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第三章 終末へと向かう世界
第42話 在り方と展望
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彼女は、白沢 七彩(しらさわ ななせ)15歳。
世界がこうなる前から、学校には行かず。
お母さんが、中学生の時に再婚したが、相手が駄目な奴で、お姉さんがいきなりレイプされた。
そのため、良くあることだが、母親と喧嘩して家を出たようだ。
年齢を隠して、立ちんぼをしていたところを、神御に捕まったらしい。
まあ話を聞くと、そのようだ。
無論それでずっと頼る人間が居なかったせいか、いま凄く甘えんぼに変化した。
頭をなでているが、猫状態。
「やっほー。来たよ。その子誰?」
最初に、くみがやって来た。
「お姉さんが、神御の被害者。本人はカメレオン系。俺でも気がつかなくて、首を落とされるところだった」
「ほへぇ。凄いね」
「色だけじゃなく、体温や吐く息まで変化させることが出来るみたい。明智には接触させるな」
「分かった危険ね。あいつ、やっぱり忍び込んでくるし」
「注意しておく」
そして思い出す。
「その方向にさ、飲み屋街があるだろう」
「あー在ったね」
「そこって、人の出入りが結構あるんだ」
「えっ。今でも?」
「そう今でも」
「気になるね」
「だからこの子を頼む。ちょっと見てくる」
そう言うと、くみの顔が沈む。
「私たちが行っても、足を引っ張るだけだけど。気を付けてね。何かあったら泣いちゃうよ」
「分かったよ」
七彩をくみに預けて、くみの頭をなでる。
「ちょっと行ってくる」
そう言って、足を向ける。
飲み屋街は、一本南北の通りがあり。それに交わるいくつかの細い通りに店が広がっている。
近くに行けば行くほど、人々の声が、聞こえ始める。
無論、黙って近寄らせてはもらえない。
「なんだこのガキ。業者でも客でもなさそうだな。向こうへ行きな」
当然そんな言葉は無視する。
「店は営業しているの?」
「ああ? 当たり前だろ。仕事をしなきゃ、食えないだろうが」
「すごいな」
意外とこの状態でも、普通に流通? いやそれはない。高速の上は、あれ以来車が通っていない。
「誰が纏めているの?」
「なんだ? 神様に会いたいのか?」
「神様?」
「ああ混乱状態だったこの辺りを、あっという間に纏めたお方だ。本名は、里村 合一(さとむら ごういつ)さんだが、みんな神様と言っている」
「どこに居るの?」
「いつもの、店だろうが。まあガキだし良いか」
そう言って、歩き始める男について行く。
来たのは、一軒の喫茶店。いや、カラオケ喫茶。
ドアを開けた瞬間、大声が響く。
ステージ上には、七十位の人。
凄くパワフルに、古い歌を自分調子で歌っている。
「凄いだろう」
「あーうん」
元の曲が、何か全く分からない。
すると、こちらに気がついたのだろう。
マイクを通して、聞かれる。
「あんた誰だい?」
「ここを纏めている。里村さん?」
「いかにも。凄いだろ。変わらず営みを守る。それだけがわしの望みだ」
そう言って笑うが、マイクを通すのでやかましい。
「ちょっと話をしていいでしょうか?」
「うん? いいぞ。何か歌うか?」
「いえ結構」
進められた、ボックスシートに座る。
「駅前の方を、今回纏めることになりました、斉藤総です」
「ほう。あの神御と言う奴はどうした?」
答えず、さあという感じで両手を広げる。
「まあいい。手を出してこなければ、こちらからは何もせん」
「それはありがたい。物資の補給は大丈夫ですか?」
「まあ。いま港にある分だけだな。元々あそこの倉庫管理人でな。ただ、この飲み屋街が好きで、要るという物を調達している。多分あんたが思っているように、何時までもは続かん」
「そうですか。田畑の管理や栽培に、長けた方とかは知りませんか? 無論それ以外も」
「それは、良いことだ。あんたも光なのか? さっきから震えが止まらん」
「いえ。逆です」
そう言うと、里村さんがにやっと笑う。
「わし以外にも影が居たのか。こりゃ良い」
「影でも闇でも良いですが、まあ、それで人々の普通な感じが分かりました。光だと、どうしても操られている感じがありますから」
「そうだな。奴らの集まりを見て、ぞっとしたよ」
そう言って、ふむふむと考え始める里村さん。
「このままじゃ、じり貧だからな。産業の復興。しかし、燃料はどうする? 強化されても人が出来ることは限られている。ガソリンなど半年もすれば変性が始まる。灯油や軽油は持つだろうが、限られた資源には変わりない」
「電気自動車はどうなんですか? エンジンをモーターに積み替えて、バッテリーなら三年から五年は持つのでしょう?」
「そうだな。リサイクルも、他のものに比べれば楽だが。重い」
「じゃあエンジンを使用すると考えて、アルコール? ロータリーエンジンならアルコールが使えたと思いますが」
そう言うと、ふむという感じで、納得したようだ。
「確かあのエンジンは、少しの調整で燃料何でも使えたはず。誰か詳しい奴がいないか聞いてみよう」
「ありがとうございます」
「仲間が来るなら、言ってくれ。量は制限しているが金は取っていない」
「あれ? さっき仕事をしなきゃ、食えないって言っていたのは?」
「そのままじゃ。働かざる者食うべからず。遊んでいる奴には食わさんだけだ」
「ほー。全員に通知ですか?」
「そうじゃ」
「なるほど。じゃあ、まあそういう事でお願いしますね」
そう言って席を立つ。
「里村さん。あいつ、信用していいのですか?」
「信用するもしないも、わしらが束になってもかなわん。危なく強者にひかれて、キスでもしそうじゃった」
世界がこうなる前から、学校には行かず。
お母さんが、中学生の時に再婚したが、相手が駄目な奴で、お姉さんがいきなりレイプされた。
そのため、良くあることだが、母親と喧嘩して家を出たようだ。
年齢を隠して、立ちんぼをしていたところを、神御に捕まったらしい。
まあ話を聞くと、そのようだ。
無論それでずっと頼る人間が居なかったせいか、いま凄く甘えんぼに変化した。
頭をなでているが、猫状態。
「やっほー。来たよ。その子誰?」
最初に、くみがやって来た。
「お姉さんが、神御の被害者。本人はカメレオン系。俺でも気がつかなくて、首を落とされるところだった」
「ほへぇ。凄いね」
「色だけじゃなく、体温や吐く息まで変化させることが出来るみたい。明智には接触させるな」
「分かった危険ね。あいつ、やっぱり忍び込んでくるし」
「注意しておく」
そして思い出す。
「その方向にさ、飲み屋街があるだろう」
「あー在ったね」
「そこって、人の出入りが結構あるんだ」
「えっ。今でも?」
「そう今でも」
「気になるね」
「だからこの子を頼む。ちょっと見てくる」
そう言うと、くみの顔が沈む。
「私たちが行っても、足を引っ張るだけだけど。気を付けてね。何かあったら泣いちゃうよ」
「分かったよ」
七彩をくみに預けて、くみの頭をなでる。
「ちょっと行ってくる」
そう言って、足を向ける。
飲み屋街は、一本南北の通りがあり。それに交わるいくつかの細い通りに店が広がっている。
近くに行けば行くほど、人々の声が、聞こえ始める。
無論、黙って近寄らせてはもらえない。
「なんだこのガキ。業者でも客でもなさそうだな。向こうへ行きな」
当然そんな言葉は無視する。
「店は営業しているの?」
「ああ? 当たり前だろ。仕事をしなきゃ、食えないだろうが」
「すごいな」
意外とこの状態でも、普通に流通? いやそれはない。高速の上は、あれ以来車が通っていない。
「誰が纏めているの?」
「なんだ? 神様に会いたいのか?」
「神様?」
「ああ混乱状態だったこの辺りを、あっという間に纏めたお方だ。本名は、里村 合一(さとむら ごういつ)さんだが、みんな神様と言っている」
「どこに居るの?」
「いつもの、店だろうが。まあガキだし良いか」
そう言って、歩き始める男について行く。
来たのは、一軒の喫茶店。いや、カラオケ喫茶。
ドアを開けた瞬間、大声が響く。
ステージ上には、七十位の人。
凄くパワフルに、古い歌を自分調子で歌っている。
「凄いだろう」
「あーうん」
元の曲が、何か全く分からない。
すると、こちらに気がついたのだろう。
マイクを通して、聞かれる。
「あんた誰だい?」
「ここを纏めている。里村さん?」
「いかにも。凄いだろ。変わらず営みを守る。それだけがわしの望みだ」
そう言って笑うが、マイクを通すのでやかましい。
「ちょっと話をしていいでしょうか?」
「うん? いいぞ。何か歌うか?」
「いえ結構」
進められた、ボックスシートに座る。
「駅前の方を、今回纏めることになりました、斉藤総です」
「ほう。あの神御と言う奴はどうした?」
答えず、さあという感じで両手を広げる。
「まあいい。手を出してこなければ、こちらからは何もせん」
「それはありがたい。物資の補給は大丈夫ですか?」
「まあ。いま港にある分だけだな。元々あそこの倉庫管理人でな。ただ、この飲み屋街が好きで、要るという物を調達している。多分あんたが思っているように、何時までもは続かん」
「そうですか。田畑の管理や栽培に、長けた方とかは知りませんか? 無論それ以外も」
「それは、良いことだ。あんたも光なのか? さっきから震えが止まらん」
「いえ。逆です」
そう言うと、里村さんがにやっと笑う。
「わし以外にも影が居たのか。こりゃ良い」
「影でも闇でも良いですが、まあ、それで人々の普通な感じが分かりました。光だと、どうしても操られている感じがありますから」
「そうだな。奴らの集まりを見て、ぞっとしたよ」
そう言って、ふむふむと考え始める里村さん。
「このままじゃ、じり貧だからな。産業の復興。しかし、燃料はどうする? 強化されても人が出来ることは限られている。ガソリンなど半年もすれば変性が始まる。灯油や軽油は持つだろうが、限られた資源には変わりない」
「電気自動車はどうなんですか? エンジンをモーターに積み替えて、バッテリーなら三年から五年は持つのでしょう?」
「そうだな。リサイクルも、他のものに比べれば楽だが。重い」
「じゃあエンジンを使用すると考えて、アルコール? ロータリーエンジンならアルコールが使えたと思いますが」
そう言うと、ふむという感じで、納得したようだ。
「確かあのエンジンは、少しの調整で燃料何でも使えたはず。誰か詳しい奴がいないか聞いてみよう」
「ありがとうございます」
「仲間が来るなら、言ってくれ。量は制限しているが金は取っていない」
「あれ? さっき仕事をしなきゃ、食えないって言っていたのは?」
「そのままじゃ。働かざる者食うべからず。遊んでいる奴には食わさんだけだ」
「ほー。全員に通知ですか?」
「そうじゃ」
「なるほど。じゃあ、まあそういう事でお願いしますね」
そう言って席を立つ。
「里村さん。あいつ、信用していいのですか?」
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