40 / 45
第三章 終末へと向かう世界
第40話 神御導生再び
しおりを挟む
「周辺、どうですかね」
「もう少し広げないと、食料が厳しくなりますね。特に商業施設は、○○駅周辺なので、あっちまで行けば、かなり違うと思います」
相談をしているのは、関係者の親。
地図を中心にして、話し合い中。
「どっちにしても、あまり長くは無いし、あまり人数を増やしたくないが。襲ってくれば食らうより、つい仲間にするんだよな」
そう。暴動が起こった頃から、飢餓感が少なくなった。
「近寄ってくる、光の連中。総君がごっそり奪ったからね」
「予想外とはいえ、二〇人も一気に増やした」
「でも、話を聞いたでしょ。光の……」
「ああ。神御だろたぶん。奴に触れられると、意識が乗っ取られ、否応なく体を使われる。本人達は、中途半端に意識があるから、苦しかったって」
「ああ。夫婦者だと、自身の目の前で、奥さんが神御に奉仕するのを、見させられたって泣いていたな」
そう、奴の力は支配を持つ。
ただ俺の方と違い、キツい。
いや俺の方も、…… いや、もっとあくどいか。俺の力は、改変をしてしまう。意識そのものを。だから、神御の支配と違い、辛くは無いだろうが、目の前で妻や子が抱かれていたとしても、きっとどうぞと差し出してくるだろう。
アコギなのは、俺の方かもな。
そんなことを話していると、周辺を見張っている奴と繋がる。
目の前には、五〇人ほどの集団。
「やばそうだ、行ってくる」
そう言って飛ぶ。
現場で見ると、意識を繋いでみたときより、人数が多い。
中心。美女に囲まれて、見たことのある人。
「久しぶりですね。山崎さん」
「斉藤君か、ここを仕切っているのは?」
「そうです。手を出してこなければ、何もしません。お帰りください」
「いや君らは、不法占拠中だ、解放して出ていくのは君達の方だな」
山崎さん。力を得て、力に飲まれたか。随分雰囲気も変わったな。
そう言ったと思ったら、前列。
主に男達が、駆け出してくる。
匂いもするし、俺は仲間達に早急に下がって貰う。
麻痺か、毒か分からないが、食らい中和していく。
影から、獣の顎が襲ってくるが、逆に浸食して行く。
意識が、対象つまり俺に向いている間に、地面に影を広げる。
触れた奴らを、どんどん浸食して行く。
立ち尽くし出す仲間に、異常を理解したのか、山崎さんは逃げようとし始める。
周辺の仲間は、逃走を助けるように突っ込んできて、影に触れ正気に戻っていく。
逃走する、先へ回り込み。
山崎さんの仲間の中に混ざり込み、脇から手で触れ、光使いが常に纏っている光の障壁を直接食い潰し、浸食する。
だがやはり、食い合いでは相殺されてしまう。
足下に影を展開して、落とす。
その後、中で光の攻撃により食われたが、最後は、塗りつぶす。
力を得て期間が短かった割には、膨大な力が、流れ込んでくる。
「あーやっぱり。効率が良いなあ。適当に光を狩りたくなるよ」
周りで、ザワザワしている人たちは、すでに仲間になっている。
ざっと百二十人くらい。大人から子どもまで。
「だけど食らうと、人数が増える。これが問題だ。まあいい。見た感じ何日も食べていない様子だし帰るか」
ぞろぞろと、連れて帰る。
〈くみ、百二十人くらい。連れて帰るから、食べるもの用意しておいて〉
〈げっ。分かった〉
一人に対して、繋ぐのも大分できるようになった。
この前までは、メッセージの垂れ流しになったからな。
力が強くなったせいか、性質がこの前の異変から変わったせいか、よくは分からないが、制御に苦労する。やはり事態は、第二段階へ進んだのだろう。
「さてそういう事で、人が増えて、どうしようもなくなりました」
見回すと、最近入ってきた人たちが、ばつの悪そうな顔をする。
「だが、光に支配された人たちを、助けない手はありません。そこで、隣の駅まで支配地域を拡大します。最初から居た人には説明しましたが、農産物や海産物。それを入手し自給自足できる環境を整えていきます。慣れないうちは大変でしょうが、文化的生活を取り戻しましょう」
偉そうに、若造が宣言するが。
「「「おおっ」」」
そんな威勢のいい声が、帰ってくる。
支配のため、人数が増えると絶対に発生する反乱や苦情が起きない。これだけでもありがたい。まあ、こうしてほしいとの、意見は聞いているけどね。
翌日、一人で隣の駅まで支配をしながら歩いて行く。
俺の支配地域を抜けると、途中から、物騒な雰囲気が漂い出す。
野良の、能力者達が縄張り争いをしているのだろう。人だった物が、あちらこちらに転がり、ひどい匂いがしている。
病気の予防や、みんなを連れてくるのにじゃまなので、綺麗に食らっていく。
探知範囲に入る奴らは、次々浸食していく。
ただあまり、性格の良くなさそうな奴は、食らう。
浸食したときに、見えるからな。
さて、見た事のある奴が、まあ随分と雰囲気が変わったが、目の前に現れる。
「久しぶりだね。神御さん」
「君か、元気そうだね」
「あんたこそ、変な冠までかぶって、救世主かい?」
「ああ私は、神の声を聞いた。この星を纏めなさいと。混沌を収め王になれと」
「奇遇だな。俺も聞いたよ」
そう答えた瞬間。
目の前。世界が、白く塗りつぶされた。
「もう少し広げないと、食料が厳しくなりますね。特に商業施設は、○○駅周辺なので、あっちまで行けば、かなり違うと思います」
相談をしているのは、関係者の親。
地図を中心にして、話し合い中。
「どっちにしても、あまり長くは無いし、あまり人数を増やしたくないが。襲ってくれば食らうより、つい仲間にするんだよな」
そう。暴動が起こった頃から、飢餓感が少なくなった。
「近寄ってくる、光の連中。総君がごっそり奪ったからね」
「予想外とはいえ、二〇人も一気に増やした」
「でも、話を聞いたでしょ。光の……」
「ああ。神御だろたぶん。奴に触れられると、意識が乗っ取られ、否応なく体を使われる。本人達は、中途半端に意識があるから、苦しかったって」
「ああ。夫婦者だと、自身の目の前で、奥さんが神御に奉仕するのを、見させられたって泣いていたな」
そう、奴の力は支配を持つ。
ただ俺の方と違い、キツい。
いや俺の方も、…… いや、もっとあくどいか。俺の力は、改変をしてしまう。意識そのものを。だから、神御の支配と違い、辛くは無いだろうが、目の前で妻や子が抱かれていたとしても、きっとどうぞと差し出してくるだろう。
アコギなのは、俺の方かもな。
そんなことを話していると、周辺を見張っている奴と繋がる。
目の前には、五〇人ほどの集団。
「やばそうだ、行ってくる」
そう言って飛ぶ。
現場で見ると、意識を繋いでみたときより、人数が多い。
中心。美女に囲まれて、見たことのある人。
「久しぶりですね。山崎さん」
「斉藤君か、ここを仕切っているのは?」
「そうです。手を出してこなければ、何もしません。お帰りください」
「いや君らは、不法占拠中だ、解放して出ていくのは君達の方だな」
山崎さん。力を得て、力に飲まれたか。随分雰囲気も変わったな。
そう言ったと思ったら、前列。
主に男達が、駆け出してくる。
匂いもするし、俺は仲間達に早急に下がって貰う。
麻痺か、毒か分からないが、食らい中和していく。
影から、獣の顎が襲ってくるが、逆に浸食して行く。
意識が、対象つまり俺に向いている間に、地面に影を広げる。
触れた奴らを、どんどん浸食して行く。
立ち尽くし出す仲間に、異常を理解したのか、山崎さんは逃げようとし始める。
周辺の仲間は、逃走を助けるように突っ込んできて、影に触れ正気に戻っていく。
逃走する、先へ回り込み。
山崎さんの仲間の中に混ざり込み、脇から手で触れ、光使いが常に纏っている光の障壁を直接食い潰し、浸食する。
だがやはり、食い合いでは相殺されてしまう。
足下に影を展開して、落とす。
その後、中で光の攻撃により食われたが、最後は、塗りつぶす。
力を得て期間が短かった割には、膨大な力が、流れ込んでくる。
「あーやっぱり。効率が良いなあ。適当に光を狩りたくなるよ」
周りで、ザワザワしている人たちは、すでに仲間になっている。
ざっと百二十人くらい。大人から子どもまで。
「だけど食らうと、人数が増える。これが問題だ。まあいい。見た感じ何日も食べていない様子だし帰るか」
ぞろぞろと、連れて帰る。
〈くみ、百二十人くらい。連れて帰るから、食べるもの用意しておいて〉
〈げっ。分かった〉
一人に対して、繋ぐのも大分できるようになった。
この前までは、メッセージの垂れ流しになったからな。
力が強くなったせいか、性質がこの前の異変から変わったせいか、よくは分からないが、制御に苦労する。やはり事態は、第二段階へ進んだのだろう。
「さてそういう事で、人が増えて、どうしようもなくなりました」
見回すと、最近入ってきた人たちが、ばつの悪そうな顔をする。
「だが、光に支配された人たちを、助けない手はありません。そこで、隣の駅まで支配地域を拡大します。最初から居た人には説明しましたが、農産物や海産物。それを入手し自給自足できる環境を整えていきます。慣れないうちは大変でしょうが、文化的生活を取り戻しましょう」
偉そうに、若造が宣言するが。
「「「おおっ」」」
そんな威勢のいい声が、帰ってくる。
支配のため、人数が増えると絶対に発生する反乱や苦情が起きない。これだけでもありがたい。まあ、こうしてほしいとの、意見は聞いているけどね。
翌日、一人で隣の駅まで支配をしながら歩いて行く。
俺の支配地域を抜けると、途中から、物騒な雰囲気が漂い出す。
野良の、能力者達が縄張り争いをしているのだろう。人だった物が、あちらこちらに転がり、ひどい匂いがしている。
病気の予防や、みんなを連れてくるのにじゃまなので、綺麗に食らっていく。
探知範囲に入る奴らは、次々浸食していく。
ただあまり、性格の良くなさそうな奴は、食らう。
浸食したときに、見えるからな。
さて、見た事のある奴が、まあ随分と雰囲気が変わったが、目の前に現れる。
「久しぶりだね。神御さん」
「君か、元気そうだね」
「あんたこそ、変な冠までかぶって、救世主かい?」
「ああ私は、神の声を聞いた。この星を纏めなさいと。混沌を収め王になれと」
「奇遇だな。俺も聞いたよ」
そう答えた瞬間。
目の前。世界が、白く塗りつぶされた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる