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第5章 獣人国平定
第66話 影響
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四回戦が始まる。
だが一般の獣人では、相手にはならない。
試合開始と共に、その場を支配する凶悪な殺気。
その中で、動かなくなった体を、なんとか動かすのが彼に出来た精一杯であった。
当然だが、彼は負けた。
そう大きな流れの中、名も無き戦士は静に退場した……
「対戦者誰だったっけ?」
「さあ?」
「まあこれで、ベスト16?」
「そうだな、祭が終わってしまう」
ヨシュートは、屋台の収支報告書を眺めてにんまりしていた。
だがまあ、屋台は祭の期間のみ。
商人たるもの、次の一手を考えなければいけない。
この時、自分の立場も忘れて、完全に楽しくなっていた。おらは商人王になるとか、すこし考えていた。
だがその思いつきは、意外と上手くいく。
まるで、神に好かれているかのように。
先ずは、旅のお供、インスタント系食品の開発。
獣人達は下手に力があるし、毛を纏い、防具がおろそかなので、動きをじゃましない武器や、防具の開発。
その辺りを中心にして、店を展開していこう。
この話は、オレが構想を寝物語に語ったために、ヴァレリーとベルトーネが、屋台周辺で警戒もせずに喋ってしまう。人に言ったわけでは無く二人で相談をしていただけなのだが、周囲には警護目的なのか人が配置されている。それを聞いた教会が手を上げる。
この地で最大の企業、総合商店、光の導き誕生の第一歩であった。
そう、商売においての重要なファクターである信用。
教会の売店形式で始まったそれは、一気に拡大をして行った。
「へっ? 防具ですかい」
獅子系獣人、レオンはヨシュートに呼ばれていた。
「色々な種族がいるから、試して貰っている。自由度を高くして汎用性を持たしては居るが、試して貰わないと、こんなに体つきが違うとは思わなかった」
元になった種族によって、胸骨の張り方や形状がまるで違う。
男でもそうだが、女の人など、メインのおっぱいの下に複数の副乳が存在していたりする。
母乳はでなくとも、感覚はあり、防具の端があたると痛いとのこと。
それは当然、男にもある。
そのため、一般的な胸当てにするのではなく、体の前面を覆い、接合部をメッシュにして通気性を確保、ブラインドのように重ね合わせて、安全性も担保する。
無論動きやすさもこれにより向上。
背後も、プロテクトと、背中の脊椎パッド。
モンスターに吹き飛ばされた時用で、魔導具を組み込んで、首と頭を保持するエアバッグタイプも作った。
レオンは、試作品のテストを手伝い、貰った装備は後に神棚に飾り、子々孫々拝んでいたとか……
「この、剣もですか?」
「ああ、バランスはどうだ?」
「少し重めですが、大丈夫です」
「試し切りで、そこの丸太を切ってみてくれ。ああ魔力を流したときの比較を教えてくれ」
その剣は、おおよそ人の造ったものではなかった。
ふとさ三十センチもある丸太。
普通に切ると、驚くことに十センチも食い込んだ。
それでも十分素晴らしい切れ味、だが、恐ろしいのは魔力を流したときだ。
まるで、空振りをした感覚で、スカッと切れてしまった。
両側を支えた丸太。真ん中を切ると、普通は重みで剣が挟まれてしまう。
それが、天の定めた理。
だがこの剣は、その理を変えてしまう。
さすがヨシュート様。
だが切った後が、少し焦げ臭い……
一体、どう言う仕組みなのか判らない。
実は超振動ブレード。
まあ、工作用に超音波ナイフを使ったことがある。
刃の部分と剣の本体部分を違う周波数にすることで、接触した物を切って行くときに押しのける。
この部分には苦労した。
銘はデュランダル、長持ちとか長久、まあ永遠を意味する。
ベルトーネ達と、夜の営みの時、彼女達の口から出ていた単語で、何を現すのかと思ったら、そんな意味だった。
そう、オレのあれがそう呼ばれていて、結局、剣の名前になった……
そう…… あれは…… あの時、ケイティに対抗をして、二人とも全部剃っていて、妙に燃えたときだな。
「うんうん、そんなに見てほしいなら見せてみろ……」
そんな事を言って、二人を並べてじっくりと見る。
そこから我慢大会、触れて無くとも、彼女達はもじもじしながら、蜜があふれて…… それも、だらだらと……
「ヨシュート様?」
その時周囲は、妙な波動に包まれていた。
幸せを感じる…… そしてそれは、少し甘酸っぱく、周囲に少し騒動を起こす。
「前から君のことが、気になっていたんだ」
「えっ、急にそんな。でも、うん」
そんな告白がされ、仕事中なのに皆が消えていく。
「ヨシュート、やばいことになっているから、戻ってきて」
そう言われながら、ヴァレリーに頭を叩かれて正気に戻る。
気がつけば、作業場から人が居なくなっていた。
「あれ? レオンはどこへ行った?」
「さっき、女の子と出て行ったよ、フル装備で」
腰に手を当て、少しご機嫌ななめ?
「試作品を装備して? まあ良いか、後日使用感を聞こう」
そういったオレを、ヴァレリーがじっと見つめる。
「一体何があったの?」
「何とは?」
その問いに、少し彼女は、言いづらそうに答える。
「あのね、さっきの波動、幸せなんだけど、ものすごくエッチな気分になるの」
「えっ? 波動」
「うん、さっき出してた」
恐ろしいことだ、ちょっとエッチなことを確かに思い出していた。
その思いが、波動となり、周りに影響を及ぼすとは……
「工場にも誰も居なくなっちゃったし、帰る?」
「まあ良いか」
腕を組んで帰りながら確認をすると、本当に誰も居なくなっていた。
「あれって、何を考えていたの?」
「ああ前に…… その、剃ったあそこを見る我慢大会をしただろ」
「あー、したわね」
ヴァレリーは言われて思いだしたのか、顔が赤くなる。
「ふと、それを思い出していた」
「あれ、したいの? 良いけれど、無茶苦茶恥ずかしいんだよねぇ。したいのかぁ…… あっ、ベルトーネを捕まえて剃ろう。あの子、見られるの好きみたいだから、椅子か何かに縛り付けて、それが良い」
切っ掛けはあれだが、意外と皆幸せなようで、一部地域で結婚や出生率が上がったとか。
無自覚の波動、恐るべし。
だが一般の獣人では、相手にはならない。
試合開始と共に、その場を支配する凶悪な殺気。
その中で、動かなくなった体を、なんとか動かすのが彼に出来た精一杯であった。
当然だが、彼は負けた。
そう大きな流れの中、名も無き戦士は静に退場した……
「対戦者誰だったっけ?」
「さあ?」
「まあこれで、ベスト16?」
「そうだな、祭が終わってしまう」
ヨシュートは、屋台の収支報告書を眺めてにんまりしていた。
だがまあ、屋台は祭の期間のみ。
商人たるもの、次の一手を考えなければいけない。
この時、自分の立場も忘れて、完全に楽しくなっていた。おらは商人王になるとか、すこし考えていた。
だがその思いつきは、意外と上手くいく。
まるで、神に好かれているかのように。
先ずは、旅のお供、インスタント系食品の開発。
獣人達は下手に力があるし、毛を纏い、防具がおろそかなので、動きをじゃましない武器や、防具の開発。
その辺りを中心にして、店を展開していこう。
この話は、オレが構想を寝物語に語ったために、ヴァレリーとベルトーネが、屋台周辺で警戒もせずに喋ってしまう。人に言ったわけでは無く二人で相談をしていただけなのだが、周囲には警護目的なのか人が配置されている。それを聞いた教会が手を上げる。
この地で最大の企業、総合商店、光の導き誕生の第一歩であった。
そう、商売においての重要なファクターである信用。
教会の売店形式で始まったそれは、一気に拡大をして行った。
「へっ? 防具ですかい」
獅子系獣人、レオンはヨシュートに呼ばれていた。
「色々な種族がいるから、試して貰っている。自由度を高くして汎用性を持たしては居るが、試して貰わないと、こんなに体つきが違うとは思わなかった」
元になった種族によって、胸骨の張り方や形状がまるで違う。
男でもそうだが、女の人など、メインのおっぱいの下に複数の副乳が存在していたりする。
母乳はでなくとも、感覚はあり、防具の端があたると痛いとのこと。
それは当然、男にもある。
そのため、一般的な胸当てにするのではなく、体の前面を覆い、接合部をメッシュにして通気性を確保、ブラインドのように重ね合わせて、安全性も担保する。
無論動きやすさもこれにより向上。
背後も、プロテクトと、背中の脊椎パッド。
モンスターに吹き飛ばされた時用で、魔導具を組み込んで、首と頭を保持するエアバッグタイプも作った。
レオンは、試作品のテストを手伝い、貰った装備は後に神棚に飾り、子々孫々拝んでいたとか……
「この、剣もですか?」
「ああ、バランスはどうだ?」
「少し重めですが、大丈夫です」
「試し切りで、そこの丸太を切ってみてくれ。ああ魔力を流したときの比較を教えてくれ」
その剣は、おおよそ人の造ったものではなかった。
ふとさ三十センチもある丸太。
普通に切ると、驚くことに十センチも食い込んだ。
それでも十分素晴らしい切れ味、だが、恐ろしいのは魔力を流したときだ。
まるで、空振りをした感覚で、スカッと切れてしまった。
両側を支えた丸太。真ん中を切ると、普通は重みで剣が挟まれてしまう。
それが、天の定めた理。
だがこの剣は、その理を変えてしまう。
さすがヨシュート様。
だが切った後が、少し焦げ臭い……
一体、どう言う仕組みなのか判らない。
実は超振動ブレード。
まあ、工作用に超音波ナイフを使ったことがある。
刃の部分と剣の本体部分を違う周波数にすることで、接触した物を切って行くときに押しのける。
この部分には苦労した。
銘はデュランダル、長持ちとか長久、まあ永遠を意味する。
ベルトーネ達と、夜の営みの時、彼女達の口から出ていた単語で、何を現すのかと思ったら、そんな意味だった。
そう、オレのあれがそう呼ばれていて、結局、剣の名前になった……
そう…… あれは…… あの時、ケイティに対抗をして、二人とも全部剃っていて、妙に燃えたときだな。
「うんうん、そんなに見てほしいなら見せてみろ……」
そんな事を言って、二人を並べてじっくりと見る。
そこから我慢大会、触れて無くとも、彼女達はもじもじしながら、蜜があふれて…… それも、だらだらと……
「ヨシュート様?」
その時周囲は、妙な波動に包まれていた。
幸せを感じる…… そしてそれは、少し甘酸っぱく、周囲に少し騒動を起こす。
「前から君のことが、気になっていたんだ」
「えっ、急にそんな。でも、うん」
そんな告白がされ、仕事中なのに皆が消えていく。
「ヨシュート、やばいことになっているから、戻ってきて」
そう言われながら、ヴァレリーに頭を叩かれて正気に戻る。
気がつけば、作業場から人が居なくなっていた。
「あれ? レオンはどこへ行った?」
「さっき、女の子と出て行ったよ、フル装備で」
腰に手を当て、少しご機嫌ななめ?
「試作品を装備して? まあ良いか、後日使用感を聞こう」
そういったオレを、ヴァレリーがじっと見つめる。
「一体何があったの?」
「何とは?」
その問いに、少し彼女は、言いづらそうに答える。
「あのね、さっきの波動、幸せなんだけど、ものすごくエッチな気分になるの」
「えっ? 波動」
「うん、さっき出してた」
恐ろしいことだ、ちょっとエッチなことを確かに思い出していた。
その思いが、波動となり、周りに影響を及ぼすとは……
「工場にも誰も居なくなっちゃったし、帰る?」
「まあ良いか」
腕を組んで帰りながら確認をすると、本当に誰も居なくなっていた。
「あれって、何を考えていたの?」
「ああ前に…… その、剃ったあそこを見る我慢大会をしただろ」
「あー、したわね」
ヴァレリーは言われて思いだしたのか、顔が赤くなる。
「ふと、それを思い出していた」
「あれ、したいの? 良いけれど、無茶苦茶恥ずかしいんだよねぇ。したいのかぁ…… あっ、ベルトーネを捕まえて剃ろう。あの子、見られるの好きみたいだから、椅子か何かに縛り付けて、それが良い」
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