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ダンジョンができた世界。
第15話 進む道
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「それが本当なら、人類は進んでダンジョンに入らねばならん」
会議室内には、先日の一問一答リストが配られていた。
「それに関する法整備も、行わなくてはいかんな。それも早急にだ」
今回の事件。単なる天災ではなくて、自分たちが…… 人を超えた新人類となるために、必要な修行の場であると教えられたのだ。権力者達は、自分が旧人類と呼ばれえることに恐怖をして、進んで取り組み始めた。彼等にとって、面子は重要なのだ。
回答の中には、魔力による身体強化と、脳のクロックアップに関する物もあった。
数日後には、時給一万円と言う相場からすると格安で、身体能力を計測させて貰う事になっている。ちなみにあのお食事会で、両親は御礼を一〇万円ほど貰った。
一般的な学会などの特別講演だと、一〇万円から三〇万円なので最低価格だが、そんな事は一般的会社員である二人は知らなかった。
「従わなければ、神の怒りを買うという事でしょうか?」
「そうだな。同じダンジョンでも、各国で差があることは報告をされている。その、神。国世禍津荒神と言ったか? 彼の…… いや神によるコーディネートなのだろう。いつ、条件が厳しくなるのかも、お心次第と言うわけだ」
会議室に沈黙が訪れる。
「先ずは国内ダンジョン対策室を作り、各関係省庁から人材を集めて、一元的な管理組織…… そのドロップ品の取り扱いも決める」
「入るのは自由にして、中での取得物は国のものだとして、供出を求めれば」
それを聞いて、周り全員から呆れられる。
「そんな事をして、誰が好き好んで危険なダンジョンへ入るんだ? 魔法を使うなら一度だけモンスターを倒せば良い。だが、神は進化のため、そして修行の場としてダンジョンを創ったというのに」
「では、高価買い取りですか? 税金は?」
やはりこいつ、某省庁の担当官だったのか。
一昔前、税金をひたすら取り、日本に暗黒時代をつくったということで組織改編までされたのに懲りていないようだ。
「ううむ。譲渡所得? 雑所得。いや、金融商品と同じく、二十・三一五パーセントにそろえよう」
所得税十五パーセントに、住民税五パーセント。それに復興特別所得税。これは、令和十九年十二月三十一日までだったはずだが、未だに取られていた。
日本には定期的に災害が起こる。そのための貯蓄だという事だ。
「では、国民IDカードへ紐付けを行います」
この頃には、すべての取引に国民IDカードが紐付けされていた。
預貯金などはもちろん、国民の経済活動は完全把握である。
「それで良いだろ」
情報が揃い、一気に法整備までが進み始める。
ただ、やり損ねると、冗談ではなく神の怒りを買うのが分かっている。彼等は戦々恐々で、速やかに行動を開始した……
「いつもお天道様が、人の行いを見ているんだよ」
それは、昔からの教訓。その言葉がホントだったなんてと、事情を知った関係者は理解をしたのだ。幾人かの議員は、急に神社への参拝を始めたと噂されている。それも、かなり熱心に……
こうして日本人達はいち早く、神の遊技場ヘと登っていった。
―― 一方海外では、色々な思想の違いから、そう簡単にはいかない。
そこで取られた方法は、地獄の口が開いたのなら閉じようという考え。
ダンジョンの入り口を、鉄筋とコンクリートで強制的に封じた。
だが、一つを閉じれば、それをあざ笑うように、近隣に二つの口が開いた。二つ閉じれば四つ……
完全に遊ばれているのだが、倍々の増加は、すぐにやばいことになる計算ができる。
「これは、最悪だ」
お試しとして、現在では荒廃をして、州全体がスラム状態のロスでテストをしたのだが、二の累乗数で増加されれば、あっと言う間に、ダンジョンだらけになってしまう。
「日本の外交筋からのリークを見たか」
「見た。あれは本気なのか? 神は絶対だというのに」
一神教の教義を信じるものは、訳の分からない神など信じる気もない。
「神を騙るデーモンではないのか?」
「私もそう思う。なんせあの穴から這い出たモンスターは、その神とやらの創り出した物なのだろう。立派な悪魔じゃないか」
そうして、神派と悪魔派が生まれたのだが、世界中にいる大多数はその教義から悪魔の仕業だと認定をした。
彼等は、穴を塞ぐのを諦めて壁を建設。
二十四時間の監視装置を動作させて、モンスターが這い出せば、自動でを敵を倒すシステムを構築して、封じてしまった。
そして体に奇妙な臓器が出来た者達は、隔離されるか、枝は無視して中央器官の摘出手術を受けることになる。だが、数人の手術をしたのだが、コア部分を摘出後、患者達は目を覚まさず、幾ら輸液などで供給をしても、栄養が不足でもしているかのように死んでいった。
一度変異をすれば、細胞すべてが活性化。つまり生存のために魔力が必要となる。
その供給元を取り出せば、当然だが死んでしまう。
そこにたどり着く答えは見つかっていないのだが、摘出を行うと百パーセント死亡するのは分かった。そのために彼等は隔離された。
対象者は、軍人や警察官。そして勇敢な一般市民たち。
彼等は、暇を潰すために自身の体に起こった変化を確認していく。そして、時間をかけて、神からのギフトを使いこなし始める。
隔離を行ったことで、コミュニティ内での情報共有が成されて、その力の意味を知る。
「魔法に、身体能力の大幅な上昇。そして、超スピードに対応するためなのか、脳の異常な活性化が起こっています。ただし、エネルギーの消耗は激しく、糖の代謝値が異常です」
糖の使い方が激しいのは、まだ魔力という栄養源に体が慣れていないからなのだが、そんな事はまだ医者には理解できていない。
ただ、急激に血糖値が下がれば、人間は昏睡を起こすことは、現代医療では常識。
よくある事例では、糖尿病患者が食後にインシュリン投与。その後に、低血糖で意識を失い、ときに命を失うことがある。
「とにかく危険です。身体強化をあまり使ってはいけません」
とまあ、本当ではあるが、正解でもない常識が作られてしまった。
これのために、一部の人類達は数年単位で進化をすることなく、停滞をしてしまった。
そして、いつも起こる謎ではあるが、翌年の陸上大会などで、ある国が出した結果を見て驚き、大規模な規約の改正が行われた。
そう。いつもの事。
アジア人が勝てない決まりへと変更をしようとした。
だけど…… すでにニュースは流れて、世界中がその差を知ってしまった。その差は、ルール変更でなど対応が出来るレベルではない。
そのために、排斥は極めて宗教的な物へと変化していく。
会議室内には、先日の一問一答リストが配られていた。
「それに関する法整備も、行わなくてはいかんな。それも早急にだ」
今回の事件。単なる天災ではなくて、自分たちが…… 人を超えた新人類となるために、必要な修行の場であると教えられたのだ。権力者達は、自分が旧人類と呼ばれえることに恐怖をして、進んで取り組み始めた。彼等にとって、面子は重要なのだ。
回答の中には、魔力による身体強化と、脳のクロックアップに関する物もあった。
数日後には、時給一万円と言う相場からすると格安で、身体能力を計測させて貰う事になっている。ちなみにあのお食事会で、両親は御礼を一〇万円ほど貰った。
一般的な学会などの特別講演だと、一〇万円から三〇万円なので最低価格だが、そんな事は一般的会社員である二人は知らなかった。
「従わなければ、神の怒りを買うという事でしょうか?」
「そうだな。同じダンジョンでも、各国で差があることは報告をされている。その、神。国世禍津荒神と言ったか? 彼の…… いや神によるコーディネートなのだろう。いつ、条件が厳しくなるのかも、お心次第と言うわけだ」
会議室に沈黙が訪れる。
「先ずは国内ダンジョン対策室を作り、各関係省庁から人材を集めて、一元的な管理組織…… そのドロップ品の取り扱いも決める」
「入るのは自由にして、中での取得物は国のものだとして、供出を求めれば」
それを聞いて、周り全員から呆れられる。
「そんな事をして、誰が好き好んで危険なダンジョンへ入るんだ? 魔法を使うなら一度だけモンスターを倒せば良い。だが、神は進化のため、そして修行の場としてダンジョンを創ったというのに」
「では、高価買い取りですか? 税金は?」
やはりこいつ、某省庁の担当官だったのか。
一昔前、税金をひたすら取り、日本に暗黒時代をつくったということで組織改編までされたのに懲りていないようだ。
「ううむ。譲渡所得? 雑所得。いや、金融商品と同じく、二十・三一五パーセントにそろえよう」
所得税十五パーセントに、住民税五パーセント。それに復興特別所得税。これは、令和十九年十二月三十一日までだったはずだが、未だに取られていた。
日本には定期的に災害が起こる。そのための貯蓄だという事だ。
「では、国民IDカードへ紐付けを行います」
この頃には、すべての取引に国民IDカードが紐付けされていた。
預貯金などはもちろん、国民の経済活動は完全把握である。
「それで良いだろ」
情報が揃い、一気に法整備までが進み始める。
ただ、やり損ねると、冗談ではなく神の怒りを買うのが分かっている。彼等は戦々恐々で、速やかに行動を開始した……
「いつもお天道様が、人の行いを見ているんだよ」
それは、昔からの教訓。その言葉がホントだったなんてと、事情を知った関係者は理解をしたのだ。幾人かの議員は、急に神社への参拝を始めたと噂されている。それも、かなり熱心に……
こうして日本人達はいち早く、神の遊技場ヘと登っていった。
―― 一方海外では、色々な思想の違いから、そう簡単にはいかない。
そこで取られた方法は、地獄の口が開いたのなら閉じようという考え。
ダンジョンの入り口を、鉄筋とコンクリートで強制的に封じた。
だが、一つを閉じれば、それをあざ笑うように、近隣に二つの口が開いた。二つ閉じれば四つ……
完全に遊ばれているのだが、倍々の増加は、すぐにやばいことになる計算ができる。
「これは、最悪だ」
お試しとして、現在では荒廃をして、州全体がスラム状態のロスでテストをしたのだが、二の累乗数で増加されれば、あっと言う間に、ダンジョンだらけになってしまう。
「日本の外交筋からのリークを見たか」
「見た。あれは本気なのか? 神は絶対だというのに」
一神教の教義を信じるものは、訳の分からない神など信じる気もない。
「神を騙るデーモンではないのか?」
「私もそう思う。なんせあの穴から這い出たモンスターは、その神とやらの創り出した物なのだろう。立派な悪魔じゃないか」
そうして、神派と悪魔派が生まれたのだが、世界中にいる大多数はその教義から悪魔の仕業だと認定をした。
彼等は、穴を塞ぐのを諦めて壁を建設。
二十四時間の監視装置を動作させて、モンスターが這い出せば、自動でを敵を倒すシステムを構築して、封じてしまった。
そして体に奇妙な臓器が出来た者達は、隔離されるか、枝は無視して中央器官の摘出手術を受けることになる。だが、数人の手術をしたのだが、コア部分を摘出後、患者達は目を覚まさず、幾ら輸液などで供給をしても、栄養が不足でもしているかのように死んでいった。
一度変異をすれば、細胞すべてが活性化。つまり生存のために魔力が必要となる。
その供給元を取り出せば、当然だが死んでしまう。
そこにたどり着く答えは見つかっていないのだが、摘出を行うと百パーセント死亡するのは分かった。そのために彼等は隔離された。
対象者は、軍人や警察官。そして勇敢な一般市民たち。
彼等は、暇を潰すために自身の体に起こった変化を確認していく。そして、時間をかけて、神からのギフトを使いこなし始める。
隔離を行ったことで、コミュニティ内での情報共有が成されて、その力の意味を知る。
「魔法に、身体能力の大幅な上昇。そして、超スピードに対応するためなのか、脳の異常な活性化が起こっています。ただし、エネルギーの消耗は激しく、糖の代謝値が異常です」
糖の使い方が激しいのは、まだ魔力という栄養源に体が慣れていないからなのだが、そんな事はまだ医者には理解できていない。
ただ、急激に血糖値が下がれば、人間は昏睡を起こすことは、現代医療では常識。
よくある事例では、糖尿病患者が食後にインシュリン投与。その後に、低血糖で意識を失い、ときに命を失うことがある。
「とにかく危険です。身体強化をあまり使ってはいけません」
とまあ、本当ではあるが、正解でもない常識が作られてしまった。
これのために、一部の人類達は数年単位で進化をすることなく、停滞をしてしまった。
そして、いつも起こる謎ではあるが、翌年の陸上大会などで、ある国が出した結果を見て驚き、大規模な規約の改正が行われた。
そう。いつもの事。
アジア人が勝てない決まりへと変更をしようとした。
だけど…… すでにニュースは流れて、世界中がその差を知ってしまった。その差は、ルール変更でなど対応が出来るレベルではない。
そのために、排斥は極めて宗教的な物へと変化していく。
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