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ダンジョンができた世界。
第13話 考察と興味
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「神だと書いているな」
「ええ。神ですね」
全員に調書のコピーが配られる。
いま、国としては、現在起きている未曾有の災害に、早急な対応を迫られていた。
急遽、災害対策室を設置をすることになり、現状で把握をしている情報を精査していた。
命名と、とりあえずの対応をするためだ。
突然発生をする小山と穴。
そして、そこからモンスターが「ギギィ」とか「グギャ」と鳴きながらあふれてくる。
過去の前例を参考にしようとするのだが、当然ながら世界中を見回しても、過去に同様の事例は存在をしていない。
今回の事件は、よくある一般的な自然災害ではなくて、神により人類に与えられた苦難。
いや、受難と言えるだろう。
その答えが、一番しっくりとする事に、全員が沈黙をする。
「誰かがネットに書いている、終末対策室にしますか?」
「終末だと? そんな事を発表してみろ、自殺者と新興宗教が大量発生だ」
議論は紛糾である。
面倒なときに、さらに爆弾とも言える、驚愕する報告がやって来る。
「対象者すべてに、謎の生体器官が存在をしています」
それは、モンスターを倒して、ばたばたと倒れた者達。
CT画像のDICOMデータから構築された、3D映像が添付されていた。
担当官の一人から、質問が出される。
「これは、ヒトデのような物が胸にありますね。何か寄生されたのでしょうか?」
ヒトデ型の中央には、硬質な物質が埋まっているようだ。
「いえ、リポートの最終ページに、科捜研担当技官の考察が書かれていますので、それをご覧ください」
何か、びっしりと書かれているのだが、訳の分からないデータやグラフ、専門用語が満載で簡単には読み解けない。
だが最後の最後に、『生検による遺伝情報から、これは患者自身の組織が変異したものであると考えられる』という文言で書き始められた段落があり、その続きには少しショッキングな内容が綴られていた。
『結論としては、何か機能を持った臓器と考えるのが有力である。この器官を有する患者の一部は、魔法と言われる超常能力が使えるようになったとの報告があるため、この新器官との関連について調査を行う必要があると考察される。』
そして、『この器官による影響は全身に及び、摘出は困難である』と締めくくられていた。
会議室が、にわかに騒めく。
「これは、ファンタージーで言われる魔力回路でしょうか?」
誰かが、挙手もせずに質問をする。
「おおっ、そうなのか」とか、「本当なのか?」などという言葉が聞こえる。
「静粛に。まだそう思われると言われている段階で、精査が必要です」
するとまた、ざわざわと、会場に落ち着きがなくなる。
「この、少年。いや元少年か? 彼から、情報の提供を求めることはできないのか?」
「少し問題がありまして…… 先ずは質問状を作成をして、答えていただけるのかは不明ですが、問い合わせはしてみます」
その質問状を携えて、今回開設する対策本部。その捜査員が彼の元を訪ねる事に決まった。
長年人と離れて暮らしていた彼。
調書作成時にも、人に不慣れな感じがしていた。
若い女性が良いとか、いやなるべく同世代の男性の方が良いんじゃ無いか? とか、母親くらいの女性の方が良いのでは無いかと色々と考えた末、一チームが作られて、提案のあった面子をそろえて訪問を行うことになった。
だが、少しの懸念から、さらに拡大されることになる。
若い面子は、ひたすら勉強を行って入庁をした連中。
年を取っても、省庁に染まった彼女では、懸念があった。
「君達の家族に協力を願い。同道して頂くことに決まった。日数はとれないので、本日にでも協力を依頼してくれ」
結局は、一チーム十人となってしまった。
『仮称:世界同時異変、災害対策室』
丸対アンケート取得、特別チーム。構成人数は十人。
対策班長は四十八歳。防衛省課長補佐。山瀬 秀樹。
「えっ家族の協力ですか?」
ということで、娘の山瀬 桜に協力を頼んだ。彼女は高校二年生で一六歳。
意外と普通で、臨時のお小遣いに釣られた。親の勉強をしろという言葉に反抗なのか、運動部でテニス部。
少し色黒で、髪の毛は短めのボーイッシュ系。
次に、仙林 俊明二十八歳。
若者枠で採用。
仙林 翔太二十五歳
俊明の弟で、普通の会社員。休日なら良いよと言うことで参加。
秘匿されている部分はあるが、ある程度の情報は守秘義務の書類とともに教えられて、対象に興味を持ったようだ。
土屋 絵里子四十五歳。
お母さん年齢枠。彼女には選定理由は秘匿されている。
対策班副班長。
土屋の娘で紗奈《さな》。彼女は一四歳で中学二年生。
帰宅部。少しだけオタク気質で、異世界小説好き。
話を聞いて、ものすごく興味を持って参加。
水津 有紀二十五歳
若者枠で環境省の庶務課事務官だったのに、よく分からず。いきなり配属させられた。
水津 碧は、彼女の妹で二十二歳。大学院生。少し引っ込み思案なのだが、司の境遇を聞いて興味を持ち参加。
清水 華恋は二十四歳。農林水産省の事務官だったのだが、ちょっと問題児。たぶんそれでこっちに回された。親も官僚であり、いわゆる二世である。
清水 圭二十一歳。大学生。
姉とは違い、おとなしい性格。
昔から、絵とかが好きで自身でも描き、写真や動画も守備範囲。見た目は少し爽やか系。今の学部は経済だが、本当は芸大に行きたかった。
「みんな必要情報は覚えたな。それでは行こうか」
「はい」
「ええ。神ですね」
全員に調書のコピーが配られる。
いま、国としては、現在起きている未曾有の災害に、早急な対応を迫られていた。
急遽、災害対策室を設置をすることになり、現状で把握をしている情報を精査していた。
命名と、とりあえずの対応をするためだ。
突然発生をする小山と穴。
そして、そこからモンスターが「ギギィ」とか「グギャ」と鳴きながらあふれてくる。
過去の前例を参考にしようとするのだが、当然ながら世界中を見回しても、過去に同様の事例は存在をしていない。
今回の事件は、よくある一般的な自然災害ではなくて、神により人類に与えられた苦難。
いや、受難と言えるだろう。
その答えが、一番しっくりとする事に、全員が沈黙をする。
「誰かがネットに書いている、終末対策室にしますか?」
「終末だと? そんな事を発表してみろ、自殺者と新興宗教が大量発生だ」
議論は紛糾である。
面倒なときに、さらに爆弾とも言える、驚愕する報告がやって来る。
「対象者すべてに、謎の生体器官が存在をしています」
それは、モンスターを倒して、ばたばたと倒れた者達。
CT画像のDICOMデータから構築された、3D映像が添付されていた。
担当官の一人から、質問が出される。
「これは、ヒトデのような物が胸にありますね。何か寄生されたのでしょうか?」
ヒトデ型の中央には、硬質な物質が埋まっているようだ。
「いえ、リポートの最終ページに、科捜研担当技官の考察が書かれていますので、それをご覧ください」
何か、びっしりと書かれているのだが、訳の分からないデータやグラフ、専門用語が満載で簡単には読み解けない。
だが最後の最後に、『生検による遺伝情報から、これは患者自身の組織が変異したものであると考えられる』という文言で書き始められた段落があり、その続きには少しショッキングな内容が綴られていた。
『結論としては、何か機能を持った臓器と考えるのが有力である。この器官を有する患者の一部は、魔法と言われる超常能力が使えるようになったとの報告があるため、この新器官との関連について調査を行う必要があると考察される。』
そして、『この器官による影響は全身に及び、摘出は困難である』と締めくくられていた。
会議室が、にわかに騒めく。
「これは、ファンタージーで言われる魔力回路でしょうか?」
誰かが、挙手もせずに質問をする。
「おおっ、そうなのか」とか、「本当なのか?」などという言葉が聞こえる。
「静粛に。まだそう思われると言われている段階で、精査が必要です」
するとまた、ざわざわと、会場に落ち着きがなくなる。
「この、少年。いや元少年か? 彼から、情報の提供を求めることはできないのか?」
「少し問題がありまして…… 先ずは質問状を作成をして、答えていただけるのかは不明ですが、問い合わせはしてみます」
その質問状を携えて、今回開設する対策本部。その捜査員が彼の元を訪ねる事に決まった。
長年人と離れて暮らしていた彼。
調書作成時にも、人に不慣れな感じがしていた。
若い女性が良いとか、いやなるべく同世代の男性の方が良いんじゃ無いか? とか、母親くらいの女性の方が良いのでは無いかと色々と考えた末、一チームが作られて、提案のあった面子をそろえて訪問を行うことになった。
だが、少しの懸念から、さらに拡大されることになる。
若い面子は、ひたすら勉強を行って入庁をした連中。
年を取っても、省庁に染まった彼女では、懸念があった。
「君達の家族に協力を願い。同道して頂くことに決まった。日数はとれないので、本日にでも協力を依頼してくれ」
結局は、一チーム十人となってしまった。
『仮称:世界同時異変、災害対策室』
丸対アンケート取得、特別チーム。構成人数は十人。
対策班長は四十八歳。防衛省課長補佐。山瀬 秀樹。
「えっ家族の協力ですか?」
ということで、娘の山瀬 桜に協力を頼んだ。彼女は高校二年生で一六歳。
意外と普通で、臨時のお小遣いに釣られた。親の勉強をしろという言葉に反抗なのか、運動部でテニス部。
少し色黒で、髪の毛は短めのボーイッシュ系。
次に、仙林 俊明二十八歳。
若者枠で採用。
仙林 翔太二十五歳
俊明の弟で、普通の会社員。休日なら良いよと言うことで参加。
秘匿されている部分はあるが、ある程度の情報は守秘義務の書類とともに教えられて、対象に興味を持ったようだ。
土屋 絵里子四十五歳。
お母さん年齢枠。彼女には選定理由は秘匿されている。
対策班副班長。
土屋の娘で紗奈《さな》。彼女は一四歳で中学二年生。
帰宅部。少しだけオタク気質で、異世界小説好き。
話を聞いて、ものすごく興味を持って参加。
水津 有紀二十五歳
若者枠で環境省の庶務課事務官だったのに、よく分からず。いきなり配属させられた。
水津 碧は、彼女の妹で二十二歳。大学院生。少し引っ込み思案なのだが、司の境遇を聞いて興味を持ち参加。
清水 華恋は二十四歳。農林水産省の事務官だったのだが、ちょっと問題児。たぶんそれでこっちに回された。親も官僚であり、いわゆる二世である。
清水 圭二十一歳。大学生。
姉とは違い、おとなしい性格。
昔から、絵とかが好きで自身でも描き、写真や動画も守備範囲。見た目は少し爽やか系。今の学部は経済だが、本当は芸大に行きたかった。
「みんな必要情報は覚えたな。それでは行こうか」
「はい」
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