不運だけど、快楽と無双を武器に、異世界を生きていく。

久遠 れんり

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第5章 獣人国平定

第54話 成功とヤバイ物(ブツ)

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 店は、大繁盛となった。
 なぜか突き出しに出していた、烏賊の一夜干しがバカみたいに売れた。

 なので、お土産用の本格的なスルメを生産をする。
 この世界流通は遅く、商人もあちらこちらに寄りながら店に戻る。
 だから、生鮮品は輸送が出来ない。

 まあそれを考えて、昆布やわかめ、干し椎茸や干しアワビ、フカヒレに、鉄干し、ケイティの姿絵、むろん、味噌と醤油、鰹節、アジの開き、みりん干し。
 まあ思い出せるものを作った。

 作り方は教えて、地元の奥さん達に広げた。
 新しく作った港湾の事務所に一部作業場を広げて、この港の名物として作り始める。

 物を販売するのは簡単だった。
 港の一部で、食堂を営業。
 店先で、炙る、炙る、炙る。
 有名な言葉『煙を食わせろ』、ウナギとか焼き鳥、サンマ。
 モクモクとしていれば、勝手に客はやって来る。

 にゃんこたちが集まってきた。
 彼らは、鼻が良い。

 その中には当然だが商人もいて、その匂いの元を買い求める。
「うってくれぇ、俺にもぉ、もう…… それが無いとだめなんだぁ」
 うってくれは、売ってくれだから、打ってくれじゃないよ。
 

 そうして、寂れていた港町は、今トレンドは完全に上昇。

 イケイケで、大騒ぎになっていた。
 すると、噂が噂を呼びさらに人が集まる。

 そのため、俺達海軍はなぜか連日底引きに出る。
「ああ…… 海は良いなあ」
「ほんと、すっかり潮の匂いに慣れちゃった」
 朝日が昇る甲板で、進行方向に向かい両手を広げるベルトーネ。

「空を飛んで居るみたい……」
 そんな、どこかで聞いた台詞を言ってくる。
 俺達がそうやっていちゃついている頃、後部甲板は少し改造されて網が引き込まれていた。

「うげん、引きが遅い、合わせろ」
「了解、姉御、妙に重いんですがあれですかね」
「かもな」
 この引かれている網は、デススパイダーの糸で作られている。
 そのため、髪の毛一本くらいの太さで、車くらいは持ち上がる。

 だから、網ともなれば、こいつらくらい上がってくるのだよ……
「シャギャァ」
 シーサベント、小型だが網一杯になって暴れている。
 
 体重に潰された魚たちが、網に切られて海が真っ赤に染まる。

 それにおびき寄せられ、やばそうな連中が水面を飛んでくる。
 肉食系の、海獣系モンスターだ。

 風魔法を纏い飛んでくる奴がやばい。
 超大型のトビウオ型。
 動けないシーサベントに突き刺さる。

 すると痛いから暴れる。

 そんなやばい現場で、ヴァレリーは落ち着いてカアッと浅く呼吸、丹田に気を送り活性化。
「行け」
 そう短く言って放たれた矢は、暴れまくるシーサベントの額に突き刺さる。

「よっしゃあ、生き締め完了。今晩は宴会だあ」
 ついでにトビウオ型も矢を射かけて倒すのだが、港まで真っ赤な海が描かれる。

 ちなみに、眉間から針金を刺す締め方は、テレビで見た。
 神経締めとか言うらしい。
 これと血抜きの併用で、劇的に美味しくなるらしい。
 ケイティが店で使う魚は、面倒だがこれをすべて行っている。

 そのおかげか、連日盛況。
 これまで、週に数回、ミネットが客を連れてくるくらいだったが、劇的だ。
 仕方が無いので、ミネットの所の若い衆に、何人か修行をさせて市場の食堂。
 煙らせて、軽食程度だったが、マタタビ亭二号店を出す。

 俺は、フランチャイズ料を、十パーセントだけ取ることにした。
 そう、ケイティがなんとか御礼をと言って、夜な夜な枕元に立つのだが、これはなんと言うか、精神的なものだから仕方が無い。

 ただ、泣き崩れる彼女を見て、横にいる三人から冷たい視線が来る。
「こればっかりはなぁ、意識的な問題だから」
 そう言っていると、ある日ユキがヤリやがった。

 そう繋がっているときに、何かを言った。
「そうなのですね。人とは不思議なもの……」
 その晩、ケイティがやって来た。

 そうアニメとかに出てくる、ネコの獣人そのもの。
 耳はそのまま、髪の毛は人間のように伸びて、顔とか体は体毛が無くなっている。
 そう、首から下はつんつるてん。
 これはこれで、見た目が少し童顔となり、背徳感がすごい……

「ヨシュート様どうぞ、召し上がれ」
 そう言ってユキは、ニコニコ。
「毛が無くなると、差別とかあるんじゃないのか?」
「大丈夫です。夜間だけ、それも、ケイティがしたいと思うと毛が抜けます。当然朝には元通り。ただ、掃除が大変ですけれど……」
 そう言って少し落ち込むユキ、頭をなでなでする。

「その、お願いします」
 そうして、結局ケイティと繋がる事になった。

 エーとね、種族特有の表現かなぁ、噛まれるし引っかかれるし、体毛が欲しい……
 それに、張り切ってペロペロされると、肉ごと持って行かれそうになる。

 笑っている、ヴァレリーとベルトーネ。
「よし、ケイティ。二人の敏感な所を舐めておあげ」
「にゃ」
 嬉しそうに飛びかかっていく。

「ぎゃあぁ、やめてぇ」
 二人の悲鳴がこだまする。

 その頃町中では、俺達が引き上げて振る舞ったシーサベントの肉には、催淫剤としての作用があるらしく、その晩町はピンク色に染まった様である。

 にゃがおーとか響き渡っていた。
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