのだ。
当然発電していた火力発電が止まり。電気は供給がすべて止まり、蓄電されたバッテリーもその働きを終える。原子力発電も停止。燃料がすべて駄目になった。
当然だが、パニックが起こる。
「化学反応の抑止は、定期的に発射」
「了解」
「とりあえず、これで良いだろ。まだ馬鹿な国が出るかもしれない。来た場合は同様に措置を」
「はい」
そう言い残し、竜司は消える。
「かの国、通信途絶」
「うん? そうなのか」
「関連サーバ。すべて反応がなくなりました」
「いきなり車が止まった」
そんな、報告がドンドン入るが、国内すべてだとは知らない。
通信インフラが止まってしまい、情報が止まっていた。
銃を撃っても、しけったように、ぽてっと弾が転がり出る程度。
薪には火が付くが、爆発的な燃焼は抑制されていた。
そのため、内燃機関は動かない。
火薬もただ燃える。
そして、バッテリーは反応が抑制され、乾電池に至るまで電圧が出ない。
当然、原子力発電所は燃料が駄目になったから、動かない。
まあ、つまらないちょっかいを出したおかげで、大混乱中である。
そして各国代表は、一度日本へ集まり。時差ぼけが癒えた後、交渉のテーブルに着くようだ。
そんなかで、密かにハンターとして活動していた吸血鬼。
ディアヌ=マリユスこと、ディアヌ=ベルト=アンジェリク=マリユス伯爵。
幾多の作戦に参加し、力を得た。
そのおかげか、体が変化を始める。
そう魔王化。
元々モンスターであった彼は、今だに光を得ることはない。
仲間達は、光をすでに使っていて、皆は彼を心配していた。
「ディアヌ。どうしたの?」
横に寝ていた仲間であり、恋人のベティ=ヘザリンは心配をして声をかける。
「ああ。力がみなぎる」
「ディアヌ。あなた一体……」
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